個性:コジマ粒子 作:ドミナントソード♂
その黒い鳥は、ある日突然に現れた。
すべてを焼き尽くす、黒い鳥。
その鳥は、瞬く間に世界を焼き尽くして行った。
カラードという体制が崩れ去り、ヴィラン連合も事実上解体され、革命家たちも、消え去った。
無辜の人々は、ただただ、災厄が過ぎ去ることだけを、震えながら待っていた。
人類種の天敵。
史上、最も多くの人命を奪った個人。
呼び名については色々あるが、1番知られたのは、この名だ。
chapter.1 "cradle"
世の中、わけわからん事ばかりである。
死んだと思ったら第2の生が始まっていたなんて、そりゃあポルナレフ状態にもなる。で、だ。問題はここからだ。この世界には超能力が普通にあって、個性という通称で呼ばれてる世界だったわけだ。なるほどヒロアカですね。ヒロアカはたいして知らんが、まぁ、そこまでならいいとしよう。ヒーローになったら億万長者確定だろうし、ヒーローにでもなろうと思うでしょう。でもね、まさかね、こんな個性とは思わないでしょう。
個性:コジマ粒子
これに気がついたのは、4歳の時だった。公園のきったねぇトイレで用を足そうと力んだら、AAをぶっ放しちまった訳だ。その後どうなったかは、まぁ、想像に任せるよ。あんまり語りたくないんでな。
まぁ、あの公園は浄化する必要性が出たとだけ言っておこう。
そんなこんなあって、俺は個性を使うか使わないか迷った。だって、コジマ粒子ですぜ? (政府の胃を)マッハで蜂の巣にしてしまう、あのコジマ粒子ですぜ? そら困りますわ。
だが、その悩みも1週間後には無くなった。なんか、母親が個性で汚染を浄化出来るらしい。やったね!
それ以来、俺は自重という二文字を忘れてしまったのだ。
事件から2ヶ月? ぐらい経ち、明らかにヤバそうな、マッドサイエンティストって感じの研究者から首輪(チョーカー)を着けられた。なんでも、その首輪(チョーカー)がコジマ粒子の毒性を綺麗さっぱり消せるそうだ。これで安心して個性の特訓が出来るゾイ。
そんなこんながあって、5歳の頃にはフワフワと空中を漂えるようになった。空を飛ぶの楽しい。あと、かなり弱々しいコジマキャノンを撃てるようになった。感覚的には、握りっ屁を投げつけてる感じ。いやぁ汚い。
6歳にもなると、とうとうQBを使えるようになった。
といっても、時速50kmぐらいしか出ないし、体勢を立て直せないけどな。いや、そもそも時速50km出せる事がおかしいのでは? ……いや、そんなことはないはずだ。
ちなみにQBの方法として、PAの一部を使うことによって可能にしている。コジマ粒子って体内から溢れてるっぽいし、こうでもしないと俺が爆ぜちゃうからね。もしかしたら大丈夫かもしれないが、怖くて出来ません。
そんなこんなで7歳になり、俺は驚愕の事実を知った。
カラードランク1、オールマイト。
は? カラードランク? お、おい、どういうことだよ。カラードランクは水没王子だろじゃなくて、ここはヒロアカだろ? え? どーゆーこと?
カラードランクの3を見てみると、ジナイーダだった。
……ハハッ、笑えねえ。
10歳の段階で、QBで時速200kmを出すことに成功した。これ以上速くなったら身体が保たなそうだけど、ここってヒロアカだし……ね? 時速1000kmぐらいなら耐えられる気がする。
『AMSから、光が逆流する……!? ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』
うん、怖いし辞めておこう。
13歳になった時、とうとうQBで時速500kmを出すことに成功。案外、なんとかなるもんやなぁ。
まぁ、流石に1000kmは無理そうだ。流石に死ぬ。
▼▼▼
「ストレイド」
「ん? 何?」
今日も今日とて裏山で特訓してたら、何やらシリアスの香り。母親から、これから真面目な話をしますよオーラが溢れ出てやがる。
「お前……学校には、行って見たいと思わないのか?」
なんやこれ(困惑)。なんで申し訳無さそうにしてるんだ。いや、確かに俺は学校に行ってないよ? でもね、それはしょうがない事なんですよ。
「いや、別に。セレンと一緒に居られれば、まぁ、それで十分だし」
まぁ、コジマ粒子ってのが危険すぎるからなぁ。いざとなったらすぐに浄化出来る人が近くにいりゃあ問題ないじゃろってことで俺は見逃されてるけど、これ、下手すりゃあ政府のモルモットコース一直線だからなぁ。正直、十分恵まれてるんだよなぁ。ただのヒロアカ時空だったら問題なかったけど、この世界、地味にアーマード・コアが侵食してるからなぁ。迂闊に人を信じれば『随分と調子良さそうだねぇ。騙されたとも知らずに』なんて事になっちまう。そーゆー意味じゃあ、セレンの監視以外特に干渉されない時点で、俺は恵まれてるわ。母親が監視役ってこれ、最高じゃね?
「……そうか」
ありゃ、なんか思い詰めてる。返答ミスったか? 俺に背中向けちゃってるし。
……うーん。
「揺り籠から出なけりゃあ、俺の安全は保障されてる。なら、態々出て行く必要は無いだろ?」
追撃だ。
「ストレイド……もう、5時だ。今日は帰ろう」
ダメダこりゃ。完全に返答をミスったっぽいぞ。なんか、『覚悟完了』ってオーラが溢れ出てるわ。
「わかった。夜ご飯なに?」
なんか怖いし、気づいてない事にしよっと。
「そうだな……今日は、串カツにするか」
「へっへっへ、マッハで串刺しにしてやんよ!」
やっぱり二度漬けが最強かぁ〜。
━━翌日━━
「と、いう訳だ」
「いや、ちょっと言ってる意味が分かりませんねぇ」
「これから貴様には、雄英高校を受験してもらう。ビシバシ鍛えてやるからな。覚悟しておけよ」
「じょ、冗談じゃ……」
俺、勉強で死にそうです。
「フッ、安心しろ。強力な教師を用意してある」
「勉強することは確定なんですね」
「入って来ていいぞ、ウィン・D」
……は? 今、なんて?
俺の頭がショートしてる中、時間は無慈悲に進み続ける。
リビングの扉が開かれ、1人の女性が入って来た。
「紹介された通りだ。ウィン・D・ファンション、よろしく頼む」
「あ、はい、ストレイドです。よろしくお願いします」
席から立ち上がり、しっかりと腰を折って挨拶をする。
「……ふむ、怯えられるようなことをしただろうか?」
すんません、ゲームの中でのトラウマが。少佐砲怖すぎんよ。
「フッ、内面を察したのだろう」
「……私は、そんなにも畏れられるのだろうか」
「では、お前のセリフを一つ、真似するとしよう。『死んだか、慰めにもならん』」
「っ! そ、それは無しだ!」
「ははは、よく言う。『死を告げる閃光』、中々いい二つ名じゃないか」
やっぱスミちゃん怖えよ。
「……今、何か失礼なことを考えたか?」
ジロリと、睨みつけられた。蛇に睨まれた蛙とは、まさにこのこと。
「イ、イエ、ベツニナニモ」
「そうかそうか」
これにはセレンもニッコリ。殺気も元気そうに溢れ出している。
「……扱き倒してやれ」
「そ、そんなぁ!」
「……ストレイド。悪いが依頼なんだ。私のために、死んでくれ」
ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!
こうして、勉強という名の扱きが始まった。
──なんだ?舐めているのか?
──ふざけているのか?
──これで強力な個性持ちだと? 学がなければ、言葉も解さんただの獣か。粗製とは、まさにこのことだな。
AMSから、成績が逆流する!? ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!
──死んだか、慰めにもならん
ACらしさを出すべく、状況をあまり理解させずに進めていくスタイル。これ、結構難しい。
更新ペースはあまり早くない。仕方ないね。