今日から夏休みだ。で、今日は川崎な訳だが…。何故か小町は大志の野郎と遊びに行くらしい。よし、アイツは俺が責任持って後で殺そう。
─────偽八幡(川)─────
何故か川崎家に呼ばれた。デートと聞いたんだが、これは所謂お家デートか…。しかしそんな仲でも無いのだが…。
ピンポーン!
「いらっしゃい、待ってたよ。」
「待ってた…?」
「え、あ、ち、違うから!けーちゃんが、ってことだから!」
ビックリしたわ、川崎が待ってるとか殺されるか殺られるしか思い付かないし。あらやだ!どっちも殺されてる!
「はーちゃんいらっしゃい!」
「おう、元気だったか?」
「うん!」
「悪いね。今日は私とでしょ?けど、今日は大志も他の連中も居なくてさ。けーちゃん見てなきゃいけないし…。」
「別に構わないけどな。」
本当に弟たち想いの姉だ。
「じゃあけーちゃん、はーちゃんと遊んでてね。ご飯作ってくるからね。」
「うん!はーちゃんあそぼー。」
「よーし、何する?」
「う~んとね、おままごと!はーちゃんおとーさんね。さーちゃんがおかーさん。けーかはこども!」
「ちょ、けーちゃん⁉」
マジかー。まさかそーくるとは思わなかったわ。
「まぁまぁ、気にすんなよ。遊びだし。」
「そ、そうだね。遊び…遊び…うん、遊び…。」
なんだ、こえーな。川なんとかさん大丈夫か。お、良い匂いしてきた。料理も出来るし本当に良いお姉さんだ。
「はーちゃんおとーさん、けーかははーちゃんおとーさんすき!」
「おう、おとーさんもけーちゃんが好きだぞー。」
「けーかはさーちゃんおかーさんもすき!」
「おう、おかーさんもけーちゃんが大好きだと思うぞー。」
ちょっと言ってて恥ずかしいけど気にしないでおこう。
「はーちゃんおとーさんはさーちゃんおかーさんすき?」
「ぶっ、な、何でだ⁉」
「すき?」
「お、おう。す、好きだぞ。うん。」
嘘でもいいからこう言っとかないとな、ままごとで夫婦役だしな。顔めっちゃ熱い。
ガシャッ!
「ん?」
何かが割れる音に振り向くと、川崎がコップを落として固まっていた。
「あ、あんた…私が好きって…。」
げっ、今の聴かれてた⁉
「い、いや、ほら、ままごとで夫婦役だしな!だから!」
「そ、そうだよね、うん。あ、片付けるね。」
カチャカチャ。心なしか川崎の顔が赤い。俺も多分真っ赤だろう。
「はーちゃんおとーさん、つみきしよー!」
「おう、よーし、やるぞ!」
川崎が料理を作ってくれた。オムライスにスープ、なかなか旨そうだ。里芋の煮っころがしもある。
「サンキューな、俺の分まで。」
「いいよ、京華がお世話になったし。」
「おいしー。」
川崎は優しい笑みを浮かべて京華の頭を撫でる。
「そういえば、大志は小町とどこに行ったんだ?」
「男女何人かでプール行ったらしいけど。」
「何⁉よし、大志をフルボッコに…」
「あん?」
じょ、冗談ですよ、やだなぁ。怖い。あと怖い。本当にブラコン過ぎだわ、この人。
「ごちそーさま…けーかねむくなってきちゃった…。」
「じゃあ寝よっか。」
「うん。はーちゃんとさーちゃんもいっしょね。」
おいおい、流石にそれは…。
「け、けーちゃん、それは…。」
「だめなの?」
「わ、わかった。一緒に寝ような。」
京華を寝付かせ、隣で見ている川崎。その顔はまるで母親の様だ。
京華はスースーと寝息をたてている。
「すまないね、京華のわがままで。」
「気にすんな。俺を消すためだしな。」
「…あのさ、スカラシップとか、ありがとね。アレが無かったらこんな風に京華とか大志達と話せて無かったと思う。」
去年の話か。川崎は無理なバイトをして学費を稼いでたんだもんな。大志が心配して小町に相談して俺に話が来て…。それから多少川崎と関わるようになった。…黒のレース思い出した…。
「それも気にすんな。奉仕部の仕事のうちだ。」
「でもアレは、大志だろ?大志は総武じゃなかったしさ。」
まあ確かにそうだけど、雪ノ下は断らないしなぁ…。
「実はさ、私はあの時から、あんたの事好きになっちゃってたみたいなんだ…。」
「ほあっ⁉な、何で⁉」
「私達の為に仕事とはいえ、頑張ってくれたの嬉しかったし、あの後も京華の事とか…。文化祭であんたに『愛してる』なんて言われて動揺して…そこで気付いたんだよ。あんたが好きなんだって。」
川崎が真剣に俺への好意を語る。これを勘違いだと言うのは簡単なはずだが、俺にはどうしても答える事はできなかった。
川崎とのデート篇終了です。残るはあと3人とのデートです!ほぼメインな3人ですね。