個性:コジマ粒子 作:ドミナントソード♂
雛鳥は、空を求めた。
だが、原子の記憶を求め、鋼の監獄へと向かい続けるのは本能だ。
その先に、答えはあるのか──
chapter2. "Project Phantasma"
ワイ、無事に合格した模様。
送られたビデオに映ってたオールマイトも、「HAHAHA! あの機動力は素晴らしかった! 怪我人などの救助をする時、とても活躍しそうな個性だね!」と褒めてくれた。やったぜ。
セレンママも「お前も、一端の人間になって来たもんだ……」と、なんだか感慨深そうに頭を撫でて褒めてくれた。貴重なデレ要素でワイのエーレンベルクが大規模コジマ収縮を始めちまった。アサルトセルを一掃しなきゃ(使命感)。なお、ウィンディは既に仕事をしている模様。最近現れたヴィランを殺しつくすとかなんとか。ヒェッ、怖すぎ。
次の日のニュースは、フィリピンの麻薬組織が壊滅したとか言われてた。ウィンディさん、あなたニュースになるぐらいに何かやらかしたんすか? 惨殺祭り?こええよ。
そんなこんなでお祭りムードを入学式まで引きずっていた。セレンママ、デレデレってレベルじゃないっすよ。萌え死ぬ。夜は大好きホールドで抱き締められた状態で就寝(力が強過ぎるため、意識を落とされる)。朝はおはようの笑顔(普段が恐ろしいからそのギャップでAP90%減少レベルの大ダメージ。萌え死ぬ。)から始まる。裏山での特訓も、「流石だ。私が見込んだだけのことはある」と、評価が甘々。やばい、萌え死ぬ。
そうそう。なんか、ヒーローコスチュームを作るとかなんとかで、企業に行ったんだよ。その企業の名前、アスピナ機関だってさ。その名前を聞いた瞬間、鳥肌が立ったわ。その筋の界隈では有名らしく、協力関係にある企業とか子会社には、キサラギとか、ムラクモとか、トーラスとか、有澤重工があるらしい。失神しかけたわ。
で、まぁ、社長と会って話したのよ。どんなコスチュームがいいかって。だから俺はこう答えてやった。「ロマン溢れるパワードスーツ」ってね。背中には変形するブースターがあって、ヘッドパーツはカメラの保護機能が付いてて、みたいな感じでホワイトグリントの説明をしまくったのよ。そしたらね、社長さん、名前はアブ・マーシュって言うんだけど、「それ、面白い。その発想を買おう。もう一つぐらい何かないか?」なんて言ってきたわけよ。だから、今度はこう答えた。「鴉みたいに鋭く尖っててカッコいいやつ」ってね。勿論、アリーヤをイメージして説明したさ。で、なんやかんやあって個性を把握しなきゃ、個人に合ったのを作れないとか言うからコジマ粒子をちょっとあげたのよ。研究サンプルみたいな感じで。結果的に言えば、解剖されそうになった。セレンママが居なかったら、確実に死んでた。
と、まぁ、こんな感じで濃い日々を過ごしてたが、今日は入学式だ。
なんだか、登校してる最中の気分は桃色。視界も桃色。うんうん、春は桜が満開でいいね。こんな日にはブレオン機体でソルディオスと斬り合いたいもんだ。なんて考えてたら教室に辿り着いていた。今日の俺、上の空すぎませんかねぇ?
教室に入り、適当な席へ座って眠る。
フッ、これぞボッチスタイル。話しかけるなオーラを撒き散らす、最強のバリアーだ。
勿論PAも張ってる。俺の眠りを妨げることは許さん。セレンママがデレデレなせいで、精神的に参っているんだ。寝てスッキリしたいんだ。起こすなよ、起こすなよ! フリじゃないからな!
▼▼▼
「ハメさせてくれ」
──っ!?
「手こずっているようだな、尻を貸そう」
──っ!!??
「面白い素材と聞いている」
──っ!!!??? 離脱だ! 離脱させてもらう!
「こちら、ジョシュア・O・ブライエン。離脱? ダメだ」
「「「「ヤラナイカ」」」」
──ウワァぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
「ッッッ!!!!」
……なんだ、夢か。はぁ、心臓に悪かった。顔を上げ、背伸びをする。ゴキゴキカァオと、いい具合に音がなる。あ〜気持ちいい〜。骨鳴らして身体慣らすの気持ちいい〜。
「つーわけで、グラウンドに集合だ」
……あれ? 俺が寝てる間に、話進みすぎじゃない?
髭もじゃ寝袋オジサンが、のそのそと教室から出て行った。
「……はぁ」
状況がよくわからん。
▼▼▼
なんか、体力測定をやるらしい。
へー、個性もありなんだー。
……俺だけイロモノ感が出るんじゃねぇかな?
へぇ、お試しで個性ありのソフトボール投げやってくれるんか。ほぉ、なるほど……飛ぶねぇ。いや、めっちゃ飛ぶねぇ。ちょっと爆破くん、705.2mって飛ばしすぎじゃないっすか?
えぇ……怖すぎんよ。
……え、なに? 最下位は除籍? 嫌だなぁ。初日で退学とか、セレンママに殺される。本気出さなきゃ(使命感)。
まずは50m走か。なるほど、QBの出番だな。
え、なにあいつ。足にエンジン? んでもってタイムは3秒? なんじゃそりゃ、卑怯すぎないすか?
「おら、お前の番だ、ストレイド」
え、もう俺の番? いやーでもなぁー。
「あー……その……なんというか、ですねぇ。その、個性がどれくらい影響を与えるのか分からないんで、1人だけで走っていいですか? 走るのは最期でいいんで。あんまり、迷惑かけたくないんで……」
QBがどんくらい影響を与えるか分からんのよね。ほら、近くに人がいる状況で使わないし。え? セレンママはどうしてたって? 離れたところで見守ってただけですよ。
「……まぁ、そう言うんだったらいいだろう。ただ──」
「あざます! 最後に走りますね!」
「……」
ひゃっふぅ! これで迷惑かけずに済むぜ!
ノリに乗った俺は、後ろの方でコジマをチャージし始めた。
「オイオイなんだよあれ。なんかエメラルドグリーン色に輝いてんだけど……」
「え、気持ち悪! なんなのあれ」
「メロンシロップみてぇな色してんのな」
ひどい言い様だ。泣いちゃうよ。
でも俺、頑張るよ。全力で2段QBするからね!
そのためにも、PA分厚くしとかなきゃね!
「ストレイド、お前の番だ」
「はい! 全力出します!」
どうやら順番まで回ってきたようだ。
位置につき、いつでもQBを吹かせられるよう構える。
「あ、すんません。後ろは危ないかもしれないんで、出来れば横か、遠くに離れてください」
「だ、そうだ。お前ら、離れておけ」
みんなが離れたのを確認し、構えた。
『位置について、ヨーイ』
足元を少しだけ浮かし──
『ドン』
ドッッッヒャァァァァ!!!!!!
──ドの段階で、2段QBを吹かす!
これだけ準備の時間があったんだ。2段QBはいとも容易く発動させられる。
濃厚で上質なコジマ粒子を一気にプラズマ化させた影響で、AAと間違えるほどの爆発力が生まれた。
俺もやり過ぎたと思ってる、うん。
だってほら、測定装置がかなり後ろにあるもん。うわぁ、戻るの気まずいなぁ……自然に遅くなるのを待つんじゃなくて、途中で横QBやっときゃよかったなぁ……はぁ。
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「ストレイド、お前の番だ」
「はい! 全力出します!」
俺の言葉に対し、こいつは元気よく答えた。受験の際、超高速起動を繰り出していたこいつにとって、50m走は得意な分野だろう。
プロフィールを確認するか。身長90cm体重54kg、小中学校にも通っていないため、常識は持ち合わせていない。政府指定特別監視対象。まったく、これまた面倒な奴だ。
「あ、すんません。後ろは危ないかもしれないんで、出来れば横か、遠くに離れてください」
「だ、そうだ。お前ら、離れておけ」
なるほど。得意分野なだけあって、随分と調子良さそうじゃないか。だが──
──それしか取り柄がないなら、お前はここで落ちる。
『位置について、ヨーイ、ドン』
ドッッッヒャァァァァ!!!!!!
「ッ!? クッ!」
なんだ、こいつの馬鹿げた爆発は!
たかだか50m走のためだけに、これだけの閃光と爆撃を起こすだと!? 正気かこいつ! 後方に待機していたら、確実に衝撃波で何人かやられていたな。
……こいつは、ヤバイ。50mどころか、200m以上先に居るじゃねえか。こいつ、化け物か?
──ピッ
手に持っていた端末が記録を表示した。
「0.40……だと?」
……ハハッ。こいつは面白え。
たとえ速度の一点強化だろうと、この速さなら、誰も追いつけねぇよ。
いいだろう。テメェを歓迎してやるよ。
俺たちが更にその先の領域まで、連れてってやる。
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最下位は除籍と言ったな。アレは嘘だ。
ナ、ナンダッテー!
最下位だった冴えない少年は除籍を免れたようだ。ヨカッタネー。
chapter2が1番長いと思われる。
ここでの選択肢でオルカルート行ってから虐殺ルート行かなきゃいけないせいで、情報を小出しにしながら進めないといけない辛み。
ヒロアカ時空の情報がある程度集まらないと自然な形でオルカルート行けないので、更新は遅めと思って下さい。