曜日和   作:リヨ

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29話

「梨子ちゃん大変だよ!一大事だよ!」

「どうしたの?」

「曜ちゃんとはちくんが……喧嘩してるの!」

「……ええぇっ!!?」

私の親友である渡辺曜ちゃん。曜ちゃんには恋人がいます。名前は比企谷八幡くん。

2人はいつも仲良しで喧嘩してる所なんて見たことない。

そんなふたりが喧嘩。これは一大事だよ!

「一体何が原因なの?」

「だから曜ちゃんに聞きに行こうと思って」

「きっとよほど重大な内容ね…」

「うん…!」

 

 

 

 

 

「喧嘩してる理由?」

「そう。何が原因なの?」

「聞いてよ!八幡の家にこの前言った時の話なんだけど…」

「え、回想入る?」

「ヨーソロー!」

「どうっ?メイド服!」

「眼福」

「これ前新しくかったんだぁ!」

「似合ってるぞ」

「ほんと?よかったぁ。あ、そういえばね…は、八幡に喜んでもらおうと思って買ったのがあるんだけど…ちょっとまってて?」

「おう?」

私は部屋を出て先日買った服に着替え始める。

ちょっときついなぁ…で、でもこの方が逆に喜んでくれたりするのかな?恥ずかしいけど…

「お、お待たせ…」

「……な、ナースか?それ」

「う、うん」

「……エロい」

「っ!?ちょ、ちょっとサイズ選び失敗しちゃって…」

「でもそれがまたいい」

「そ、そう?」

「…曜、ちょっとこっち来い」

「う、うん?……っ!?んっ…!」

「…ぷはっ……すまん、曜見てたらしたくなった」

「きゅ、急に来たらびっくりするじゃん!」

「嫌だったか?」

「…わ、わかってるくせに」

 

「ねぇ、いつ喧嘩するの?ねぇ?」

「り、梨子ちゃん落ち着いて!きっとこれも必要なお話なんだよ!私もなんか砂糖吐きたいけど!」

 

 

「お兄ちゃん!曜さん!お菓子持ってきたよー!」

「あ!きのこの山だ!」

「俺たけのこ派だからたけのこ貰うぞ」

「えー?きのこの方が美味しいよ!」

「たけのこの方がチョコ多いしこっちの方がいい」

「きのこはその分美味しいチョコだもん!」

「ほう?たけのこ軍に喧嘩を売る気か?売られたけんかは買うぞ?」

「八幡こそきのこ軍を敵に回すなんていい度胸だね!この曜ちゃんがメッタメタにヨーソローしてあげる!」

 

「ね、ねぇ、まさか喧嘩の原因って…」

「きのこ派かたけのこ派に決まってるじゃん!千歌ちゃんはきのこ派だよね!?」

「ねぇ…これ最初の回想いらないわよね!!?」

「うわっ!梨子ちゃんがキレた!」

「なんなのよ!?最初ただイチャイチャしてただけじゃない!?」

「り、梨子ちゃん落ち着いて!」

「ねぇ!梨子ちゃんはどっち派!?」

「どうでもいいわよそんなのー!!」

結果、たけのこ軍ときのこ軍は和解したみたい。

「あ!八幡おはよう!」

「おい、あんま腕にひっつくな」

「えー?2人の時は八幡も甘えてくるのに!」

「そ、それは……俺の二つ目の人格であって俺じゃない」

「はいはーい。顔真っ赤だよー?」

「ぐっ…」

「り、梨子ちゃん!?顔真っ白だよ!?梨子ちゃーん!戻ってきてー!」

 


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