「と、いうわけで俺はお前らのサポートすることになったから。なんか手伝って欲しいことがあったら言ってくれ」
「つまりマネージャーってこと?」
「そうだな」
「おぉ!なんか部活っぽい!」
「承認されてないけどな」
「でもなんで理事長が?」
「さぁな。あいつ昔も色々企んでたし今回もなんか企んでるんじゃないか」
「…理事長と知り合いなの?」
「知り合いっていうか、ちょっと昔な」
「…女の子?」
「ん?あぁ」
「…ふーん」
「どうした?」
「べっつにー?八幡にそんな仲のいい女の子がいたなんて知らなかったから」
「別にそんな仲いいわけでもないぞ?知り合いみたいな感じだ。…もしかして嫉妬か?」
「なっ!?」
「わぁ、曜ちゃん顔真っ赤」
「し、し嫉妬なわけないじゃん!バカ!アホ!八幡!」
俺はなんて可愛い彼女を持ってしまったんだろう。
「はちくん、曜ちゃん可愛いね」
「あぁ。最高の彼女だ」
「だから違うってばー!」
顔真っ赤にしてそんなこと言っても、説得力ないぞ。
「はちまーん!いるー?」
「あれ?はちくん呼ばれてるよ?」
「あ?…げっ、鞠莉ねぇ」
「もしかして…」
「あの人が理事長」
「そして八幡の元カノよっ!」
「おい、捏造するな」
「ま、ジョークはこのくらいにして」
「なんですか。用は」
「敬語じゃなくてもいいって言ってるのに。用っていうのはね。お昼ご飯のお誘いをしに来たの!」
「だが断る」
「そこの2人も一緒でもいいわよ?」
「めんどく」
「ならご一緒してもいいですか?聞きたいこととかもあるので!」
「えぇ!後輩とランチも良いわ!」
なんか曜から黒いオーラが出ている気が…
「あー!千歌も千歌も!」
「それで、鞠莉さん」
「なぁに?」
「八幡とはいつ知り合ったんですか?」
「あぁ。あれは確か小学生だったかしら。旅行に来てた八幡と偶然出会ってね。その時私友達があまりいなくてね。ひとりで退屈してた時に八幡を見つけたのよ!」
「つまり俺はおもちゃに選ばれたわけだ」
「運が良かったわね!」
「ちょっと何言ってるか分からない」
「最初は目とか怖そうに見えたけど、暇だったし声掛けたの。そしたら八幡ね…ぷっ」
「ど、どうしたんですか?」
「え、えっとね…声掛けた時、八幡、「ひゃ、ひゃい!?なんでひょうか!?」って言ったのよ!アハハ!思い出したら面白くなってきちゃった!」
「よくそんなこと覚えてるな」
「だって好きな人のことだもの」
「…好きな人?」
「………」
おいこの野郎。とんでもない爆弾落としやがったな。
「蜜柑美味しいー!」
高海はもうちょい空気を読め。