繭の中   作:桃音@まゆすきp

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活動報告にて5th福岡公演1日目ライビュの感想書きました!
よかったらどぞ!


第12話

好きで、恋い焦がれた相手はプロデューサーさんでした。

アイドルとプロデューサーとの恋なんて実るはずもなくて。

初めて出会った時はとても緊張して、上手く話せなくて。

でも。今は頑張れます。

褒めてくれるから。

一緒に頑張ろうって言ってくれるから。

 

最初は、使い終わったタオルでした。

 

プロデューサーさんがいつも近くにいるような感じがしました。

 

次はペットボトルでした。

 

どんどんどんどん集めていきました。

 

嬉しくて、大切で、もっとそばに居たくて。

この歌詞を歌う時に考えていたのはプロデューサーさんでした。

 

でも、諦めてもいました。

だって、プロデューサーさんが私を好きになってくれる事はないから。

 

智絵里。

そう名前を呼んでくれる時間が大切です。

 

だから、私のプロデューサーさんを返して貰わなきゃ。

 

 

 

 

 

*******************

 

志希ちゃんの髪を丁寧に乾かします。

まるでお人形さんのようです。

お気に入りの服を着せます。

 

プロデューサーさんには見えません。

他の女の子を見せたくない。

 

でも、とても可愛らしいです。

 

プロデューサーさんがまゆを好きだと言うようになりました。

 

でも、違う。

 

愛がない。

愛情がないんです。

 

私が求めたいのは、違うんです。

 

愛情が欲しいんです。

愛して欲しいんです。

 

それなのにどうして?

プロデューサーさんは誰を見てるの?

 

「プロデューサーさんは…私を好きになる事は本当にないんですか?」

 

涙が溢れそうです。

きっと、この生活が見つかったら、私は捕まっちゃいます。

逃げられてもきっとそうです。

人を閉じ込めるのはリスクが高いんです。

 

その前に愛して欲しい。

まゆに何か、愛のシルシが欲しいんです。

 

ふと、先日買った花束が目に入りました。

 

 

「うふっ。

 

そっか。最初からこうしていればよかったんですね。」

 

しゅるりと、左手首のリボンを取ります。

ずっと隠していた左手首の文字が露わになります。

 

【何があってもプロデューサーさんと離れない】

 

絶対に離れません。

死んでも、ずっと一緒ですよね?

 

 

がちゃがちゃと煩い音が響きます。

 

どんどんとドアが叩かれます。

 

 

やめて、まだ誰も来ちゃダメ。

 

 

 

 

「プロデューサーさんプロデューサーさんプロデューサーさんプロデューサーさんっ!」

 

どうすれば?どうすればいいの?

 

手元にあるのは、甘い香りの香水だけです。

 

「にゃはは、やっと助けが来たのかな〜?」

 

なんで、喋れるの?

 

「どうしてって顔、してるね〜。

アタシにつけ忘れてただけじゃんか。」

 

そういえば、猿ぐつわを着けた記憶がありません。

 

「ねーぇプロデューサー?

そろそろアタシ達への答えを出したらどう?」

「なんの事だ。」

 

 

 

「そりゃぁ、決まってるでしょ?

アイドルからのアタックってわりと多かったのに知らんぷりしてるからこんな事になるんだよー?」

 

 

がちゃがちゃがちゃがちゃがちゃがちゃがちゃ

 

ピッキング防止の鍵をまだ付けてませんでした。

 

「まゆちゃんもそろそろ限界だったんでしょ?」

 

えぇ。

 

「限界です。」

 

まゆのプロデューサーさんに話しかけないで。

プロデューサーさんも他の人と話さないで。

 

志希ちゃんに香水を掛けます。

 

「無駄無駄〜。だって嗅ぎ慣れてるもんね〜♪」

 

どうしよう。どうしようっ。

 

かちゃん、と渇いた音がして、扉が開きます。

 

 

 

 

「プロデューサーさん。

もう大丈夫です。綺麗にお部屋に飾りますからね。

 

加工してから、永遠に飾れるようにしますよ。」

 

やめて、これ以上踏み入らないで。

 

 

 

 

 

プロデューサーさんに近付きたくても近付けない。

 

 

「俺は、俺は家に帰りたい。」

 

「警察なんて行かない。」

 

「普通に帰らせてくれ。」

 

 

そんなのもう無理ですよ。

だって、そしたら貴方はまゆのプロデューサーさんじゃなくなるから。

 

「まゆ。ごめんな。」

 

 

やめて!

 

「やめてください!

 

貴方に嫌われたらまゆは生きてる意味なんてない!」

 

まゆは、貴方と出会えて、本当に嬉しかったんですよ。

本当に幸せだったんです。

 

「怖くはあるけど、嫌ってはない。

 

だって、まゆだけのプロデューサーなんだろ?」

 

まゆは。

 

まゆは、まゆは。

 

 

 

 

まゆだけのプロデューサーさんでいて欲しいんです。

 

 

「智絵里ちゃん。志希ちゃん。

 

お願いです。帰ってください。

 

プロデューサーさんは解放しますから。

 

もうまゆの邪魔をしないで。」

 

もういい。

 

見つかっちゃったんです。

 

だから、まゆは。

 

私は決めました。




次回らへんが完結かなぁ。

このサイトで完結させるのは初めてですなぁ。
まゆは何を決めたのでしょう。

智絵里、志希にゃん、まゆ、みんな大好きです。

私はヤンデレが大好きです。
多分、未来日記とか、schooldaysとか見てたからかな。

schooldaysのあのセリフ
「やっぱり、誰も居ないじゃないですか。」は未だに脳内再生出来ますw

って、本当に私は何歳だよw

きゃは☆らぶりぃ17歳!
とか言っときます。
安部菜々さんじゅうななさいです。

次回の更新は少し後かな。なんか名残惜しいw

そういいつつ、すぐ更新するのが私だったりするw

皆さん。
まゆのプロデュースもよろしくお願いしますね?

それではお疲れ様でした!

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