ラブライブ! ジードサンシャイン!!   作:ベンジャー

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今年はラブライブ!9周年なのでそれを記念しての更新です。


第5話 『もう1つの炎』

国木田 花丸は小さい頃から隅っこで遊ぶ目立たない子だった。

 

運動も苦手で、学芸会も木の役で・・・・・・だからだんだん、彼女は1人で遊ぶようになっていった。

 

彼女は本を読むことが大好きになっていったのだ。

 

中学頃の当たりから図書室はいつしか彼女の居場所となり、そこで読む本の中でいつも空想を膨らませていた。

 

そんなある日のこと・・・・・・。

 

彼女が何時ものように本を読み終え、本を読み終えて少し寂しさを感じていた時・・・・・・。

 

近くで「ガサガサ」と物音が鳴り、音のした方を見てみるとそこには赤い髪をしたツインテールの小柄な少女の姿があり、彼女は何やらアイドルの雑誌を読んでいるようだった。

 

そしてルビィが花丸の視線に気づくと人見知りな彼女は「わぁ!?」と少し驚きの声をあげて顔を雑誌に隠し、そんな少女を見て花丸は思わず笑みを浮かべる。

 

するとこっそりと雑誌の上から花丸の笑った顔を見て、少女も自然と釣られるように笑顔を浮かべるのであった。

 

『その娘は黒澤 ルビィ・・・・・・。 マルの大切な友達!』

 

そう、それこそが・・・・・・花丸とルビィの出会いだったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エレキングの騒動から数日が経ち、鞠莉の手続きが終了した為、千歌達スクールアイドル部の活動が承認され・・・・・・。

 

彼女等は今、与えられた体育館の部室にスクールアイドル部の表札をかけているところだった。

 

「それにしても、まさかホントに承認されるなんて!」

「部員足りないのにね」

「理事長が直々に承認してくれたんでしょ、別に良いんじゃない?」

 

「良いっていうかノリノリだったよね?」と苦笑しながら曜がそう無爪に言葉を返す。

 

「でも、どうして理事長は私達に肩を持ってくれるのかしら?」

「まぁ、『スクールアイドル目指すならここくらい満員にしてみせろ!!』ってちょっとキツいこと言って来たけどね」

 

無爪のその言葉を聞いて曜と梨子は鞠莉ってそんな言い方していただろうかと首を傾げるが、それよりも今は梨子が疑問に思った「どうして自分達に肩を持ってくれるのか」という部分である。

 

それに対して千歌は「鞠莉もスクールアイドルが好きなのでは?」と予想するが・・・・・・梨子はどうにもそれだけではないような気がしてならないのだった。

 

「兎に角入ろうよ!」

 

鞠莉のことも少し気になるが、今は先ず部室に入って中の様子を見ることが先決だということで千歌は貸して貰った鍵を使って部屋の中へと入るのだが・・・・・・。

 

「「・・・・・・おぉう」」

「片付けて使えって言ってたけど・・・・・・」

「これ全部ぅ~!!?」

 

その部屋はかなり散らかっている上に埃だらけの汚部屋で千歌、無爪、曜、梨子は少々どん引きし、千歌は文句を言っていたが梨子に「文句を言っても片付かないわよ!?」と注意される。

 

「もぉ~!」

「じゃあ僕は部員じゃないんでこれで!」

 

そして無爪は部員じゃないのを良いことにそそくさとその場から離れようとするが・・・・・・当然、彼女等が逃がす訳もなく、「逃がすかぁ!!」と千歌と曜に首根っこを掴まれて無理矢理引き止められるのだった。

 

「そんなこと言わないで!!」

「お願いだから手伝ってよなっちゃ~ん!」

 

曜と千歌にそう必死に懇願され、無爪は「えぇ~?」と嫌そうな顔を浮かべる。

 

「おねがぁい・・・・・・」

 

目尻に涙を溜め、上目遣いでそう頼み込んで来る千歌。

 

それを見て無爪は「うっ」と声をあげ、うるうるとした瞳で訴えてくる千歌に無爪は溜め息を吐き「しょうがないなぁ」と部屋の掃除を手伝うことを決めるのだった。

 

(なっちゃんチョロい)

「ホント!? ありがとうなっちゃん!!」

 

それに千歌は笑顔を浮かべて喜び、彼女は無爪の手を握りしめながらお礼を言い、それに対し、無爪は頬を赤くする。

 

「も、もぅ・・・・・・。 じゃあ早く済ませよう!」

 

無爪は千歌の手を少々名残惜しく思いつつも離し、掃除を始めようとみんなに言うのだが・・・・・・その時、千歌が部屋に置いてあったホワイトボードに何か書かれているのを見つける。

 

「んっ? なんか、書いてある?」

「歌詞・・・・・・かな?」

「どうしてここに?」

 

そこには歌の歌詞らしきものが書かれており、なんでこんなところでそんなものが書かれているのだろうと疑問に思う一同。

 

その中で無爪はそのホワイトボードを見て1つのある予想を立てていた。

 

(昔、アイドル部みたいなのがあったってことなのかな? 歌詞みたいなものが書いてあるってことは)

 

その時、一同は気づかなかったのだが・・・・・・外から部室の中の様子を伺っているルビィの姿があり、彼女は千歌達の姿を目にするとすぐにその場から走り去って行き、Aqoursに部室が出来ていることを親友の花丸に報告しに行くのだった。

 

 

 

 

 

 

学校の図書室にて。

 

周りには誰もおらず、そこでは図書委員である花丸が静かに本を読んでいるところだった。

 

そこへ、部屋の扉を勢いよく開いたルビィがやってきて花丸の元へと駆け寄り、彼女は嬉しそうに千歌達のスクールアイドル部が承認されていることを彼女に報告した。

 

「やっぱり部室出来てた!! スクールアイドル部承認されたんだよ!!」

「良かったね~」

 

それを聞いて花丸も笑みを浮かべ、ルビィはほっこりした様子で「またライブ見られるんだ~」と楽しげな様子を見せる。

 

その時、図書室の扉が再び開き、部室に置いてあった本を返しに来た千歌達がやって来たのだ。

 

「こんにちわ~!」

「ピギャ!?」

 

それに驚いたルビィは咄嗟に花丸の隣に置いてあった扇風機の後ろに隠れる。

 

「あっ、花丸ちゃん! っと・・・・・・ルビィちゃん!!」

「ピキャッ!?」

 

だが、すぐに千歌は扇風機の後ろに隠れているルビィを一差し指を指して発見し、それに曜は「よく分かったね~」と感心の声を出す。

 

「ってかルビィちゃん、その体勢スカートの中見えそうだからやめた方が良いよ」

 

図書館に入ったほぼその直後になぜか顔を天井に向けていた無爪だったが、今の言葉を聞いて梨子は「あぁ、だから上を向いてるのか」と納得した。

 

「ピギッ!?」

 

すぐさま顔を真っ赤にしつつ自分のスカートを抑えながら立ち上がり、彼女は小動物のように戸惑いながらも「こ、こんにちわ」と千歌達に挨拶し、それを見て千歌は目を輝かせる。

 

「かわいい~!」

「あっ、これ、部室にあったんだけど図書室の本じゃないかな?」

 

そこで梨子はここに来た目的を花丸に話し、花丸が本を確認すると「多分そうです」と言ってわざわざ返しに来てくれたことにお礼を言おうとした瞬間。

 

『ガシッ!』と花丸とルビィの2人は力強く千歌に手を掴まれる。

 

「スクールアイドル部へようこそ!!」

「千歌ちゃん・・・・・・」

「バカ千歌ねえ・・・・・・おいコラ」

 

その光景に梨子は呆れ、曜は唖然とし、無爪は頭を抱える。

 

「結成したし、部にもなったし、絶対悪いようにはしませんよ~!」

「それ悪い人がいう台詞でしょーが!! 離れろバカ千歌ねえ!!」

 

無爪はそんな千歌に怒りながら彼女を花丸とルビィから引き離す。

 

「だって2人が歌ったら絶対キラキラするもん!! 間違いない!!」

「で、でも・・・・・・」

「・・・・・・オラ・・・・・・」

「「オラ?」」

 

つい滑ってしまった言葉に、花丸は慌てて「いえ!!」と言ってなんとか誤魔化す。

 

「マル、そういうのは苦手っていうか・・・・・・」

「る、ルビィも・・・・・・」

 

花丸と同じように困ったような表情で「自分もちょっと」という感じのルビィ、そんなルビィを見て花丸は何か言いたそうな顔を浮かべる。

 

また同じようにそんなルビィの表情を察してか、無爪もまた「んっ?」とそんな彼女に対し何かを感じていた。

 

「千歌ちゃん、強引に迫ったら可哀想だよ!」

「そうよ! まだ入学したばかりの1年生なんだし!」

 

曜と梨子に注意され、反省する千歌。

 

「そうだよね、あははは。 可愛いから、つい・・・・・・」

「千歌ちゃん、そろそろ練習」

「あっ、そっか。 じゃあね!」

 

曜にそう言われ、千歌達は練習に行くこととなり彼女等は図書室を出て行ったのだった。

 

千歌達が部屋を出るのを見届けると、花丸はルビィに「やりたいんじゃないの?」と尋ねられ、彼女はそれに「へっ!?」と驚いたような声を出す。

 

「で、でも・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

学校の帰り。

 

海岸沿いにてルビィは自分がスクールアイドルをやろうとしない理由を花丸にそこで説明していた。

 

「ダイヤさんが?」

「うん、お姉ちゃん、昔はスクールアイドル好きだったんだけど、一緒にμ'sのマネして歌ったりしてた」

 

だが、高校に入ってしばらく経った頃・・・・・・。

 

『片付けて』

『へっ?』

『それ、見たくない!』

 

ダイヤはなぜか不機嫌な様子でスクールアイドルの雑誌を部屋で読んでいたルビィにそう言い放ち、それが理由でルビィは自分がスクールアイドルをやることに抵抗を感じていることを悲しげな瞳を浮かべながら、花丸に語るのだった。

 

「そうなんだ・・・・・・」

「本当はね、ルビィも嫌いにならなくちゃならいけないんだけど・・・・・・」

 

そんなルビィに対し、花丸は「どうして?」と疑問を投げかける。

 

「お姉ちゃんが見たくないって言うものを、好きでいられないよ!!」

 

そんな時のことである。

 

そう言い放つルビィの元に、学校帰りの無爪がやって来たのだ。

 

「あっ、ルビィちゃんに花丸ちゃん?」

「ピッ!?」

 

無爪の姿を見てルビィは突然現れた彼に驚きの声をあげながら花丸の背後に隠れ、それに対し、無爪は思わず苦笑してしまう。

 

しかし、人見知りの彼女に対し以前千歌がやっていた方法を思い出し、鞄の中にあった飴を取り出す。

 

「えっと、飴・・・・・・食べる?」

「あ、ありがとう・・・・・・ございます・・・・・・」

 

と言っても千歌のように餌付けする訳では無く、無爪は普通にルビィに手渡しで飴をあげ、ルビィはペコリと頭を下げる。

 

「そんなかしこまらなくても・・・・・・。 僕ら同級生なんだから。 敬語も無しでさ」

「は、はい・・・・・・。 あっ、いや、うん」

 

無爪の言葉にルビィは戸惑いつつも頷き、そんな2人を見て花丸は「なんか煮え切らない態度の2人ずら」と思うのだった。

 

「ところでさ、さっきチラっと聞こえたんだけど、ルビィちゃんは・・・・・・ダイヤさんが嫌いだって言うから、自分もスクールアイドルを嫌いにならないといけないの?」

 

無爪にそう質問され、ルビィはまだ無爪のことを少し警戒しているからか、ぎこちない様子で「うん」と頷く。

 

それを聞き、無爪は「それって、おかしくない?」と彼女に対して言葉を返し、それにルビィは「えっ?」と首を傾げる。

 

「だってさ、好きなものを・・・・・・そう簡単に嫌いになんてなれないでしょ?」

「そ、それは・・・・・・」

「ダイヤさんが強制した訳でもないのなら、尚更だよ。 好きって気持ちからは・・・・・・多分、逃げられないと僕は思う」

 

笑みを浮かべながら無爪はルビィにそう語り続け、それを受け、ルビィは顔を俯かせる。

 

それを見て無爪は「困らせちゃったかな」と不安になり、「ごめんね!」と両手を合わせてすぐさま謝罪する。

 

「余計なこと言っちゃったかもね。 また変なこと言う前に僕はもう帰るよ、じゃあまた明日!」

「あっ、さ、さようなら・・・・・・」

「ま、また明日・・・・・・」

 

無爪は手を振りながら自分はもう帰ることを告げてその場から立ち去って行き、無爪を見送った後・・・・・・ルビィはフッと思ったことを花丸に問いかけた。

 

「ところで・・・・・・花丸ちゃん自身は興味ないの? スクールアイドル?」

「マル!? ないない!! 運動苦手だし、ほら、オラとか言っちゃう時あるし・・・・・・」

「じゃあルビィも平気!」

 

ルビィは花丸に笑顔を見せながらそう言うのだが、花丸は悲しげな表情でそんなルビィを見つめており・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、果南の家のダイビングショップにて。

 

「ありがとうございました! またよろしくお願いします!」

 

果南はダイビングショップに来ていた客を見送り、店の手伝いに戻ろうと後ろを振り返った瞬間・・・・・・。

 

『ヌゥ・・・・・・!』っと怖い顔引っ提げて何かの袋を持ったレイジが立っており、それを見た瞬間果南は「ビクゥ!?」と肩を震わせ、「ひやああ!!?」と驚きの声をあげるのだった。

 

そんな果南の悲鳴に驚いてか、レイジも「うわあ!?」と驚き、彼は思わず尻餅をついてしまう。

 

『いや、なんでお前も悲鳴もあげてんだよ』

「だ、だって急に大声出すから・・・・・・」

『だからオメーのせいだよそれは!!』

 

そんな風に、ゼロにツッコミを入れられるレイジ。

 

すると果南はレイジの顔を見て見知った顔であったことに気づき、彼女はほっと胸を撫で下ろした。

 

「な、な~んだレイジさんか。 ご、ごめんねレイジさん? でもレイジさんも悪いよ? 振り返ったら急に怖い顔したレイジさんが立ってたんだから」

「ご、ごめんね? 別に驚かせるつもりは無かったんだけど・・・・・・」

 

ちなみに、レイジが曜の従兄で千歌や無爪と知り合いなこともあり、果南もレイジのことは昔から知っているので2人は互いに顔見知りである。

 

「聞いたよ、お父さん怪我して今果南ちゃん店の手伝いで学校を休んでるって」

「うん、実はそうなんだ」

「だからこれ。 こっちに帰って来て忙しくて遅れちゃったけど、お見舞いの品」

 

レイジの持っていた袋は果南の父に対してのお見舞いであり、果南は「ありがと~」とお礼を言いながらそれを受け取るのだった。

 

「折角だし、レイジさんもダイビングして行く?」

「うーん、そうだなぁ・・・・・・」

 

そんな時のことである。

 

突然、いつの間にか現れていた誰かが果南の腰に抱きつき、彼女が視線を下に向けるとそこには・・・・・・。

 

果南の胸に頬ずりをする鞠莉の姿があるのだった。

 

「えっ、理事長!?」

『おい、あれ完全にセクハラだろ』

「やっぱりここは果南の方が安心できるな~♪」

「って鞠莉!!」

 

果南は自分の胸に頬ずりしてくる鞠莉を引き離すのだが、彼女は身体をターンさせた後に今度は普通に「果南、シャイニー!」と言いながら嬉しそうに果南に抱きついてくる。

 

「・・・・・・どうしたのいきなり?」

 

険しい表情を浮かべながら、果南が鞠莉にそう尋ねると鞠莉は一度果南から離れ、レイジの方へと振り返る。

 

「ソーリー、レイジ先生。 少し、果南と2人だけで話したいことがあるの」

「あっ、は、はい!! 僕は席を外しますね!!」

 

鞠莉の言葉を受けてレイジはそそくさとその場から離れ、鞠莉は再び果南と向き直る。

 

「スカウトに来たの!」

「スカウト?」

「休学が終わったら、スクールアイドル始めるのよ!! 浦の星で!」

 

それを聞き、果南は険しい表情を崩さないまま「本気?」と鞠莉に尋ねると鞠莉は先ほどまでのおちゃらけた様子から一変し、真剣な顔つきとなる。

 

「・・・・・・でなければ、戻って来ないよ」

「・・・・・・」

 

それを受け、果南は目を滲ませながら何かを鞠莉に強く言い放った後、彼女は店の中へと戻って行くのだった。

 

「・・・・・・相変わらず頑固親父だね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、黒澤家にて・・・・・・。

 

そこでは部屋の隅っこでルビィはμ'sの雑誌を読んでいた。

 

「・・・・・・」

 

すると彼女はふっと視線を別の場所に移し、彼女はその場所でよくダイヤと一緒によくμ'sの話を2人で楽しくしている時のことを思い出していた。

 

『ルビィは花陽ちゃんかなぁ?』

『わたくしは断然エリーチカ! 生徒会長でスクールアイドル、クールですわ~!』

 

エリーチカがクール・・・・・・?

 

ではなくルビィがそんな自分達の押しのことを話し合うという当時のことを思い出し、その時のことを思い出して寂しくなったのか、一瞬彼女は暗い表情となるが・・・・・・。

 

再びμ'sの雑誌に視線を映すとすぐに彼女は自然と笑みを浮かべた。

 

「・・・・・・」

 

そんな様子を丁度学校から帰ってきたダイヤがこっそりと覗いていたのだが、彼女はルビィがμ'sの雑誌を読んでいることに何も言わず、そのままその場を立ち去るのだった。

 

「あっ、そうだ」

 

するとルビィは冷蔵庫にアイスがあったことを不意に思い出し、彼女は丁度喉も渇いたのでアイスを食べようと台所に立ち上がって向かう。

 

「あった♪」

 

ルビィはそのアイスを手に取り、食べようと蓋を開けるのだが・・・・・・。

 

「えっ!? あれなんで!?」

 

なぜかそのアイスは既に溶けており、一瞬冷蔵庫が壊れたのかと思ったのだが・・・・・・見たところ冷蔵庫に異常はなく、ルビィは訳が分からず首を傾げ困惑する。

 

尚、その時ルビィは気づいていなかったのだが・・・・・・彼女の胸から米粒ほど小さな光が一瞬だけ宿っていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、とある廃工場のある部屋にて・・・・・・。

 

そこでは壁にサーベルを始めとしたハンマーや銃など様々な武器が飾られており、その部屋の中央に置かれたソファには右目に傷があり、レスラーパンツのような模様の入った黒い身体の宇宙人・・・・・・「武装暴君 マグマ星人 マクリル」が武器の手入れをしながら座っていた。

 

『ふぅ~、なんかおもしれぇことねえかなぁ』

 

そんなことマクリルが呟いていると突然、彼が机の上に置いていた端末機が鳴り響き、それを受けてマクリルは慌てて端末機を手に取る。

 

『おっ! こいつは・・・・・・どうやら、例の噂の光を発症した人間が、この辺りにいるらしいな』

 

そう言いながらマクリルやニヤリと笑みを浮かべ、ソファから立ち上がり、壁に飾ってある武器を手に取っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、とある本屋で花丸がルビィと同じμ'sの雑誌を立ち読みしているところだった。

 

「μ's・・・・・・かぁ。 オラには無理ずら」

 

花丸はそう呟きながら次のページを開くとそこにはμ'sのメンバーの1人である「星空 凛」の姿があり、彼女は凛のページを少し興味深そうに眺めていた。

 

「・・・・・・んっ? あれって・・・・・・花丸ちゃん?」

 

尚、その時少し離れたところで漫画を買いに来た無爪がたまたま通りかかり、彼は雑誌を読んでいる花丸の姿を見て何か思うところがあるのか、「ふむ」と小さく呟く。

 

「ズラ丸降臨! しかも同じクラスの男子も! なんでここに!?」

 

その時、サングラスとマスクをした不審者がこっそりと移動していたのだが、花丸と無爪はその気配に気づき「んっ?」っと首を傾げるのだった。

 

「ってあれ? 無爪くん?」

「また会ったね、花丸ちゃん」

 

するとそこで花丸は無爪の存在に気づき、彼女はそれに驚いた表情を浮かべる。

 

「やっぱり花丸ちゃんも興味あるの? スクールアイドル?」

「い、いやぁ・・・・・・マルは・・・・・・。 ルビィちゃんがよく話してくれるから、少し気になっただけで・・・・・・」

「そう? その雑誌、凄く興味深そうに読んでたみたいだけど・・・・・・」

 

無爪にそう指摘され、花丸は「えっ!? そうずら!?」と声をあげる。

 

どうやら興味深そうに読んでいたのは無自覚だったらしい。

 

「ずら?」

「あっ、いや・・・・・・そうかな?」

 

また思わず「ずら」と言ってしまったことに慌てて言葉を訂正する花丸。

 

「うん。 興味深そうに見てた。 スクールアイドルが気になるのなら、千歌ねえ達の部活も良かったら見に来てね」

 

無爪はそれだけを言い残すと手を振ってその場を立ち去って行き、そんな無爪に影からこっそりとペガが誰にも気づかれないように顔を出す。

 

『なんやかんや言ってるけど、無爪って千歌ちゃん達の為に色々やってくれてるよね?』

「別に、千歌ねえの為じゃないし! 花丸ちゃんが興味ありそうだったから言ってあげただけだし!!」

『素直じゃないんだから』

 

何時ものようにそっぽを向いてツンデレ全開の無爪にペガは呆れたように苦笑するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、朝練として千歌、梨子、曜の3人は体力作りをするために淡島神社の長い階段を駆け上がっていたのだが・・・・・・。

 

流石に長すぎる為、彼女等は息を切らして途中で座り込んでしまっていた。

 

ちなみにこれには無爪も少し心配になって付いてきて一緒に階段を駆け上がっていたのだが・・・・・・そこはやはりウルトラマンだけあって彼は全く息切れをしていなかった。

 

「はぁ、はぁ、無理よ、流石に・・・・・・」

「でもぉ~、μ'sも階段登って鍛えたって~」

 

千歌の言葉を聞いて無爪は自分の影の中にいるペガに梨子にバレないようにこっそり「そうなの?」と尋ねる。

 

『いや、μ'sはここまで長い階段登ってないよ』

「だと思った。 千歌ねえ、もう少しペース配分考えようよ」

 

無爪は苦笑しながら千歌にそう言い、それに曜も「だね」と頷く。

 

「だってこんなに長いとは思わなかったし」

 

そんな時、「千歌?」と上から彼女の名前を呼ぶ声が聞こえ、声のした方に視線を映すとそこには走りながら果南が階段から降りて来た姿があり、千歌も「果南ちゃん!」と彼女の名を呼ぶ。

 

「もしかして上まで走って行ったの!?」

「一応ね、日課だから」

 

それを聞いて千歌達4人は「日課!?」と驚きの声をあげる。

 

「いやなんで無爪も驚くの? 無爪の方がとんでも体力じゃん」

 

果南にそうツッコまれ、無爪は「そういやそうか」と思わず納得。

 

「っていうか千歌達こそどうしたの? 急に?」

「鍛えなくっきゃって! ほら、スクールアイドルで!!」

 

果南の質問に千歌がそう答え、それに対して果南は「あぁ・・・・・・そっか」と納得し、「じゃあ店開けないといけないから」と言い残して彼女はその場を走り去って行くのだった。

 

「息1つ切れてないなんて・・・・・・」

「上には上がいるってことだね」

 

そんな果南を見てそれぞれ感心する梨子と曜。

 

また千歌も一度息を吐いてもう1度走り出そうと「私達も! 行くよ~」と言ってもう1度走り出そうとするのだが・・・・・・その時の千歌はかなり弱々しく見え、それに無爪達3人は苦笑するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、学校にて・・・・・・。

 

「えぇ!? スクールアイドルに!?」

「うん」

 

教室で花丸が突然、ルビィに「スクールアイドル部に入部したい」と言ってきたのだ。

 

尚、その言葉は同じ教室にいる無爪の耳にも入り、彼は慌てて「えっ、ホント!?」と嬉しそうに花丸達の元へと駆け寄る。

 

それに急に来たものだから花丸とルビィは「わっ!?」と声をあげて少し驚いてしまい、ルビィは思わず花丸の後ろに隠れてしまった。

 

「あっ、ご、ごめん急に・・・・・・驚かせちゃって。 でも、花丸ちゃんがアイドル部に入部してくれるって聞こえて・・・・・・つい」

 

無爪は申し訳なさそうに花丸とルビィに謝り、ルビィも花丸も「気持ちは分かるから、気にしなくて良いよ」と声をかけてくれたのだった。

 

「それで花丸ちゃん、急にどうして?」

「どうしって、やってみたいからだけど? ダメ?」

 

ルビィからの疑問に花丸はそう答え、花丸の言葉に対し、ルビィは「全然!!」と返す。

 

「ただ、花丸ちゃん興味とかあんまり無さそうだったから・・・・・・」

「いやぁ~、ルビィちゃんと一緒に見ている内に『良いな~』って! だから、ルビィちゃんも一緒にやらない?」

「ルビィも!?」

 

花丸はさらにルビィも一緒にスクールアイドル部に入らないかと誘い、それに驚きの声をあげるルビィ。

 

「やってみたいんでしょ?」

「それは、そうだけど・・・・・・人前とか、苦手だし、お姉ちゃんが嫌がると思うし・・・・・・」

「それは関係無いよ」

 

そんなルビィの言葉に、無爪が言ってきたのだ。

 

「人前はきっと、頑張ればどうにかなるし。 やりたいかやりたくないのかは、ダイヤさんじゃなくてルビィちゃん自身が決めることだよ?」

「うぅ・・・・・・」

 

しかし、それでもルビィはアイドル部に入部するのを躊躇い、それを見て花丸は「じゃあこうしない?」と1つの意見を彼女の耳元でささやいて提案したのだ。

 

「体験・・・・・・入部?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、放課後のスクールアイドル部の部室にて。

 

「ホントぉ!?」

 

花丸とルビィが体験入部をする為にこの部室に訪れ、そのことに対して千歌は嬉しさのあまり、目尻に涙を溜めた後、「やったぁ~!!」と喜びのあまり部室を飛び出してハイテンションなジャンプを披露。

 

「これでラブライブ優勝だよ!! レジェンドだよ~!!」

 

そう言いながら千歌は梨子と曜の間に入って2人の肩に腕をかけるのだが・・・・・・無爪はそんな千歌に呆れた視線を向ける。

 

「千歌ねえ、話聞いてた? 花丸ちゃんとルビィちゃんは体験入部する為に今日は来たんだよ?」

「ほぇ?」

 

つまり、お試しで一時入るだけでそれで行けそうならば入部するし、合わなければ入らずにやめるということを梨子は千歌に説明し、説明を受けた千歌は「そうなの?」と首を傾げて尋ねる。

 

「いやぁ、まあ・・・・・・色々あって・・・・・・」

「もしかして生徒会長?」

 

どうにもぎこちなさそうな2人に対し、曜は「もしかしてダイヤのことを気にしているのでは?」と思い、問いかけると花丸は苦笑しながら「は、はい」と頷く。

 

「だから、ルビィちゃんとここに来たことは内密に・・・・・・」

「僕は、気にする必要ないと思うんだけどなぁ・・・・・・。 っていうか・・・・・・!」

 

一方で千歌はAqoursの部員募集のポスターに「国木田 花丸&黒澤 ルビィ 参加」とマジックと書き込んでおり、そんな彼女に無爪は頭を抱えて後ろから軽めのチョップを千歌の頭に叩きこんだ。

 

「ほわっ!? なっちゃん何するの!?」

「何するじゃないよ!! 千歌ねえ、話はちゃんと聞こうか?」

 

無爪に注意され、梨子と曜もそんな千歌に対し思わず苦笑してしまうのだった。

 

「じゃあ取りあえず、練習やって貰うのが1番ね?」

 

梨子がそう言うと、彼女は部室のホワイトボードに色々なスクールアイドルのブログを見て参考に作ったという練習メニーが書かれた紙を貼り付け、それを見た無爪、千歌、ルビィ、花丸は感心の声をあげた。

 

「曲作りは?」

 

そこで曜が梨子の考えて来たメニューに曲作りの箇所がないことに気づき、彼女がそのことを手を挙げながら梨子に尋ねる。

 

「それは別に時間を見つけてやるしかないわね」

 

曜の質問に対し、梨子はそう説明を行う。

 

また、その光景を見てルビィは「本物のスクールアイドルの練習・・・・・・!」とスクールアイドルの練習場面を生で見れることに感動していた。

 

「でも、練習どこでやるの?」

 

次に曜がダンスの練習などはどこでやれば良いのかと疑問に思ったことを口にすると、すっかりそのことを忘れていたのか千歌は「あっ・・・・・・」と声を出し、一同は練習できそうな場所を探しに行くことにするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、グランドも中庭も殆どの場所が他の部活の生徒達が使用しており、部室もダンスの練習ができるほど広くはないので千歌達は練習ができる場所に悩んでいた。

 

「砂浜じゃダメなの?」

「移動の時間考えると、練習場所はできたら学校内で確保したいわ」

 

曜がならばファーストライブの時のように砂浜でやるのはどうかと提案したのだが、それでは移動だけでも時間がかかってしまうということで梨子は却下し、他の方法を考えていると・・・・・・。

 

「それなら屋上はどうですか!?」

 

そこでルビィが練習場所で悩んでいる千歌達に意見を出し、千歌は「屋上?」と首を傾げ、それを無爪の影の中から聞いたペガは「成程」と納得する。

 

『屋上か。 確かに良い案かも』

「んっ? 屋上がどうかしたのペガ?」

『μ'sもね、ダンスの練習とかは学校の屋上を使っていたんだって』

 

無爪の問いかけに対し、ペガはそう答え、またルビィも千歌達にそのことを教えると彼女達も「そうか!」と納得し、早速一同は屋上へと向かうのだった。

 

「そう言えばペガもスクールアイドル・・・・・・μ'sが好きなんだよね? ルビィちゃんと仲良くなれるんじゃない?」

『確かになれそうだけど・・・・・・驚かせたくないし、でも、何時か話せたら良いなとは思うよ』

 

その道中、無爪は梨子達にはバレないようにペガに話しかけ、もしかしてルビィとペガは話が合うのではないかと言うのだが・・・・・・。

 

ペガ自身は「驚かせたくない」ということで、取りあえず今は黙っていることにするペガであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、屋上に辿り着くと思ったよりもその広く、その広さに千歌は「すっごーい!!」と飛び跳ねて喜んでいた。

 

「富士山くっきり見えてる~!」

「でも日差しが強いかも・・・・・・」

 

曜と花丸もそれぞれ屋上の感想を言い、また花丸の言葉に千歌は「それが良いんだよ!!」と返す。

 

「太陽の光をいっぱい浴びて!! 海の空気を、胸いっぱいに吸い込んで・・・・・・」

 

そう言いながら座り込んだ千歌は床に手を置き、笑みを浮かべながら「暖かい」と小さく呟く。

 

すると、そんな彼女の元へと曜達が歩み寄り、千歌と同じように床に手を当てる。

 

「ほら、なっちゃんも!!」

 

ただ一方で無爪だけは離れた位置に立っており、そんな彼の手を掴んで千歌は引っ張り、それに無爪は顔を赤くする。

 

「い、いや、僕が一緒にやるのはなんか場違いじゃない!?」

「全然そんなことないよ!! ほら、一緒に!」

 

そんな千歌に流されるまま、彼女と一緒に床に手を置く無爪。

 

それに無爪は「ホントだ、暖かい・・・・・・」と呟き、それに千歌は嬉しそうに笑顔を見せるのだった。

 

「ん~! 気持ち良いずら~!」

 

また花丸はそのまま寝転がり、そんな彼女の方をルビィは「花丸ちゃん?」と軽くつつく。

 

そんな光景に、千歌達はほのぼのとしつつ、「さあ、始めようか!」とダンスの練習を行うこととなり、千歌、梨子、曜、花丸、ルビィは立ち上がってそれぞれが手を重ね合う。

 

「なっちゃんも一緒にやらないの?」

「いや、だから僕はスクールアイドル部に所属してないから。 それこそなんか場違い感あるし。 まぁ、手伝いくらいはするけど」

 

千歌が無爪が参加しないことに少し寂しそうにしているが、無爪は「それこそ場違い」ということで拒否し、千歌も無理強いはできないので渋々承諾。

 

気を取り直して千歌は練習開始の号令をかける。

 

「じゃあ行くよー!! Aqours・・・・・・!!」

「「「「「サンシャイン!!!!」」」」

 

それから・・・・・・。

 

「ワン、ツー、スリー、フォー! ワン、ツー、スリー、フォー!!」

 

曜の声に合わせて千歌とルビィはダンスの練習を開始。

 

「ふぅ、できた! できました!! 千歌先輩!!」

 

一通り終わると、ルビィは自分が想像してたよりもちゃんと出来たことに驚きつつも嬉しそうに千歌に「自分にも出来ました!」と話しかけるのだが・・・・・・。

 

千歌はルビィとは全く違うポーズを取っており、完全にダンスの振り付けが間違っており、そのことに千歌は「あれ?」と首を傾げる。

 

「千歌ちゃんはやり直し」

「今日始めたばかりの後輩に出し抜かれるとか、先輩の威厳はないね、千歌ねえは・・・・・・」

 

梨子と無爪にそう言われ、「あはは~」と苦笑いする千歌。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日までって約束だった筈よ!?」

「あはは、思いつかなかったんだもん~」

 

その後、部室に戻った無爪達だったが・・・・・・。

 

「なにかあったんですか?」

「あぁ、新しい曲、今作ってて」

 

何か言い争っている千歌と梨子に首を傾げながら何があったのかと疑問に思ったことを花丸が曜に尋ねると、彼女が言うには現在、千歌は今日までに出すようにと梨子に頼まれていた歌の歌詞をやっていなかったので、現在彼女から怒られているところなのだという。

 

「あっ、花丸ちゃんも、何か思いついたら言ってね!」

「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

不意に千歌にそう言われ、思わず返事をする花丸。

 

するとそこで、花丸がふっと隣にいるルビィを見ると彼女は小さくダンスの振り付けの練習をしていることに気づき、そんなルビィの姿に花丸は思わず笑みを零れた。

 

 

 

 

 

 

 

「これ・・・・・・一気に登るんですか!?」

 

その後、淡島神社の階段前に来た千歌達はルビィと花丸に練習の一環としてここの階段を駆け上がって走ることを説明。

 

それにルビィは驚きの声をあげ、千歌は「勿論!」と胸を張って答えるが、その後に曜から「いつも途中で休憩しちゃうんだけどねー」と説明が入る。

 

「でも、ライブで何曲も踊るには頂上まで駆け上がるスタミナが必要だし」

 

さらに梨子からもこの階段を駆け上がる意味を花丸とルビィに話し、そして一同は千歌の掛け声を合図に階段を走って行くのだった。

 

「それじゃ、μ's目指して・・・・・・よーい、ドーン!!」

 

尚、無爪も今日始めたばかりの花丸やルビィが無茶をしないようにフォローをする為、彼もまた一緒に階段を駆け上がることになったのだった。

 

しかし、花丸はかなり早い段階で既に体力が付きかけてしまっており、花丸が遅れていることに気付いたルビィは立ち止まり、花丸が来るのを待つ。

 

「どうしたのー?」

 

そんなルビィに気付いた曜がどうかしたのかと尋ねるとルビィは「ちょっと息が切れちゃって」と苦笑しながら曜に話す。

 

「先行っててくださ~い」

「無理しないでね~?」

 

ルビィに先に行っててくれと言われ、曜達は頷き、無理しないようにだけ言って彼女等は先に階段を駆け上がって行くのだった。

 

「花丸ちゃん、無理しないでね?」

「だ、大丈夫だよ・・・・・・」

 

無爪からも花丸に無茶をしないように言うのだが、花丸は笑みを浮かべてそう言うのだが・・・・・・。

 

その時、花丸は上の方でルビィが待っていることに気づき、彼女は「ルビィちゃん?」と首を傾げる。

 

「一緒に行こう!」

「・・・・・・ダメだよ」

「えっ?」

 

一緒に階段を走ろうと誘うルビィだが、花丸から返って来た言葉に彼女は戸惑い、「花丸ちゃん?」と不思議そうに彼女の名を呼ぶ。

 

「ルビィちゃんは、もっと自分の気持ち大切にしなきゃ!」

 

息を切らしながらも花丸はそうルビィに語りかけ、顔をあげると花丸はさらにルビィに対して言葉をかける。

 

「自分に嘘ついて、無理に人に合わせても辛いだけだよ!」

「・・・・・・合わせてる訳じゃ・・・・・・」

「ルビィちゃんはスクールアイドルになりたいんでしょ? だったら、前に進まなきゃ!」

 

そう言いながら花丸は笑みをルビィに向け、彼女を後押しする。

 

「さあ、行って?」

「で、でも・・・・・・」

「・・・・・・さぁ!」

 

最初こそ、花丸の言葉に戸惑うルビィだったが、花丸の強い言葉にルビィも笑みを浮かべて「うん!」と頷くと、彼女は再び階段を駆け上がり始める。

 

「自分に嘘ついてるのって、花丸ちゃんもなんじゃないの?」

 

そんな2人の様子を見ていた無爪が、不意にそんなことを花丸に尋ねて来る。

 

しかし、花丸は苦笑いしながら「そんなことないよ」と言葉を返す。

 

「マルはただ、とても優しくて、とても思いやりがあって、でも・・・・・・気にしすぎで、素晴らしい夢もキラキラした憧れも、全部胸に閉じ込めてしまって・・・・・・。 マルはただ、それを切り拓いてあげたかっただけだよ。 中に詰まっている、いっぱいの光を」

 

花丸はそれだけを言い残すと、先に階段を降りていることだけを千歌達に伝えてくれと無爪に頼み、彼女は階段を降り始める。

 

そんな彼女を見て、ひょっこりと無爪の影から顔を出すペガ。

 

『花丸ちゃん、追いかけなくて良いのかな?』

「多分だけど、それは僕達の役目じゃないと思う。 でも、花丸ちゃんの言ってることって、殆どブーメランだよね」

 

そんな花丸の背中を見つめながら、思わず苦笑する無爪。

 

そして、ルビィはと言うと・・・・・・。

 

彼女は自分を頂上で待つ千歌達に追いつき、息を切らしながらもなんとか彼女は辿り着いた。

 

「やった、やったぁ!」

「すっごいよルビィちゃん!!」

「見て!」

 

すると千歌が祠の方を指差すとそこでは輝く綺麗な夕焼けがあり、それに「うわぁ~!」と歓喜の声をあげるルビィ。

 

「やったよ! 登り切ったよぉ!!」

 

そして、登り切ったことを飛んで喜ぶ千歌であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界の隅々まで照らせるようなそのルビィの輝きを、花丸は大空に放ってあげたかった。

 

それが花丸自身の夢だった。

 

花丸はその夢を叶えられたことに満足し、階段を降りると彼女は一瞬だけ笑みを浮かべる。

 

「なんですの? こんなところに呼び出して」

 

その時、聞き覚えのある声が花丸の耳に入り、声のした方を向くとベンチに座っているダイヤの姿があり、ダイヤの姿を見ると花丸は気を引き締めた表情をすると彼女はダイヤの元まで歩く。

 

「・・・・・・あの、ルビィちゃんの話を・・・・・・。 ルビィちゃんの気持ちを、聞いてあげてください」

「・・・・・・ルビィの?」

 

花丸はそれだけを言うとダイヤに頭を下げた後、その場を走り去って行くのだった。

 

「あっ・・・・・・。 そんなの、分かってる・・・・・・」

 

沈みゆく夕日を見つめながら、ダイヤがそう呟くと・・・・・・「お姉ちゃん!?」という声が聞こえ、ダイヤが声をした方へと顔を向けるとそこにはルビィ、千歌、曜、梨子、無爪の5人が立っていた。

 

「ルビィ!? これは、どういうことですの?」

 

鋭い目つきでこれは一体どういうことなのかとルビィに問いかけるダイヤ。

 

「あの・・・・・・それは、その・・・・・・」

「違うんです!! ルビィちゃんは・・・・・・」

 

そんなダイヤからルビィを庇おうとする千歌だが、そんな彼女の肩に手を置き、引き止め、首を横に振る無爪。

 

「なっちゃん・・・・・・」

 

それによって千歌は口を閉じ、ただ彼女は心配そうにルビィを見つめる。

 

「大丈夫です、千歌さん」

 

ルビィはそれだけを言うと、彼女はダイヤの元まで歩き・・・・・・。

 

「お姉ちゃん・・・・・・。 ルビィ・・・・・・!」

 

だが、そんな時・・・・・・。

 

『見つけたぞ、胸の光を持つ人間を・・・・・・!!』

『っ!?』

 

後ろから聞こえて来た突然の声に千歌達は驚いて後ろを振り返るとそこにはマグマ星人 マクリルが右腕に装着した「マグマサーベル」を構えながら、そこに立っており、マクリル出現に一同は慌て、動揺する。

 

「えっ!? なになに宇宙人!?」

「えっ、またぁ!?」

「な、なんですのあなたは!? いつの間に・・・・・・」

 

初めて見る宇宙人に特に動揺する曜、梨子はまた宇宙人と遭遇したことに危機感を抱き、ダイヤはルビィを後ろに下がらせて庇うように立つ。

 

『俺が用があるのはそこの赤い髪の奴だけだ!! 関係ない奴等は引っ込んでいろ!!』

 

マクリルはそう言うと左腕に銃のような武器を出現させて装着し、銃口をルビィに向けるのだが・・・・・・そうはさせまいと無爪がジャンプして大きく飛び上がり、膝蹴りを喰らわせる。

 

「おりゃああ!!」

『ぐはっ!?』

 

それに倒れ込んだマクリルに無爪は覆い被さり、早く逃げるように千歌達に言い放つ。

 

「こいつは僕が押さえ込むから、ダイヤさんや千歌ねえ達はルビィちゃんを連れて一緒に逃げて!!」

「えっ、ですがあなたは・・・・・・!!」

「こいつはルビィちゃんを狙ってる!! 早く!!」

 

一般の生徒を残し、自分達だけで逃げるなど・・・・・・と思うダイヤだったが、無爪はさらに力強く「早く逃げろ!!」と言い放ち、それにダイヤは確かに無爪の言う通り、あの宇宙人がルビィを狙っているのは確実。

 

ならばと考え、ダイヤは「わ、分かりました」と渋々頷き、ルビィの手を引っ張ってその場から走り去って行く。

 

「お姉ちゃん!」

「千歌さん達も早く行きますわよ!!」

「で、でも・・・・・・なっちゃんが・・・・・・」

『いい加減退きやがれ!!』

 

そうこうしている間にマクリルは力尽くで無爪を押し退かし、左腕の銃「マグマショット」から弾丸を無爪に向かって発射。

 

「うわっ!?」

 

なんとか躱す無爪だが、即座にマクリルから放たれたドロップキックを喰らい、無爪は吹き飛ばされてしまう。

 

「「なっちゃん!!」」

「無爪くん!!」

 

即座に千歌達は吹き飛ばされた無爪の元に駆け寄り、マクリルはその隙にルビィ達を追いかけて一気に彼女達の元へと追いついてくる。

 

『待てやコラァ!!』

「ひっ!?」

「こ、来ないで~!!」

 

すると、ルビィの胸が突如として眩い光を放ち・・・・・・咄嗟に突き出した両手から炎が放たれ、炎はマクリルを包み込む。

 

『おわっ!? あっつ、あっつい!!? 熱いんすけど!?』

「・・・・・・えっ?」

「る、ルビィ・・・・・・? 今のは、なんですの?」

 

それにはルビィやダイヤ、近くでその光景を見ていた千歌達も驚きの表情を浮かべ・・・・・・また、特に梨子は・・・・・・目を見開いて唖然としていた。

 

「あれって・・・・・・梨子ちゃんの時と同じ・・・・・・」

「じゃあ、ルビィちゃんが・・・・・・リトルスターを・・・・・・。 あの宇宙人はそれを狙ってるんだ」

 

小声で千歌と無爪は2人ではそんな会話を繰り広げ、またダイヤはルビィが両手から炎を出したことには驚いたもののすぐに彼女はハッと我に返り、ルビィの腕を引っ張ってその場から逃げようとする。

 

「あつっ!?」

「あっ、お姉ちゃん!? 大丈夫!?」

 

リトルスターを発症したせいか、ダイヤが腕を握るとその熱さで彼女は一瞬腕を引っ込めてしまうが、ダイヤは笑みを浮かべて「大丈夫ですわ」とだけ言うと、すぐに「兎に角逃げて!!」とルビィをその場から逃がそうとする。

 

『そうはさせねえぞ!!』

 

しかし、マクリルはルビィに燃やされた怒りもあり、彼女を逃がすまいと巨大化し、一度武器を消すとその巨大な両手でダイヤ諸共、ルビィを掴み取ろうとする。

 

「ルビィちゃん!! ダイヤさん!!」

 

だが、その直後……。

 

「ジーッとしてても、ドーにもならねえ!!」

 

いつの間にか曜や梨子に気付かれないように場所を移動した無爪がそう言い放つと腰のカプセルホルダーから「初代ウルトラマン」のカプセルを取り出し、スイッチを押して起動させるとそこからそのウルトラマンが出現。

 

「融合!!」

 

ウルトラマンのカプセルを装填ナックルに装填させた後、さらにそれとは別に「ウルトラマンベリアル」のカプセルを取り出し起動させると今度はそこからベリアルが出現。

 

「アイ、ゴー!!」

 

同じくベリアルのカプセルをナックルに装填し、ジードライザーで装填したカプセルをスキャンする。

 

「ヒア、ウィー、ゴー!!」

『フュージョンライズ!』

「決めるぜ、覚悟!!」

 

そしてジードライザーを掲げて胸の前でスイッチを押すとウルトラマンとベリアルの姿が重なり合い、無爪は2人のウルトラマンの力を合わせた「ウルトラマンジード プリミティブ」へと変身を完了させたのだ。

 

『ウルトラマン! ウルトラマンベリアル! ウルトラマンジード!! プリミティブ!!』

 

変身を完了させたジードは跳び蹴りをマクリルの顔面に喰らわせ、蹴り飛ばしてダイヤとルビィから一気に引き離すことに成功。

 

「ウルトラマン・・・・・・!」

「ジード・・・・・・!」

 

ダイヤとルビィがジードの姿を見て、彼の名を呟くとジードは2人に「もう大丈夫」とでも言うように頷き、ファイティングポーズを取りながらマクリルへと駆け出す。

 

『シェア!!』

 

ジードは勢いをつけた膝蹴りをマクリルに繰り出すが、マクリルはそれを受け流し、左腕のマグマショットをジードに突きつけて近距離から弾丸を発射。

 

『グアアッ!?』

 

さらにマクリルは両腕に爆発的なパワーを発揮させる効果のあるガントレット型の武器、「マグマガントレット」を装着し、その強烈なパワーによる拳をジードに繰り出すが、ジードは後ろの方へと後退しながら回避。

 

『レッキングリッパー!!』

 

それと同時に前腕の鰭状の部位から放つ切断光線「レッキングリッパー」をジードはマクリルに繰り出すのだが、マクリルは拳を前に突き出してレッキングリッパーを打ち砕く。

 

『フン!! オリャアア!!!!』

 

そのままマクリルはジャンプしてマクリルの拳がジードの胸部に直撃し、ジードは大きく吹き飛ばされる。

 

『ウワアア!!?』

 

それにより、倒れ込むジード。

 

『そこでジッとしていろ!!』

 

マクリルはそれだけを言うと、ジードに背中を向けて再びルビィに視線を向ける。

 

「ひっ!?」

『無爪、ここは防御力の高いソリッドバーニングの方が有効です』

 

そこでレムから通信が入り、彼女のアドバイスを受けてジードは「分かった!」と頷いて立ち上がる。

 

そして無爪はジードライザーを構え、セブンカプセルを起動させる。

 

『融合!』

 

するとカプセルの中から赤い戦士の「ウルトラセブン」が出現する。

 

『アイ、ゴー!』

 

さらに無爪は赤き獅子の戦士「ウルトラマンレオ」のカプセルを起動させるとカプセルからレオが現れる。

 

『ヒア、ウィー、ゴー!!』

『フュージョンライズ!』

『燃やすぜ、勇気!!』

 

そしてジードライザーを掲げて胸の前でスイッチを押すとセブンとレオの姿が重なり合い、赤い鎧を纏ったような姿……「ウルトラマンジード ソリッドバーニング」へと変身を完了させる。

 

『はああ!! はぁ!! ジイィーーーード!!!!』

『ウルトラセブン! ウルトラマンレオ! ウルトラマンジード!! ソリッドバーニング!!』

 

戦闘BGM「ウルトラマンジードソリッドバーニング 」

 

姿を変えたジードは背中のブースターで一気にマクリルに接近すると、マクリルの肩を掴んでこちらに無理矢理振り向かせると同時に腕のブースターで加速させた強烈なパンチをマクリルに叩きこむ。

 

『ぐああ!!?』

 

ジードの攻撃を喰らい、膝を突くマクリルだが・・・・・・マクリルはすぐさま左腕をマグマショットに変えて銃弾を撃ち込むが・・・・・・ソリッドバーニングの装甲には一切効かず、ジードはマクリルを無理矢理立ち上がらせるとそのまま巴投げを繰り出す。

 

『うおわあ!!?』

 

ジードに投げられ、背中を地面に打ち付けるマクリル。

 

『なんでお前はあの娘を狙う!!』

 

倒れ込んだマクリルに向かってジードはなぜルビィを狙うのかと尋ねると、マクリルは「フン」と鼻で笑った後立ち上がる。

 

『あの胸の光を狙う奴は、他にも大勢いる。 だから俺はその光を持つ者を、欲しがる奴等に高値売りつけて一儲けしたい! その為に俺はそこの小娘を狙ってるだけだ!!』

『ふざけるな!! そんなのただの人身売買じゃないか!!』

『うるさいんだよぉ!! 仕事の邪魔すんな!!』

 

そう言うとマクリルは左手にフック、右手にマグマサーベルを装着してジードに向かって駆け出し、フックとサーベルでジードを斬りつけるが・・・・・・ソリッドバーニングの装甲はやはり硬く、一切のダメージを与えられなかった。

 

『デヤアア!!』

 

さらにジードは両手でマクリルの両肩にチョップを叩き込み、続けて回し蹴りをマクリルに喰らわせる。

 

『ぐはああ!!? ならば、これならどうだ!! 俺の最強武器!! 『マグマキャノン!!』』

 

だが、それでもマクリルは臆さず新たに両腕に装着した巨大なキャノン砲・・・・・・「マグマキャノン」を装備。

 

それを見て大技が来ると判断したジードは即座に装甲を展開した右手にエネルギーを集中させ、炎をまとった72万度の爆熱光線を正拳突きの姿勢で放つ「ストライクブースト」を発射。

 

『ストライク・・・・・・ブーストォ!!』

 

同時にマクリルもエネルギーをチャージし、一気の放出する巨大なエネルギー光線を放ち、2人の技がぶつかり合うのだが・・・・・・ストライクブーストはあっさりと打ち砕かれ、エネルギー光線はジードを飲み込み、ジードは身体中から火花を散らす。

 

『うあああああああ!!!!?』

 

火花を散らしながら、ジードは大きく吹き飛ばされてしまい、地面に激突。

 

それと同時にカラータイマーも点滅を始める。

 

『ぐっ・・・・・・うぅ・・・・・・』

『よっしゃ、効いたぜ!!』

「ジード!!」

 

大ダメージを受け、倒れるジードを見て悲痛な声をあげる千歌。

 

また曜や梨子、ダイヤやルビィもその様子を見てどうすれば良いのか分からず、困惑してしまう。

 

『もう1発喰らいな!』

 

そう言うとマクリルはもう1発マグマキャノンから光線を発射しようとエネルギーをチャージする。

 

『ぐっ、うっ・・・・・・!』

 

また、ジードは傷つきながらもなんとか立ち上がるのだが・・・・・・既に身体はフラフラであり、立つのがやっとであった。

 

「ど、どうしよう・・・・・・私達じゃ、なんの助けにも・・・・・・」

 

最初こそ、「少し怖い」とジードのことを評していた曜だったが、今までのジードの活躍から少し警戒が解けた為か、ジードのことを彼女は心配する。

 

「・・・・・・いや、ルビィちゃんなら・・・・・・! ルビィちゃん!!」

「ひゃ、ひゃい!!?」

 

梨子に突然名前を呼ばれ、驚きの声をあげるルビィ。

 

「実はね、私も前にルビィちゃんと似たような現象が起きたことがあるの。 その時、私も手から炎が出た」

「そ、そうなんですか・・・・・・!?」

 

それを聞き、ダイヤは「それであなたはどうなったんですの?」と尋ねると、梨子は症状が治った時のことをダイヤとルビィに説明する。

 

「ジードに、助けて欲しいって願ったんです。 そしたら、私の胸の光が分離してジードの方へ飛んでいって・・・・・・それでジードが新しい姿になったんです。 きっと、あの光はジードに力を与えてくれるんだと思う」

 

「だから私と同じように、ジードに願って!」と強く言い放つ梨子。

 

「ですが、ジードはベリアルと何か関係のある・・・・・・」

 

しかし、どうやらダイヤはジードはベリアルと何か関係があるのかもしれないという疑念を抱く側の人間だったらしく、そのことに少なからず彼女は抵抗感があったのだが・・・・・・。

 

「ベリアルとか、そんなこと関係ありません!! ジードは私の時も、今も・・・・・・ルビィちゃんを守ろうと必死に戦ってくれています!!」

「そうだよ、ジードはみんなの為に戦ってくれてる・・・・・・ヒーローだよ!!」

「・・・・・・お姉ちゃん、ルビィもね・・・・・ジードさんはあんなにボロボロになるくらい戦ってくれてる。 だからルビィもジードさんを信じたい」

 

梨子と千歌、そしてルビィの3人に力強くそう言われ、ダイヤは困惑するが、ルビィはダイヤの返事を待たず、ジードの名を叫ぶ。

 

「ジードさああああん!! 負けないで・・・・・・頑張れええええええ!!!!」

 

ルビィがジードに向かって叫ぶと・・・・・・彼女の胸から光が溢れ出し、光の球体となって彼女と分離。

 

光はジードのカラータイマーの中へと吸い込まれて、カプセルとなって無爪の手に届く。

 

そこにはレオによく似た赤い戦士の姿が描かれていた。

 

『レオの弟、『アストラカプセル』の起動を確認しました。 レオとのフュージョンライズが可能です』

『ぐっ、分かった・・・・・・!!  気合い・・・・・・入れないと!! 融合!!』

 

無爪はジードライザーを構え、再びレオカプセルを起動させる。

 

するとカプセルの中から赤い戦士の「ウルトラマンレオ」が出現する。

 

『アイ、ゴー!』

 

さらに無爪はそのレオの弟「アストラ」のカプセルを起動させるとカプセルからアストラが現れる。

 

『ヒア、ウィー、ゴー!!』

『フュージョンライズ!』

『たぎるぜ!! 闘魂ン!!』

 

何時もよりも気合いの入った決め台詞を言うと、ジードライザーで装填ナックルをスキャンし、トリガーを引いてライザーを掲げる。

 

『はああああ、はぁ!! ジィィーーード!!!!』

『ウルトラマンレオ! アストラ! ウルトラマンジード!! リーオーバーフィスト!!』

 

頭部は逆立った髪や炎を思わせる形状に変化し、腕には手甲や包帯を装備している赤い姿、「ウルトラマンジード リーオーバーフィスト」へとジードは姿を変える。

 

『マグマキャノン!! 発射ぁ!!』

 

しかし、その直後にマクリルがマグマキャノンからエネルギー光線を発射しようとするのだが・・・・・・光線が発射されるその前にジードが一瞬でマクリルに詰め寄ると右手に炎を纏った手刀を振るい、マグマキャノンを真っ二つに切り裂いたのだ。

 

『ぬあっ!?』

 

切り裂かれたマグマキャノンは爆発し、その爆風に巻き込まれてマクリルは吹き飛ばされ地面を転がる。

 

『ぐっ!? なんだ!? さっきまであんなに弱っていたのに・・・・・・!!』

『そんなもの・・・・・・気合いだぁ!!』

『はぁ!!?』

 

ジードから返って来た言葉に、訳が分からないといった様子のマクリル。

 

戦闘BGM「真紅の若獅子」

 

マクリルは慌てて両腕にマグマショットを装着し、2丁の銃から弾丸をジードに向かって放つが、ジードは両手に炎を宿した手刀で弾丸を全て弾き、一気に詰め寄るとマクリルの胸部に連続で何発もの拳を叩き込み、最後に顔面に強烈なパンチを喰らわせる。

 

『シェアアア!!!』

『ぐああっ!?』

 

パンチを喰らい、大きく吹き飛んで倒れ込むマクリル。

 

『この姿になってから妙に身体が熱い・・・・・・。 凄く気合いが入る!! 魂が燃えるようだ!!』

『防御力、パワーはソリッドバーニングに劣りますが・・・・・・その分リオーバーフィストはどうやら攻撃特化、手数で攻める形態のようです』

 

レムからの説明を受け、「成程」と納得して頷くジード。

 

そのままジードは倒れ込んでいるマクリルに近づくのだが・・・・・・マクリルは不意に立ち上がって右腕をハンマーに変えた「マグマハンマー」をジードに振りかざすのだが、ジードはそれを両手で受け止めると押し返し、マクリルの腹部に蹴りを叩き込む。

 

『ぐあっ!?』

『ハアア、ダァ!!』

 

さらにジードは回し蹴りをマクリルの腹部に喰らわせ、後退するマクリル。

 

『クソがぁ!!』

 

すると今度はマクリルは左腕をフックに変えてチェーンを伸ばしてジードの腕を拘束しようとするのだが、逆にジードはチェーンを掴んでフルスイングし、マクリルは空中へと放り投げる。

 

『シェアアア!!!』

『おわああ!!?』

 

そしてジードは足にエネルギーを纏って跳び上がり、空中のマクリルに連続キックを叩きこんだ後、さらに最後の一発の蹴りを繰り出す「バーニングオーバーキック」を炸裂させる。

 

『バーニングオーバァー!!!! キックゥ!!!!!』

『ぐあああああああ!!!!!?』

 

それらを喰らい、耐えきれなくなったマクリルは空中で爆発し、ジードは地上へと着地するのだった。

 

「やった!! ジードが勝ったよ!!」

 

ジードが勝利し、そのことに喜びの声をあげる千歌。

 

また、そのことにルビィやダイヤ、曜に梨子もホッと一安心するのだった。

 

それからジードは空に向かって飛行して飛び去り、危険が去った今、ルビィは改めてダイヤと向き合い、自分の気持ちを伝えることにするのだった。

 

「お姉ちゃん、さっきルビィが言いたかったこと、聞いてくれる?」

「ルビィ・・・・・・?」

「お姉ちゃん、ルビィ・・・・・・ルビィね・・・・・・!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、荒井は遠くからジードとマクリルの戦いを静観しており、彼はジードが新たな姿となり、マクリルを倒したことにニヤリと笑みを浮かべていた。

 

「あんな小物でも、少しは役に立つらしいな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その翌日、生徒会室にて。

 

「良かったね、希望が叶って?」

 

ダイヤが窓の外を眺めていると、不意に生徒会室に入って来た鞠莉にそう言われるのだが・・・・・・。

 

「なんの話ですの?」

 

ダイヤはなんの話か分からないと惚け、誤魔化すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、Aqoursの部室にて。

 

そこではルビィがアイドル部に正式に入部するための書類を書いており、それを千歌に提出して彼女は正式にAqoursのメンバーとなるのだった。

 

「よろしくお願いします!」

「よろしくね!」

「はい!! 頑張ります!」

 

しかし、そこで梨子がルビィが入部してくれたのは良いのだが、一緒に体験入部をした花丸はどうしたのだろうとルビィに尋ねると、彼女は「あっ・・・・・・」と声を出し、どこか沈んだ表情を浮かべる。

 

「・・・・・・いこっか、ルビィちゃん」

「えっ?」

 

不意に無爪からそんな言葉をかけられ、首を傾げるルビィ。

 

「昨日花丸ちゃんがルビィちゃんに言ってたこと、ルビィちゃんなりの言葉で言い返してやろう。 『お前が言うな』って感じで」

 

無爪にそう言われ、少し考え込むルビィ。

 

だが、彼女はすぐに決意し、「うん!!」と頷いて彼女は花丸のいそうな場所に向かって駈け出して行ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、花丸はというと・・・・・・。

 

彼女はルビィの背中を押し、スクールアイドル部に入部させることに満足して図書室で図書委員の席に座っていた。

 

(これでマルの話はお仕舞い。 もう夢は叶ったから、マルは本の世界に戻るの・・・・・・)

 

すると、花丸の目に僅かに開けられた机の引き出しからμ'sの特集雑誌が見えており、彼女はそれを手に取るとμ'sのメンバーの1人、「星空 凛」の姿が映っているページを開く。

 

「大丈夫、1人でも・・・・・・バイバイ」

 

そして、凛のページを閉じようとしたその時・・・・・・。

 

「ルビィね!!」

「っ!? ルビィ・・・・・・ちゃん?」

 

声のした方を振り返ると、いつの間にかルビィがそこに立っていたのだ。

 

「ルビィね、花丸ちゃんのこと見てた!! ルビィに気を使って、スクールアイドルやってるんじゃないかって!! ルビィの為に、無理してるんじゃないかって!! 心配だったから・・・・・・。 でも、練習の時も屋上にいた時も、みんなと話してる時も、花丸ちゃん・・・・・・嬉しそうだった!!」

「っ・・・・・・」

「それ見て思ったの。 花丸ちゃん好きなんだって! ルビィと同じくらい好きなんだって!! スクールアイドルが!!」

 

ルビィに力強くそう言われ、花丸はハッとした顔を浮かべる。

 

「マルが・・・・・・? まさか・・・・・・」

「じゃあなんでその本、そんなに読んでたの?」

 

ルビィは机の上に置かれたμ'sの雑誌のことを指摘し、花丸は「それは・・・・・・」と呟く。

 

「ルビィね! 花丸ちゃんと一緒にスクールアイドルできたらって、ずっと思ってた!! 一緒に頑張れたらって!!」

「うっ・・・・・・。 それでも、オラには無理ずら。 体力ないし、向いてないよ」

 

しかし、それでも花丸はルビィの言葉に「自分は向いていない」と首を横に振り、彼女の誘いを断ろうとする。

 

「そこに映ってる凛ちゃんもね、自分はスクールアイドルに向いてないってずっと思ってたんだよ?」

 

ルビィは雑誌の開かれた星空 凛のページを見ながら、花丸にそう呟き、それに彼女は「えっ?」とでも言うように驚いた表情を浮かべる。

 

「でも好きだった。 やってみたいと思った。 最初はそれで良いと思うけど?」

 

そこへ、いつの間にか千歌、梨子、曜、無爪の4人が図書室に訪れており、梨子が花丸にそう語りかけると千歌が手を花丸に差し伸ばした。

 

「っ・・・・・・」

 

それでも、未だに迷いを捨てきれない花丸。

 

そんな時・・・・・・。

 

「ルビィ! スクールアイドルがやりたい!! 花丸ちゃんと!!」

 

目尻に涙を浮かべながらも、自分の本心を花丸に打ち明けるルビィ。

 

「あっ・・・・・・。 マルに、できるかな・・・・・・?」

「私だってそうだよ? 1番大切なことはできるかどうかじゃない、やりたいかどうかだよ!!」

 

手を差し伸ばしたまま、千歌は花丸に笑みを向けながらそう語りかける。

 

そんな彼女の言葉に、花丸も笑みを浮かべ、千歌のその手を・・・・・・掴んだのだった。

 

「千歌ねえにしては、良いこと言ったんじゃない?」

「えっ? なにその言い方? なっちゃんひど~い!」

 

頬を膨らませながらジトーっとした視線を無爪に向ける千歌。

 

しかし、すぐになんだかおかしくなり、思わず笑ってしまう千歌と無爪。

 

それに釣られるように他のメンバーも笑い出し、手を握った千歌と花丸の手に他のメンバーも手を重ねていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ行くよ! せーの!!」

 

部員も5人になったことで、ネットで正式にスクールアイドルとして千歌は登録。

 

するとネットに「RANK4999」と書かれた文字が浮かび上がる。

 

「4999位・・・・・・」

「上に5000組もスクールアイドルがいるってこと!? 凄い数・・・・・・」

「スクールアイドルってホントに人気なんだね。 僕、多くて500組くらいだと思ってた」

 

今現在、活動しているスクールアイドルの数に梨子やルビィ、無爪は驚きつつも、それでも尻込みすることなく、花丸は笑顔を浮かべて右手を挙げる。

 

「さっ、ランニング行くずらー!!」

『おー!!』

 

そして一同はランニングする為に外へ出て行くのだが・・・・・・その時、ルビィは机の上に置かれたあのμ'sの雑誌に一瞬だけ視線が向くと・・・・・・彼女は嬉しそうに笑い、自分もランニングする為に外へと向かうのだった。

 

「フフ♪」




武装暴君 マグマ星人 マクリル
右目に傷があるのが特徴のマグマ星人。
サーベルやフック以外にもマグマキャノン、マグマショット、マグマハンマーなど様々な武器を扱う為「サーベル暴君」ではなく別名が「武装暴君」となっている。
特にマグマキャノンはソリッドバーニングですら耐えきれない程の強力な威力を持つ。
リトルスター保持者を狙う宇宙人に高値で売るためにリトルスターを発症したルビィを捕えようとした。

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