衝動的なの   作:ソウクイ

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ドラゴンボール9

 

地球に似てるけど違うわね。

 

「ここがナメック星……マジでここがナメック星なの?」

 

「うむ。間違いない 」

 

本当に地球の宇宙船で数千年掛かる距離を一瞬で宇宙を移動したの? あの娘の瞬間移動はどういう原理、SFにありそうなテレポートを生身でやってる感じかしら。

 

このナメック星でドラゴンボールを守る。

地球を護るためにもね

 

 

 

少し前、私はあのこの子の瞬間移動で空に浮かぶ神様の神殿に行った時、パラガスさんから頭脳面で宛にされた。まぁ孫くん達に頭脳労働は無理だし協力することにした。

私の役目は頭脳担当。

軍師とか参謀みたいな立場よね。

 

 

食料とか物資の用意、あとは情報と話し合いが必要よね。戦場の場所はナメック星。一緒に戦う仲間になる予定のナメック星人。ナメック星に行かなきゃ駄目よね。

 

それで早速ナメック星に行くことになった。あの娘とパラガスさんと一緒にね。 地球で準備があるって言ったのに瞬間移動でナメック星まで一瞬で行き帰りできるとか言うから。正直、無理よねって気持ちで試したのに本当にナメック星に来たの?

 

地球のどっかじゃないのとか思ったけど、本当にナメック星にきたと信じた。ピッコロみたいな人達が沢山いるし!!

 

「パラガスではないか。地球に行ったのではないのか」

 

「ああ君たちに話すことがあってな」

 

「こ、この人達がナメック星人さん…」

 

ほんとナメック星人はピッコロみたいな人ばかりでビビるわ。パラガスさんから温和な一族とか聞いてるけど……わりと怖い。

 

なんかあの娘が納得いってないみたいな顔をしていた。

 

「…この星をフリーザが狙ってると?」

 

パラガスさんがナメック星のトップの最長老って人にフリーザが攻めてくる事を話した。 最長老は大きい。

 

信じてくれるかどうか。地球だったらどうやっても宇宙から宇宙人が攻めてくるとか信じて貰える気がしない。

 

「そう言えば最長老殿は記憶を見れるのだったな。記憶を見てもらった方が手っ取り早いでしょう」

 

「わかりました。少し記憶を読ませてもらいますね」

 

最長老はパラガスさんの頭に手を乗せられた。え、ちょ、記憶を読まれるのは…!!

 

「…フリーザは地球でドラゴンボールを知り、ナメック星人がドラゴンボールを造ったならナメック星にもあるとドラゴンを狙いに来るのですね」

 

か、隠したかった部分も知られてる!!

 

「これは早く皆にも知らせないといけませんね。ネイル」

 

「はい、直ぐに長老達を呼んできます」

 

み、皆に教えるの。最長老は責めてこなかったけど、これ原因って事で私たちが責められるわよね。

 

「なんとあのフリーザが!ドラゴンボールを!」

 

「噂に聞くフリーザの暴虐さが事実なら…ドラゴンボールのためなら我々を皆殺しにするかも」

 

最長老が話すとアッサリ信じてくれた。人望がある人なのね。あと結果的にナメック星が襲われるのは私達側のせいなんだけど、ナメック星の人達全く責めてきたりしなかった。あ、ありがたいけどピッコロに似た外見で善良な人達ばかりで違和感が…!

 

「フリーザの様な邪悪にドラゴンボールを使わせるわけにはいきません。戦わないと!」

 

ナメック星を防衛するのに必要な戦力だけど、ナメック星人の人は皆が戦う気になってくれた。

 

邪悪な相手にドラゴンボールを使わせるわけにはいかないから、試練もあるみたいだしナメック星人の人達はドラゴンボールを使う相手を選別してるのね……地球のドラゴンボール、これまで使ってきた私が思うのはなんだけど、集めたら善悪関係なく使える状態なの良いの?

 

 

皆が戦う気だけど、流石に老人とか子供とか戦えない人員は地球に撤退してもらう事に。孫くんが住んでるパオズ山なら騒がれるとか無いわよね。仮設の家とかも用意する必要もあるし。避難するのはフリーザが来る直前ぐらいにして貰わないと

 

老人のナメック星人に戦えなくても囮ぐらいなれるとか言われても困る。囮にする指示をする人の罪悪感とか考えなさいよ!

 

戦ってくれるナメック星人の人達だけど実力はスカウターで確認すると戦闘力数千、あのラディッツの倍。パラガスさんが居た頃のフリーザ軍の雑兵なら圧倒できるそう。幹部格になるとナメック星人で最強のネイルって人なら対抗できるんだって。今のクリリンくんたちはネイルさんより少し弱いぐらいらしい。

 

幹部の相手はネイルさんに孫くん達で、雑兵は他のナメック星人の人達に減らしてもらえば良いの?犠牲がでないように、勝てる相手と有利に戦える状況を造るのが私の役目になりそうね。

 

ナメック星の地図の作成、ナメック星の各所に通信設備とカメラの設置と、スカウターを改造したレーダーを造っておく。それとサイヤ人の使ってた装備の複製。

 

そんな開発をしてる間、孫くん達はフリーザが来るまで残された日数で訓練。要望のあった重力室はパパに造ってもらった。

 

あの娘がきた。なんでか私の近くに近付かないのに珍しい。

 

「孫くんが覚えた界王拳って技を覚えたて、他の人にも教えて良いかどうか?」

ナメック星人の人達に教えたら戦力が飛躍的に上がるかもだって。ただ問題があるから教えて良いのか頭脳担当の私に相談したいのね。

 

「界王拳は具体的にどんな技なの」

 

界王拳って言うのは何倍も戦闘力を上げる技らしい。技のことなんてよくわからないけど物凄く便利な技ね。便利過ぎるからデメリットがありそうと思えるわ。技の内容を詳しく聞いてみた。

 

「バカじゃない」

 

界王拳を考えた人って(悪い意味で)アレね。車にニトロを入れて車体の事を考えずに無理矢理に加速させるみたいな事を生身でするみたいな狂気の技じゃない!!筋肉にも骨にもダメージあるわよね。下手したら使った反動で筋肉は断裂して骨が折れたり血管破裂!…けど戦闘力が倍ってメリットは捨てるには惜しすぎる。

 

だから自由意思で覚えるかどうか決めてもらうことにしたら…。全員が覚えることにした。

 

「脳筋ばっかね…」

 

様子を見たらナメック星人の人の体が大変な事になってた。ナメック星人の回復能力だよりで、痛々しい姿を見せられる。クリリン君たちは無事だし…ナメック星人の人達は無茶をやってるわよね

 

「はぁ自分の星を守るためでも命を掛けすぎでしょ」

 

けど、お陰でナメック星人の人達は早々に界王拳を習得してた。戦闘力を確認しようとラディッツのスカウターで確認したらスカウターが壊れた。新型のスカウターを開発して戦闘力を確認した。

 

「ど、どうだろうか」

 

「…戦闘力が四桁になってるわね」

 

「以前は3000程度なのだよな。なら倍の強さになったのか!」

 

パラガスさんが言うにはこれでナメック星人の人も一時的なら幹部クラスにも通用するかもだって。ネイルさんは五桁になってる。これでもフリーザには勝てないそう。

 

「……うーーん、フリーザ」

 

幾ら幹部を倒せてもフリーザに勝てなきゃ意味がないのよね。勝敗がどうなるかはフリーザに勝てるかどうか。最強の帝王って話が大袈裟でないなら……孫くん達でも勝てるかどうか。何とかなるのかしら…

 

「ま!私がそんな心配してもしかたないし、私は私でできることを頑張るしか無いわよね!」

 

ただストレスは溜まるから適度に発散したい。あの娘に今度は何を着せようかしら。

 

 

 

 

 

 

ブルマをナメック星に送ってあるから地球は平和だ。

 

「……生きて…るか」

 

「あぁ、フリーザたちと、戦う前に……しんで、たまるか……」

 

「……コロス、フリーザ、コロス」

 

フリーザと戦うこととなって、クリリン達の修行内容を任された時から思ってるが、こんな修行で大丈夫なんだろうか。

 

「ちょ!たんま…たん…がは!!ぐは!」

 

孫悟空を殴りながら思う。私は修行の方針としてとにかくギリギリの修行を提案して、ハードルを下げる形式の修行をするつもりでいた。辛すぎる修行よりはマシで楽に感じる方が体感的に楽になる。耐えきれなくなったらやさしめにするつもりだった。

 

なのに、ずっとギリギリの修行。特にナメック星人は回復能力があるから地球人組よりも無茶な修行になるが。それなのに耐えてるな…もしかして、ギリギリと思うのは間違いで、まだ足りないんだろうか。もっと厳しくても…

 

「!?」

 

 

 

 

お、鬼から恐ろしい発言が聞こえた。

まだ足りないとか…

 

もうやめて俺達の体力は常にレッドラインだ。

 

フリーザ軍と戦うために重力室も追加された修行地獄。悟空も修行地獄の一員になった。

 

俺がぶっ倒れてる横にお姉さんの修行をしてた悟空も近くに倒れてる。悟空動かないな。

 

「悟空、気絶したのか。ん、心臓も止まってないか?」

 

胸が動いてない。心臓止まってるわ。

 

「お、おとうさーん!!」

チチさんを何とか説得して特訓に戻ってきた悟飯が叫んでた。なんで叫んで、ああ、あの鬼の修行とは流石に悟飯は無縁でいたのか。

 

はは大丈夫だよ心臓が止まるぐらい()

救助してくれるのが今は居るからな。

居てしまうからな。

 

「ご、悟飯さんど、どいてください!」

 

「で、デンデ君おねがい!」

 

ナメック星人の子供が回復能力で悟空の心臓が再稼働させてた。

 

「!?」

 

悟空が飛び起きた。

 

「お、お父さん大丈夫!?」

 

「は…は!?…悟飯にデンデ。ああ、お、オラ、しにかけてたんか…ほ……本当に、修行、厳しい、な。へへへ」

 

悟空、お前なんで嬉しそうなんだ。

 

いや自分が強くなってるのが判るからだろうな。修行の場所に置かれたブルマさん製スカウターで判ったけど、俺達って地獄の修行であの悟空より強くなったけど、悟空に早々と巻き返しをされてる。

 

地球人には無いサイヤ人の特性のせいらしい。サイヤ人って死にかける程に強くなるらしいからこの、ギリギリで死にかける地獄の修行は最適らしい。

 

デンデとかナメック星人の回復能力持ちの人達の協力もえて……さらに命がギリギリ崖っぷちな修行になることになった今の修行はサイヤ人に最高だよな。流石サイヤ人式の修行だ……俺達はもうお腹一杯だ。

 

肉体は回復しても精神的にサイヤ人みたいな戦闘民族(脳筋)でないと耐えられない……。

 

強くなる前に心が死ぬ!逃げたい。心底逃げたい。けどあの悟空より一時的にも圧倒的に強くなるなんて、武道家として抗いがたい極上の体験をした後だ。強くなりたい…止めれない…まるでヤバイ薬みたいだ。

 

修行の毎日で頭から余計な考えを削ぎ落としていく。そして皆の心に残るのはこの一念、この痛み。辛さ。全部、修行する原因になったフリーザやその仲間への怨み辛み!!俺達は宇宙で尤も恐れられてるらしいフリーザと戦う。パラガスさんが言うには恐ろしい存在らしいんだけど、フリーザを見たことないけど、正直……恐ろしいと思えない。フリーザより鬼師匠の方が遥かに恐ろしいと思う。

 

師匠はフリーザに勝てないとか言ってたけど…本当なのか怪しいよな

 

 

ブロリーがナメック星から戻ってきた。

 

ブロリー、パラガスさん、鬼の師匠達は交代でナメック星に行って向こうでナメック星人の特訓をしてたりする。

 

そして鬼から交代しての修行、ブロリーにボコボコにされる模擬戦。たまにテンションが上がったブロリーにマジで殺されかける。

 

これが三人の師匠の中だと一番マシ何だよな。肉体的に死にそうになるけど、後の二人って精神的にも殺してくるから。

 

「ん、ベジータはどうした」

 

「ベジータは料理の手伝いだって」

 

ベジータのヤツ最近特訓に出れるようになったのに、強くなるのに俺達を利用してやるみたいな感じなのに、ブロリーの時は料理に戻るよな。ブロリーと何かあったのか?

 

 

地獄に落ちたような数ヵ月が過ぎ。いよいよフリーザがナメック星まであと数日と言う距離まできたと界王さまから連絡があった。

 

「修行は終わりだな!!」

 

「あぁナメック星に行かないと!」

 

いよいよ戦いが始まる!皆が嬉しそうなのは…うん!!

 

「…し、師匠、お願いします」

 

俺達は皆、ナメック星に移動した。

師匠の瞬間移動で……修行から逃走しても一瞬で取っ捕まる瞬間移動で。

 

「ぴっ、ピッコロみたいな人ばかりだな」

 

聞いてたけどビビる。

 

「皆さまが地球の戦士の方達ですね。私はナメック星人の代表となります最長老です。来てくれて有り難うございます」

 

「い、いえ地球を護るためですし。それに今回の事はドラゴンボールを知られたからで、俺達のせいとも言えますし…」

 

「知っていますが貴方達が責任を感じることではないでしょう。少なくとも私達ナメック星人は誰も貴方達のせいだとは思っていません」

 

「ありがとうございます…」

 

「それで皆さんに提案なのですが…」

 

最長老さまの能力で潜在能力を解放できるそうだ。皆の潜在能力が解放するかどうか。もちろん俺達は解放してもらうことにした。これまでの修行で潜在能力は残ってるのか疑問だけど、解放してもらうと限界まで鍛えたと思ったのにパワーアップした。

 

「では予定どおり最長老どのや戦えないナメック星人は地球に移動して貰いましょうか」

 

「判りました。どうしましたデンデ、カルゴも」

 

「あ、あの回復役として僕たちも残りたいんです」

 

回復能力で修行をさらに地獄にし…助けてくれたデンデたちだ。

 

「じゃあ私の所で待機!怪我人がきたら治してね。」

 

「はい!」

 

「……デンデ、皆さん、どうかご武運を」

それから戦闘員でないナメック星人達は師匠が地球に送り届けた。

 

パラガスさんたちはブルマさんの護衛、ブルマさん用意した洞窟の中の秘密基地。中は食料、パソコンやらモニターやら、モニターでナメック星の全域の情報が確認できるそうだ。スカウター機能もあるレーダーもあって相手の強さも位置もある程度把握できる。それと俺達が装備するプロテクター。ベジータ達が着てたのをより性能を高くしたそうだ。ブルマさん随分と気合いを入れて用意したな。

 

鬼師匠のプロテクターがフリフリな可愛い感じなのはみないようにした。笑うな!笑うなよ俺!笑ったら!パラガスさんみたいにぶっとばされる!

 

本人はもっと準備をしたかったみたいだけど十分だよな。本当に十分過ぎるよな。

 

あとはフリーザが来るのを待つのみだ。

 

「よし!準備はオッケイ!フリーザを倒すぞ見んな!」

 

悟空の号令に皆が気炎をあげた。

気炎を…真っ黒く見える…怨念が見えそうだ。

 

「……フリーザ、フリーザコロス、必ずコロス」

 

「…………チャオズ、おまえの仇は俺が討ってやる。絶対にフリーザを殺してやるからな!見守っていてくれ!」

 

「天さん……僕死んでない。天さんをこんなことにしたフリーザころす」

 

「なして俺はこんな所にまで来てるんだぎゃ。なんであんな地獄に居ることに成ってたんだぎゃ。全部、フリーザのせいだ……フリーザのやつを俺の刀で、ヒヒヒ」

 

「「「フリーザブッコロス」」」

 

みんなヤル気に満ち溢れすぎているな。まったく……フリーザは俺の気円斬でコロスんだよ!!

 

 

「……ワシら場違いじゃなー」

 

「あぁ……あの修行毎日受けてたらこうなるのか…」

 

「おい!亀仙人にナッパ!俺はお前たちと違う枠だからな!」

 

おい……ベジータ、エプロン外せよ」

 


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