衝動的なの   作:ソウクイ

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横島、違うの

 

ボクは緑谷出久、個性は無いけどヒーローを目指す極々平凡な中学生だ。

 

川原近くの橋で声が聞こえた。

始め、近くの小学生でも居るのかなと特に気にせず通りすぎようとしたけど…

 

胸がどうたら…良い身体してるとか…

 

下は人気のない場所。

背が高い草むらもある。

…声も合わせて考えたら!!!

 

…確認しないと!!

 

ランニングした帰りだから体力は限界近いけど様子を見に行く。スマホを出して何時でも警察に通報できる用意をして…手頃な石も持って。

 

草むらには誰かいた。

屈んで興奮した様子。

 

…あれ?1人しか…居ない?

 

 

 

「これは、うほぉお!!ええなぁ!!ええなぁあ!!良い乳しとる!」

 

橋の下の草むらで露出過多な女の人が書かれてる本を読んでる知らない男の人が1人。とても見覚えがある人に見える。いや、気のせいか!

 

「…1、1、0、番と…」

 

「ちょ!だれや通報しようとしてるの!…って…イズクやないか!?久しぶりだな!」

 

ボクを知ってる。

はぁぁぁぁ…気のせいじゃないのか。

 

「お久しぶりです横島さん…イヤになるほど全く変わりませんね」

 

代名詞は歩くワイセツ物、有名なスケベ。評判はヴィラン間際な人だったけど…苛められてたボクを助けてくれてやるべきことも教えてくれた恩人。こんなんだけど

 

女の子からはあれだけど僕を含めた男子からの評判は良かった。年上なのに対等に遊んでくれたりしたから、精神年齢が低いとは言わない。

 

小学生の低学年の時に出会って最後に会ったのは…たしか、中学に進学して、横島さんが高校に進学してからだから、二年ぶりか。だいぶ久し振りにあったんだけど………昔と全く変わらないなぁ。ほんと変わってほしかったなぁ。

 

初めて会った時もこんな感じだった。

 

「…昔も此処でそういうい本を読んでましたよね。なんでこんな所で読んでるんですか」

 

「家だと読めないんだよ!師匠が怖くて」

 

あー昔から師匠が怖いとか言ってたっけ。いまもダメなのか。そう言えば何の師匠だろ……。横島さんてボクの師匠みたいな所があるから師匠の師匠に、いや、自分で考えたんだけど、この人が師匠はやだな…。

 

「久し振りですけど、これまでどうしてたんです」

 

高校になったぐらいの時期に途端に居なくなった。知ってる人からは高校が忙しいから、他には遂に痴漢で捕まったという説が…通説は圧倒的に後者。釈放されたのかな。

 

「どうしたもこうしたも!!!師匠に騙されて入学した高校がアホみたいに厳しくて!無精髭の不審者教師が特に鬼みたいに厳しくて!……師匠の追い討ちもあってな!…自由時間がまるでなかったんや!!」

 

騙されて入学……厳しい高校……あぁ横島さんの性格を矯正する為に規則が厳しい高校に入れられてたんだ。

 

「おいイズク、その納得したみたいな顔がなんかムカつくぞ!絶対オレをバカにした様な事を考えたやろ!」

 

「きのせいですよー」

 

「ホンマ?」

 

「ホンマホンマです…はぁ」

 

「それなら良いけど……イズク随分疲れてるな」

 

「ランニング帰りなんで」

 

本当なら直ぐに休みたかったんですよ

 

「はーランニングか。運動系の部活か何か入ってんのか。それか相変わらずヒーローになるのに鍛えてるんか」

 

「ええ、はい、何処かのスケベな誰かにヒーローになるのに鍛えてないのはバカにされましたしね」

 

横島さんは昔、ボクがヒーローを目指してると聞いて、個性抜きでヒーローを目指すことはバカにしなかった。…個性無しな事にはね。代わりに運動してない事はおもいっきり馬鹿にされた……ヒーローは人助けするもんやろ?鍛えてない身体でどう人を助けるんだよプププってね。今でも思い出すと腹が立つ顔で言われたけどぐうの音も出ない正論……!

 

「そんなん言ったの何処の誰だろな。そう言やイズクは…今は中学二年か三年で来年から高校になるんだよな」

 

「えぇそうですよ、」

 

「何処の高校か決めてんの。やっぱヒーロー科のある所?」

 

どの高校か。あまり言いたくないけど…横島さんなら良いか。

 

「雄英のヒーロー科を受けるつもりです」

 

「…雄英?」

 

横島さんが顔をしかめた。

この反応、まさか、横島さんまで…

 

「悪いことは言わん。雄英は絶対やめた方がいいぞイズク」

 

とても真剣な顔でそう言われた。

 

横島さんの口調には…ボクを馬鹿にするような悪意なんてなくて、善意で言ってくれてる事が伝わる。そうなのか。横島さんも無個性のボクだと無謀って思うのか…馬鹿にされた方がまだマシだな。

 

「ホントマジで!あんな所は目指すのは止めた方がええぞ!!自分から地獄に落ちるようなもんやぞ!」

 

「……はい?」

 

んんん?あれ?これ横島さんボクが無個性とか関係なくて雄英自体がダメって言ってる?

 

「雄英に入るのが地獄に落ちるようなものって何ですか」

 

「なんで?それはな!!それはなぁ!!!…まず!…雄英の教師が地獄の獄卒ばりな鬼畜生ばっかりだからだ!!」

 

「き、鬼畜ばっかりて…」

 

なんで鬼畜なんて言うんだ。地獄の獄卒って横島さん雄英の教師の人とどこかで会った事が?

 

横島さんが雄英の教師にあうような機会なんてあるの?雄英の教師はプロヒーローばかりで多忙そうで…あ…あぁ、そう言うことか。横島さん痴漢か覗きでもしてる時に雄英の教師の人にヒーローとして捕まったりしたのか。は、つまりは逆恨みか

 

「なんで蔑んだ目をしてくるんや?」

 

「気のせいですよ」

 

「そうか?…まぁええか!それより教師の他にも雄英がアカン理由はあるぞ!」

 

「へーなんですか」

 

「どうでも良いとか思ってへんか?良いか!雄英を目指すなら!よく聞けイズク!…二つ目の雄英に入るのなんてダメな理由はな!!雄英はマッドに変人の巣窟やからや!」

 

「変人とマッド?」

 

「雄英の大抵のヤツが変人やらマッドやけど!特にヤバイのは!雄英のサポート科の連中!アイツらな!人道無視して人を実験動物みたいに扱ってくる連中なんやぞ!!何度……殺されかけたか!!!」

 

「……はぁ」

 

横島さん、ヒーローの人なら(捕まる側だから)関わるのわかるけど、雄英のサポート科の人達と何処で関わるの?

 

「そして何よりも大事な事やけどな。絶対に、絶対に!!後悔する雄英に行かん方がいい理由……!!」

 

横島さんの顔に…み、見間違いじゃなよね。憎悪と怒りが浮かんでる。ボタボタ涙が落ちてる…雄英の誰かによほどに酷いことでもされたの!?それか雄英に入らない方が良い理由で泣くほど酷いのが…?

 

「……雄英生って肩書きがあってもな…女の子にな……女の子に…モテ……へん!雄英生徒って肩書きがモテるのに!欠片もやくに立たん!!むしろ引かれる!雄英生になっても、まるでモテヘんのや…!」

 

「……………………そうですか」

 

雄英生がモテないって誰の情報?

モテたいって理由で雄英に入った知り合いに居たのかな。類は友を呼ぶみたいな。

 

「あと!雄英の女子は可愛い!美人も多い!けど…ヒーローを目指した修羅ばかりなんや……!!」

 

「はぁ」

 

「イズク全く信じてない顔をするな!実体験からの話やから嘘じゃないぞ!!」

 

…モテない事が?

 

違うか。話の流れだと雄英に入ったのにモテなかったって事か。横島さんが?…横島さんが雄英に通ってる。いやいやそんなこと無いよね。無個性の僕より入るのが無理あるでしょ。鍛えてない頃のボクが入りたいとか言うぐらいの話だよね。

 

「はは、それって横島さんが雄英高校に通ってるって話ですか」

 

「雄英ヒーロー科にもう二年通ってるぞ」

 

なんで肯定するの?

 

「冗談やめてくださいよ」

 

「いや冗談違うけど」

 

「横島さん……冗談でなく本気だって言うんですか?あ、冗談じゃなくて嘘ですか?」

 

「なんで嘘なんてつかなアカン」

 

本気で言ってる顔だ。

 

え、どうして横島さんは自分が雄英の生徒なんて”思い込んでるの”

 

っ!!まさか…そうなの、横島さん高校からずっと自由な時間とか無くて厳しい生活だった筈だ。精神的に追い詰められてた!それで…追い詰められて自分は雄英高校に居るんだって!…皆が憧れるような高校に居るんだからその分辛いんだって…現実逃避…してる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

横島さんの為にそう言うお医者さんを紹介した一年後、ボクは憧れのあのヒーローに個性を貰い雄英に合格した。それから何ヵ月。

 

雄英が襲われたり。幼馴染みが拐われたり、寮暮らしになったり…色々とあったけど、ホント一言で言えないぐらい色々とあったけど雄英での生活は何とかやれてる。横島さんが妄言で言ってた雄英のあれな所は………まぁだいたい否定できないかも。

 

相棒先生が誰か呼んだらしい

 

「今日は特別ゲストとして雄英生徒のトップ、ビッグ3と呼ばれてる三年生の三人に来てもらった。あとオマケ一人」

 

三年生のトップの先輩が来るのはわかったけど…

 

「オマケ?」

 

何でだろ。この部分がスゴく気になった。

この感覚は……嫌な予感?

 

……何となく、ほんと、理由はわからないけどかっちゃんをみた。かっちゃんも此方を見ていた。ボクと同じで理由は自分でも判らないのか困惑した様子だ。なんだろ。なにか怖い。誰が来るの。

 

「前途ーーー多難!なんっつて!はい!駄目だね!白けてるね!」

 

「ねぇねぇ何でスベるってわかってるのにやっちゃうの」

 

「もうだめだ帰ろう…」

 

入ってきたのは…その…何て言ったら良いのか。変な人達だった。けど嫌な予感を感じるような人達でも…予感が外れたかな…ん?

 

「…三人?」

 

「相棒先生、来るの四人じゃ」

 

来てない人はトイレとかかな。

 

「……おい、あのバカはどうした」

 

「わかりません!!」

 

「わかんない!」

 

あの二人は知らないんだ。

けど…1人だけ目を逸らしてる人がいる。

 

「知ってるんだな」

 

「し、知りませ…「ほう」…何かやることがあるって言ってました…!」

 

「…やること…アイツまたか……」

 

「わーー相澤先生激怒してる。なつかしー」

 

「ハハハハ、懐かしがる事じゃないと思う!」

 

結局四人目の人は来なくて実力を教えてくれるみたいな話で外にでた。

 

「じゃあ早速…あ」

 

パーーーー!パラッパラッパーー!!

 

「え、なにラッパの音」

 

屋上から!?

 

此まで僕達は雄英でヴィランの襲撃を二度も受けた。校内だからって安全の保証はない。異常な事が少しでもあったら臨戦体勢になるか警戒をしなきゃいけない!と思考では思うんだけど……本能の部分が脱力していた。

 

いつの間にかラッパを吹いた誰かが屋上に!屋上に居るのは…物凄く、物凄く…見覚えが……疲れてるのかな。幻覚かな。

 

「おい、デク…」

 

「あ、そうか!!ヴィラン連合に居た変身できる娘か!きっとそうだ!!」

 

じゃなかったら!何か…なにかしら、個性の攻撃だ!!

 

「ねーよ!!現実みろよ!!…いや、やっぱ見たくねーよボケが!なんでいんだよ!!」

 

「緑谷くんと爆豪くんの知り合いなのかい?」

 

「違うよ!えっと知り合いに似てるな!って感じで絶対に知り合いじゃないから!」

 

「そ、そうなん」

 

「一年の女子の皆さん初めましてこんにちは!!ボクは雄英のエースで君たちの先輩の横島忠…[バキューン!]ふぁあ!?ちょ!?だ、誰や!いま撃ったのは!!って!なんやこれ!!」

 

武装した感じのドローンが取り囲んでる。ワイワイガヤガヤ…って感じで人がきた。エンジニア、発明家って感じの人達だ。…さっき言おうとした名前…いや気のせいだ!!

 

いや!じゃなくて!射たれた!?よこ、誰かわからない人の後ろの壁に銃弾受けたみたいな穴が!

 

「外れましたね直撃コースだったんですが」

 

「彼に狙撃でも単発では意味がありません。確実に仕留めるならミサイルで飽和攻撃するぐらいでないと」

 

ふざけんなー!!!って屋上からの叫びは無視して。発明家ぽい人たちの中に知ってる人が…

 

「発目さん!?」

 

「な、なんでここに!!」

 

「おや緑谷さんたちですか。サポート科で自作ドローンの射撃能力を試しているのですよ!標的はサポート科の更衣室に侵入した変質者の仮想ヴィランです」

 

「ちょい待て!!なんやそれ!サポート科の更衣室には入った覚えはないぞ!!」

 

…には?

 

あ、ドローンがガチャガチャって射撃準備完了したみたいな音を出した。

 

「覗き容疑、ナンパ、セクハラ訴え多数、そして一年に如何わしい事をさせないために、ヒーロー科から我々サポート科にダミー人形として使う許可が出ている。大人しく標的となれ…!」

 

「誰やそんな許可だしたの!!」

 

「大丈夫です。計算では貴方なら9割生き残れます!」

 

「それ一割ダメってことやないかぁぁあ!!!!!…ちょいまて!!怪我とかじゃなくて生き残れる!?」

 

「射撃開始」

 

屋上から聞こえてくる悲鳴と射撃の音と爆発。ぼくらはただ呆然と見てるしかなかった。

 

「ほんぎゃあああ!!!!やめてーーーー!!!いやーー!!!おたすけーーーーー!!!」

 

助け呼ばれてるけどヒーロー科だけど誰も動こうとしないや。

 

暫くして

 

「では緑谷さんたち方、お騒がせしました」

 

いやー良い記録が取れたとサポート科の人達は帰っていった。そして屋上から落ちてきた黒焦げの何かが残されてる。これどうみても死た…

 

「り、リカバリーガールをすぐに呼ばなければ!!」

 

「こ、これ、どうみても…手遅れ…だろ…ん」

 

「あーー死ぬかと思った」

 

さっきまで焼死体って感じの人が起き上がって黒焦げ部分がペリペリって日焼けみたいに落ちた。わーーー知ってる人みたいな異常な回復力だ。けど絶対に知らない人だよね!!

 

「いやぁあ!!!死体が起き上がった!!」

 

「おい、上級生が恥を晒すな」

 

「いや!相澤先生!恥とかじゃなくて!!どうみてもさっきの致命傷!!」

 

「なんで平然としてるんすか!?」

 

「…コイツの担任を経験した事があったら此れぐらいで驚いてらないんだよ」

 

「こ、この人、これが普通なの…」

 

「…脳無の様な再生する個性もちか」

 

脳無…複数の個性を持ったヴィラン、脳無ならどんな個性を持ってても不思議じゃない。そうか!変身して変態に化けてる脳無!それか他人の空似!!あの人とは違う。違う筈だ。

 

もし億が一例えば名前が一緒なら、もしボクを知ってたら…ほ、本当にあの人だって認めないと、ダメになるかな!違うだろうけどね!!

 

「ゴホン!改めてボクは横島忠夫!!よろしく!!綺麗なお嬢さん!」

 

「…よ、よろしくお願いいたします」

 

「…この反応、可愛い感じの女の子!まだ修羅じゃない!!サポート科は一年でもあれやったけど!ヒーロー科の一年の娘はまだ…!れ?そこに居るのはイズクに…そのツンツン頭は爆豪?」

 

「緑谷!爆豪!知り合いなのか!?」

 

「…………………………………………………………………知らねぇし」

 

「知ってる反応!!」

 

「緑谷はどうな……え、緑谷?」

 

あーはは名前は同じだし。僕の事も知ってる。これは億が一が正解で間違いなく横島さんかー。横島さんが雄英に本当に入学してたのかー。してたしてたしてたしてた…

 

「あ、そうか。これは夢だ。夢をみてるんだ。わーー思い返したらオールマイトに出会ったり雄英入学したり…夢みたいな事ばかりだったけど…そっか全部夢かアハハハ…そうか!夢なら横島さんも雄英に居ても可笑しくない!起きたら雄英に入る前ぐらいかなww…頑張って雄英に合格しないと…ふふ…ふひ」

 

「緑谷ぁああ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

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