個性:コジマ粒子   作:ドミナントソード♂

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ピーピーピーボボボボボボ



第8話 アリーナ開幕

久し振りに学校に登校したら、お祭りムードになってた。

どゆこと? 上から辺りを見渡せば、屋台がズラリと並んでいる。やべ、朝ごはんしっかり食べて来たのに、腹減ってきた。お? あの特徴的なエロいコスチュームのお方は、もしや。

 

「すんませーん! マウントレディーさーん!」

 

「あら? 上から声が?」

 

おっ、こっち見てくれたか。

 

「すんません。退院してから初登校なんですけど、今日ってなんかイベントあるんですか?」

 

「えっ? もしかして今日はなんの日か、知らないの?」

 

マウントレディが爪楊枝に刺さっているたこ焼きを皿に落とした。可愛いよマウントレディ可愛いよ。ヒーロー名『ワンダフルボディ』に変えない? いけると思うよ?

 

『わ、私の方が……ワンダフルボディだぞ!』

 

ウッ、幻聴が。

……っと、いかんいかん。話を戻さなくては。

 

「通常授業じゃないんすか?」

 

なんかイベントあんの? もしかして文化祭? いや、それにしては流石に早すぎるか。もしかして今日はフリーマーケット的なアレだっまりするのか?

 

「今日は体育祭なのよ! 雄英体育祭! ほら、生徒ならさっさと着替えて会場に行きなさい!」

 

「マジすかッ!? すんません、あざます!」

 

やべーよやべーよ、体操着持ってきてねーよ。仕方ねえ、制服でやってやらぁ!

 

取り敢えず、マウントレディが指差していた方へ向かって飛んでいく。

 

『俺が1位になる』

 

微かに声が聞こえた。

よっしゃ! やっぱり方向は間違ってなかった! あの爆破少年の声が聞こえるってことは、間違ってねえ!

 

ドームの屋上から入ると、なんか生徒は出入り口付近にウジャウジャと集まってた。え? どゆこと?

 

取り敢えず、真ん中にいた痴女っぽい先生目掛けて突っ込み、話を聞く。

 

「すんません。退院して初登校なんで状況がわからないんすけど、どーゆー状況っすか?」

 

「あなた……名前は?」

 

そんな睨まないで下さい。むしろ興奮しますから。我々の業界ではご褒美です。うーむ、本当にエロい格好をしている。まったくけしからん。

 

「おっとっと、これは失礼。1-Aのストレイドです」

 

紳士ですからね。姿勢を正し、しっかりと挨拶をしなければ。

 

「なるほど、ストレイド君ね。話は聞いているわ。これから障害物競走を始めるからみんなスタート位置についてるのよ。コースはこの建物の外周よ。ただ、コースはちゃんと守りなさい。コースさえ守れば、何をしても構わないわ。わかったら、さっさとあなたもスタート位置に付きなさい」

 

「わかりました。あざます!」

 

えーと、スタート位置はあそこかな。よし準備オッケー!

 

『スタート!』

 

っしゃあ! OBとQB同時展開じゃ!

ハッハー! 空を飛べば人混みなんて関係ないもんね!

 

『さーて! これから実況を始めていくぜ! 見所はどこだね、ミイラマーン!』

 

『見所? もう終わってるよ』

 

『え? どーゆーこと?』

 

『ほら、制服姿の生徒が居るだろ?』

 

『……は? 何だこれぇっ!? 幾ら何でも速すぎるぞ!』

 

『あいつは、空も飛べて高速で移動も出来る。正直、これは2位争いにしかならん。ほら、見てみろ。もう終わるぞ』

 

『ちょ、ちょちょちょちょちょっと待てー! 盛り上がる間も無く1位が決まっちまうじゃねぇか! てゆーか、そもそも制服姿のままで、鞄も背負ってるじゃねぇか! どーゆーことだよ!?』

 

『ま、大方通常授業だと思って登校したんだろ。ストレイドの奴、入院してたからな』

 

『はぁっ!? 入院明けでこれ!? ってか、もうゴールしてんじゃねぇか! 何の見所もねぇよ! なんだよこれ! 対空障害の1つや2つ、無いとダメじゃねぇか!』

 

なんだか今日は調子がいい。普段なら2段QBをしなきゃ出ない速度が、いとも容易く出やがる。ひゃふー!

 

おっ、あんなところに相澤先生が。うわ、何あれ、ミイラかよ。包帯でグルグル巻きって……大変そうだな。

 

取り敢えず、挨拶しに行くか。まぁ、窓越しなんだけど。

 

「いやー、先生方、おはようございます。今日って体育祭だったんすね? 通常授業だと思って体操着ないんですよHAHAHAHA!」

 

「……はぁ。まぁ、仕方あるまい。制服でやれ」

 

「相澤先生、了解であります。あ、それともひとつ」

 

「あぁ? なんだ?」

 

「USJの時は、すんません。まさか、暴走するとは思ってなくて……一応、検査とか色々と受けて、俺は大丈夫なんですけど、先生は……」

 

「……まっ、そーゆーこともあるさ。教師として、これからはお前をしっかりと導いてやる。気にすんな」

 

「……うぃっす」

 

うぅ、その心遣いがありがたい。

 

「じゃ、パパッと1位取ってきますね! んじゃ!」

 

さーて、クラスメートと交流でもしますかね。

あれ? 俺って友達いなくない?

うそ……ショックだわ。

 

あまりのショックに、芝生で体育座りをしてしまった。よし、地面にのの字を書いて気持ちを落ち着けよう。

 

ののののののののの……あーダメだ。余計気分が悲しくなる。こんな時は、脳内でオーダーマッチをするに限る。

勿論、相手は真改っぽいヴィラン。あいつエグいわ。なんで行動を予測出来るんですかね。ドミナントですか? まぁいい。また襲われた時のために、対処法を考えておこう。

レザブレ持ってて、空も飛べて、行動を予測されて……うーん。近づいたら負けだな。遠距離から狙撃、引き撃ちをしたとしても弾道予測されるだろうし、うーむ……ミサイルカーニバルかな? うわ、全然現実的じゃねぇな。マシとかで弾幕作って……あぁでもダメだ。パワードスーツが硬くて抜けねえかもな。となるとガドリングか? だが固定砲台だと膾切りにされそうだし……うーむ、中々に手強い。

 

「えー……と、ストレイド君?」

 

俺に声をかける……だと?

 

顔を上げればそこには、あの冴えない少年がいた。

 

「1位おめでとう。退院したばっかりなんでしょ? それなのに、よくそれだけ動けたね」

 

「こんな俺に話しかけるだなんて、君は神か?」

 

「……へ?」

 

「USJの時も、俺が投げた首輪をちゃんとキャッチしてくれてたらしいじゃないか! いやーほんと助かったよ! もしも君がキャッチしてくれてなかったら、俺ってば多分ヴィランよりもタチ悪いことしてたからね! ハハハ! いやー本当に助かったよ!」

 

思わず冴えない少年の手を握り締め、ブンブンと上下に振ってしまった。

 

「おっとすまない。つい興奮してしまった」

 

「い、いや、ううん! だ、大丈夫だよ! うん!」

 

なんか冷や汗とか凄いけど大丈夫かこの子?

 

「そうか、そりゃあよかった! あ、授業ってどんくらい進んだ? 出来ればノートを見せてくれると助かるなぁ……って」

 

成績が悪いと死ぬからね、うん。セレンさんのご機嫌はしっかりととっておかないとね。

 

「いいよ、大丈夫」

 

「ありがとう! ありがとう! 本当にありがとう! 自分で言うのもあれだけど、俺ってクラスから浮いてるから頼める相手がいなかったんだよ! いやー本当に助かる!」

 

「あ、あはは。じ、自分で言っちゃうんだね……」

 

「ま、事実だし仕方ないね」

 

「……」

 

やっべ、返答ミスった。向こうもなんて返せばいいのか迷ってるわ。

 

『次の競技は騎馬戦!』

 

おお、なんていいタイミングで。感謝感激です。

 

ふむ、何々? 2〜4人で戦えと。ほうほうなるほど、死ねってことか。えっ、予選順位が高いほど高ポイントになる?

 

『予選通過1位のストレイド君! 持ちポイント1000万!』

 

あっ、全てを察した。

うわーどうしよこれ。1位を取るのは問題ないけど、仲間を見つけるのが大変だわ。

 

あっ、そうだ!

 

「少年! 私と組んでくれ! 頼む! 君しか頼める相手がいないんだ!」

 

「えっ、えぇっ!? でも、僕は……」

 

「頼む! ここで騎馬が組めなきゃ、俺は失格になっちまうんだ! 頼む! この通りだ!」

 

誠心誠意手を合わせ、頭を下げて頼み込む。

 

「……ゴメン。君とは組めないよ」

 

そんなぁ……

 

「僕は、実力で君を超えなきゃならないんだ。お荷物じゃダメなんだ」

 

「なっ……」

 

なんて、高潔な魂の輝き……ッッッ!!!

クッ……フロムの住人には無い思考だ!

 

『この際プライドは抜きだ』

 

『騙して悪いが仕事なんでな』

 

『随分と調子良さそうだねぇ? 騙されたとも知らずに』

 

クッ……そんな自分が、恥ずかしい。

 

「そうか……なら、仕方ない。俺は俺で、他の人を探すとするよ」

 

「お互い、頑張ろうね」

 

「あぁ、そうだな」

 

お互いに言わずとも、男の友情ってもんは分かるもんだ。

拳と拳をぶつけ合い、そこで俺たちは別れた。

 

……さて、どうするかなぁ。

 

「1位の貴方! 私と組みましょう!」

 

女の子の声だ! やったぜ、とうとう俺にも春が来たか。落ち着け落ち着け、焦ってはいけない。ゆっくりと優雅に振り返るのだ。

 

「……どちら様で?」

 

「フッフッフッ。私はサポート科の発目明!貴方のことは知りませんが、立場利用させて下さい!」

 

「清々しいな。むしろ好感度が上がりまくりだぞ」

 

「それはありがたいです。それでですね、私は貴方と組むと必然的に注目度がナンバーワンになり、そうすると私の可愛いベイビー達がトップ企業の目に留まるわけですよ! それってつまり、大企業の中に私の可愛いベイビーが入るってことなんですよ! それでですね、貴方にもメリットがありましてですね、サポート科はヒーローの個性を、より扱い易くするためのものを開発します。フフフ、私、ベイビーがたくさんいますので、きっと貴方のお眼鏡に叶う物がありますよ? あっ、これなんかお気に入りでしてね、最近企業ではパワードスーツを作ることが流行りでしてね、こんな物を作ったんですよ」

 

ウワコイツメンドクサイ。

 

「長いから1行で」

 

「私達の自信作で最新作のパワードスーツを着て下さい!」

 

彼女が鞄のようなナニカから取り出したそれは、酷く見慣れたものだった。

 

「こ、これは……ッッッ!!???」

 

「フフフ、私達の自信作です」

 

そいつは、史上最凶最悪と名高い、あの兵器。

 

「その名も、アクアビットマンです!」

 

コジマの天使が、雄英高校体育祭に舞い降りた。

 

 

 

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騎馬戦もあっさりと終わった。

高度2000mで滞空してたんだから、そら誰も手出し出来ませんわ。あ、騎馬は勿論俺。女の子に肩車なんてさせたら、俺の体重支えられんからね。あ、でもアクアビットマンになれば支えられたのか? かもしれんなぁ。

でもちょっと、彼女には申し訳ないことしたなぁ。

 

「君としては俺が戦ってる姿を周りに見せつけた方がいいんだろうけど、まぁ、逃げてれば勝てる試合でゴメンね」

 

「いえ。アスピナ機関の方を紹介してくださるのなら、私はそれで満足です。フフフ、あのアスピナ機関との繋がりが出来るだなんて、大収穫です」

 

「まぁ、そう言うならそれでいいけど……」

 

こりゃ失敗したかもなぁ。

独力でアクアビットマンを作り出すやつとアスピナ機関なんて混ぜたら、酷いことになりそうだ。




体育祭編まだ書き終えてないのですが、かなり書くのが大変なので取り敢えず1話だけ投下です。
もしも書き終わらなかったら、来週また1話だけ投下。
書き終わったら適当なタイミングでドバッと投下します。
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