「ねぇ、桜。」
私の名前を甘やかに呼ぶ声が聞こえます。
「桜は、ぷ…パパの事好き?」
私は元気よく答えます。
「大好きです。」
「ママとお揃いですねぇ。」
すかさず私は続けます。
「パパと同じくらいママの事も大好きですよ。」
ママは顔を赤らめてもじもじしながら嬉しそうに言います。
「ママも桜の事がだぁいすきですよぉ。」
私のこの名前は、ママの永らくの願いが叶った事から名付けられたらしいです。
サクラサクから桜。
素敵な名前ですよね。
私はこの名前が好きです。
ママは、昔アイドルをしていてトップアイドルになった超有名人です。
トップアイドルになった後すぐに結婚して、私が産まれたそうな。
ママゆずりのチョコレートブラウンの髪。パパゆずりの目。ママゆずりのぷるぷるの唇。
でもでも、私はパパに会った事があんまりないんです。
いつも会うのは私の成長の節目。
例えば入園式とか入学式とか…。
秘密のお部屋の中にパパはいるんです。
ママはいつも私に目隠しして、お部屋に連れて行ってくれます。
「ねぇ、桜。パパの事は誰にも内緒ですからねぇ。」
私は産まれてからずっとその秘密を守り続けています。
だって私は“偉い子”ですから。
「さぁて、今日も宿題しますか。」
宿題の名前欄に大きな文字で‘佐久間桜’と書きます。
パパの名前は知りません。
苗字はママの苗字のままらしいです。
パパはいつもベッドに縛り付けられています。
そんな姿もとても素敵です。
私はパパが大好きです。
ママはそんなパパを愛おしそうにこう呼びます。
「ねぇ、プロデューサーさん♪」
私は、パパにプロデュースされていないからそう呼んではいけません。
どうやったらプロデュースしてもらえるのかな。
そもそもなんでベッドに縛り付けられているのだか…。
でも、そんなのどうでもいいんです。
私はパパが大好きで、ママが大好き。
それでいいんです。
私はこの日の為にずっと計画してた事があります。
服に隠していた金槌を後ろ手に隠して、パパと話しているママに話かけます。
「ねぇ、ママ。」
「なんですかぁ?」
私はとびっきりの笑顔でいいます。
「ずっと永遠に一緒にいてくださいね。」
がしゃんと鍵のかかったドアノブを壊します。
もしかしたら、この計画なんて穴だらけなのかもしれません。
子供の浅はかな知恵で考えた計画なんですから。
でも、ママなら…。
「あら…流石はまゆの娘ですね。
やっぱり良い子。」
予想通りそう言って頭を撫でてくれました。
「ずっとずっと三人でこのお部屋で暮らしましょうねぇ。」
私は、ママとパパが大好きです。
ずっとずっと永遠に一緒ですよ。
ヤンデレ本当に最高。
もしも、まゆがプロデューサーを監禁したままなら?の世界線でした。
他にも出せたらいいなぁ!!
まだまだ一応頑張りますよぉ!!
名古屋まであと少し!現地参加してまゆに会います!!!