「梨子ちゃん大変だよ!一大事だよ!」
「どうしたの?」
「曜ちゃんとはちくんが……喧嘩してるの!」
「……ええぇっ!!?」
私の親友である渡辺曜ちゃん。曜ちゃんには恋人がいます。名前は比企谷八幡くん。
2人はいつも仲良しで喧嘩してる所なんて見たことない。
そんなふたりが喧嘩。これは一大事だよ!
「一体何が原因なの?」
「だから曜ちゃんに聞きに行こうと思って」
「きっとよほど重大な内容ね…」
「うん…!」
「喧嘩してる理由?」
「そう。何が原因なの?」
「聞いてよ!八幡の家にこの前言った時の話なんだけど…」
「え、回想入る?」
「ヨーソロー!」
〜
「どうっ?メイド服!」
「眼福」
「これ前新しくかったんだぁ!」
「似合ってるぞ」
「ほんと?よかったぁ。あ、そういえばね…は、八幡に喜んでもらおうと思って買ったのがあるんだけど…ちょっとまってて?」
「おう?」
私は部屋を出て先日買った服に着替え始める。
ちょっときついなぁ…で、でもこの方が逆に喜んでくれたりするのかな?恥ずかしいけど…
「お、お待たせ…」
「……な、ナースか?それ」
「う、うん」
「……エロい」
「っ!?ちょ、ちょっとサイズ選び失敗しちゃって…」
「でもそれがまたいい」
「そ、そう?」
「…曜、ちょっとこっち来い」
「う、うん?……っ!?んっ…!」
「…ぷはっ……すまん、曜見てたらしたくなった」
「きゅ、急に来たらびっくりするじゃん!」
「嫌だったか?」
「…わ、わかってるくせに」
「ねぇ、いつ喧嘩するの?ねぇ?」
「り、梨子ちゃん落ち着いて!きっとこれも必要なお話なんだよ!私もなんか砂糖吐きたいけど!」
「お兄ちゃん!曜さん!お菓子持ってきたよー!」
「あ!きのこの山だ!」
「俺たけのこ派だからたけのこ貰うぞ」
「えー?きのこの方が美味しいよ!」
「たけのこの方がチョコ多いしこっちの方がいい」
「きのこはその分美味しいチョコだもん!」
「ほう?たけのこ軍に喧嘩を売る気か?売られたけんかは買うぞ?」
「八幡こそきのこ軍を敵に回すなんていい度胸だね!この曜ちゃんがメッタメタにヨーソローしてあげる!」
〜
「ね、ねぇ、まさか喧嘩の原因って…」
「きのこ派かたけのこ派に決まってるじゃん!千歌ちゃんはきのこ派だよね!?」
「ねぇ…これ最初の回想いらないわよね!!?」
「うわっ!梨子ちゃんがキレた!」
「なんなのよ!?最初ただイチャイチャしてただけじゃない!?」
「り、梨子ちゃん落ち着いて!」
「ねぇ!梨子ちゃんはどっち派!?」
「どうでもいいわよそんなのー!!」
結果、たけのこ軍ときのこ軍は和解したみたい。
「あ!八幡おはよう!」
「おい、あんま腕にひっつくな」
「えー?2人の時は八幡も甘えてくるのに!」
「そ、それは……俺の二つ目の人格であって俺じゃない」
「はいはーい。顔真っ赤だよー?」
「ぐっ…」
「り、梨子ちゃん!?顔真っ白だよ!?梨子ちゃーん!戻ってきてー!」