「大変だよー!!!!」
「朝っぱらからうるさいな。どうした高海」
「浦の星が無くなっちゃう!!!」
話を聞くと、どうやら生徒の減少で浦の星が統廃合になるのだとか。
「でもまるでμ'sみたい!私達も廃校を救おう!あとはちくん!高海じゃなくて千歌!!」
「はいはい」
俺は適当に千歌をあしらう。
「でも千歌ちゃん、どうするの?」
「……あはは、どうしよう」
まぁこいつのことだからこんな事だろうとは思いましたよ。
「曜ちゃん!なにか案を!」
人頼みかよ。
「んー、生徒を増やすんでしょ?ならこの学校のことをたくさん知ってもらう必要があるってことだよね?」
「たくさんの人に……そうだ!pvだよpv!」
「pv?」
「そう!沼津の良いところをpvでたくさんのことを知ってもらうの!」
千歌にしてはいい案だな。あのアホな千歌にしては。
「…はちくん、なんか失礼な事考えてない?」
「か、考えてないじょ」
なんだ、心を読まれた!?おかげで噛んでしまった。
恥ずかしい。
「おぉ!グッドアイディアだよ!千歌ちゃん!」
「だよねだよね!よーし!早速やってみよう!」
と、いうことでさっそく行動に移したAqours
「見てください!この綺麗な海!みかんもたくさん!あとは…特にありません!」
「お前はあほか」
「あいたっ!?いたいよはちくん!」
「なんだ特に何もありませんって。良いところ伝える気あるのか」
「それならはちくんやってよ!」
「嫌だ。めんどくさい。やる気ない」
「断りのオンパレードだ!」
曜さんや、逆に俺がPVに出てたら人気下がると思います。
なんか自分で言ってて悲しい。
「よし!次はルビィちゃん達だ!」
「ぴぎぃ!?」
そのあとも1年生の方も上手くいかずpv撮影は難航していた。
善子に限ってはもうアレだ。うん。言わなくてもわかるよね?
なんとか無理やり完成させたものを鞠莉姉、もとい理事長にみせにいくとめっちゃバカにされて酷評された。
ついでに何故か俺の目まで酷評された。訳分からん。
「…八幡、Aqoursでの活動は楽しい?」
部屋を出ようとすると、そんなことを聞いてくる鞠莉姉。
「……まぁつまらなくはないぞ」
「…ふふっ、そう。相変わらず捻でれね!」
「なんだその言葉」
「私が考えたの!八幡にぴったりでしょ?」
「ぜひとも使わないでいただきたい」
そして鞠莉ねぇは真剣な表情に変わったかと思いきやとびきりの笑顔でこう言う。
「……頼りにしてるわよっ、八幡!」
「……裏切らないようにするわ」