ゼロの使い魔〜if〜 サイト・ラ・ヴァリエール 作:匿名サンタ
「やっぱりデルフか……? それ以外考えられないもんなあ」
この世に新たに生を受けて五年。毎日考えるのは自分が何故こうなっているのか? そればかりだ。……まあ、そればかりと言うのは嘘だけど。
思い出すのは、初めて母乳を飲んだ日。
この場合の母親は当然昔の……って言ったらおかしいけど、日本にいた時の母親じゃなくて今の母親。つまりルイズ母ことカリーヌ母さんの事を指すんだけど、最初に乳首に吸い付くとなったときは本当に困った。
なぜならルイズにあんまり似ているものだから照れる。ルイズに似てる……それは好きな人に似ているってことになる。
想像して欲しい。生まれ変わったら好きな人の乳に急に吸い付けと言われ(別に言われてはないけど)るのだ。そりゃ照れる。
……ただルイズに似ていたのは顔や髪だけでなく胸まで似ていたのはどこか哀しい。
こんなことカリーヌ母さんに聞かれたらどうなるかわかったもんじゃないけど。
そして、現在頭の中の半分を占めるのがなぜもう一度生を受けたのかということと……
「ちょっと兄様! 今日は初めて魔法を習う日なのに、何処ほっつき歩いてたのよ!」
今ぷにぷにの頬をぷっくり膨らませて怒っている妹ことルイズがこちらに向かってきた。
「ああ、悪い悪い。なんとなくボーッとしちゃって」
俺はルイズの機嫌を取るためにルイズの頭に手をぽんと乗せて謝りながら撫でる。
すると、ルイズは一瞬嬉しそうに顔をとろけさせたあと、自分が怒っていたことを思い出したのか、
「もぉ! ずっと兄様のこと探してたんだからね!」
と、またまたぷりぷりと怒り出す。
……可愛い。
あまりに可愛いすぎる。一体誰なんだこの子は。初めて会った時に俺をわらで寝かせて、洗濯やその他もろもろを押し付け、罰と称して鞭で叩いてきたあの……ツンツンツンデレだったあのルイズが!
これが家族パワー……いや、兄パワーなのか!
そう今の俺の悩みとは妹となったルイズが可愛いすぎることだ。
何が悩みかって俺はルイズの兄だから手が出せない。それこそ手を出せば……アレだ最悪だ。近親相姦の上にロリ野郎。
だが、そんな俺の悩みを全く知ってか知らずかルイズは……
「もう! 魔法のお稽古は私と一緒に始めるって約束したじゃない!私兄様とじゃなきゃ先生でも男の人と会うのは嫌って言ったでしょ!」
ぐはっ。 ……このように俺の急所を抉ってくる。
俺のご主人様が……いや、俺の妹がこんなに可愛いわけがない。
……ぱたり。
ー追記ー
「ちょっと兄様! ? なんで鼻血出して倒れてんのよ!? 大丈夫?!」