ぐだ男がサーヴァントとしてぐだ子に召喚されたそうです 作:橘 翔
正直、不味い状況だ。
前回の攻略から勝手に相手の能力を決めつけていた。同じ結果になるなんて保証は無いのに。
この時点で自業自得乙!でもいいんだけども、マリーがいるからそうはいかない。てか、俺のせいで死なれたら後悔で死ねる自信がある。
だから、なんとかするしかないのだ。
「ガァァアアアアアア!!!」
このクソでかい邪竜in邪ンヌを。
ねぇ、質量ってどうにもならない壁な気がするのですが、どう思いますか?
―――◇◆◇―――
数分ちょっかいかけて分かったこと。
・邪竜の体を覆うようにして高密度の魔力の壁が発生しており、ろくに攻撃が通らない。
・サイズは全長70mくらいか?
・1回脚に引っかかって吹き飛んだ。軽い挙動が一撃必殺級の重さ。
・離れようとすると目に入るらしく、ブレスの予備動作の様なものをする。脚元に隠れると巨体のため見えなくなりやめる。ブレスを受けたくはないので威力は未知数。ただまぁ、やばそう。
そしてなにより、
・近隣の街まで移動中。動きは鈍いものの、一歩がデカすぎる!!
うん、なにこのクソゲー。魔神柱より余程硬いのは何故だ!!
「とりあえずマスター達と合流したいわね」
「そうだな……」
冷静であろうと心掛けてはいるものの、やはり一度対策を……話し……合う……時間が無いよ!!
「不味い、街が見えてきた」
「そんな!」
よっしゃ、こうなりゃ一か八かだ!
「マリー、左方向に全力で走るぞ。気づかなかったら宝具で俺が挑発する」
「…………わかったわ!」
ブレスはどうするのか、だとか色々言いたいことはあっただろうに彼女は頷いた。まったく、よく出来た王妃だよ。
「3、2、1、ゴー!!」
邪竜は……こっち向いたか!!
「うおぉぉぉぉ!!」
今更気づいたけど超怖いこれ!!
上空で何かが焼ける音がする。来るか?これを凌がないと……
「ぐだ男!!」
丁度良いタイミング!(最悪とも言う)マスター達までここで合流か!!避けるって選択肢無くなったよチクショー!!
「みんな!俺の周りに集まれ!!」
切り札、御開帳!!
―――◇◆◇―――
竜の脚元でなんかやってるぐだ男達を発見した。ん?こっちに必死の形相で走ってくる。
「いた!なんか走ってくる!!」
「ふむ、どうやら竜の気を引くためらしいな」
「僕の見間違えでなければ、竜は何かを吐こうとしているように見えるんだが」
「恐らくブレス系の攻撃です!皆さん私の後ろに!!」
「マシュさん、サポートします!」
『無理だ!!あのレベルはもう僕達にどうこうできる次元じゃない!』
「でも!!」
そんな狂乱していた私達は
「みんな!俺の周りに集まれ!!」
その一言に吸い込まれるように従った。
アイツならなんとかするだろう。
今まで、数々の無茶を通してきたぐだ男なら。
そんな確信めいたものがあった。
―――◇◆◇―――
宝具展開、
「
莫大な魔力が抜けていく感覚。この分だとマスターにもかなり負担を掛けただろうか?
この宝具は見た目は何も起こらない。
何かが出てきたりしないし、
自分の魔力を高めることも無い。
傍から見ればただ魔力を消費しただけだ。
しかし、
俺の心臓から半径3mの球。
その範囲に入った者は分かるだろう。
この宝具の異質さを。
―――◇◆◇―――
莫大な魔力が抜けていく。恐らく、ぐだ男が使ったのだろう。あ、やば、倒れそ
「大丈夫か、マスター」
「あぁ、ありがとう、エミヤ」
助け起こしてもらってようやく立てる状態だ。けど、あれ?
「何も起こってない?」
「いや、それは違う」
エミヤが厳しい顔している。
「これは世界を
「は?」
言われた意味が分からず呆然とする。
世界を否定?
なんじゃそりゃ。
「簡単に言うなら」
―――ここはヤツの世界だ。
厳しい顔のまま、エミヤは呟いた。
―――◇◆◇―――
邪竜がブレスを放つ。
圧倒的な高熱により白く光る熱線。まるで破壊光線だ。
『そこに、火など無かった』
だが、それも俺たちには届かない。
「まぁ、これは……」
正確には、俺たちにだけ届いていない。
実際、
「何が起こってるんでしょうか……?」
この宝具は、
俺が
邪竜は俺達が無事なことに苛立ったのか、丸太を束にしたような太さの尻尾を叩きつけてくる。
『そこは、誰にも侵されない』
だが、それも止められる。
俺が願うこと全てが叶えられる絶対領域。
それがこの宝具の本質。
もちろん、使いにくい所もある。
まず、この領域内でのみ願いが叶う、つまり外に対しては何も出来ない。そのため、邪竜を倒すには心臓部に近づいて潰す必要がある。
そしてなにより、維持に集中しないと簡単に解除される。展開時に大量の魔力をくうが、そのあとは要らない。俺が魔力供給を望めばいい話だからだ。だが、願う内容が増えたり難しくなると維持が危うくなっていく。故に簡単な願いしか実現出来ないのが現状だ。
「マスター、これは受けの宝具だ。倒すにはちょっと準備がいる。それまで時間を稼げるか?」
「誰にもの言ってんのよ、あんたのマスターよ?多少の無理は押し通す!」
立っているのも辛いはずなのに気丈に言い切ったマスターには頭が下がりますわぁ。
『民は、万全であれ』
「な!?急に楽になった!?」
「私達サーヴァントの魔力の回復も確認しました。これは一体……」
「んじゃ、気を引くのよろしく!防御系統全部無くすから攻撃来たら死ぬんで」
「はいはい、任せときなさいって」
『侵す者を、切り裂け』
今まで尻尾を留めていただけだったが、最後に一仕事とばかりに斬り飛ばす。まさか反撃されると思っていなかったのか、邪竜がこちらに本格的に殺意を向けてきた。
「とりあえず散開!!やばくなったら令呪で移動させるから出来るだけ引き付けて!!」
「先輩!!私とジャンヌさんならなんとか防げると思います。一緒に行動しましょう」
「マスターは私達が守ります」
「よろしく!」
「では、私は遊撃としよう」
「僕達はちょこまかしているしかないね、マリー」
「でも、動く物に随分気を取られていたわ。私達も頑張りましょう!」
全員が俺を信じて動き出した。こんな美味しいシチュ無いよなぁ。
「
宝具を2つ展開するなんて本来自殺行為だが、そこは俺TUEEEE領域、なんとかなる。
一気に3人ほど召喚。召喚するのは攻撃力UP系と宝具威力UP系のスキル持ち。
バフましましだぜー!
―――◇◆◇―――
最初は脚元に張り付いているつもりだったが、それだとぐだ男に注意が向いてしまう。結果、
「エミヤ!避けて!!」
「わかっている!!」
危ない賭けをすることになった。
現状、一番動けるエミヤが挑発しつつ、ブレスを回避。私達はやや安全な脚元から指示を飛ばし、マリー、アマデウスコンビはとにかく走って注意を引く。アマデウス意外と動けるのね……
「うわぁ!!」
「アマデウス!!」
流石に目に余ったのかアマデウスが脚で薙払われてしまう。それだけで戦闘不能になったようだ。
「なんなのよほんと!攻撃が通らないのにあっちは一撃必殺とかおかしいでしょ!」
ぐだ男!はやくして!
そう思ってふとぐだ男を見ると
彼は全身から血を流しながら立っていた。
―――◇◆◇―――
痛い、痛い。
規格外の魔力が体を蝕んでいる。
そりゃそうか。
バフなんてそんな何重掛けするもんでもないし、
でも、これくらいしないと
倒せない。
何を?
あの邪竜だ。
だめだ、思考が混濁している。
「ら、すとぉぉ!!」
最後の2人、マーリンと孔明のバフを受けると、ついに内蔵が何個か逝く感覚がした。
「うぉおおおおおお!!」
もはや痛みでなにがなんだかわからない。
身体が満足に動かない。
それでも、やれる。
信じてくれたみんなのために、
放て、俺の渾身の一撃、
『我が一撃は、裁きであれ』
最後の一押し、自バフで口から血が溢れる。だが、立っている。
なら、いける!
「
呟いた声は、酷く掠れていた。
―――◇◆◇―――
「転移、エミヤ!!」
ブレスに当たりそうなエミヤの姿がギリギリのところで掻き消える。
アマデウスとマリーはダウン。現状、エミヤだけに支えられている。令呪は残り一個。
「マスター、もう一つは何かあった時のためにとっておけ。次は使わなくていい」
「そんな!!」
「それが合理的な判断だ」
「出来ないよ!!」
仲間を見捨てるなんて出来ない!!
「くっ、来ます!」
「皆さん、私達の後ろへ!」
「くっ……」
「耐えれる……?」
流石に竜も私達が固まっている所を見逃してはくれないらしい。この攻撃を防げるのだろうか?
絶望しかけたその時、不意に竜が空を向いた。
釣られて私達も見上げると、
隕石が落ちてきた。
そう表現するしかないだろう。
「これほどとは……」
「これは……ぐだ男先輩が?」
「凄い……」
「ぐだ男……」
凄まじい魔力を内包していることが分かる隕石。それが竜目掛けて一直線に飛んでくる。竜は図体が大きく動きは速くない。当たるのは確実だろう。
ぐだ男は血塗れになりながらこちらに親指を立てていた。
思わずこちらも親指を立てる。
隕石を竜が受け止めようとし、
触れた前脚が弾けるように爆散し、
「ガァアアアアアア!!!」
怒りとも怨みともつかぬ声をあげながら、隕石を体に受け、
激しい轟音と閃光。
爆風をマシュに止めてもらう。
煙が風で流れると、
大きなクレーター
―――◇◆◇―――
「(頑張ったなぁ……)」
やりきったという達成感に満たされながら、薄れていく指先を見つめる。
これこそまさに捨て身の一撃ってやつだ。
奴はデカかった。そのせいで対人宝具はまず役に立たない。そして生半可な攻撃は魔力により減衰され大したダメージにならない。なら、純粋な質量と魔力を併せ持った
もう痛くないし、最後に役に立てたのだから悪い気はしない。
この宝具の3つ目のデメリット。
それは強力過ぎる性能ゆえ、抑止力による排除を受けることだ。抑止力とは簡単に言えば、世界を守ろうと世界が自衛する働き、だろうか?世界の理を否定し続ければ、いつか抑止力に存在ごと消されるだろう。それは流石にいやだ。今はまだ見逃してもらえているようだが、これではいつ消されるかわかったもんじゃない。
マスターの嬉しそうな顔も最後に見れたし、悔いはないかなぁ。
いや、もうちょっと、彼女の成長を見守りたかった気もする。
今更意味無いか。
後は頑張れ……
『令呪をもって命ずる、生きろバカ!!』
泣きそうな声と共に流れ込んでくる魔力に目を見開く。
なんだ、
まだ休ませてくれないのか。
人使いの荒いマスターだな。
「なら、今一度、力を貸そう」
―――ありがとう。
そう、聞こえないように呟いた。
―――◇◆◇―――
ぐだ男が倒れる、が、まだ無事なようだ。
「自爆系の宝具か。あの威力も納得だな」
「ぐだ男先輩は無事なんですか!?」
「なんとか、令呪でギリギリ繋ぎとめたみたい」
「私は聖杯を回収してきます。行ってあげてください」
「ごめん、ありがとう」
ジャンヌの言葉に甘えて行かせてもらう。
なんとなく嫌な予感がしたのだ。
ぐだ男がどこか遠くへ行くような。
咄嗟に
慌てて令呪を使って魔力を流し込んだものの、気づかなかったらどうしていたのか?
そもそも、そんな危険な宝具をどうして使ったのか?一言相談してくれてもいいんじゃないか?
色々言いたいことはたくさんある。
でも、今はこれだけでいいと思える。
「ありがとう、ぐだ男」
真っ白だった服は自らの血で赤に染まっている。
それでも、彼は子供のようにあどけない顔立ちで眠っていて、
今日だけ特別だよ?なんて言いながら膝枕をしてあげる。
「本当に、ありがとう」
聖杯を回収したジャンヌ、マリー、アマデウスも戻ってきて
眠っている私達の
どうも、橘です
ステラぁあああああ!!!
バフましましステラ(星5ステレベル100)ってやばいと思うんだ!!
オルレアン編は次でラストとなります。ストーリーがぁあああ( 涙目 )
カルデアライフセイバーは凸させれました!
あとさ、トネリコの木の推奨90のやつさ
あれ?バーサーカーだけしか出ないのか……邪ンヌ連れてくか!
邪ンヌスキル2、3と邪ンヌにマスタースキルの攻撃バフ、頼光のスキル2で
デュヘイン→天網恢恢→邪ンヌB
で落とせた!
マジで!!コンテニュー無し!フレンド様々ですありがとうございます!
フレンドのおかげで周回が余裕……楽しい……
色々誤字を修正しました
通りすがりさんありがとうございました(´;ω;`)