個性:コジマ粒子   作:ドミナントソード♂

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──ナインボール?
──アリーナのトップがどうして……うわっ!

──私を追っているらしいな。
──誰であろうと、私を超えることなど不可能だ。


第11話 機体名

予定調和、と言えばそうだったのだろう。

 

ジェット機が飛び立つ時のような爆音と共に、両者の姿が搔き消えた。

 

「カハッ……!!! ガハッ! ガホッ!」

 

爆豪の身体が観客席の壁にめり込み、激しく咳き込んでいた。

対し、ストレイドは場内に悠然と立っていた。

 

「爆豪場外! 勝者、ストレイド!」

 

雄英高校1年で最も優れた戦士を決める祭り事は、たった1人のイレギュラーによって、アッサリと幕を下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──雄英高校の生徒を蹴散らし、圧倒的な性能(強さ)を見せつけたか……やり過ぎだな、メルツェル。

 

──よく言う。誰に手間をかけさせたのか。

 

──フッ、確かにな。あの男を説得するのは大変だっただろう。

 

──まぁ、いい。これでやっと、計画は第2段階を終えた。

 

──あまり期待はしていなかったが……なるほど。

 

──どうやら、あの程度では力を測るに不十分だったようだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──そうだな。次は、彼の相手になってもらおう。

 

 

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

今日は生憎の悪天候。雨は俺にとって苦手な存在だ。空を飛んで学校に行こうにも、ずぶ濡れになっちまうからだ。PA濃くすれば何とかなる気もするけど、どうなんだろうね? まぁ、今日は諦めてカッパを着て空を飛んで通学しよう。一応バスタオルと着替えも持参して向こうで着替えれば問題あるまい。

 

「いただきます」

 

今日の朝食はご飯と味噌汁、焼き鮭とたくあん。味噌汁のいい匂いが身体に染み込むぜ。あー、やっぱ落ち着いてメシを食うってのは、いいもんだ。

ゆっくりと朝食を楽しみ、学校へと向かう。

 

……うん。分かっちゃあいたが、結構濡れた。風邪ひきそう。ま、何とかなるでしょう。バスタオルを持ってきて、本当に正解だったなこれ。トイレの個室に入り、バスタオルで適当に拭き、教室へと入る。

 

外からでも聞こえるぐらいガヤガヤ煩かったが、中に入るともっと煩い。そっか、体育祭のことを話してるのか。

 

「よっこいしょっと」

 

席に座り、みんなの話に聞き耳をたてる。

へー、みんな色々あったんだな。

 

「おはよう」

 

ここで担任が登場。まさか、担任の一言でこうもクラスが静まり返るとはな。これが抑止力ってやつか。なんて恐ろしいんだ。お? 包帯取れてるじゃん。よかった。ちゃんと治ったんだな。

 

え? 何々? 今日のヒーロー情報学は特別だって? まさかまたなんかやらかすのか?

 

 

「『コードネーム』ヒーローネームの考案だ」

 

『胸膨らむヤツきたああああ!!!』

 

先生の一言で、教室が熱気に包まれた。

 

ヒーローネームの考案か。機体名でもいいですかね? メイトヒースとか、メビウスリングとか。

 

え? 何々? プロからのドラフト指名に関係してくるから作れってこと? はーなるほど。

 

「で、その指名の集計結果がこうだ」

 

黒板に指名結果が書き出された。

 

「例年はもっとバラけるんだが、2人に注目が偏った」

 

なぁにこれぇ。爆豪と轟だけ指名件数多くない? なんで4桁なんですかねえ。ところで、体育祭で圧倒的一位を獲得した俺の指名件数は……?

 

「ちなみに、ストレイドへの指名はカラード本部からの圧力で全部もみ消された」

 

なにそれこわい。

 

「んなこと言っちゃっていいのかよセンセー!」

 

頭ツンツン少年がそう叫んだ。俺の意思を代弁してくれてありがとう。

 

「ま、別にいいだろ。他言無用、なんて言われていないしな。念を押さなかった向こうが悪いってことだ」

 

こわ。

 

「これを踏まえ、指名の有無関係なく、所謂職場体験ってのに行ってもらう。お前らは一足先に経験してしまったが、プロの活動を実際に体験して、より実りのある訓練をしようってこった」

 

あー、そういやヴィランが攻めてきましたもんね。

 

「まあ仮ではあるが、適当なもんは……」

 

「付けたら地獄を見ちゃうよ!」

 

この声はまさか!?

 

「この時の名が世に認知され、そのままプロ名になってる人、多いからね!」

 

カツカツと音を立てながら、クッソエロい人が教室に入ってきた! ガーターベルトに全身極薄タイツ!

 

「ミッドナイト!」

 

「まあそういうことだ。その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう」

 

と相澤先生は言い、注意をすこし残した。

 

名は体を表す、だってさ。

 

……そっか。名は体を表す、か。

 

俺がじっくりと考えてる間に、何人か名前ができたようで発表している。やはり、憧れの存在をリスペクトして名を付けている者もいるようだ。

 

憧れの名を背負うからには、相応の重圧が付いて回る、とミッドナイトはその生徒に向けて覚悟があるか確認をしていた。

 

……相応の重圧、ね。

 

はあ。俺には、その名を語るだけの、資格があるのかな。どうなんだろ。でも、憧れちまったんだよな。

 

こうやって悩んでいる間にも、他のみんながドンドンヒーローネームを完成させていく。

 

「思ってたよりずっとスムーズ! 残ってるのは再考の爆豪くんと、飯田くん、緑谷くん、そしてストレイドくんね」

 

げっ、もうそんな出来ちゃってんのか。

あぁクソもういいよやってやるさ俺はなってやるさ。この名を世界に知らしめてやるよ。

 

「先生、出来ました」

 

「じゃあストレイドくん、発表してちょうだい」

 

席を立ち、教団へと向かう。

ああクソ、珍しく緊張するな。

 

「俺のヒーローネームは“ARMORED CORE”略して“AC”だ」

 

「アーマードコア……?」

 

「炉心を覆うって事ですよ。これは俺の個性の話にもなりますが、俺はバリアーみたいなのを常に張ってます。それで炉心である俺を覆うって事です」

 

「なるほど、そういうことね。中々お洒落だし、いいんじゃないかしら?」

 

「あはは、ありがとうございます」

 

ちょっと嬉しいかな。

 

「なんだよストレイド。オメー、くっそ洒落てる名前にしやがって」

 

「ネーミングセンスあるとか意外だぞおい」

 

「あはは……」

 

結構好評だな、これ。やっぱ、嬉しいな。

 

席に戻り、書いたヒーローネームをじっと見つめる。

 

──ああ、なってやるさ。この名に恥じない存在に。

 

 

 

俺が覚悟を決めてる間に授業が終わってた。

 

「職場体験は1週間。肝心の職場だが、指名のあった者は個別にリストを渡すからその中から自分で選択しろ」

 

だってさ。相澤先生、俺の指名はどうなっちゃったんですかね?

 

「今週末までに提出しろよ」

 

あと2日じゃねーか!

 

相澤先生がみんなの席へ回り、そして俺に紙を渡した。

 

「お前にはカラード本部からの指名だ。これを断ったら、ヒーローにはなれないと思え」

 

「権力には勝てないんですね」

 

「所詮は国家公務員だ。権力には勝てんさ」

 

哀愁漂うセリフと共に、相澤先生は去って行った。

 

カラードからの指名ねえ。

チラリと紙を見てみると、色々と注意事項やらなんやらが書いてあった。んでもって、集合場所はオーストラリア支部。

 

……は? オーストラリア? え? ん? は?

 

いや、ちょっと何言ってるか分からないです。

 

 

 




AC6を信じろ。
そんなこんなでお待たせ。
みんな大好き職場体験イベントだよ。まぁ、彼がステインと関わることはないですけど。主人公組に頑張ってもらいましょう。
ヒーローネームは安直にACです。イレギュラーとかドミナントなんて名乗れるほど肝は座っていません。そもそもイレギュラーって名乗るもんじゃなくて、勝手に認知されるもんだしね……

次回の予想としては
・ステインのあれこれ
・ストレイドのオーストラリアでの様子
の2つになると思います。

あくまで予想。PVと現実が違うなんてよくあること。
最後に一言。

「名は体を表す」
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