クリス先輩がこんなに可愛いわけがない! 作:TearDrop
お気に入りの数が増え、評価バーが赤色に染まっていて、真っ先にクリスちゃんをイメージした体調が優れない作者デス。
今回は少し短めになっており、次回は少し長めに書きたいと思っております。
ちょいちょいランキングにも表示されていて嬉しいです。これからもこの作品をよろしくお願いします。
※今回はクリスちゃんより切ちゃんの出番が多めです。クリスちゃんファンのみんな……すまない……!!
クリスが佐倉家に来訪してから数日が経ったある日の出来事。
何時もなら笑顔を浮かべて律に話しかけて来るはずの切歌が、何やら不機嫌そうな面持ちで律をジーッと見つめていた。
律が視線を合わせると、慌てたように律から視線を逸らす。律が再び視線を元に戻すと再び律をジーッと見つめて来る。
「律、切ちゃんに何したの?」
「何もしてないんだけどなぁ……別に〝暁さん〟が嫌がるような事は何もしてないし……月読さんは何か知らない?」
「ううん、私は何も……」
「そっか……ねぇ、暁さん。僕、暁さんに何かしーーーー」
律の言葉は、最後まで切歌に届く事はなかった。何故なら、律をジーッと見つめながら頰をプクーッと膨らませていたからだ。
明らかにご機嫌ナナメな切歌の表情を見て、少し可愛いなと思ってしまった律。しかし、それは調も同じ。切歌のご機嫌ナナメな表情に可愛いと、律と同じく思っていた。
「ーーーあの、暁さん?」
「………なんデスか?」
「僕、何かしたかな?もし、暁さんに嫌な事してたら謝るから教えてくれないかな?」
「………気づいてないデスか?」
「えっ……?」
「……もういいデス!」
切歌はそれだけ言うと、フンッとそっぽを向いてしまう。何がいけなかったのか、律は頭の中で必死に考えながら授業の準備を始めたのだった。
◇◇◇◇
「はぁ?切歌の機嫌が悪い?」
「はい……何時もなら話しかけて来る暁さんが今日は機嫌が悪くて……僕、何かしたんですかね?」
「あたしが知る訳ねぇだろ……」
休み時間、律はクリスと中庭に来ていた。
事情を話す為、クリスを呼び出した律は何故切歌が不機嫌なのか聞こうと思ったが、当然クリスが切歌の不機嫌な理由を知る訳もなく。
「僕、暁さんに何かしたのならそれを聞きたいんですけど、話しかけようとすると視線を逸らされるし……月読さんも暁さんがなんで不機嫌か知らないみたいだし……〝クリス先輩〟からも暁さんに聞いてみてくれませんか?」
「………なぁ、お前本当に気がついてないのか?」
「えっ……何がですか?」
当の本人が気付いていない事に溜息を吐くクリスを見て、首を傾げる律。
律自身が気づかないと、〝暁切歌 不機嫌事件(?)〟と後々、律達の中で語り継がれる事になる事件は解決しない。
クリスは時計を見やると、そろそろ移動教室だと思い出し、クリスは律にそれじゃあなとだけ告げると中庭から去っていく。
律はそれから数分、考える事にしたのだった。二階から浴びせられる切歌の視線に気づかず。
「デデデデース……律、鈍感にも程があるデスよ」
「切ちゃん、どうして律に対して不機嫌なの?」
「それは、デスね……し、調には教えられないデス!」
「ジィーーーーーッ………」
「わ、分かったデスよ……実はデスねーーーー」
切歌はコソコソと調に事情を説明する。そして、事情を聞いた調は溜息を吐く事しか出来なかった。
それから授業の時間、昼休みは切歌が律から避けるように去っていく。律は何処か悲しげな雰囲気を醸し出しながら昼食を食べていた。
調も、律に少し同情しているかのような視線を向けるが、不機嫌な原因である律は切歌が不機嫌な理由を考えるも、何も思い浮かばない。
「ねぇ、切ちゃん。そろそろ律に教えてあげたら?」
「ま、まだダメデスよ!律が気づくまで教えてあげないデス!」
「でも………」
「うぅ……り、律がいけないんデスよ!?だってあんなに嬉しそうにしながら言うんデスから……」
切歌は頰を膨らませ、律を見つめる。
律は切歌の視線に気づかず、一人黙々と昼食を食べていく。そして時は過ぎ、放課後ーーー。
とうとう律は、切歌の不機嫌な原因に気づけず、一人教室で頭を抱えていた。
「どうしよう……なんで暁さんが不機嫌か聞けなかった……どうしよう、このままだと折角リディアンで出来た友達を一人無くしちゃうよ……!」
頭を抱えながら悩む律を見つめる切歌と調。二人は教室の外から頭を抱える律を見つめていた。
「切ちゃん……」
「わ、分かってるデスよ……私もちょっと意地悪だったと反省してます……」
「それなら、分かってるよね?」
「は、はいデス……」
調の言葉に切歌は頷き、教室へと入っていく。
切歌に気づいた律は、何処か気まずそうな雰囲気と表情を浮かべる。切歌も律と同じように気まずそうな表情を浮かべ、口火を切ろうとした。
「「あの……あっ」」
同じように律も口火を切ろうとしたが、カブってしまった。
「り、律からどうぞデス……」
「いや、暁さんからどうぞ……」
「そ、それじゃあ……り、律は私がなんで不機嫌なのか知りたいデスか?」
「うん……僕、暁さんに失礼な事したのかなぁって……僕、暁さんに悪い事しちゃったのかな?」
「そ、それはデスね……」
切歌は律から視線を逸らす。若干、頰が赤いのは気のせいだろうかと、律はそう思っていた時だった。切歌は意を決して、言葉を紡いでいく。
「り、律が……律がクリス先輩の事を名前で呼んでいたから……!」
「ーーーーーえっ?」
「だ、だから!律がクリス先輩を名前で呼んでいたから……!」
「ど、どういうこと?」
「じ、実はーーー」
◇◇◇◇
時は少し遡り、クリスが佐倉家を来訪した翌日。律は嬉しそうに教室へと入って来た。クラスメイトに挨拶し、自分の席に座る。
それを見ていた切歌が律に話しかけて来たのが、今回の〝暁切歌 不機嫌事件〟の始まりだった。
「律、嬉しそうデスね。何かあったデスか?」
「えっ……う、うん。昨日、〝クリス先輩〟と僕の家で家族一緒に食事をしたんだ」
「へぇ、そうなんデスか。ーーーーん?今なんて言ったデスか?」
「えっ……家族一緒に食事を……」
「その前デス!」
「き、昨日〝クリス先輩〟とーーーー」
「デ、デ、デ………」
「デ?」
「デデデデーーーースッ!!」
その日、切歌の叫びが学校中に響き渡り、それから切歌は不機嫌になってしまったのだった。
◇◇◇◇
そして、今に至るのであった。
切歌から事情を説明された律は唖然としていた。まさかそんな理由で不機嫌になっていたとは思っていなかった。
当の切歌は漫画に出て来そうな〝プンプン〟という文字が見えそうな程、頰を膨らませているのを見て少し可愛いと思ってしまった。
「そ、そっかぁ……そういう事かぁ。だからクリス先輩もあぁ言ってたのか……そりゃ気づかないよ」
「これで分かったデスか!」
「う、うん……それならそうと言って欲しかったけど……そ、それじゃあーーーき、〝切歌ちゃん〟?」
「うっ……な、なんデスか?」
まるで〝付き合いたてのカップル〟かと思われるような雰囲気に気まずさを覚える二人。
それをジーッと見つめる調であった。こうして、無事に〝暁切歌 不機嫌事件〟は幕を閉じた。
しかしこの時、律は知らなかった。まさか今度は、調が不機嫌にーーこれを〝月読調 不機嫌事件〟と名付けようーーなるとは思いもしなかったのだから。
如何でしたでしょうか?少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
シンフォギアAXZは何時になったらクリスちゃんの変身シーンを放送するんですかねぇ……。
後、クリスちゃんのGXでの変身シーンは凄く好きです。揺れる胸と太ももがピンポイントで好きです。誰か分かる人はいますかね?
次回もお楽しみに!
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