地球の町で弟と食べ物を買い歩きをしていて……気配が気になった。
「どうしたんですか?」
見られてる感じがする。
「見られてる?…何処にいるんですか」
弟は周囲を見てる。
いや近くには居ないから。
遠い所から見てる。ヤードラットで学んだ事がなければ気付けなかったな。見られてる気配を辿るとさっき来た戦士よりは弱いけど、地上より上の方に地球人にしては高い気が二つある。見てる相手が居る方向を見ると気が動揺した様に揺れた。
此方に来るかな?
誘うように弟と人気の無い広々とした場所に行くと空が光って誰かが降ってきた。気配があった二人組。だいぶ遠くに気配があったのに一瞬で移動してる。此方が探知できない速度で移動したか。ヤードラットで教えて貰った瞬間移動みたいな事をしたのか。
「お前たちか…俺達を見ていたのは」
片方はどう見てもナメック星人。もう一人は…何だろう。人の様な人じゃないような。ナメック星人はさっきあったナメック星人と気の感じが似てる。親子?戦いに来たって感じでもないな。
「サイヤ人の来訪者よ。どうか話を聞いてもらいたい」
「誰だお前は、先ずは名乗るのが礼儀だろう」
弟が食事の邪魔をされたからか不機嫌だ。
「この方、地球の神様」
神、この星の神はナメック星人……神と書かれた服を着てると思ったらそのまま神様なのか。
神様か。昔、惑星を侵略する時にその星の神様が居たりする星があったりすると、排除した覚えがある。……恐らくあの戦士を差し向けたのはこの神さま。此方と戦うつもりか。交渉をするつもりか。様子から言えば交渉か。
「交渉はしたいのだが、先ずはどうか共に来たあのサイヤ人を止めてもらいたい」
止めるってなにを、いや止めてほしいと言えば普通に考えると戦闘しかないが、今も気配を探ってるがもうオヤジの居るところで戦闘が行われてる様な気配は感じない。地球人の気も減ってない。戦闘はしてない。オヤジは脅迫でもしてるのか?
何を止めて欲しいのか聞いた。
「何を、と言うと、なんと言って良いのか困るのだが……あの者がやってる事を止めてもらいたいのだ」
あのオヤジは何をしてるんだ。
何にしても向こうが頼んでくるならドラゴンボールを使うのを対価として要求しても……やめておこう…地球には長く滞在したいし対価は無しでいいか。良くわからないがオヤジを止めれば友好的になってくれる筈だ。友好関係ならドラゴンボールも使える可能性が高くなる。そして地球に滞在する事にも文句はでない筈。
「はい、オヤジの所に行くんですね。コイツらも連れてきますか?」
弟を見たらそう言ったので頷いた。
「な、何だ。なんのつもりだ!?」
「か、神様」
弟がナメック星人の神様、黒い人を担いだ。それから私が弟に触れて瞬間移動。
「な、場所が変わった!?」
「こ、ここクリリン達が戦闘してる所の近くです神様」
「一瞬で移動したと言うのか!?」
神と付き人ぽいひとと弟を伴って現場にヤードラットで覚えたての瞬間移動で移動した。 瞬間移動に驚いてる。さっき自分達も瞬間移動みたいな事をしてたんじゃないのか。瞬間移動とは何か違う移動なのか。
さてオヤジと他の地球人は…ん?
ドラゴンボールの事で頼みに来てるのだし。父がそんな酷いことをしてないと思っていた。
……信用したのが間違いだったな。まだ殺していた方がマシな光景を見せられた。
「………」
動揺する事が少ない弟ですらドン引きしている。
「うわぁぁん、怖いよぉ」
「ふふ、庇うものは居なくなった。さぁ今度こそお前のばん…だ……あ、ブロリーに…も、戻ってきていたのか…い、いや違う。これは違うんだ!」
何が違うんだ。子供に何をしようとしてるんだこのオヤジ?
「まて!話せばわか…あうち!?」
オカッパの子供に股間を近づけている変態を殴り飛ばす。そして残されたのはガチ泣きの子供とツルツル頭と地面で顔を抑えて悶え苦しむ地球人の戦士たち。ビビった様子で少し遠くに居る太った刀持ちの誰か。神様は手遅れだったみたいな顔をしてる。
神様のお陰で辛うじて俺達は助かった……助かったと言えねぇよ。俺と悟飯だけは無傷だけど、いや、他の皆も肉体的には無傷だけど……壮絶な悲鳴を上げたり呻き声で顔を抑えて悶え苦しむ仲間達。
悟空を殺したサイヤ人相手だ。
殺される可能性はあると覚悟はしてきた。
「ァァァァァアアア!!!!」
あの叫びを聞くとまだ殺された方がマシだったかもと思えるんだ……特に天津飯は、目が三つ有るから……チャオズは白目向いて倒れてる。ヤムチャさんは天津飯と同じ様な感じだ。
「……悟飯、じゃあな」
「ピッコロさん!」
ぴ!ピッコロのヤツなんか自害しようとしてないか!?あ、あーー押し付けられあれの事もあるけど……死ぬ前みたいな台詞もか…あんな攻撃?で死ぬの覚悟させられたってのが、って!考えてる場合じゃない止めないと!!
ああ、この惨状の理由が!!誤解って言うところが救いがない!!やってきたアイツ等、サイヤ人はサイヤ人でも別口のサイヤ人ってふざけんな!普通サイヤ人がきて別口なんて思うわけないだろ!なんでこのタイミングで来るんだ。全く関係ないサイヤ人が来るってどんな偶然だよ!!
来た目的はドラゴンボールが狙いらしいけど、無理矢理強奪しようって気はないそうだ。
オヤジが願いを隠したけど、神様だけが伝えられたけど問題ないそうだ。神様の出身のナメック星人の星があってそこにもドラゴンボールがあって、そのドラゴンボールである呪いを掛けられて解くみたいな話らしい。
嘘じゃないかって思ったけど…戦闘力の差を考えたら嘘をつく必要がないよな。向こうがヤル気なら俺達全員死んでるし。悪党なら邪魔する俺達を排除してドラゴンボールを使う。
……戦う必要なんてなかったな。
別のサイヤ人って気付ける要素は有ったんだ。話をちゃんとしら気付けた。敵のサイヤ人は二人組。今回来たサイヤ人は三人。
そう三人、あの可愛い女の子もサイヤ人だった。サイヤ人なのは間違いない。あの恐ろしく強いオヤジが一発で地面に埋めてたしな。
「ヌォォォやめろブロリー!落ち着けぇえ!」
あのオヤジ、俺たちを圧倒してボコボコにしたパラガスさんって人さ。一番強い。そう思ってた…なのに、なにあの金髪ムキムキ……変身した……気がなにこれ、桁違い…差が有りすぎて差がどれぐらいか認識ができないぞ!?
「いやー!ほんと悪党なら俺達死んでたな…」
涙が出る。
三人は傭兵をしながら気儘に旅をしてるサイヤ人だってさ。昔は侵略とか仕事としてしてたそうだけど、結構前にサイヤ人の王様から追放されて、それ以降は侵略とかそう言うことはしてないそうだ。…………今度くるのはバリバリ現役で侵略とかしてる奴等なんだよな。
俺と悟飯は話を聞いてから休んでいた。疲労感がのし掛かってくる。頭が痛くなる話を色々と聞いたしな。
「あの…クリリンさん…半年後にくるサイヤ人はあの三人よりさらに上なんでしょうか…」
「悟飯、お前……恐ろしいことを」
俺も思ったけど言うなよ。
やっぱ侵略を現役でやってる奴等の方が強そうと思えるよな
「聞きたいかね」
「は!オヤジ、いやパラガスさん!?」
いつの間に近くに!
「いや、聞きたいって、追放されてサイヤ人と関わり無くなったんですよね」
「関わりがなくてやってくるサイヤ人については知らないよ。ただ……追放される前の当時、侵略などを現役でしてた頃の私以上に強いサイヤ人というのは相当居た事だけは伝えておいた方がいいと思ってね」
「…そ、そうですか」
…俺達が手も足も出なかったパラガスさん以上のサイヤ人がわりといたの…か…しかも侵略してた当時って事は衰えてないか?今よりも強かったのかもな。
「つ、つまりなんですか、は、半年後に来る、今度は確実に敵なサイヤ人は、パラガスさん並みかそれ以上に強いぐらいに考えなきゃダメってことですか…」
い、いや…絶対に強いなんて決まっても無いよな。
「まぁ普通に考えて生き残りなら弱い者ではなくサイヤ人の上澄みだろうしな」
はは……相手が、弱いなんて期待したら駄目ってことか。想定はパラガスさん以上の強さの相手、今から更に半年修行をして強くなって、悟空が戻ってきたとしても……何とかなるのか?
憂鬱になってると神様がきた。
「どうかされたか地球の神よ」
「……先程君達が傭兵の様な事をしていると聞いたが間違いはないのだろうか」
「傭兵の真似事はしているよ」
「では、やってくるサイヤ人と戦う為に君達を傭兵として雇えないだろうか」
「ふむ…報酬は」
「報酬は…ドラゴンボールの使用が報酬という事でダメだろうか。君達はドラゴンボールを使うために来たのだろう」
神様!?ドラゴンボールを報酬にって!?
願いが問題ないとしても…!!
「神様!ドラゴンボールを今使ったら悟空が生き返る事ができませんよ!」
ブルマさんたちに悟空を生き返らせるように連絡したけど、空が青いままだしドラゴンボールはまだ使われてないよな。
「む、むぅ、そうだったな」
か、神様、忘れてたのか。忘れないでくれよ。…け…けどパラガスさん達を雇うなら、悟空が生き返るのを後回しにするのは…地球の為って考えると、悟空一人かパラガスさんと他二人…戦力で選ぶと…うぅ…
悟飯の顔色が悪い。そりゃ父親が生き返るの後回しなんて話だもんな。
「クリリンくんと悟飯くんだったか。その様子だと、よほどに悟空という人物を生き返らせたいようだな」
「…え、ええ…」
「ふむ。ドラゴンボールは後から使えないのかね」
後で使えるけどそれは一年後だ。一年後に生き返らせる事はできる。けど…だからって悟空を生き返らせるの後回しにするのは…イヤだよな…
「ドラゴンボールは1度使うと一年は使えないんだ。パラガスさん、ドラゴンボールを使うのは……悟空を生き返らせてからでダメかな。一年待つことになるけど……」
どういう反応するかな。
…悟空の方を後にしなきゃいけないかな。
「ああ、それで構わんよ。一年待とう」
「……よろしいのか」
た、頼んどいてなんだけど驚くほどすんなりと受け入れてくれたな!?俺達にはありがたいけど良いのか!?
「ドラゴンボールを使うのは後でも構わないよな」
「はい。問題ないです」
ブロリーって呼ばれた男の方もアッサリ。けど女の子の方が何か言いたそうだ。ドラゴンボールに願うモノってあの女の子に関係するものなんだよな。だからあの女の子が待ってくれるなら、女の子は溜め息をはいて頷いてくれた。よ、よし!一年待ってくれるみたいだ!!
「それでは、一年後にドラゴンボールを使うことを条件に地球も守ってくれるという事でよろしいのかな」
「神よ聞くまでもない事だ。やってくるサイヤ人への対処は我々に任せるといい。二人もそれで良いだろう?」
「はい」
二人のサイヤ人は今度は二人とも特に迷いもなく頷いた。…やって来るのサイヤ人、同胞相手に良いのか?
「あ、あの、相手は同じサイヤ人ですよ。本当にいいんですか?」
聞きにくい事を悟飯が聞いてくれた。
後で迷われたり最悪裏切られたら困るし聞かないとな
「あぁ問題ないよ。元々サイヤ人は仲間意識が低い。それに未だに侵略をしているサイヤ人なぞは我々にとっても邪魔な存在だ。倒すことに何の問題もない。なぁブロリー」
「はい…この星の旨いものを消そうとするサイヤ人はまとめて血祭りです」
「…………」
女の子も頷く。
三人にとっても排除したい相手なのか。
ウーン…此方に都合が良すぎないか。本当に味方になってくれるんだよな。
心がわかる感じの神様やポポなら相手が騙そうとするなら判る筈だよな。神様に視線を向けると……しっかりと頷いてくれた。信用して良いみたいだ。まぁ、そもそも俺達を騙して意味ないよな。ドラゴンボールを使うのを後回しにするとか。
二人のサイヤ人が仲間に戦力になってくれる。パラガスさんとブロリーが戦ってくれるか。ありがたいけど、勝つにしろ負けるにしろ………俺達っていらないよな。下手に参戦しても足手まといに成りそうなレベルだよな。
「………………感謝する……ただ、できればだが」
「神よ何が言いたいかわかっているよ。なるべくならこの地球の住民だけで地球を守りたいのだろう」
「あ、ああ。確かにそう思っている……いるのだが」
神様が辛そうに俯いてる……俺達じゃ今から半年修行してもサイヤ人と戦えるレベルに成れないって思ったんだろうな。今回の戦う気がろくになかったパラガスさん相手に、あの体たらくがあるから反論なんて出来ない。助かったのパラガスさんたちが敵じゃなかったからだ…
「「「………」」」
悔しいな。いつの間にか復活していた皆も辛そうにしていた。いや……他の皆のは悔しいのか精神的なダメージが残ってるからかわかんねぇ。
「パラガス殿……出来れば……」
「ふふ、神よみなまで言うな。我々が彼等を強くするための訓練を請けおっても構わんよ」
え、俺たちの訓練!?
「良いのかパラガス殿」
正解なのか神様!?正気か!?いや確かに俺達がサイヤ人をどうにかするぐらい強くなるなら今までの修行では足りない…け、けど…ぱ、パラガスさんから学ぶって、あの戦闘方法を……?ヤムチャさんとか顔が真っ青なんだけど
「ああ、ただし報酬にサイヤ人が来るまで三人分の食事を毎日貰うがね」
「…感謝するパラガス殿」
わ、わりと軽い報酬で雇われるんだな。
あと俺達修行つけてもらうの承諾とかしてない。
因みに、軽いどころか物凄く重い報酬だった。悟空の食欲がサイヤ人特有なんて知らなかった……言うなればパラガスさん達への報酬は悟空×3の食事。あと俺達の食事も神様が……それが半年、正直俺達より食事の用意をする神様の方が過酷な環境に居たかもしれない。いや俺たちの修行も……
「ではこれより半年間、サイヤ人と戦うためにパラガス殿の特訓も追加されるが…皆は良いか」
くそ、受けないなんて言えない!
「の、望むところですよ神様」
「え、ええ……サイヤ人式の特訓を受けられるのは、幸運ですね」
「う、うん」
「ピッコロさん大丈夫?」
「…………」
「はなせぇ!俺はイヤだぎゃ!!」
ピッコロ筆頭にパラガスさんを見ると顔色が悪くなってたけど、負けたまま強くなる機会を逃す事ができる奴なんて居ない!覚悟をして特訓を受けることにしたんだ。ヤジロベーは逃げようとしてるけど…お前だけ逃がすかよ。
サイヤ人のやる特訓、どれだけキツいのか想像するだけでも身震いがくる。此までだって相当な修行をしてたんだ。けどサイヤ人と戦わなきゃいけないのにサイヤ人が受ける特訓ぐらいは乗り越えないと話にも成らないんだ。覚悟を決めてやるぞ!!
それから半年、特訓をうけた。
後悔した。
修行は今までの苦難に満ちた修行が天国と思える地獄…生き地獄……まだ地獄の方が楽だって神様が保証してくれる修行……自信がつかない。 鍛えられ何倍も強くなってる。なってるんだ。けどさ…やってくるサイヤ人に勝てる自信はまったくないんだよ!逆に勝てないって気だけが増えてく!!!
だってさ!!半年で比べ物に成らないぐらい強くなった俺達全員合わせてもパラガスさんに負けるんだぞ!!本当に格段に強くなったのにな!
パラガスさんに勝てないのが不味いと思う。パラガスさんやってきたサイヤ人三人の中で桁違いに…一番弱いし。
サイヤ人があの姉弟クラスだとしたら絶対に無理。勝ち目とか考えるのも無理だ。時間稼ぎも無理。
パラガスさんの半分ぐらいでなんとか。パラガスさん並みのが来るのに全く足りない。地獄を乗り越えて半年前より遥かに強くなったのに挫折感がが…そんな心境なのに…半年経ったからもう何時きても…
「これは!二つの気が地球に近づいてきてる……!!」
「サイヤ人か!!」
「とうとう来たのか…予定より少しやいな」
「悟空を今から急いで生き返らせないと!ブルマさんに連絡してくれ!」
悟空は結局半年前に生き返ってない。向こうで修行するとかで…間に合うのか。
「や、ヤバイんじゃないだぎゃ!!」
「は、落ち着けよ。感じる気の大きさは大したことはない」
「少し昔なら恐ろしいけど、今の俺達なら十分に何とかなるレベルだ」
「これなら悟空もパラガスのオッサンも抜きにして、俺達だけでサイヤ人をぶっ倒せるな!」
(……なーんて言葉を言った本人を含めて誰も信じてない…)
厳しい顔をしている俺を含めて全員。感じる気の大きさは確かに何とかなるレベル。半年前のパラガスさんも感じる気では大した事はなかった。あの時と同じだ。
戦闘力を抑えてるんだよな
いったい何処まで戦闘力は高くなるんだろうな。勝てる可能性は何れぐらいかな。
「パラガスさん…」
「わかっている。君達が負けない限り手を出さない。頑張れよ」
「ありがとうございます」
勝てる何て自信はない。
…それでも俺達が戦うんだ!!
「よし!サイヤ人の気が降りてくる地点まで向かうぞ!」
「「「おう!」」」
「ピッコロさん行きましょう!」
「ふん、わかっている」
俺達は一斉に飛んだ。戦いが始まる。隣や後ろを見ると皆、覚悟を決めた顔をしていた。
パラガスさんにぼろ負けし続けた俺達がパラガスさんたちと同じサイヤ人に勝てるのか。想定だとパラガスさん以上、甘く考えてパラガスさん並みかそれ以下の強さでも相当にキツい、最悪は姉弟以上だって可能性があるんだぞ。正直に言うと……勝てる可能性は無いと思うのも仕方ないよな。
だけど俺は!俺達は戦うんだ!!
勝てたら最高、負けてもダメージぐらいは与えてやる。最悪無傷でも良い。相手の手の内を少しでも見れればパラガスさん達の勝てる可能性を上がるんだからな!例え死んでも無駄死にじゃない。俺だって死にたくない。死にたくないけど……この半年、アイツらと戦うために地獄を見ることになったんだ!例え死んでも少しでもアイツらに地獄を見せられたお礼をしたいんだよ!!そうしないと納得できるか!!
「ここら辺だな」
サイヤ人の気が向かってきいている所に到着。相手が降りてくるまでに間に合ったな。
「上を見ろ!」
丸い何かが二つふってきてる。丸い物体の中にサイヤ人の気がある。サイヤ人の乗った宇宙船。宇宙船はパラガスさんが絵を描いて教えてくれた。絵だとシンプル過ぎると思ったけどそのまんまなデザインなんだな。
「て、このままだと町に落ちる!?」
「心配ない。既に動いてる」
あ、ブロリーのお姉さんが上空で宇宙船を二つとも殴った。そういえば神様から人命の被害は抑えってくれって頼まれてたな。綺麗に同じ方向に殴り飛ばされて、船は町から離れた所に勢い良く盛大に落ちた。
殴られた所がベコッて半分ぐらい潰れてる。
あれ、中身が死んでない?
「い、いくぞみんな!気はまだ感じる!」
確かに感じる。生きてる。そりゃサイヤ人があれで死ぬとか無いよな!安堵した様な気持ちになりながら俺達は落ちた所に移動した。
「く、くそぉ誰だ。いきなりハデな事をかましやがった奴は!」
「……」
中から出てきてる。あれがサイヤ人か。
くそ、見るからに強そうだ。
「行くぞみんな!!皆で半年前のリベンジをするんだ。この半年の修行の成果を見せてやるんだ!」
やる気だけでも悟空が来る前に片付ける意気込みでいく!
「……クリリン、おみゃーはバカか」
え?逃げてると自然と思っていたヤジロベーが居て頭を抱えてた。え、なにか不味かったのか……あ
「おお!サイヤ人どもに俺達の半年前にあった事への仕返しと!地獄の特訓の血の涙の怨みを……晴らさせて……半年前の?…うごぇあ」
「俺は死んでも構わない。むしろ死にたい!半年前の忌まわしい記憶が消えるなら!」
「そうだね天さん、ボクも一緒に逝くよ」
「……ぁあぁぁぉぁぁあ」
「ピッコロさん!」
し、しまった。半年前の記憶を思い出させてしまった!あの仕打ちを受けてない俺とヤジロベー、悟飯しか無事な奴が居ない。あと元凶含めたサイヤ人三人。
「いったい、どうしたというんだ」
元凶がなにかほざいてた。
「な、なぁ、べ、ベジータ…コイツら大丈夫なのか?」
「……俺達が心配する事じゃないだろナッパ」