どうも、タリオンです。
まずは何も言わずにこれを読んで欲しい。
それでは第十一話、どうぞ。
目を覚ますと、えらく和風な天井が見えた。
「おぉ!? ……って白玉楼か、ビビったー」
やぁ、最近幻想入りして、今は何故か白玉楼に居候することになった夜鳥剣二だよ。
そういや昨日はなんか色々あって疲れたからすぐに眠ったんだっけ。
おかげで頭は冴えてるし、朝も早く起きられたし一石二鳥だな。
グゴゴゴルルルルゥウゥゥゥ……
なんか今すっげぇ音聞こえたんだけど、何?
誰か魔物でも呼び出したか?
……ハイそうですよ!
昨日昼から何も食ってないんだよ!
そりゃこんだけおぞましい音も出るわ!
え?
まず腹の音だってわからなかった?
あ、じゃあ今のオフレコでお願いします。
と、まぁ盛大に脱線しながらも、近況報告&恒例の自己紹介を終えた俺は、顔を洗いに行くことにした。
まず妖夢を探さないと。
「みょーんみょーんみょーんみょーんみょーんみょーn「朝からあなたは何なんですか、宇宙人ですか!!」いやいつも人間だけど」
「揚げ足を取らないでください!」
呼んでみた甲斐あったな。
ん? そういやみょんっていうあだ名は知らないはずじゃ?
「そんな変なことを口走ってたら嫌でも耳に届きますよ。というか私はみょんなんて名前じゃありません!」
「名前とは言っていない。あだ名だ」
「~~~!! ……ハァ、気にするだけ無駄な気がするのでスルーします。で、何か用でも?」
対処法を身に付けられてしまったか。
意外に楽しかったんだけどな、妖夢いじり。
「顔を洗いたいんだけども、何処にある?」
「あぁ、それだったら向こうの井戸の方で済ませてください。今から朝食作るんで、もう少し待っててくださいね」
「ありがとさん。朝食頑張ってねー」
「言われずとも、いつも頑張ってますよ」
「よっ、従者の鏡!」
「褒めても何も出ませんからね?」
チッ、完全にスルースキルを覚えられてしまったか。
……まぁいいや。次はいきなりいじってみよう。何か反応があるかもしれん。
あと朝食がすんげー楽しみだ。
やっぱ妖夢って料理うまいんだろうなー、と期待を寄せつつ、俺は顔を洗いに行った。
「おはよう~」
まだ若干寝ぼけ眼のゆゆさまマジ天使。
「おはようございます、ご飯出来てますよ~」
「あ、おはようございまっす! おぉ! 美味そうだ!」
「それじゃあ食べましょう!」
「「「いただきます!」」」
久しぶりのしっかりとした朝食だ。
さらに昨日の夜は、何も腹に入れてないもんだから、腹が減って仕方がない。
他のおかずには目もくれずに、ホッカホカのご飯に箸を差し込んだ。
カチッ
…………差し込んだ。
ガチッ
……なんでご飯が入ってないんだよ!
そして、ご飯が入ってないのに茶碗が温かいのは何故だ!?
「……ご飯入ってないんだけど?」
「食べるのが遅いからですよ。あぁ、ホラ、味噌汁もやられましたよ?」
は? と、お椀を見てみると、先程まではあったはずのスタンダードな豆腐の味噌汁が、まるでイリュージョンのようにきれいさっぱり消えていた。
「!? 無い……だと……!?」
「食卓は戦場よ?」
「ハッ!?」
よく見ると、妖夢とゆゆさまの手がブレている。
というか、二人の箸がぶつかってガッチガッチと音がしてる。
それにしたがっておかずがビデオの早回しのような速度で消えていってるんだけど。
……ヤッバ!
飯食えねぇじゃねぇかよ!
少し呆然とした後、急いで手を付けようとしたときには、時既に遅し。
「もう……無くなっただと!?」
結局、食べることができたのは、全体の五割にも満たなかった。
そしてその食べることのできたうちの八割は余ったご飯だった。
……泣いてもいいよね?
と、まぁこんな悲しいことがあったわけだが、流石に手伝いをしないというわけにはいかないと思って、妖夢の所に行くことにした。
働かざるもの食うべからず、っていうしね。
「洗い物手伝うよ?」
「結構です。私の仕事ですから」
「遠慮しなくてもいいのに」
「いいから休んどいてください! そうだ、幽々子様と囲碁か将棋でもしてきたらどうです?」
「というわけで来ました」
「将棋なんて久しぶりだわ~、うまくできるかしら?」
まぁ、自慢ではないが、俺は友達の中ではボードゲームの神様と言われている。
オセロや将棋などはいわずもがな、シャンチー、果ては人生ゲームなども強いのだ。
その道一筋のプロなんかには流石に勝てないが、素人や中級者相手なら負けたことなどない。
「フフフフ……ハッハッハッハァ! この将棋マイスターと呼ばれた私がかるーくひね……」
られました。
「……む……無念ッ……!!」
「な、何もそこまで落ち込まなくてもいいんじゃないかしら?」
「貴方が強すぎるんですよ! なんですかこの盤面! ボロ負けじゃないですか!」
初めて対戦したゆゆさまは、プロ棋士と見紛うほどの強さだった。
経験の差だろうか、はたまた純粋な上手さなのだろうか、よくよく思い出してみると、先の先をうたれていたような気がする。
堅実にいきすぎたか?
「守りはよかったんだけど、少し攻めが甘かったわね~」
「ぐ……薄々気づいてはいたけど、やはりそうだったか……」
「少し詰めが甘いわね。それじゃあ、この勝負は終わりにして、部屋に色々なものを用意してあるから整理でもしてきたらどう?」
「あ、はーい……で、俺の部屋は何処ですか?」
「それならそこの角を曲がって二番目の部屋よ」
「どうもー」
おぉ、すっごく広い!
十人は余裕だな。
まぁ、こんだけでかい屋敷なら当然か。でも落ち着かない……
さて、持ち物の整理といくか。
一緒に幻想入りしたカバンには、少しの筆記用具、着替え1セット、財布、お菓子少々、暇つぶしのためのボードゲーム、とそれぐらいだろうか。
携帯電話なんか……あぁ、圏外だ。使えるわけ無いよな。
……白玉楼の近くに落ちてよかった、本当に。
こんな装備で生きていけるわけがない。
不幸中の幸いってやつだな。
いや、この場合は幸運中の幸運か?
なんだかんだで生きて幻想郷に来れたし。
とりあえず部屋の散策といくか。
見つかったのは、布団と枕、着替えの着物が二着だった。
それ以外何も無し。
ヒマだし一人オセロでもしとこうかなあ。
「ご飯できましたよー!」
「うぉっ! もうこんな時間か。いやー、畳が気持ちよすぎて寝ちまってた」
イグサの香りが俺の好みにジャストミートして、ゴロゴロしているうちに寝ていたようだ。
因みに、一人オセロは十分とたたずにやめた。
虚しいぜ? これ。
そうひとりごちながら、よっこらせ、と立ち上がり、俺は食卓へと向かうことにした。
「はーい、みんな集まったわね?」
「もち!」
「準備もこれで終わりましたよー」
そう言うと、妖夢はお酒を全員に配った。
未成年?
そんなこと気にしてたら幻想郷ではやっていけないぜ?
ってけーねが言ってた、気がする。
「それでは少し遅くなってしまったけれど、剣二の幻想入りを祝いまして……」
「これって祝ってもいんですか?」
「楽しければいいんだよ! こまけぇこたぁ気にすんな!」
「コホン、それではー……」
「「「乾杯!!」」」
晩御飯はメインとご飯と味噌汁以外ほぼ食べられませんでしたとも、えぇ。
まずは一言
遅くなって申し訳ありませんでしたァッッ!!
この一週間、踏んだり蹴ったり殴られたり泣きっ面に蜂ぐらいの勢いで、私の心がズタズタになってしまって、書く気力が出ませんでした。
しかも再来週は中間テストなんですね。
そろそろ始めないと本気でヤバいので、一旦書くのをやめます。
その代わり、ストックに書いてたものを予約投稿しますので、それで勘弁してください。
感想返しはテスト終わってから一気にしますので、どしどし書いてくださって結構です。誤字や改善点なんかも添えてもらえるとありがたいです。
では、そろそろテスト勉強という名の長い旅に行って参ります。
それでは、また。