曜日和   作:リヨ

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4話

「えへへー♪」

「曜ちゃんどうしたの?」

「じゃーん!見て!ストラップ!」

「あ!それ前欲しいって言ってたやつだよね?ゲット出来たんだ!」

「うん!」

「あれ?でもそれカップル限定なんじゃ…」

「比企谷くんについてきてもらったんだ!いや〜楽しかったよ!」

「…ふ〜ん?」

「ど、どうしたの千歌ちゃん、ニヤニヤしてるよ?」

「え?いや〜、曜ちゃんもすっかり恋する乙女だな〜って」

「え!?そ、そんなことないよ!」

「みんなもそう思うよね?」

「「うん」」

「なにそのクラス一体感…」

「クラスじゃはちくんと曜ちゃんはいつ付き合うのか!?って話題で持ちきりだもん!」

「そ、そんな付き合うなんて…!」

「…」

「曜ちゃんは告白とかしないの?」

「こ、こここ告白!?わ、私まだ比企谷くんのこと好きなんて言ってないよ!?」

「とぼけてもダメだよ〜。曜ちゃん、はちくんと話す時、とっても楽しそうだもん!」

「そ、それは…確かに楽しいけど」

「曜ちゃん!そろそろ自分の気持ちを認めようよ!曜ちゃんは比企谷くんのことが好き!?嫌い!?」

「……す、好きです」

「裁判長!曜ちゃんがついに白状しました!」

「しっかり録音したよ!」

「えっ!?ま、待って消して!」

「ダーメっ!千歌、パス!」

「…」

「はいよ!曜ちゃん!私は応援するからね!」

「それより録音消して〜!」

「…」

なんで俺教室にいるのにそんな話してんの?なに、イヤホンしてるから聞こえてないと思われてるの?バッチリ聞こえてるんですけど。

これから渡辺とどう接すればいいのでしょうか。

 

 

 

「比企谷くんっ!帰ろ!」

「……あぁ」

渡辺は聞かれてないと思っているからか平常運転だが、俺はそうもいかない。

「そういえばもうすぐ夏休みだね」

「そうだな」

「夏休みどこか一緒に遊びに行こうよ!」

「…2人でか?」

「そう!」

「…断る」

「えー?どうしてー?もしかして暑いから外出たくないとか?」

「その通り」

「じゃあ海行こうよ!海なら涼しいし楽しいし!」

「それはもっとダメだ」

それはつまり渡辺の水着姿を見るということだ。

渡辺は制服からでもスタイルがいいのが伝わってくる。

体育の時とか特に。

メンタル的に死ぬ。

以上。

「…私と行くの、いや?」

「嫌ではないが……」

「私は…比企谷くんと行きたい、な」

「……よくそういう恥ずかしいこと言えるよな」

「えぇっ!?……だ、だってそうでもしないと比企谷くん来てくれないし…」

「……ほかの男子も連れてきていいならいいぞ」

「っ!うん!それでもいいよ!なら私は千歌ちゃん連れてくるね!」

俺に友達なんているのかって?ふっ、俺には女神がついているのさ。

「じゃあ…れ、連絡先教えてもらってもいい?」

「あぁ。ほら」

「わ、私が打つの?」

「俺やり方知らんし」

「わ、わかったよ。………はい!それじゃぁまた連絡するね!また明日!比企谷くん!」

「あぁ」

「ヨーソロー!」

「……」

ヨーソローというのはまだ恥ずかしかったので、周りに人がいないのを確認し、敬礼だけした。

「っ!えへへ!」

渡辺はそれを見て満面の笑みを浮かべて帰っていった。

 

続く


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