超次元ゲイムネプテューヌ戦記 Re;Birth1 作:rivy
その後わたしたちはモンスターからなるべく離れ、落ち着いて話のできる場所へ。
今までモンスターはどうしていたのかって? 暗くて気付いてなかっただけです。というか、知っていたらあんな適当なところで野宿とかしたりしないし! というわけで、昨日暗闇の中から襲われなかったのは不幸中の幸いなのであった。というか、明かりも何もないから向こうもこっちに気付いてなかっただけかも。
「さーて、自己紹介するよ! 私ネプテューヌ! それでこっちにいる子がこんぱでー、こっちがあいちゃん!」
「自己以外も紹介してるじゃない……っていうか、紹介するならちゃんとしなさい」
あいちゃんと呼ばれた子は、そこで一旦間を置き、
「わたしはアイエフ。ゲイムギョウ界に吹く一陣の風、とでも名乗っておくわ」
「そっちは長いからわたしもあいちゃんって呼ばせてもらうね」
「何か……反応が薄いってのも妙な感じね……」
「触れないのも優しさかと思って。で、あなたがこんぱちゃんだねー」
「はい。よろしくですー」
「よろしくねー。それで、わたしはミミ。なんやかんやあって迷子でした」
みんなの名前もわかったところでわたしも自己紹介。
当然、あんな洞窟に一人で迷い込んでいたわけだから疑問に思われるわけで。
「そうそう、ミミちゃんはどうしてあんなところに?」
と、ネプテューヌちゃんに質問される。ここは簡潔に説明させてもらおう。
「それがかくかくしかじかというわけで」
「あー、これこれうまうまってことだったんだー」
「え、ネプ子、今のでわかったの? わたしにはかくかくしかじかとしか聞こえなかったんだけど」
「全然わからなかった!」
「……」
やだ、この人たちノリいい!
でもあいちゃんからちょっと冷たい目で見られてる気がするから今度こそ真面目に。
とは言っても話せることもそれほど多くはなく、魔界のセントラルパークというところから旅をしに来たこと、洞窟に入って迷ってしまったこと、現状ではそのくらいしか話すことはなかった。
旅の目的もあるにはあるんだけど、さすがに初対面の人に言われても困ることだろうし、そのことには触れずに。
と、一通り話してみると、三人の様子がおかしい。何か変なことでも言ったかな……?
「今の話、全部本当? 冗談とかじゃなく?」
「ねぷねぷみたいに記憶喪失で適当に話を作ったり」
「あいちゃんの中二病妄想だったりじゃなくて?」
「うん、冗談とかでは……ってあれ? 記憶喪失って?」
「そう、私ネプテューヌは実は記憶喪失なのです!」
えぇ……そんな重大そうなことをさらっと……
どう返せばいいのか思い浮かばず、言葉に詰まっていたが、
「あ、でも記憶を取り戻す手がかりは見つけてあるし、そんなに気にしないでいいよ! それに、記憶がなくても今が楽しいしね!」
「そうだったの? それならよかった……のかな」
記憶が無いというのもなかなか問題がありそうだけど、本人が気にしないでいいと言うなら、気にしないようにしよう。
「それはともかく、今はミミちゃんのことだよ!」
「そうです、魔界って言ってたけど、わたしたちには聞き覚えが無いのです」
「あー、もしかしてアラド大陸には魔界の存在は伝わってないのかな」
「アラド大陸?」
あ、あれ? なんか色々と話がおかしいような気はしてたけど、もしかしてここはアラド大陸では、ない?
そうだ! 変な二つ名に気を取られてたけど、今思い返してみれば、あいちゃんは「ゲイムギョウ界」って言ってたじゃん!
まあそれに気づいていたところで、別世界なんて発想には至らなかっただろうけど。
そもそも、アラド大陸じゃなかったところで、よく考えてみれば問題はない。
だってわたしの目的は、魔界の復興のために協力者を探してくることだからだ。そう、協力者を探すということには、別世界であろうとなんだろうと関係はない。うん、結果オーライ!
「……多分だけど、この世界はわたしの知ってる世界と違うかも。だからちょっと、色々聞いてみていいかな?」
「まっかせて! なんでも答えてあげるよ!」
自信満々に言ってるけどネプテューヌちゃん、記憶喪失ですよね?
「じゃあまず、ここってなんて世界?」
「ここはゲイムギョウ界よ。さらに言えば、その中の国の一つ、プラネテューヌね」
「国の一つ……じゃあ他にも国が?」
「はい。他にはラステイション、ルウィー、リーンボックスがあるですよ」
「ふむふむ。その四つの国は仲良くやってるのかな?」
「仲が良い……とは少し言い難いかもね。って言うのも、それぞれの国を司る女神様が存在していて、ゲイムギョウ界を統一すべく争っているのよ。国民同士に軋轢が生じてるというほどではないけど」
この世界には女神様なんているんだ……とりあえず聞いたこともない世界とか国の名前ばっかりだし、別世界で間違いはなさそう。
「じゃあ国同士で戦争が起きたりは?」
「ないない、せいぜいウチの女神さまが一番だーって言ってるくらいね。信仰する女神様を変える人もいるくらいだし。それに、数年前からモンスターが急に大量発生して、戦争なんてとてもじゃないけどしてる暇なんてないわ」
あちこちにモンスターがいるとは思ったけど、大量発生なんてしてたんだ。できれば平和なときに来たかったなあ……
「……むうぅ、主人公たる私を放っておいて三人でばっかり話してズルい! まあ答えられる質問はなかったけど!」
「それじゃあ仕方ないじゃない……とは言え、こんな洞窟で長々とする話でもないわね。ミミ、あなた戦える?」
「まあ多分、それなりには?」
こっちのモンスターがどれくらい強いのかわからないけど……
「じゃあ出会ったばっかりに悪いんだけど、モンスターの討伐を手伝ってくれない? ちゃんと終わったらプラネテューヌまで連れてってあげるから、ね?」
「それはもーぜひぜひ。願ったり叶ったりですよ」
「わーい! 仲間が増えたよ! やったねこんぱちゃん!」
「その発言はまずいと思うのですよ、ねぷねぷ」
そんなわけでなんとも愉快で個性の強い三人組と一緒に行動することに。これから楽しくなりそうだし、この世界にこれて結果的に良かったかも。