昨日いろはちゃんから連絡があった。去年会ったヒッキーの中学校の頃の同級生、折本さんが最後の1人だったって。しかも折本さんはヒッキーが中学校の時に告白した相手だったって。
「まさか比企谷くんが好きだった女の子が1人だったなんて…。」
ゆきのんもショックみたい。好きな人が昔好きだった女の子だ。折本さんが告白して、やっぱりまだ好きだったなんてなればあたし達に勝ち目ないし…。
「雪ノ下先輩心配し過ぎですよ~。先輩ですよ?」
「折本さんが最後の1人だったとは。小町的にはポイント高いですが、雪乃さん達の事を思うと複雑です。」
「小町ちゃん知ってるの?」
「ごみいちゃんが告白して玉砕した事は学校中で噂になってましたから~。」
ヒッキーが人の好意を素直に受けられなくなったのってやっぱり…。折本さんが原因だったんだ。正直に言ってムカついた。けど、今は折本さんもヒッキーが好きだから、ヒッキーの為にがまんしなきゃ。
「それでは皆に集まって貰わなくちゃいけないわね。…伝えて貰えるかしら。」
「はい!」
「うん。」
何だかんだで話をするのに場所が広いと言うこともあって、ゆきのんの家にみんなで集まることになった。他の場所だとヒッキーに見つかるかもしれないしね。
メンバーはあたし、ゆきのん、いろはちゃん、沙希ちゃん、さがみん、留美ちゃん、そして、かおりん。話をしてたら凄く話しやすくて、ここに来るまでに仲良くなっちゃった。
各自自己紹介した後、ヒッキーとの関係を話した。やっぱりさがみん、ちょっと落ち込んでる。みんな、もう気にしないで良いって言ったけど、さがみん自身が自分を許せないみたいで。
「ほんっとうにごめんなさい!うちが、うちの軽薄な行為が比企谷の立場を悪くしちゃって、みんなもムカついてると思うから…。」
「さがみんもういいんだよ。気にしてないからさ。」
「でも…。」
「比企谷の事なら私も中学校の時に悪いことしたって思ってる。でもそれはここで言ってる場合じゃないよ~。比企谷に直接謝る事だよ。」
かおりんやっぱ優しい!ヒッキーが好きだった女の子なだけある。
「コホン。それはいいのだけれど、そろそろ話をしましょう。まずは全員で比企谷くんに会って話をします。勿論、何故このメンバーかも理由も言うことになるわ。」
「え⁉そうなんですか~⁉」
「当然よ。比企谷くんに理由も言わず、比企谷くんがデートをするわけ無いでしょう。その上彼は人の好意に気付きやすい。理由を言わなければ告白する前に破綻するわ。」
「そうだね、比企谷は毎日見てて思うけど、観察眼があって鋭い。」
「毎日見てるんだ⁉」
「えっ、あ…。」
沙希ちゃん顔が真っ赤になった。毎日見てるってやっぱり沙希ちゃんも乙女だ。
「今はそういうことを話してる場合じゃないよ。八幡と早くデートしたいから進めて。」
る、留美ちゃん厳しい…。しかもしっかりヒッキー好きアピール強い。
「それある!でも留美ちゃん、比企谷好きとか変わってるね~。私も人の事言えないけどさ。」
ヒッキー好きなのって確かに一般的には変わってるかもね。でも気持ちには嘘つけない!ヒッキーにとっての本物になるために。
「話が進まないわ…。デートの順番だけれどクジでいいかしら。」
クジの結果、最初に留美ちゃん、次にさがみん、かおりん、沙希ちゃん、いろはちゃん、あたし、最後にゆきのん。この順番でヒッキーとデートする。
「やー、決まったけどヒッキーに話すの緊張するね~。」
今スッゴいドキドキしてる。今回のデートはヒッキーに告白するまでしなきゃいけないし。
「忘れてはいないと思うけれど、デートは最後に比企谷くんに告白するまで。じゃないと比企谷くんの分身は消えないと思われるわ。では明日比企谷くんをここに呼ぶわ。みんなは泊まっても構わないから。」
「やったー!ゆきのん皆にもあの画像見せていい?」
その後みんなでヒッキーの猫耳パンさんしっぽ画像、ゆきのんオリジナルを見せて、みんなで騒いだり遊んだ。ゆきのん照れまくって可愛かった♪
ヒッキーを呼んで話を始める。
「…で?何で呼ばれたんだ?」
「原因と解決法がわかったからよ。」
「お、そうか…で、何でコイツらはいんの?ルミルミまで。」
る、ルミルミ…留美ちゃんズルい!あたしも呼んで貰ってないのに!
「全員比企谷くんの為に手伝ってくれるの。それで…」
「ひ、比企谷!」
さがみん⁉
「おう、相模か。どした?」
「あ、あの、うち…。ずっと言えなかったんだけど…ごめん!ごめんなさい!去年の文化祭もその後の噂も体育祭も…全部うちのためにやってくれたって気付いた。うちが悪者にならないようにって…。」
ヒッキーは頭をガシガシかきながら言葉を返す。
「あのなぁ…相模。俺はあの時そうすることが一番上手く行くと思ってやったんだ。それはお前の為じゃないし、俺が俺の為にしたことだ。それに他人の悪口なんざあれだ。75日ももたないくらい影が薄い俺だから気にすんな。体育祭はお前も頑張った。それでいいだろ。」
ヒッキー…。やっぱり優しいな~。……………。あ、ヒッキー見てボーッとしてた。
あれ?みんな…みんなもヒッキー見てボーッとしてるし!
「おーい、お前ら大丈夫か?」
「…ハッ。比企谷くん、いきなり現れないでくれるかしら。驚くわ。」
「いや、雪ノ下が呼んだから来たし、来てから話してただろ。」
ゆきのん混乱してる?
「そ、そうだったわね…。で、解決法なのだけど、あなたの偽物と私達がデートします。」
「は?」
え⁉本物とじゃないの⁉どういう事⁉
「ちょ、ちょっと本物とじゃないの⁉聞いてないよ⁉」
沙希ちゃん焦りすぎ。ヒッキーとデートしたいってバレバレになるよ。
「いえ、偽物と、よ。じゃないと消えないでしょう。それに昨日画像を見ていてわかったことがあるわ。」
「画像?」
「ひ、比企谷くんの分身を調べるために撮っておいたのよ。それでこれを見て。」
ゆきのんの言うように画像を見ると…なんだろ?どっか変かな?
「ん?これ何だ?」
ヒッキーが指を指した所を見る。…由?横のは川…。相…鶴…一…折…。そして猫耳ヒッキーには雪。それぞれの手の甲に文字が書かれているみたい。
「そう、これはここにいるみんなの苗字の一文字。ここにいる比企谷くんには無いから本物。比企谷くん…まず伝えなくてはいけないのだけれど…。ここにいる全員…あなたに、その、…こ…は…。」
「いや聞こえないからね⁉」
ゆきのんメンタル弱すぎだよ!
「ゆきのんあたしが言うよ!ヒッキー!あたし達は短冊にあることを書いたの。それを達成する事がヒッキーの分身を消す方法。ゆきのんやっぱりまだ内容は言っちゃダメだよ。言うなら自分達で言わなきゃ。」
「そ、そう…ね。由比ヶ浜さんありがとう。」
「何を書いたかわかんねえけど…で、デートした後に聞くってことか。最初は?」
「鶴見さんよ。」
「八幡、久しぶり。八幡元気だった?」
「おう、じゃあよろしくな。」
こうしてヒッキーとのデート大作戦が始まった。
長文になってしまいすみません。次回はルミルミとのデートです。視点はここからは八幡で統一します。