らき☆すた〜変わる日常、高校生編〜   作:ガイアード

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3年生編、第6章~荒れ狂う雑音(ノイズ)編
リズムの乱れた旋律達~体調を崩した2人~


幸運のチケットを手に入れ、また1つ皆との思い出を作った俺達。

 

そんな楽しいゴールデンウィークも終わり、俺達は学校生活へと戻っていた。

 

あの日から数日の時が過ぎ、そろそろひよりの誕生日も近づき始めた頃、俺達の間でとある出来事が起ころうとしていた。

 

きっかけは、休み時間に俺達が自分のクラスで、いつものように集まって談笑をしていた時だった。

 

「でさー、臭いんだよねー。」

「あれは臭いわねー。」

「そんなに臭いのか?」

「うんうん。あれは確かに臭いと思うよ~?」

「あれは確かに臭いかもしれませんね。」

「でも、ああいうのが好きってやつもいたりするんじゃねえか?」

「まあ、好みは人それぞれよね。」

 

と、軽いやりとりをしている俺達だったが、その時に不意にこなたが

 

「でさー、その後なんだけど・・・ふぁ・・・はーーくしょん!!」

 

と、大きなくしゃみを炸裂させる。

 

そのくしゃみに驚く俺達はこなたに

 

「おいおい、ずいぶんと大きなくしゃみだな?大丈夫か?」

「まったく、そこまで豪快に漫画みたいなくしゃみをする所を目の当たりにするとは思わなかったわよ。」

「あはは。そうだね~。でも、こなちゃん、本当に大丈夫?」

 

そう言うと、こなたは苦笑しながら

 

「まあ、なんとかねー。でもこういうのって加減できないじゃん?」

 

そう答えていたが、更にみさお達も

 

「ははは。確かに豪快なくしゃみだったよなー。でも、私も時折そんなくしゃみでる時もあるぞ?」

「そうね、みさちゃんも時々凄いのするわよね?私も結構驚かされる事もあるもの。」

「えー?そんなにか?そこまで酷くはねえと思うけどなー?」

「それはみさちゃんが気付かないだけよ。あの勢いのくしゃみを聞かされたら柊ちゃん達だって驚くと思うわよ?」

「ええ?そりゃねえよ、あやのー・・・」

 

と言う2人の会話に俺達も思わず笑っていた。

 

そして、みゆきもまたそんな俺達の会話を聞きつつ

 

「ふふ。泉さんのも驚きましたが、日下部さんのも峰岸さんが驚かされる程のものがあったのですね。」

 

そう言うみゆきだったが、そのすぐ後に不意に口元に手を当てて

 

「・・・ん・・・ふぁ・・・くちゅん!」

 

と小さくくしゃみをしたのを見たこなたが、みゆきにすりよりつつ

 

「同じくしゃみなのに何?この個体差。ずるいよねー、可愛いのってなんかずるいよねー。」

 

と、みゆきに絡むこなたにみゆきは照れて、そんな状況にかがみが短くこなたに「からむなよ。」と突っ込みを入れるのを見て、俺達はお互いに顔を見合わせつつ笑っていたのだった。

 

この場ではそんな日常にやりとりであったのだけど、後日、この事が笑い話にならなくなるとは今の俺達の誰もが気付きもしていなかった。

 

今思えば、この時の出来事が引き金になっていたのだろう、と俺も後になってそう思ったのだが、それは少し先での事。

 

ともかく、その日の授業も終わり、俺達はそれぞれの家への帰路へとついていたのだが、その時に少し、あの時の休み時間に比べて元気がない感じのみゆきの様子を見て、俺達は声をかけた。

 

「みゆき、少し元気がなさそうに見えるがどうかしたのか?」

「そういえばいつもの高良先輩らしくないような・・・」

「確かにそうね。朝の時や昼休みの時と比べると少し元気がない感じがするわ。」

「・・・みゆきさん、大丈夫ですか・・・?」

「ミユキ?オツカレなのデスか?」

 

そう声をかける俺達に、みゆきはいつものような笑顔を見せながら

 

「大丈夫ですよ。少し疲れただけだと思いますし、帰ったらいつもより早めに休めば問題ないと思いますから。皆さんにはご心配をおかけしてしまったみたいですね。申し訳ありません。」

 

そう答えるみゆきに俺達もそれならば、とそれ以上は追及はしなかった。

 

その日の夜は、みゆきもいつもよりも早くに眠ったらしく、その事をみなみから聞いた俺は、やっぱり少し疲れてたんだな、と思っていたのだった。

 

そして、次の日の朝、俺はいつも通りに目を覚まし、今日の朝食の準備を手伝おうと、今日の当番であるみゆきとやまとに声をかけるべく、キッチンへと向かった。

 

だが、そこには朝食の準備を進めるやまとの姿はあったものの、みゆきの姿が見えなかった。

 

俺はその事に首を傾げつつ、1人で朝食の準備を進めているやまとに声をかけた。

 

「おはよう、やまと。今日はみゆきと当番だったよな?みゆきはまだ起きて来てないのか?珍しい事もあるもんだが。」

 

そう声をかけると、俺の声に気付いたやまとが少し手を止めて、俺の方へと振り返りつつ

 

「あ、おはよう、先輩。そうね。私も不思議に思っていたところなのよ。いつもの高良先輩だったら時間には正確だものね。今日はどうしたのかしらね?」

 

そう言うやまとに俺も、顎に手を当てて少し考え込んでみたものの、昨日少し疲れたと言っていたみゆきの言葉以外には思い当たる部分もなく、仕方なく俺はやまとに

 

「ふむ・・・まあ、なんにしても、やまと。ここは俺が続きをやっておくからみゆきの様子を見てきてくれないか?それで、もし疲れてるようだったら、今日は俺が家事はフォローするから。」

 

そう言うと、やまとは少し困ったような表情を見せたが、俺に頷くと

 

「わかったわ。こっちはお願いね。ちょっと様子を見てくるわ。」

 

そう言って俺にこの場を任すと、やまとはみゆきの部屋へと様子を見に行った。

 

初めは俺が様子を見に行くべきかな?と思ったものの、以前にみゆきが寝ぼけざまに起こした行動の事を思い出していたので、不可抗力による事故を防ぐためにも、という事でやまとに一任したのだ。

 

みゆきの事を少し気にしつつも、俺は朝食の準備を進めて行く。

 

それから幾ばくかの時が経った頃、慌てたやまとが飛び込んで来たのだった。

 

「慶一先輩、高良先輩、風邪を引いてしまったらしいわ。今部屋で寝込んでいるから、私は高良先輩のお粥を作って風邪薬と一緒に持って行くわ。だから、悪いんだけど慶一先輩は朝食の準備を引き続きお願い。」

 

そう言うやまとに、俺はみゆきが風邪を引いたという事実に驚きつつも、やまとの言葉に頷いたのだった。

 

やまとside

 

今朝の朝食の当番は私と高良先輩だったのだが、いつもなら時間にも正確な高良先輩が今日に限って約束の時間に現れないという珍しい事が起きていた。

 

私はその事に首を傾げつつも、とりあえずは先に朝食の準備をしようと思い、高良先輩より先に準備を始めた。

 

私達が取り決めた当番ではあったけど、慶一先輩もそんな私達の仕事を手伝ってくれる事も今では珍しい事ではなくなっていたので、そんな私の思った通りに慶一先輩はキッチンに現れ、そして、私達の仕事を手伝いに来てくれた。

 

その時に先輩も、こういう時に時間に正確な高良先輩が珍しく居ない事に首をかしげていたのだが、慶一先輩は私に、自分が朝食の準備の続きをするから高良先輩の様子を見に行ってくれと頼んで来た。

 

その時私は一瞬、そんなに気になるなら、自分で様子を見に行ってみればいいのに、と思ったのだが、以前に慶一先輩が寝ぼけた高良先輩の部屋に行き、不可抗力による事故を体験していた事を思い出した私は、慶一先輩の言う通りに高良先輩の様子を見に行く事にしたのだった。

 

そして、高良先輩の部屋の前に来た私は、先輩の部屋をノックしてみた。

 

「高良先輩?起きてるの?慶一先輩もいつもなら時間に正確な高良先輩が居るはずのキッチンに高良先輩がいなかった事に驚いていたわよ?先輩が疲れてる、って言うのなら、こっちは私達でなんとかするから、先輩はもう少し休んでいてもいいわ。」

 

そう、ドア越しに声をかけてみたが、部屋からの高良先輩の反応がない。

 

その事に少し妙な感じを受けながらも、私はとりあえず部屋に入って様子を伺ってみようと思い、高良先輩に

 

「高良先輩?どうしたの?ちょっとお邪魔するわね。」

 

そう言って部屋の中に入ってみると、高良先輩はベットで寝ているようだったので、私ベットに近づいて高良先輩の様子を伺ってみた。

 

すると、高良先輩の顔は赤くなっていて、苦しそうに喘いでいるのが見えたので、私は慌てて高良先輩の額を触ってみると、高良先輩はかなり高い熱を出しているようだった。

 

私が額を触った感触に気付いたのか、高良先輩はうっすらと目を開け、私の顔を見ると

 

「・・・あ、永森さん・・・こほっ!す・・・すみません・・・けほっ!どうやら・・・風邪を引いてしまったみたいです・・・今朝は私も当番でしたが・・・こほこほ・・・これじゃ・・・お手伝いは・・・けほっ!けほ!」

 

と、少し咳き込みながらそう言う高良先輩に私は慌てつつ

 

「だ、大丈夫なの?高良先輩。当番の事は気にしないでいいわ。私と先輩、それに他の皆もいるから大丈夫。それと、一応確認したいのだけど、本当に風邪?インフルエンザとかではないのね?」

 

そう尋ねると、高良先輩は私の言葉に頷いて

 

「・・・はい。自己診断では・・・ありますけど、自身の・・・症状を照らし合わせてみましたが・・・インフルエンザではない事は間違いなさそうです・・・すみません・・・」

 

そう説明しつつ、最後に謝る高良先輩に私はフルフルと首を振って

 

「高良先輩が謝る事じゃないわ。今回の風邪は不可抗力だもの。かかってしまった以上は仕方のない事だわ。それよりも、ここには他にも仲間がいるのだから、今は私達に頼ってくれていいわ。だから、高良先輩も今日は安静にしておいて。それと、熱はどのくらいあるの?」

 

高良先輩にそう伝えつつ、熱の度合いを尋ねてみた私に、高良先輩は枕元にあった体温計を私に差し出して

 

「・・・さっき計ってみましたが、少し熱が高いみたいです。」

 

そう言って私に熱を測った結果を見せる。

 

私は高良先輩から体温計を受け取るとそれをチェックしてみる。

 

「・・・38°5分、ね。結構高いわね。わかったわ。とにかく高良先輩は安静にしている事。後の事は私達に任せて。私はとりあえず慶一先輩にこの事を伝えてお粥を作ってくるわ。風邪薬も一緒に持ってきてあげるから、待ってて?」

 

その言葉に高良先輩は申し訳なさそうな顔で

 

「・・・すみません、永森さん。ご面倒をおかけします・・・」

 

そう言う高良先輩に私は、苦笑しつつも頷いて

 

「いいわよ。以前には高良先輩には慶一先輩が風邪を引いた時にお世話にもなってるんだから。それじゃまた後で来るわね。」

 

そう言うと、私は高良先輩の部屋を出て、慶一先輩のいるキッチンへと急いで戻り、慶一先輩に高良先輩の事を報告しに行くと同時に高良先輩のお粥も作りに来たのだった。

 

慶一side

 

慌てた様子でキッチンにやって来たやまとからみゆきの事に関する報告を受けたのだが、俺は、みゆきと出会ってから今まで風邪を引いた所を見た事がなかったので、今回の事にはかなり驚いていた。

 

みゆきにお粥を作って持って行くと言っていたやまとの言葉に頷いた俺は

 

「わかった。こっちも後少しだし、任せてくれ。だから、やまと。みゆきの方はよろしく頼む。」

 

そう言うと、やまとも俺の言葉に頷いて

 

「わかってるわ。ちょっと押し付ける形になっちゃうけど、よろしく。高良先輩の方は私に任せて。それと、熱が結構高いみたいだから、慶一先輩、悪いんだけど学校へ高良先輩が休むという事を伝えておいて?あの状態じゃとても学校は無理だもの。」

 

そう言うやまとに俺は頷いて

 

「わかった。そっちもやっておくから心配するな。」

 

そう答えると、やまとはそんな俺の言葉に頷いた後、お粥を作り始めたのを見て、俺も皆の朝食の準備の残りを終わらせる為に作業に戻った。

 

そうしているうちに、みゆきに起きている事態を知らない他の皆がキッチンへと現れた。

 

「おはようございます、先輩。あれ?やまとや高良先輩はどうしたんですか?」

「・・・おはようございます。そういえば今日はみゆきさんが当番だったはずでしたね・・・?」

「モーニン!ジカンにセイカクなミユキにしてはメズラシイですネ?」

 

そう言う3人に俺は軽く溜息をつきつつ

 

「ああ、おはよう、皆。その事なんだが、どうやらみゆきが風邪を引いたらしくてな。今、やまとにお粥と風邪薬を持っていってもらった所さ。」

 

そう説明すると、みなみは凄く心配そうな表情になり

 

「・・・風邪、ですか?みゆきさんが風邪を引くなんて珍しいですが、大丈夫なんでしょうか・・・?」

 

そう言うみなみに俺は顎に手を当てつつ

 

「んー・・・やまとの話によれば、熱も結構高いらしいが、とりあえずは今日は安静にしてるしかないだろ。みなみも心配だったら、学校に行く前でもちょっと様子を見ていってやればいいさ。ま、それはともかく、朝食出来てるから食べちゃってくれ。」

 

そう言う俺に、みなみもコクリと頷き、こう達も

 

「なら、後で私達も様子を見に行ってみますよ。もし看病が必要そうなら何かしら手助けしたいですし。」

「そうですネ。ワタシもナニかデキルコトがあれば、キョウリョクするデスよ。」

 

そう言ってくれるのを受けて、俺も頷きで返しつつ

 

「すまないな。とりあえず皆で協力して行こう。あ、それと、みゆきから風邪をもらわないように、それも気をつけておけよ?ちょっとした事でも蔓延の可能性もないって訳じゃないんだからさ。」

 

そう言う俺に、皆も頷いて

 

「わかってますよ。私も注意して行きます。でも、先輩も注意して下さいよ?なんだかんだで風邪でダウンしてる回数は先輩も結構あったりするんですから。」

「・・・そうなんですか?慶一先輩ってそんなに体弱そうには見えませんけど・・・」

「そうイエバ、オショウガツのトキにカゼでダウンしてたとキイテいますネ?」

 

そう口々に言う皆に俺は苦笑しながら

 

「わかってるよ。っていうか、あの時のは色々と不運が重なってだな・・・はあ・・・まあ、いいや・・・俺も気をつけるから、皆も注意な。それじゃ食事を済ませて学校へ行くか。」

 

そう言うと、皆もクスクスと笑いつつも頷いて、俺達は朝食を済ませて学校へと行く準備をした。

 

それを終える頃にやまともみゆきの部屋から帰って来たのだが、ちょうど自分の分の朝食もみゆきの部屋に行く際に持っていってたらしく、俺達と同じ程度の時間で朝食を済ませつつ、学校へ行く準備を終えたやまとは、軽く食器を洗ってから

 

「お待たせ、先輩、皆。高良先輩は風邪薬を飲んで眠ったわ。私達も学校へ行きましょ?」

 

そう言って来るやまとに俺達も頷くと、みゆきの事を気にしつつも学校へと向かう為に家を出たのだった。

 

その際にみなみ達はやまとから、みゆきの容態等に関する話を聞いていたようだった。

 

そんな俺達が学校へと向かう電車に乗り込み、いつものように皆と電車内で合流したのだが、ここにも1人、姿を見せていない奴が出ていた事に驚く俺達だった。

 

こなたside

 

昨日の皆との談笑中に私は皆の前で大きなくしゃみをした。

 

その時は、何かの拍子に偶然に出たくしゃみだと思っていたのだけど、その日の夜、ネトゲをしている私の体が何だかいつもよりだるく感じていた。

 

その所為もあってか、ネトゲに集中できなくなったのもあって、その日の晩は珍しく早めに寝たのだけど、次の日の朝になって、そのだるさは本格的な症状に代わっていたのだった。

 

ものすごいだるさと寒気で私は目を覚ましたのだが、頭はズキズキするし、鼻水はずるずるで喉も痛くなっていたのを感じた私は、自分の部屋に置いてある体温計を手にとって熱を計ってみる。

 

そして、その結果を見た私は、大きな溜息をついたのだった。

 

「・・・38°3分・・・結構熱高いやー・・・こりゃー久々にやっちゃったねー・・・げほごほっ!!」

 

そう呟きつつも最後には咳き込み、私は再び来た寒気に思わずもう一度布団に潜り込んでガクガクブルブルしていた。

 

そんな時に私の部屋にゆーちゃんが来たのだった。

 

コンコン!

 

とノックをする音が聞こえ、その後に

 

「こなたおねーちゃん。そろそろ起きないと学校に遅れちゃうよー?」

 

そう言う声が聞こえ、その言葉に返事も出来ずにいる私を不審に思ったのか

 

「あれ?こなたおねーちゃん?私の声、聞こえてる?ねえ、おねーちゃーん!」

 

そうやって私に声をかけてくれたが、頭痛のせいでその言葉にも返事を返せなかった私だった。

 

「こなたおねーちゃん?とりあえず部屋に入るよー?」

 

2度の呼びかけに返事がなかった事で、何やらおかしいと思ったらしく、ゆーちゃんはそう言いながら私の部屋へと入って来て私の方へとやって来る。

 

私は、ゆーちゃんが側に来た事を感じて被っていた布団から顔を出すと

 

「・・・あー・・・ごめん、ゆーちゃん。私、ちょっと風邪引いちゃったみたい・・・熱も大分高いみたいだから学校休むよ・・・だから、私の事は気にしないで学校へ行きなよ。」

 

そう言う私にゆーちゃんは驚きながら

 

「え!?風邪?大丈夫なの?こなたおねーちゃん。う、うん。わかったよ。先輩達にはこなたおねーちゃんが風邪引いて学校を休んでいます、って言っておくね?」

 

そう言ってくれるゆーちゃんに私も、しんどい状態ながらも頷くと

 

「ありがとー・・・あ、それと、一応おとーさんにも伝えて欲しいんだ。お粥と風邪薬くらいはなんとかできるだろうしね・・・まあ、そんな訳で、ごめんね?ゆーちゃん。」

 

その言葉にゆーちゃんもコクリと頷いて

 

「わかったよ、こなたおねーちゃん。それと、ごめんなんて言わないで。いつもは私が迷惑かけちゃったりしてるんだから、この位はしなきゃ、だからね。あ、後、ちゃんと休んでないとだめだよ?おねーちゃん。」

 

そうやって釘を刺すゆーちゃんに私は苦笑しつつ頷くと

 

「わ、わかってるよー・・・今回は流石にしんどいしね・・・なんにしても、ゆーちゃん、早く行かないと遅刻するよー?」

 

そう私が言うと、ゆーちゃんは時計を見て慌てて

 

「わ!もうこんな時間!それじゃ行って来るね?また後でね、こなたおねーちゃん。」

 

そう言って慌てて部屋を出て行くゆーちゃんに私は

 

「行ってらっしゃーい・・・気をつけてねー・・・」

 

と声をかけたのだった。

 

その後は、ゆーちゃんから話を聞きつけたおとーさんがお粥と風邪薬を持って来てくれたので、私はそれを食べて薬を飲み、そのまま眠りについたのだった。

 

ちなみに学校への連絡はおとーさんがやってくれたらしく、そのおかげで後日に黒井先生に大目玉をくらわずには済んだのだった。

 

ゆたかside

 

昨日学校から帰ってきたこなたおねーちゃんは、いつもどうりのあの調子で、今日も夕食を済ませた後には少し受験勉強をした後、息抜きも兼ねていつもやっているらしいゲームをしていたのを、私はこなたおねーちゃんの部屋に飲み物を運んであげた時に見た。

 

その時のこなたおねーちゃんの様子は、別段変な様子もないように思えたのだけど、一晩が明けて次の日の朝、時間になっても下に降りてこないこなたおねーちゃんを呼びに行った時、こなたおねーちゃんの身に何時の間にか起きていた異変に気付いた。

 

いつもは私が体の調子を崩す事が多くて、こなたおねーちゃんやおじさん達に迷惑をかける事が多かった私だったのだけど、この時ばかりは私がこなたおねーちゃんを気遣うという、珍しい状況になったのだった。

 

こなたおねーちゃんからの伝言を預かっておじさんにこの事を伝えた後、私は学校へと向かう。

 

学校に向かいながら私は心の中で

 

(こなたおねーちゃんが風邪、かあ・・・珍しいよね。いつもは私がよく体調を崩して皆に迷惑かけてるし、こなたおねーちゃんが風邪引くなんて所はそうそう見た事なかったもんね。結構辛そうだったな、こなたおねーちゃん。早くよくなるといいけど・・・とにかく私はこの事を皆にも伝えなきゃ。その為にもいつもの電車には遅れられないよね。)

 

そう思いつつ、私は駅へと向かう足を早めたのだった。

 

そして、いつもの時間に電車に乗り込み、私は皆との合流を果たしたのだけど、皆はいつもと違う私の状態に驚きの表情を見せているのが見て取れたのだった。

 

更に私もまた、いつものメンバーの中に高良先輩の姿が見えなかった事に驚いて

 

「おはようございます、皆さん。あの、慶一先輩、高良先輩の姿が見えないみたいですが、どうしたんですか?」

 

と、思わず先輩達に尋ねる私だった。

 

慶一side

 

今朝のみゆきの一件もあって、少してんてこまいになっていた俺達だったが、とりあえずはいつものように登校しつつ、皆と電車で合流を果たした。

 

かがみやつかさ、みさおやあやのと合流し、その後こなた達と合流、といういつもの流れだったのだが、今日に限っては、そこにもう1人欠員が出ている事を知らない俺達は、いつもの合流時間に電車に乗り込んできたのがゆたかだけだった事に皆一様に驚いているようだった。

 

俺達も今日の状況に驚いていたが、ゆたかもまた、俺達の中にみゆきがいない事に驚いたみたいで俺に

 

「おはようございます、皆さん。あの、慶一先輩、高良先輩の姿が見えないみたいですが、どうしたんですか?」

 

そう尋ねて来たので、俺はゆたかの言葉に

 

「ああ。実はみゆきは今朝になって風邪を引いてしまっててな、今日は学校を休む事になったんだ。」

 

そう答えると、ゆたかはそんな俺の言葉に驚いて

 

「え?そうなんですか?高良先輩も風邪には縁がなさそうな感じの人でしたよね?私、高良先輩が風邪を引いたって聞いて凄く珍しい、って思いましたよ。」

 

そう答えるゆたかに俺達も頷いて

 

「確かにそうだな。あいつ自身医者を目指している位だし、健康管理もしっかりしてたからな。俺達も驚いているよ。」

「私もその事を聞いた時には耳を疑ったわよ。私は結構風邪引く事もあるけど、みゆきは私のお見舞いに来てくれた事はあっても私がみゆきのお見舞いをした事なんてなかったしね。」

「ゆきちゃんっていつも元気なイメージしか浮かばないから、わたしもびっくりしてるよ~。」

 

と、俺とかがみとつかさがゆたかに答える。

 

そして、更に、みさおとあやのもゆたかに

 

「私らも後で見舞いにでも行こうか、って話してた所だったんだゼ?小早川も一緒にどうだ?」

「そうね。もし、小早川ちゃんさえよかったら一緒に行きましょうよ。」

 

そうもちかけると、ゆたかも頷いて

 

「そうですね。その時には声をかけてください。私もご一緒します。」

 

そう、ゆたかは答えていた。

 

そんな会話を聞きながらこうとやまととみなみは

 

「私達はいつでも家に帰れば様子は見れるからいいですけどね。」

「そうね。こうには高良先輩の看病を手伝ってもらう方がいいかもね。」

「・・・私もみゆきさんの看病には協力しますよ・・・?」

 

そう軽いやりとりをし、パティは拳を握り締めながら

 

「ケンコウがイチバンデス!ミナサンもカゼにはジュウブンチュウイしまショウ!」

 

と力説するのを見て、俺達も苦笑しつつも頷いていた。

 

そんな中で俺は、ゆたかにこなたがこの場に居ない事の理由を尋ねてみた。

 

「まあ、みゆきの方はそういう事かな。それで、ゆたか。こなたはどうしたんだ?寝坊でもしたのか?」

 

そう尋ねると、ゆたかは俺の言葉に苦笑を浮かべながら

 

「いえ、実は、こなたおねーちゃんも風邪引いて寝込んでしまってるんですよ。熱も結構高かったので、今日は学校に行けない、って言ってました。」

 

その言葉に俺達はまたしても驚きながら

 

「へえ?珍しい事もあるな。こなたが風邪、か。」

「あいつ、また仮病じゃないだろうな?前にもあったのよね。学校行くのだるいから、って嘘の病欠した事あったもの。」

「・・・こなちゃん、前にそんな事してたんだ・・・で、でも、今回は本当みたいだよね?ゆたかちゃんにわざわざ嘘をつかせる事はしないだろうし。」

「へえ?ちびっこがねえ?あいつも結構風邪とは縁遠い感じあったけどなー。」

「みさちゃんの言う事もわからなくはないけど・・・でも、どんな人だって自分の体を過信しすぎたらそうなってしまう可能性はあるんじゃないかしら?当然、私やみさちゃんも、なんだから、私達も気をつけなきゃ、よ?みさちゃん。」

「わかってるよー。とりあえずあやのの忠告は胸に刻んでおくゼ?」

 

と、軽くやりとりをする3年生組。

 

そんな俺達の側でこう達もそれぞれに

 

「泉先輩が風邪ですか・・・こっちもお見舞いに行った方がいいですかね?」

「そうね。一度様子は見に行ってもいいと思うわ。泉先輩も私達の仲間なんだしね。」

「・・・ゆたか、私も泉先輩の様子は見に行ってみたい・・・大丈夫かな・・・?」

「大丈夫だよ、みなみちゃん。こなたおねーちゃんもきっと喜んでくれると思うよ?」

「なら、ワタシもコナタのオミマイにいくとしまショウ!」

 

そんな風にやりとりをしている会話を聞いて、俺は1つ頷くと

 

「ゆたか。俺もこなたのお見舞いには寄らせてもらうよ。とりあえずは放課後に校門前で待ち合わせるか。」

 

そう提案する俺に、皆も頷いてくれるのを見て、今日の予定が決定したのだった。

 

突然に始まった今回の出来事。

 

今回の事がこの2人だけにとどまらないと言う事を、今の俺達の中に予想できるものはいなかったのである。

 

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