これはとある休日のちょっとした小話。
まぁ俺にとってはそこそこ印象的だったが。
この日は曜がうちに遊びに来ていた。
ちなみに両親と小町は買い物に行っている。
「相変わらず本たくさんあるねー」
「結構俺のうち来るけど楽しいか?いつも適当に話したりして終わってるだけだし」
「んー?楽しいよ?八幡といるだけで」
「…そ、そうか」
「あ、照れた〜」
曜はからかうように頬をツンツンつついてくる。
「あ!そうだ!ゲームしようよ!」
「ゲーム?」
「そう!愛してるゲーム!」
「…嫌だ」
「えー?」
もう名前聞いた瞬間俺が恥かくのが目に見えている。
というか普通に恥ずかしいから。
「じゃあ勝った方が負けた方になにかいうことを聞かせられる!ってのはどう?」
「その勝負乗った」
「急にやる気になったね…?」
あれだろ?つまり曜にあんなことやこんな事ができる訳ですよ。
これは八幡頑張っちゃう。
「じゃあまずは私から!……愛してるよ!」
「…もう1回」
「愛してるー!」
「もう1回」
これは案外耐えられそうだ。
まぁゲームだし曜もふざけてるっぽいし。
と、思ったのも束の間、曜は突然俯き……顔を上げ、頬を赤く染め、
上目遣いで…
「八幡……あ、愛してる」
「ぐっはぁ!!」
一発KOノックアウト。
今のはやばい。なんか心にくるものがあった。
「やったぁ!…あはは、でもやっぱり最後のはちょっと恥ずかしいや…えへへ」
いや、もう最後のほんとやばい。
愛してるゲームいいね。曜の気持ちを再確認できました。
「じゃあ次八幡ね!このまま私の勝ちだよ!」
「そう簡単に負けんぞ……曜、愛してる」
「もう1回!」
「愛してる」
「もう1回っ」
あかん、このままではダメなやつだ。曜のやつめっちゃニコニコして余裕そうだもん。
「…曜、ちょっとそこの壁に立ってくれ」
「え?うん…これでいい?」
曜が壁際に立ったと同時に、俺は壁に思い切り手をつけ、もう片方の手で曜のあごを上げ、顔をあと数センチでキスしそうなところまで近づけて…
「…曜…愛してる」
「……きゅう…」
「…曜?おーい曜さーん」
目の前で手を振ってもなんの反応もなし。
「…ちょっとやりすぎたか?」
結局曜は気絶していた。
仕方なく俺のベッドに運んで今は起きるのを待っている。
「んぅ…はち…まん?」
「起きたか」
「あれ…私…」
「まぁあれは引き分けってことで」
「…八幡あれはずるい」
「なんでだよ」
「…あれは私の負けだね。八幡の勝ちでいいよ」
「いやでも俺も照れちまったし」
「そこは照れの差で私の負けだよ。気絶しちゃったし。八幡は何して欲しい?」
「んー…」
なんか腑に落ちないが…まぁ貰えるものは貰っておく主義だし…
「…じゃあ…今度デートしてくれ」
曜は予想もしていないことを言われたからか、目を大きく見開いている。
「……うんっ!」
そのあと俺たちはデートの計画で話を盛り上げた。