学戦都市アスタリスク 本物を求めて   作:ライライ3

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お久しぶりです。
長い間お待たせしました。続きをお楽しみください。
誤字、脱字、感想等あれば、よろしくお願いします。



第七話 長い夜の始まり

「なにこれ……」

 

 雪ノ下陽乃は目の前の惨状に言葉をなくす。

 星辰力を感知し辿り着いた先には公園があった。陽乃も何度か通りがかった事のある公園だ。

 だがその公園は元の面影をなくしていた。

 

 入り口周辺は破壊の傷跡で埋め尽くされている。道は荒れ果て、周囲に植えられていたはずの花は一本も残されていない。辺りを見渡すと前方に小さな穴が見える。穴は円状に広がり周辺の地形を完全に破壊していた。

 

 そして―――

 

「小町ちゃん!」

 

 倒れ伏している比企谷小町を発見する。

 

「小町ちゃん、しっかりして!」

「…………う……うぅ……」

 

 急いで駆け寄り声を掛ける。問いかけに反応し呻き声を上げる小町。

 陽乃は小町の身体に触れ状態を確認する。

 

「怪我は大したことないみたいだね。脈も正常だしおそらく問題はないはず……だけどいったい何が?」

 

 荒れ果てた公園に倒れている知り合い。どう考えても普通ではない。あのとき感じた星辰力が関係していることは間違いないのだろうが、近くにその気配はない。そのときだった。

 

「誰か来たね……」

 

 思考を巡らしていると近寄ってくる車の音が聞こえてきた。公園の目の前に止まった車から人が降りてくる。視線を向けると止まっていたのは救急車で、降りてきたのはその隊員のようだ。

 

 そこまで確認すると陽乃の脳裏に疑問が生まれた。

 

「……来るのが速すぎる」

 

 救急車が来たという事は誰かが通報したという事。通報から到着までの時間を逆算すると、おそらく通報があったのは巨大な星辰力を感じた直後。だが、周囲に通報したと思われる人はいない。

 それを考えると……

 

「これを引き起こした人が呼んだ?」

 

 その結論に達した。

 

「いったい誰が……」

 

 自らの知らない何かが起こってることは確実だった。

 

 

 

 

 

 

 

「少年?」

「ええ、音声だけでしたがここに少女が倒れていると通報がありまして。

 声から判断すると少年の声だったと思います」

 

 比企谷小町が搬送され、残った隊員から陽乃は事情を聞き出していた。

 分かったことは少年が音声だけで通報したことと、通報された時間がやはり巨大な星辰力を感知した直後だった事、この二つだけだった。

 

「その少年は名前を名乗らなかったんですね」

「はい。女の子が怪我をしているから救助をお願いしますと、それだけ話してすぐ通話は切られてしまいました」

「……そうですか。ありがとうございます」

 

 隊員にお礼を言いながら、陽乃はさきほどから自身の胸に沸き起こる嫌な予感が止まらなかった。

 知り合いである少女の怪我。声だけの通報。姿を見せぬ少年。バラバラのパーツが最悪の可能性を考えさせる。だがあの彼がそんな事をするはずがないと、首を振ってその考えを否定する。

 

 改めて周辺を見渡してみる。植えられていた花々は吹き飛ばされその姿を見ることは出来ない。更に周囲の木々が倒れ、地面に落ちた枯葉が絨毯を形作っていた。

 

 ふと、その枯葉の中に何かが交じっているのを見つけた。何かの人工物の様に見えたそれが気になり、陽乃は近付き手に取った。

 

「これは……木刀の破片?」

 

 手にしたのは木刀の柄の部分だった。柄より先は壊れてしまっているのか近くに見当たらない。見た感じは古いようだが、よく使いこまれているのが握った感触で分かった。

 不思議と気になった陽乃は、手に持った木刀を目の前で動かして確認する。

 

 そして、木刀の柄頭の位置で何かが刻まれているのを発見した。

 

 

 

 ひきがやはちまんと刻まれた文字を

 

 

 

「比企谷くん!!」

 

 次の瞬間、全てが繋がり予感は確信へと変化する。同時に星仙術を発動。

 

 星仙術

 界龍第七学園が開発し発達させた万応素のコントロール技術。星仙術を扱う能力者は道士と呼ばれ、魔女や魔術師が通常一つの能力に特化するが、道士は鍛錬によって広く複数の能力を使いこなすことが出来る。

 

 星仙術の応用力は広い。攻撃、防御、補助など様々な用途で使用することができる。この時使用したのは知覚の強化だ。信じ難い事だが、この公園の惨状は自身の知る彼で間違いない。だとしたら彼の状態は最悪の可能性が高い。あの巨大な星辰力が近くに感じ取れない以上、遠くにいる可能性が高い。ならば、知覚を広げそれを感知する!

 

 そしてほどなくして

 

「見つけたぁ!!」

 

 遠くの地で放たれた巨大な星辰力を掴み取った陽乃は、全開の星辰力を身に纏い飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 鶴見留美が銀行強盗の人質となって数時間が経過していた。現在、銀行の従業員と人質たちは銀行の事務所奥にまとめて隔離されていた。手は後ろ手に組まれて縄で縛られ、足も同様に縛られている。人質の中には年寄り、買い物帰りの主婦、サラリーマンなど様々な人がいたが、子供は鶴見留美だけだった。周囲が不安と絶望に押しつぶされ、この世の終わりとばかりの表情と態度を見せられていたためか、彼女自身は逆に冷静にふるまうことに成功していた。

 鶴見留美はハートの強い女の子だった。

 

「……お母さん。大丈夫かな?」

 

 鶴見留美は小さな声で呟いた。母と一緒に買い物に来ていた彼女だが、母がお金が足りない事に気付いた。ならば自分がお金をおろしてくると宣言し、銀行に一人寄った所に運悪く銀行強盗に出くわした。彼女の唯一の救いは、母がこの騒動に巻き込まれていないことだけだった。

 

 もちろん彼女自身にも不安がないと言えば嘘だ。自分がこれからどんな目に遭うかも分からないし、もしかしたら命を落とすかもしれない。母の事だ。自分の事を心配して泣いているかもしれない。大好きな母を悲しませるのは彼女にとっても嫌なことだ。

 

 そんな事を考えていると、事務所の外から荒げた声が聞こえてきた。

 

「おい、どうすんだよ、これから!もう完全に囲まれてるぞ!!」

「うるっせぇな!お前に言われなくても分かってんだよ!!」

「てめぇこそ文句ばっかり言ってないで、少しは考えろよ!!」

「なんだと、てめぇ!!」

 

 強盗達の文句と罵声が聞こえてきた。現在のこの状況は強盗達にとっても不本意な事だった。いつも通り強盗に入り素早く金を掻っ攫うつもりが、銀行員と警備員がまさかの全員星脈世代。思わぬ抵抗を見せられて時間を稼がされた結果、警察に周囲を完全に取り囲まれていた。時間の経過と共に焦り出す強盗達。

 

「……てめぇら全員落ち着け」

 

 だが、静かに放たれた一人の男の言葉に喧噪が止まる。

 

「何をそんなに慌てる必要がある?」

「ですが兄貴!サツに完全に囲まれてるこの状況はちとヤバいですぜ」

「そうですよ兄貴!奴らもどうせ全員星脈世代ですよ。この数はさすがに……」

 

 不安を口にする子分たちに兄貴と呼ばれた男は答える。

 

「……確かにこの事態は予想外だ。まさか銀行員が全員星脈世代で、しかも完全武装なんて俺も予想もできなかった。加えてサツの完全包囲ときた。お前らが不安になるのも分かる」

 

 男は子分たちの不安に同意した。彼らに表情に動揺の色が走る。

 

「だからどうした?俺がいれば何の問題もない。取り囲んでいる連中も精々二流がいい所だ。レヴォルフの序列十二位だった俺の敵じゃねぇよ」

 

 自信満々に言い放つ男。その言葉に子分たちも自信を取り戻す。

 

「おお!さすが兄貴!」

「そうだぜ、兄貴の言う通りだ!サツなんか敵じゃねぇぜ」

「やってやりましょうぜ、兄貴!!」

 

 声高々に雄たけびを上げる子分達。それに気をよくし男は話し出す。

 

「てめぇら、怪我と星辰力の調子はどうだ?」

「へい!怪我の治療も済んで星辰力のほぼ回復しました」

「よし、ならそろそろ動くとするか」

 

 銀行を襲った強盗達だが、職員の思わぬ抵抗に少なからぬ怪我と星辰力の消耗を負わせられていた。怪我の治療と星辰力の回復に今まで休息を取っていたが、時間が経ち十分に回復した。動き出しても問題ないと男は判断する。

 

「兄貴。だけど動くといってもどうすれば?」

「なに、簡単な事だ」

 

 男は軽く答えると歩き出した。そして事務所のドアを開け人質たちの前で言い放つ。

 

「こういう時は人質を使うのがお約束ってもんだろ?」

 

 男の視線は鶴見留美を捉えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪いな嬢ちゃん。少しばかり付き合ってもらうぜ」

 

 鶴見留美は事務所奥から一人連れ出された。手足の拘束を解かれた彼女は、目の前でにやつきながらこちら見ている、兄貴と呼ばれた男に視線を向ける。

 

「……何が目的なの?」

「さっきも言ったとおりだ。ここから脱出するから嬢ちゃんには人質になってもらう。ま、運が悪かったと思って諦めるんだな」

 

 予想通りの答えに身体が震えそうになる。だがその震えを無理やり抑え、負けるもんかと目の前の男を睨みつける。

 

「ほう、気丈な嬢ちゃんだな。気に入ったぞ」

「……あなたに気に入られても嬉しくなんかない」

「はっはっはっ。そりゃそうだ」

 

 留美の返事に嬉しそうに笑う男。笑顔のまま子分たちに向き直り言い放つ。

 

「てめぇら、ここから脱出するぞ!こちらに人質がいる以上サツどもは迂闊に攻撃できねぇ。俺が強烈な一撃を叩きこんで、奴らが混乱したらその隙に駆け出せ。街中に紛れ込めばこちらの方が機動力は上だ。星辰力の差を活かして奴らを振り切ってやれ!!」

『了解ですぜ、兄貴!』

「よし、準備ができ次第すぐにでも…………まて!」

 

 男の動きが急に止まる。上機嫌だった顔から笑みは真剣な顔つきへと変化し、銀行の外を睨みつける。

 

「ど、どうしたんですか、兄貴?」

「………………」

 

 子分の問いかけを無視し外を睨み続ける男。

 

「…………来るぞ!全員構えろ!!」

 

 男の忠告と同時だった。電灯によって明るくなっていた筈の室内は、完全な暗闇となり視界が奪われる。そして入り口周辺から轟音と何かが壊れる音が響き渡った。

 

「な、なんだ!停電か?それにこの音はなんだ!?」

「おい、何も見えねぇぞ?どうなってんだ!!」

 

 突如の事態にパニックになる部下たち。周囲は完全な暗闇で隣の仲間の姿すら確認できない状態だ。そんな中、男一人だけが冷静だった。懐から銃型煌式武装を取り出し前方に向かって構え狙いを付ける。

 

「…………そこか!」

 

 男の煌式武装から光弾が発砲。放たれた光弾が何かを直撃し暗闇が消え去っていく。

 そして視界を取り戻した鶴見留美は、目の前にいるはずのない人物を目にした。

 

「……八……幡?」

「…………………」

 

 知り合いの少年の名を呼ぶも反応しない。瞳を閉じ唯々立ち尽くすのみである。しかし、少年の身体から溢れ出る膨大な星辰力と黒い闇がその身に異変が起こっていることを表していた。

 

「………八幡……どうしたの?……いったいなにが!」

 

 留美の言葉を遮り煌式武装の光弾が八幡を直撃する。だがその光は闇に覆われた八幡には届かない。驚いた留美が隣を見てみると、男が険しい顔で八幡を睨みつけていた。

 

「……嬢ちゃんの知り合いの様だが……てめぇいったい何もんだ?」

 

 男の声に反応し瞳を開け視線を向ける八幡。その瞳は以前の腐り目とは異なり、黒く暗い色へと変化していた。……まるで少年の心の闇を表すかのように。

 

「……その瞳……以前どこかで……!」

 

 その瞳を見た男は何かを思い出そうとする。以前どこかで似たような瞳を見た気がしたからだ。そして思い出した瞬間、男に驚愕と戦慄が走る。

 

 ――――雪が降り積もった遠い異国の地

 

 ――――壊滅した研究所と一人倒れていた少女

 

 ――――溢れ出す毒素と倒れていく仲間

 

 

 あの孤毒の魔女の瞳とよく似ていた。

 

 

「てめぇら全員逃げろぉぉおぉぉ!!!」

 

 その叫び声に反応するかのように、膨れ上がった闇が襲い掛かってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 銀行内に静寂が戻ったのは僅かな時間の後だった。周辺を蹂躙した闇は八幡へと戻り再びその身体に纏わりつく。結果として銀行内の殆どの人が倒れ気絶していた。例外は二人だけだ。この状態を引き起こした比企谷八幡と強盗達の人質だった鶴見留美だけだ。しかし……

 

「……何で助けたの?」

 

 彼女は見た。闇が襲ってきた瞬間、無防備だった彼女を男が庇ったことを。そして自身の防御が疎かになり闇の直撃を受け気絶していることに。

 

 だが彼女の疑問をよそに事態は動き出す。無事だった彼女の傍に八幡が歩いてきたからだ。隣まで来た八幡は座った状態の留美を見下ろす。その瞳はやはり何も写していないかのように、彼女には感じられた。

 

「…………八幡」

 

 少年が手を振りかざす。闇が刀を形作り少年の手の中に収まる。

 

「……八幡」

 

 その刀に圧縮された星辰力の量を見て少女は思った。自身の星辰力を全て注ぎ込んでもアレは防げない。回避も防御も不可能だと悟った。

 

 

 そして少年が刀を振り下ろし………

 

 

 突風と共に現れた雪ノ下陽乃がそれを防いでいた。

 

 

「……え?」

「……やれやれ、何とか間に合ったわね」

 

 陽乃は軽く溜息を付く。状況はかなり悪いようだが最悪ではない。何とかギリギリで間に合ったようだ。

 

「あの……あなたは?」

「う~ん?あなたは……確か鶴見留美ちゃんだったかしら」

 

 八幡の資料を集めていた陽乃は少女の名前に心当たりがあった。千葉村キャンプで奉仕部が出会った少女は、少し自身の妹に似ている気がした。いきなり名を呼ばれた留美は怪訝そうな顔をする。

 

「……どうしてわたしの名前を?」

「私の名前は雪ノ下陽乃。あなたが夏のキャンプであった雪ノ下雪乃の姉よ」

「雪乃さんの……」

 

 知り合いの姉と聞かされ納得する留美。

 

「そう。さて疑問が解けた所で………比企谷くん。こんな所で何をしているのかな?」

 

 視線を後ろから目の前の人物に変更する。そして優しく問いかけた。

 

「…………………」

 

 だが返事はない。まるでこちらの声が届いていないかの反応だ。しかし彼の視線が自身の手の付近に集中しているのが陽乃には気付いた。

 

「不思議かな?こんな紙切れで君の能力を防いでいるのが」

「…………」

 

 高速で建物に突入した陽乃が目にしたものは、鶴見留美に向かって振り下ろされそうだった彼の能力だった。生身で防ぐの無理と判断し、咄嗟に手に呪符を持つことで防ぐことができた。今も呪符を右手で持ち八幡の刀を押さえつけている状態だ。

 

「さて、比企谷くん……大人しくしてもらうわよ!」

 

 陽乃の闘気に反応したのか八幡が後ろに跳躍する……ことができない。陽乃の手により彼の身体がその場で一回転。回転して無防備な背中を晒す八幡に

 

「はぁぁぁああ!!」

 

 陽乃は星辰力を込めた一撃を叩きこんだ!

 

 

 

 

 

 

 強烈な一撃により吹き飛ばされた八幡。壁に激突するも勢いを殺せず直も奥に突き進み、その姿が見えなくなった。そんな彼を一瞥し陽乃は自身の両手を軽く払う。そして留美に話しかける。

 

「留美ちゃん、大丈夫?」

「あの?雪ノ下…さん?」

「陽乃でいいわよ。で、何?」

「陽乃…さん。八幡は大丈夫でしょうか?その…凄い勢いで吹き飛ばされていきましたけど」

 

 八幡が吹き飛ばされた方向を見ながら心配する留美。彼女から見てとても無事ですむとは思えない勢いだった。

 

「心配?」

「……はい」

「……雪乃ちゃんとは少し違うわね」

「え……?」

 

 妹と似てると思ったがどうやら違うようだ。少なくとも妹の雪乃は異性の男に対してこんなに素直ではない。

 

「ううん、何でもない。比企谷くんに関しては心配は無用よ」

「でも………」

「大丈夫よ。だって………」

 

 納得できない様子の留美。だが陽乃無事を断言する。理由を述べようとした所で―――

 

 壁の向こうから飛び出してきた黒い巨大な棘を呪符を掲げて防いだ。

 

 

「比企谷くんは無傷だから」

 

 

 

 

 

 

 

 飛ばされた壁の向こうから八幡の姿が見えた。その身に纏う闇を大きくしながらゆっくりと近付いて来る。その歩みに乱れはなく先程の打撃の影響は全く見られない。

 

「留美ちゃん、立てる?」

 

 そんな彼を横目で見ながら留美に問いかける。だが……

 

「ご、ごめんなさい。足がすくんじゃって……」

 

 留美は足がすくんで動くことが出来なかった。そんな彼女対して陽乃は懐からいくつかの呪符を取り出す。そして彼女の周りに張り付け、星辰力を込め術式を起動する。

 

「こ、これは?」

「結界よ。特別製でかなり頑丈だから、しばらくそこにいてね」

 

 驚く留美を後にして歩き出す。こちらに向かう八幡の前に立ちふさがり相対する。

 

「比企谷くん。星辰力の封印、解けたんだね。おめでとう……とは言えないか」

「…………」

 

 苦笑しながら話しかける。封印が解けたことは喜ばしいが、こんな形になるとは想像もしていなかった。

 

「しかし私の見立ても中々のものね。君を推薦したのは間違いなかったわ」

「…………………」

 

 陽乃は星辰力を高めながら懐から追加の呪符を取り出す。膨大な星辰力が陽乃から立ち昇る。目の前の八幡の星辰力よりも色濃いそれは、止まることなく高まり続けていく。

 だが八幡も負けてはいない。陽乃の星辰力に触発されたのか、身に纏う星辰力と闇が増大していく。

 その様子を見て陽乃は気を引き締める。現在放たれている星辰力だけでも冒頭の十二人クラスだ。しかもまだ本気ではない。油断すればこちらが危ない。

 

「……止めるよ……絶対に」

 

 その呟きを皮切りに二人の戦いは始まった。

 

 




第七話 長い夜の始まり いかがでしたでしょうか?

銀行強盗が登場しましたがあっさりとやられました。
おそらく大半の読者の予想通りだとは思います。まあ相手が悪かったですね。

次回は八幡と陽乃の戦いです。

では、次回もよろしくお願いします。

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