個性:コジマ粒子   作:ドミナントソード♂

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第4話 停滞

 

 

クイックブースト。

それは、ネクストにのみ許された世界。

 

──貴様には、ノーマルがお似合いだ。

 

 

 

 

 

 

 

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古今東西なんでもござれな食堂があると聞いたのだが、流石にコジマサイダーやアミダステーキは売っていなかった。そりゃそうだよね。世界観違うし。

 

昼食も終わり、午後の授業が始まった。

 

「わーたーしーがー! 普通にドアから入ってきたー!」

 

うわ、アメコミおじさんだ。こいつだけ作画濃いよ。筋肉モリモリマッチョマンの変態って感じだわ。

でもやっぱり、カラードランク1は水没王子にすべきでは? それとも、アメコミおじさんが水没するのか?

水没おじさん……コレ、イイッ!

 

……お? ヒーロー基礎学担当で、初っ端から戦闘訓練?

ウッ、頭が……。

 

……え? コスチューム込みで戦闘訓練?

力加減間違えたら殺しそう(小並感)。やべぇよやべぇよ。格上としか戦ってないから、戦闘向きじゃない人は殺しちゃうぞ。オイオイオイ、俺、社会的に死んだわ。

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

あれれ〜? おかしいな〜? 俺以外にも、メカメカしいやつがいるぞぉ〜?

 

キャラ被りなんだよ! やめてくれよ! ホワイトグリントが映えないだろ! やめろよ! 背中の変形機構まで再現されてんだぞこの野郎! アスピナ機関なめんなよ!

 

あ、説明始めるのね。真面目に聞こっと。

 

へーなるほど。ヒーロー役とヴィラン役に分かれるのね。

これ、騙して悪いが……みたいなのはありかな?

 

へー、くじ引きでパートナーを決めるんだ。

ま、俺のパートナーは空気で構わんがな。俺1人でも十分だ。むしろ1人にしてくれ。戦いにくい。

 

アメコミおじさんがくじを引いていき、ドンドンコンビが出来上がっていく。

 

「ほう、そう言えばこのクラスは21人だったね」

 

「そうですね、俺だけまだ組まれてないっす」

 

「そこでだ。君には頼みたいことがある」

 

「なんでごぜーましょう」

 

「君には、既にヒーロー1人を人質として確保したヴィランとして振る舞ってもらいたい」

 

「ほぉ。1人しか確保できなかったってことは、増援が来るんですね? 分かります分かります、無理ゲーですね。ちなみに、こっちのパートナーはヒーロー側に確保されてたりしますか?」

 

「勿論だとも。つまり、情報は筒抜けだと考えてくれ」

 

「うーわぁ。なんつー無理難題。これはかなりキツイっすねぇ。なぜこんな無理難題を?」

 

「いやなに、他の人ならちゃんとパートナーを組んでもらおうと考えていたんだが、君の個性は単独行動に向いていそうだったんでね。それに、君自身の実力もある。かなり面白いことになりそうだと思ったんだよ」

 

「ランク1のヒーローに言われたら、流石に断れないっすよ。まぁ、失望させないよう頑張りますわ」

 

「よし! その意気だ! では、対戦者を発表だ!」

 

オールマイトがくじを引き、答えが出された。

 

爆破・エンジンと、氷人間・触手人間コンビだった。

 

あれ、おっかしいな。氷人間と爆破君って、どちらも主要人物だったよね?

なんだこの殺意溢れる組み合わせは……どないせえっちゅうねん!

 

「では、ストレイド君。誰を人質にするかね?」

 

「うーん……まぁ、人質は爆破くんですかね。爆破君はガンガン突っ込んで来るタイプでしょうし、割と簡単に孤立しますよね。んで、エンジン君が異変を感じて救援を求めに行くと。エンジン君は個性の通り速いですから、伝令役にはピッタリでしょうしね。じゃあ逆に、なんであっちのペアを選ばなかったかと言うと……まぁ、どちらも伝令役には向かなさそうだったんで」

 

氷人間って時点で個性も氷だろうし、触手人間も足が速そうには見えない。てことで、こうなるわけだ。

 

「まぁ、その考えが妥当だろう。では演習を──」

 

「おい待てゴルァ!」

 

ヒェッ。爆破少年沸点低過ぎぃ!

 

「俺が捕まるたぁどういうことだよあぁん!?」

 

うっはー、めんどクセェ。横から近づいて来てやがる。絶対ガンつけられますやん。もうやだめんどくさい。

 

──ドヒャャァ!!!

 

「っ!?」

 

「おぉ、すごい」

流石はランク1のヒーローだ。QBの速度を乗せた腹パンをギリギリのところで止めるとは。

 

「まぁ待ちなさい。殴り合いで語り合うのもいいが、君達はヒーローの卵だ。殴り合いで交友を深める必要もあるまい」

 

「よくよく考えるとそうっすね。未来のことも考えると、爆破君の面倒な絡みも適当に流すべきでした。すんません。これから気をつけます」

 

「いや、謝るなら私じゃなくて、爆豪君にだな」

 

「爆豪君、腹パンしようとして悪かったと思っている。仲直りの印に、握手してくれないか」

 

「……」

 

すっげー嫌そうに手を見てるわ。

 

「……爆豪君」

 

「チッ、わーりましたよ。おら、仲直りの握手だ」

 

先生に言われて嫌々握るとは、中々に拗らせている。こいつぁ中々に面倒なやつだ。

 

 

「さて、仲直りも済んだことだし、演習を始めるとしよう」

 

 

 

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「では、君達にはストレイド君の入試風景を見てもらおうと思う」

 

モニタールームで、生徒たちにあのシーンを見せる。

 

「え、何これ。瞬間移動?」

 

「なんか、ビーム出てない?」

 

「は? 自分を起点に爆破? 意味が分からないんだけど」

 

「と、まぁこんな感じで、彼の個性は恐らく室内に向かない」

 

「なら、なぜ彼を単独でヴィランとして配置したのですか?」

 

「その理由は実に簡単。Plus ultraさ」

 

「なるほど、欠点の克服、と」

 

「そう! そのとぉぉぉぉり!!! さて、これで彼の個性も分かった事だ。ヒーローチームは、これからビルへ向かってくれ。開始は私が合図する」

 

「分かりました! 先生!」

 

うんうん、飯田君は元気いい挨拶をする。それに比べ2人は、なんだか悲しいなぁ……

 

 

 

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ビル内はやっぱり狭いため、羽はパージしました。悲しいけど、これが現実なのよね。

さて、核の場所がバレてる以上、核の隠す場所を移すしかあるまい。つってもまぁ、階段移動は無理だし、かといって窓の外に行くのもあれだから、部屋を変える程度なんだけど。

 

「爆豪君、核の隠す場所を変えるからついてきてくれ。あ、出来れば運ぶのも手伝ってもらいたい」

 

「あぁん? なんでんなこと手伝わなきゃいけねぇんだよ」

 

「……それもそうだな。じゃ、俺はこれを運んでくるから、しばらく待っててー」

 

核を手に持ち、部屋から出て廊下を彷徨う。

右に行ったり左に行ったりグルグル回って、ようやく良さそうな場所を見つけた。

よし、ここでいいだろう。後は爆豪君の所に戻って……やべ、道が分からねえ。

はぁ、仕方あるまい。

見敵必殺作戦にするか。

 

だがなぁ。この状況のヴィランって隠密行動しなきゃいけないし、コジマもAAも難しくないか?

うわーどうすっかなー。QB加速パンチにでもするか? いや、それなら速攻で捕縛した方が良さそうだな。

せやな、そうしよう。

 

『ストレイド君、これから試験を始める』

 

「あいあいさー了解ですよ。ちなみに、どんくらい情報漏れてますか?」

 

『君の入試試験の様子を見せたのと、核の位置を変える前の場所ぐらいだな』

 

「うーわ、中々に酷いことする」

 

『これもまた試練だ。乗り越えてきたまえ!』

 

「うぃっす、了解でーす」

 

通信が切れた。

よし、頑張るとするか。

 

一階へ降り、入り口から延々とコジマゼリーを撒き散らす。コジマゼリーとはその名の通り、ゼリー状のコジマ物質だ。本当はライフルの弾をコーティングする目的で使うんだが、俺は違う。

起爆薬として使う。

俺の個性は、対外的にはKPと言っているが、どうやらこの個性は複合個性、もしくは応用が効く個性らしい。

そもそもコジマ粒子ってのは、コジマ物質に安定した量の電気を流すとかして出来るもんだったはずだ。つまり俺の個性がコジマ粒子の場合、コジマ物質を作る能力と、電気を扱う能力が備わっていると考えた訳だ。結果は勿論、俺の予想通りだった。

 

そーゆーわけで、能力の幅が結構広がったのだ。

 

『スタート!』

 

マジか。始まったか。

って、ん?

 

パキパキと言う音と共に、ビルが凍りつき始めた。

 

なんじゃこりゃあ!? 卑怯だ! チートやチート!

足場を凍らせるとかずるいわ。まぁ、俺は飛べるから問題ないけど。俺は飛べるから問題ないんだけど……ね? コジマゼリーが氷の中に閉じ込められちまった。まさか、こんな形でコジマゼリーを無効化されるとは、予想外だわ。

はぁ……さて、こっからが本番か。

気配を隠す訳でもなく、堂々と近づいてくる。

 

「……1階で待ち構えているとはな。驚いた」

 

「こっちもだ。まさか、こんなにも夏に向いている個性だとは思わなかったぜ。ちなみに、他の2人はどうした?」

 

情報くれー。情報くれー。

 

「あぁ、あいつらは外に置いてきた。はっきり言って、邪魔だからな」

 

やったぜ。

 

「なるほど、お前も俺と似たようなもんか。さて、ヒーローとヴィランが出会ったんだ。やることは決まってるだろ?」

 

「そうだな」

 

悪いが、俺はヴィランなんでな。用意はしっかりとしといたのさ。

 

軽めのアサルトアーマー!

 

──ドォォォォン!

 

「……クッ!」

 

フッ、AAは軽めでも、強烈な閃光を発生させる。勿論破壊力もちゃんとあるぞ!

さて、目眩しで動けない間に終わらさせてもらうぞ。

 

──ドヒャドヒャドヒャア!

 

ふっ、これで一丁あがり!

捕縛テープ巻きつけ完了!

ま、これだけ個性が協力でも、QBには流石に対応出来ないか。速すぎるしね。

 

「……クッ」

 

よし、なんか恐ろしい目で睨まれてるし、外の奴を捕まえに行くか。

 

凍りついたビル内をスイスイと進み、出口へ向かう。

……いや、これは、あれだな。

予定を変更し、3階へ向かう。

そのまま出口からノコノコと出て行けば、簡単に見つかってしまう。それだと2対1になっちまう。それは避けたい。なら、どうすべきか。答えは簡単だ。

まとめて始末すればいい。

 

3階の窓を開け、下を見る。

おっ、2人とも待ち惚けてるな。よしよし、あとは簡単だ。

 

窓から飛び降りて、連続QBだ!

 

──ドヒャァドヒャアァァァ!!!

 

「っ!?」

 

「くっ!」

 

「ちっ、逃したか」

 

エンジン野郎め、意外といい反応しやがる。

だが、お前は終わりだ。詰んでいる。

 

捕縛した触手人間の喉元に手を突きつけ、エンジン君を脅す。

 

「おっといいのかな、エンジン君。君が怪しい動きをした瞬間、こいつの首は飛ぶぜ。これがどう言う意味か、分かるかな?」

 

「クッ……卑怯者め!」

 

「悪いが、俺はヴィランなんでな。卑怯だと? 最高の褒め言葉だよ、ハハハハハハハハハ!」

 

手で顔を隠すようにし、高笑いで相手をイラつかせる。これぞまさにヴィラン。

 

「クッ……分かった、降参する」

 

両手を挙げ、降参の意思を示した。だが、まだダメだ。

 

「お前が俺にあげるのは、手じゃなくて支配権だ。うつ伏せになり、両手をケツの位置で組め。いいな? 早くしないとこいつが死んじまうぞぉ? ハハハハハ!」

 

「クッ……分かった」

 

エンジン君が膝を折り、うつ伏せになった。そして手を、しっかりとお尻の位置で組んだ。

 

「いい子だ。よく出来た」

 

──ドヒャア!

 

「グゥッ!」

 

QBで一瞬でエンジンの上に跨り、逃げられる可能性を限りなく無くし、首元に捕縛テープを巻きつけた。

 

『ヴィランチーム、勝利!』

 

「……ふぅ、終わったか。いやぁ、ヒヤヒヤしたぜ」

 

『これから講評をする。みんな、モニタールームに集まってくれ』

 

「あいあい了解です」

さーて戻るとするか。

 

 

 

 

 

 




書き溜め終わり。
次の更新は未定。
次更新する時はきっと、USJで戯れるところまで投稿すると思われ。

追記
主人公の身長が低かったりするのは仕様。
フロム脳を働かせて下さい。
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