初めて予約投稿しましたが、うまくできてますかね?
多分今頃はテスト勉強でヒィヒィ言ってると思います。
それでは十二話、どうぞ。
やぁ、毎度お馴染み、夜鳥剣二だ。
昨日は幻想入りの祝いで色々と夜更かしをしてしまったので、今は寝不足になってしまっている。ねみぃ。
俺は一日十時間寝ないとダメな人間なんだ。いやほんと。
「よっし! 今日も気合入れてくか!」
頬をピシャッと叩いてから居間へと向かった。
その部屋には何か重苦しい雰囲気―――――殺気ともいえるだろうか―――――が充満していた。
そんなのものには鈍い、この俺が気づく程だ。修羅場を潜り抜けてきた玄人なんかが見ると、絶対に命の危険を感じるはずだ。
昨日までは気づかなかった、この感じ。
今までの俺がどれほど気が抜けていたかが分かる。
気合を入れる必要など、微塵もなかった。
こんな所にいたら嫌でも気合が入るというものだ。
その部屋には既に二人の女性がいた。
お茶を配っているところを見ると、まだお膳立てがされて間もないということが分かる。
準備は整い、役者は揃った。
極限まで張り詰めた緊張感の中、試合開始の一言を三人が口にした。
「「「いただきます!!」」」
瞬間、空気がはじけた。
「っしゃぁ!」
まずは手堅くご飯からだ。
箸を伸ばし、炊きたての、光輝く白米を掴み取り、素早く口に放り込む。
絶妙な炊き具合に、頬が落ちそうになるが、今は悠長に味わっている暇などない。
と、同時にゆゆさまの魔の手がこちらのおかずを狙ってきた。
相変わらず速い。
が、
「見切れないほどでもない!!」
ガチッっと音を立て、箸と箸がぶつかりあう。
「あら? 防がれたわね~、二日目にしては上出来よ?」
「そう何度もおかずを取られたら、俺の腹の虫が泣きますよ!」
「でも、いつまで続くかしら?」
そうなのだ。
見切れないほどではないが、防ぐことに手一杯になってしまっている。
対してあちらは攻撃を繰り出しながらも、口におひたしを運ぶほどの余裕がある。
誰がどうみても両者の差は歴然だ。
ちなみに、妖夢は手堅く自分のご飯を守りながら、順調に朝食を食べ進めている。
くそっ!
ここにいる奴らはは化け物か!?
「お魚いただき♪」
「なにっ!?」
魚が皿の上から消えてしまった。
迂闊だった!
余所見してたからだ、くそったれ!
「だが、他のおかずは渡さん!」
「いつからおかずがあると錯覚していたのかしら?」
ハッタリの可能性もあるので、スキを見せないように最小限の動きで自分の周りを見た。
「なっ……なにィッ!?」
おかずがほぼ無くなっている!?
馬鹿な! いつ奪える時間があった!?
「目立たないように少しずつ取っていたのに気がつかなかったのかしら?」
目立つように俺のおかずを取りに来ていたのはフェイクだったのか!
見事に騙されてしまった、くっそぅ……
そうこうしているうちに二人は食べ終わってしまった。
…………今日も負けた…………
食後、ある重大な問題が発生した。
それは俺の精神に関する問題で、何もすることがない時や、何も予定が無い休日なんかによく起こったりする現象である。
まぁ、簡単にいうと、「ヒマ」だってことだ。
だって考えてもみてくれよ。
仕事はさせてくれないわ、パソコンはいじれないわ、することと言えば昼寝か将棋くらいのもんだぜ?
ヒマにもなるでしょ。
「というわけでヒマなんです、ゆゆさん。どうしましょう?」
「そういえば敬語使ってるけど、別に使わなくてもいいわよ?」
因みにゆゆさんという呼び名は、ゆゆさまだったらおかしいし、かといって幽々子と呼び捨てにするのもなぁ……という自分の中の葛藤によって生まれた呼び名である。
「自分が話しやすいのでいいんです。で、何かすることってあります?」
「ん~、特に無いわね。妖夢の手伝いでもしてきたらどう?」
「それがさせてくれないんですよね~、自分の仕事だから取らないで下さいって」
正確に言うと、一回はさせてもらったことあるんだけど、果てしない庭の掃除だぜ?
妖夢にとっては自分の仕事だからいいかもしれないが、俺にとっては地獄も同然だ。
なんといっても終わりが見えないのだからね。今考えると、出来ないこと前提でやらせてた気がする。
悔しい。
「確かに変なとこで妖夢は頑固だからね~、う~ん、折角ここまで来たんだから、何かの修行でもしてみたら?」
「しゅ……修行?」
その発想はなかった。
自分が戦うなんて思いもしなかったからな。
「妖夢に剣を教えてもらうとかね。妖夢ってあぁ見えても白玉楼の剣術指南役なのよ? 私は教えてもらったことないけど」
ふーん、修行ねぇ。
今まで経験なんてしてないし、確かにこれからを生きていく上でも必要なことかもしれないな。
「修行……いいですね! やりましょう! ……って、俺武器持ってないんだった orz」
「蔵の中を見てきたらどう? 剣ぐらいならあるはずよ?」
「貸してもらえます!?」
「貸すなんてこと言わずに、気に入った剣があったらあげるわよ? どうせ大した物置いてなかったはずだしね~」
「本当ですか!? でもお高いんでしょう?」
「私はお菓子の恩は必ず返すから、そのお礼とでも思ってくれていいわよ~」
剣貰えるんならお菓子なんていくらでもあげますよ!
と、言いかけたが、あとで取り返しがつかなさそうだったので、やめた。
「やったー! ありがとうございます!!」
で、今は蔵にいる。
やはり、白玉楼に見合った大きさだった。
雰囲気もあり、中にもたくさん物が収納されている。これなら、自分が使えそうな武器も見つかるはずだ。
先程、妖夢にゆゆさまと話していたことを話したら、ちょうど蔵の掃除及び整理をするようだったので、あっさりと入る許可をもらえた。
とうでもいいけど、蔵とか入るときってワクワクするよね。
「う~ん……俺が使えそうな武器が見つかんないなー」
「この刀とかどうです? 長いし」
「いや、そうじゃなくて、重すぎて俺には使えないんだよ。しんどいし」
「貧弱ですね」
余計なお世話ですー。自分でも気にしてるんだよ。
しかし、本当に使えるものはあるのだろうか。
見たところ重そうで、ものものしい刀しかなさそうなのだが。
「そんなことは置いといて、他に軽くて、汎用性があって、尚且つリーチがありそうな剣は無いの?」
自分で言っててなんだけど、これすっげぇ無茶ぶりだよね。
言うことが矛盾しまくってるし。
「またそんな無茶を……いや、でもそういえば……あぁ、あったあった。これなんかどうです?」
差し出されたのは、一振りの小刀だった。
なんか、彫刻とかで使いそうなイメージの小刀だ。
鍔は無く、鞘も柄も漆で黒く塗られている。
これといって、何の特徴も無い小刀だけど……。
何か秘密でもあるのだろうか?
「何の変哲も無い小刀だけど……いや、まぁ確かにこの軽さだったら使えるけどさ。如何せんリーチが短いし、こんなので特攻したらやられるよね?」
「ふふふ、これは少し勝手が違いましてね、霊力をエネルギーに変換して、刃を作ることができるのです! 考えようによってはどんなことでも幅広く可能にすることが出来るのですよ」
「おおぉぉ! ……つまり、どういうことだってばよ?」
「見せたほうが早いでしょうね。これをこうしてこうすると……ホラ」
と言いながら、妖夢は小刀を握った。
すると、なんということでしょう!
小刀の刀身から、透明感のある青い刀が伸びてきたではありませんか!
それは妖夢の身長以上の長さに達した。
なにこれすごい。
「ちゃんと物も斬れますよ。こんな小石とかでもね」
言うが早いか、そこらに落ちてた小石を空中に投げて横に一閃。
見事な切り口を見せて小石は真っ二つになった。
「スッパリと斬れたな……その小刀いいなぁ、貰いたいぜ……」
「いいと思いますけど、心配だったら幽々子様に聞いてきたらどうです?」
「マジで!? 聞いてくる聞いてくる!」
「いいわよ~」
「うわっ! いつの間に!?」
そこにいたのはゆゆさまだった。
というか振り返るとすぐそこにいたから、心臓止まるかと思った……。
「今来たとこよ~、どうせ刀なんて使わないし、持ち主がいたほうが刀も喜ぶものでしょう? 大事に使ってくれるなら、その刀はあげるわよ?」
「ハイ! それはもう大事に使わさせていただきまっす!」
やったぜ! 自衛手段ゲット!
……使えるかどうかはともかくとして。
「それじゃあ、後で妖夢と手合わせしてみなさいな、その刀で」
「剣二さんとですか? まぁ、最近手合わせなんてしてなかったからいいですけどね。それよりも、あんまり弱かったら叩き斬りますから、覚悟しといてくださいね?」
あるぇー?
何か不穏な空気になってきたのは気のせいかなー?
どこが悪いか、というところを感想で書いてくださると、私は無い頭を活用して直そうとすると思いますので、感想を書こうと思う方はよろしくお願いします。