〜シニガミ〜 アインクラッド最凶のPKプレイヤーと呼ばれた男 作:酒ノ神
一応大まかな流れとか設定を書き込んだ紙があったんですが
紛失しちゃったのでここからはなんのしがらみにも囚われることなく
自由に話を展開していくことにしました。
あいらぶふりーだむ!
俺はつまらなかった。
正直教室で何か話しては手を叩いて馬鹿笑いしてる奴らの話題もどこが面白いのか全く理解できなかったし、かろうじて出来た友達とも当たり障りのない会話をたまにするだけで―――どちらかというと何かでペアを組まなければならない時に重宝していただけなのかもしれない―――積極的に関わることはなかった。
かと言って家に帰ってみれば何かあるのかというとそうではなく、ただただこの苦しい今を一時的でも紛らわせるためにネットに入り浸っていただけだった。
その頃からだろう、厭世観というものを覚え始めていたのは。
「あーあ、最近流行りの異世界召喚でも起きないかなー・・・」
学校から帰宅してまっさきに向かった自室のPC前でそう独りつぶやく。
そんなこと起きるわけないと半ば笑いながら―――
「そっかそっか!なら
―――笑いながら固まった。
すると目の前のPC画面から美少女の上半身が出てきて俺のマウスを持った手を握る。
「おひとり様ごしょうた~い!」
そう言うやいなやグイっと前方に引っ張られ・・・
「・・・っていう夢を見た」
「あははは、そりゃまた妙な内容だね~」
今、目の前で俺と会話しているのはラフコフ(仮)の頼れる癒し系お兄さん、《Amm》さんである。アムーと読むらしい。
「でも言ってみればここも一種の異世界みたいなもんだよね~」
む、確かに言われてみればその通りだ。科学の最先端技術であるVRだが元居た場所の日常とはかけ離れた環境だと考えれば確かに異世界のようなものである。
「まぁ多分、茅場も実際にそうしようとしたからデスゲーム仕様になったんだろうよ」
「彼の思いはともかくそれでこの刺激ある生活を送れているから僕にとっては万々歳なんだけどね」
最近ひとつわかったことがある。
それはこのギルド(仮)に属しているメンバー全員が何かしらリアルに疎ましさを感じているということだ。そういう俺も例外なく同様の感覚を持っており、より具体的に言うと「味方がいなかった」ので敬遠していた。学校では愛想笑いが溢れ家はしんとしていた。かと思えばたまに帰ってきた母親には生々しい愚痴を聞かされて正直辟易とした思いだったしその内その精神状態に引きづり込まれるようにネガティブになっていって未来にも希望が持てなくなった。だからだろう、あの時フルダイブできるとして話題になったナーヴギアがまるで暗闇に射した一筋の光のように思えたのは。これが単なる逃げなのだとしても一向に構わなかった。そして無事購入が完了し、いざSAOへログインして今に至るわけである。
「ほんと俺だってこの状況に感謝してるってのになんで前まで必死に攻略してたんだろうなぁ」
「そういやカララは元攻略組なんだっけ。こりゃまた心強い後輩ができたもんだよ」
「そりゃ良かった」
そうして雑談を続けていた所で休憩室の扉が開きガルタからの収集がかかった。
「おい新入り、そろそろ任務だから準備しろ」
「はいよー・・・ってなわけでそろそろ行くよ」
「頑張ってねー」
これから初の仕事だと気を引き締めて、俺は扉の先へ向かった。
*****
「・・・」
はい、みなさんこんばんは。カララです。
ただいま時刻は午前の1時過ぎでありますが僕は絶賛任務中であります。
え?なんて時間に働いてんだって?
ご安心ください、この業務内容はご老人の長話をBGMに寝るだけですから。
っと、そろそろ夢へと飛び立つ頃合のようですね。
それではこの辺で。
*****
「ん・・・」
事前にセットしておいたアラームが脳内で甲高く喚く中、俺の意識は徐々に覚醒していく。そして目の前のウィンドウに表示されているボタンを押して音を切るとさらにまだ別ウィンドウが表示されていることに気がついた。
《ギルド結成クエストを受けますか? 〇/×》
そこで完全に目が覚めると同時にさっきまでくるまっていた寝袋をアイテムストレージにしまってから〇ボタンを押した。
そう、任された任務とはそれ即ち《ギルド結成クエストの完遂》なのであった。
しかしこのクエスト、なかなか意地の悪い仕様となっておりなんと初めにNPCの老人(ここの村の長という設定らしい)が語るありがた~いお話を4時間も聞いてから初めて受領可能になるのだ。だから折角ならその時間を使って睡眠を取ってしまおうということで真夜中にその老人のもとへと趣いた・・・というのはあくまで第二の理由で第一の方は「攻略組とむやみに接触することがないように」である。
今のラフコフはまだ目標に向けての準備段階であり要所要所で彼らと関わりを持つことはあれどそれ以外の場面では極力目立たぬように細心の注意を払っているのだ。
「受けるのじゃな?それでは最初にタルの木の枝十本と・・・」
長がクエスト内容を語っていくと同時にクエストウィンドウに集めてこなければならないアイテムがチェックボックス付きで追加されていくがそれら全てがもうチェック済みになっていた。
理由は単純明快、事前にアイテムを集めていたからである。
「それでは頼んd・・・」
「はい、集めてきました」
その瞬間、シワの刻まれたその顔が一瞬目を剥いたように見えた。
*****
「ただ今戻りましたー」
「あ、おかえり!」
最初に出迎えてくれたのはアムー兄さんである。
そしてその後ろでリーダーのPohが椅子に座っていた。
「よお、例のブツは手に入れたか?」
「ああヘッド、今送るよ」
メニューを開いてギルド結成のために必要なアイテム《団結の証》をPoh宛に送る。
「・・・大丈夫みたいだな。んじゃ今から正式にギルドとして登録するから全員集めろ」
「「イエス、ヘッド!」」
そうして俺たちはメンバーを呼ぶべく走り出した。
ちょいちょいオリジナル入れてます。
あとイエスヘッドってイェッサー!のノリで入れてみたんですけど
文法大丈夫なんですかね?
・・・まぁいっか。