もう秋だというのにとても暑くて私は目を覚ました。
体をベッドから起こそうとしてみるもうまく力が入らない。
やっとのことで体を起こすと、下着があせでぐっしょり濡れていた。少しクラクラする。
やっと気づいた。熱いのは私の体だ。
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「大丈夫?」
時雨が上から覗き込んでくる。蛍光灯の光が眩しくて顔をしかめた。
「あ…眩しいよね。そうだよね」
私は静かに首を振る。時雨の顔を見ていたかった。
時雨の顔を見れただけで少し元気になれた気がする。
「体の方は…どう?」
あんまり良くないかな。体がすごく熱い。
「昨日、倉庫で体を冷やしすぎたから?」
そうかも、しれない。
「………。」
時雨との間に静寂が流れる。
居心地の悪さを振り払うように時雨がかすかに身じろぎをする。
「…昨日のこと、夕立から聞いたんだ」
うん
「夕立のことも好きになってたんだってね」
…うん
「僕も夕立と響好きなんだし。提督も姉さんも村雨も、ベクトルは違うのかもしれないけど好きだし、好きな人がたくさんいるのはおかしいことじゃないと思うし、幸せならいいと思う…って、いっぱい喋っちゃってごめんね」
大丈夫、今は少し楽だから。
「そっか。ありがと。……あと夕立がね、また響が壊れちゃったんじゃないかって」
そうだよ。私はまた壊れてしまった。
「僕ね。いろいろ考えてみたんだけど。」
…うん
「僕、思ったより響のことが好きみたいなんだ。……だから、その程度で嫌ってなんかあげないからね」
……ごめん
「どうして謝るのさ。響らしくない」
風邪のせいさ。…ごめん
「謝らなくていいよ」
時雨が微笑みながら私の頭に手を伸ばす。
「何かしてほしいこと、ある?僕にできることならするよ。」
寝癖がついたままの髪をわしゃわしゃと撫でられる。
すごく…きもちいいな。
「もっと…もっと撫でて」
わしゃわしゃ。わしゃわしゃ。
単調なリズムには、確かな暖かさがあって。
「………Спасибо 」(ありがとう)
「Ничего Страшного 」(いいんだよ)
時雨の笑顔も嬉しかった。
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「おみず、飲みたい」
口から小さく漏れ出た言葉を拾ってくれたのか、頭を撫でる手が止まる。
「ちょっとまってね」
勝手知ったる人の部屋、マグカップを持ってきてくれてそこに机の上にあったペットボトルの水を注ぐ。
「体、おこすよ」
時雨が私の背中に手を回す。シャンプーの香りが鼻をくすぐる。目の前にあった首につい、、甘噛みしてしまった。
「あ、…えっと…」
「大丈夫だよ、響。…もっとする?」
「……いい」
「そうだ、僕やってみたいことがあるんだけど」
そう言うと時雨は自分の口に水を含んで、
「ん…」
私の口と重ね合わせた。
時雨の体温が移った水は、とけるように私の中に入ってきた。
時雨は水がなくなるともう一口。私はまたそれをゆっくりとのみ下す。
マグカップの中身がなくなるまでそれは続いて、
「ごめんね響、痛かったら言って」
マグカップを置いた時雨が私を強く抱きしめる。
あたたかい。
「風邪、移っちゃわないのかい?」
「大丈夫。僕は幸運艦だから。…もし移ったらそれが幸運だったってことさ。」
時雨はすぐに離れた。
「ごめんね。そろそろ時間だから行かなくっちゃ」
「ありがとう。…随分とまた楽になったよ」
少し赤くなった顔で小さく笑ってから時雨は部屋を出て行く。
ドアを閉めるとき、小さく手を振ってくれた。
可愛い女の子は積極的に風邪で弱ってほしい。
時雨ちゃんはゔぇるちゃんと話したくて言葉を勉強したそうです。
あと2話ぐらいで響ちゃんを幸せにしたの白露の話一個入れて次村雨と書いていきたい