彼も彼女たちも偽物を欲しない   作:風来のアスカ

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またまた読んでくださりありがとうございます!


7章・やはり比企谷八幡は捻くれているのだ

青春とは嘘であり、悪である。

 

青春を謳歌せし者たちは常に自己と周囲を欺き、自らを取り巻く環境のすべてを肯定的にとらえる。

 

彼らは青春の2文字の前ならばどんな一般的な解釈も社会通念も捻じ曲げてみせる。

彼らにかかれば嘘も罪とがも失敗さえも青春のスパイスでしかないのだ。

仮に失敗することが青春の証であるのなら、友達作りに失敗した人間もまた青春のど真ん中でなければおかしいではないか。

しかし、彼らはそれを認めないだろう。

すべては彼らのご都合主義でしかない。

 

結論を言おう。

 

青春を楽しむ愚か者ども・・・

 

砕け散れ。

「…君は私をバカにしているのかね?」

「…いえ、俺は平塚先生は尊敬してますよ。」

ヒュンッという風を切るような音が聴こえる一瞬前に俺の顔のすぐ横に平塚先生の拳が掠れる。あっぶねー、この人やっぱりヤバイな。

「…次は当てるぞ。」

マジかよこの人。昨今の体罰問題とか色々問題になってるっつうのに、平気で生徒にグーパンかますって、どこの上条さんですか。

平塚先生はふうっとため息をつき、椅子に座り直す。

「この作文は君が去年書いてきたものと同じだ。…何も変わらなかったのかね。」

「いや、変わりましたよ。歳も1つとりましたし、」

「衝撃のファーストブリットぉぉっ!!」

ドゴッ!という音が俺の腹に響く。

「ぐえっ。」

余りの痛さに漫画みたいな声が出ちまった。…つうか、またそれかよ。

「せ、先生も変わらないっすね…。」

そんな古いアニメの技叫ぶと年齢バレますよという言葉は怖いので口にはしない。これは逃げじゃない、戦略的撤退だ。…結局逃げてるじゃねえか。

「私も変わってはいるよ。で、何故君はまたこんな作文を書いたんだね?」

「本心だからですよ。やっぱりリア充は爆発すべきですよね。」

「…そんな逃げ口上が通じるわけがないだろう。君にも何人も友人と呼べる者が出来ただろう。」

そうですね、戸塚とか彩加とか天使とか。最後のはとつかさいかと読む。…戸塚しかいないね。

「…君ももうそのリア充と変わらんと思うが。…私は君の将来が心配だよ。」

俺も先生の将来が心配ですよ。…誰か早く貰ったげて。

心の中でそんなふざけた事を考えていると、平塚先生が立ち上がる。

「ついてきたまえ。」

平塚先生について歩く。やはり向かうのはあの特別棟だ。

「雪ノ下、いるかね。」

「平塚先生、ノックをしてください。…比企谷くんを連れてどうしたんですか?」

「いやすまん。この小僧がまたふざけた作文を書いたのでな。ちょっと雪ノ下に矯正してもらおうと思ってな。」

「小僧って…そりゃ先生の年れ」

「撃滅のセカンドブリットぉぉっ!!」

ドゴオッ!

「ゴフッ」

やべえ、何かデジャヴな上にドラ○エで死んじゃう兵士みたいな声が出た。

「女性に年齢の話をするなと去年も教えたはずだが。」

「平塚先生、さすがに体罰はまずいと思うのですが…。」

いいぞ雪ノ下もっと言ってくれ。

「今のは確かにそこにいる比企虫くんが悪いと思いますが、所詮虫の戯言ということで穏便に済ませてはいかがでしょうか。」

…やはりお前も敵か。八幡に味方はいないのかしら。…ぼっちに味方がいるわけありませんでした、てへ。…おえっ。

「ヒッキー…。」

やめて。憐れむような目で俺を見ないで。ってか由比ヶ浜も居たのかよ。…勉強してるから当たり前か。だが何故一色や小町もいるんでしょうか。

「まあそんなことは今はいいんだ。比企谷は君たちがいるというのにリア充爆発しろとか言っているのだよ。」

「先輩ひどすぎですよぅ、こんな可愛い後輩がいるじゃないですかー。」

「あああざといあざとい。つうか、何で居るんだよ。生徒会どうした。」

「ええと、今日は雪ノ下先輩たちに相談がありましてー。」

なんだ、遂に俺をヤっちまおうとかそういう相談なのか。ダメ、小町を巻き込まないで!

「お兄ちゃん、いつも以上に眼が腐ってるよ…。」

「お兄ちゃん泣いちゃうよ小町ちゃん。俺を矯正ってなにさせる気ですか平塚先生。」

「うむ。ちょうどここに友人がくれたディスティニーランドのチケットがある。…真希のヤツ、私に誰かいい人と行きなよーとか自分は結婚してるからって…」

先生、そういうのは心の中で言ってください。可哀相過ぎて俺が哀しくなってきます。…誰かやっぱり貰ったげて!

「先生。」

「ああ、すまん。それで、だ。君もリア充らしくデートを経験すれば変わるだろう。行ってきたまえ。」

「いや俺は…」

「ゆきのん!いろはちゃん!ジャンケンしよう!あたし何か凄くジャンケンしたくなってきちゃった!」

「そうですね!わたしもジャンケンしたくなってきましたし、是非しましょう!」

「奇遇ね、私もよ。勿論負ける気はないけれど。」

何かジャンケンし始めたが小町は入れないのか?

「…やはり君はリア充だよ。ではな。」

平塚先生は俺にチケットを2枚渡して去っていく。

「お兄ちゃん、小町は嬉しいよ。ううっ…。」

「何でだよ。つうか、お前はジャンケン入れてもらわないのか?」

「…お兄ちゃん、小町は悲しいよ。」

小町がメッチャ睨んできた。何かしたっけ?

「…やはり私の勝ちのようね。そ、それでひ、比企谷くん、その、チケットを、も、貰えるかしら?」

「ん?ああ、ほらよ。」

ディスティニーランドのチケットを2枚とも雪ノ下に渡す。

「…何故2枚とも渡すのかしら?」

「え、だって行きたいんだろ?だから…」

「はぁ…。比企谷くん、平塚先生は貴方を矯正させるためにそれを渡したのよ?私はそれを頼まれた。ならば貴方も行くに決まってるでしょう。ま、真に遺憾だけれど、頼まれたのだから、し、仕方なく貴方と行ってあげると言ってるのよ。」

「マジかよ…。」

「うう…ゆきのんにまけた…。」

「負けてしまいました…。」

ジャンケン位でどんだけショック受けてるんだよ。

「ああ、じゃあまあ次の日曜な。…あの問題も片付いて無いってのに…。」

「ええ。あの事については私達に考えがあるから大丈夫よ。」

「そうなのか?…原因わかったのか?」

「ええ、ただ少し準備がいるし、比企谷くんには手伝って貰えないから私達だけで進めていくわ。…理由があって原因も今は言えないの。でも必ず貴方を助けるから。」

「あ、ああ。」

何か恥ずかしそうにしてるが、気のせいか。…何かこっちまで恥ずかしくなってきた。

コンコン。

扉をノックする音が聞こえ、川、川、川なんとかさんが入ってきた。そういや弟の川崎大志も総武高に来やがったんだよな、小町狙いだったらヤっちまおう。…川崎って判明してるな。

「何か用事って聞いたんだけど。」

「川崎さん、こんにちは。…悪いのだけれど比企谷くん、今日ははずして貰えるかしら。」

「ん?ああ、わかった。じゃあまたな。」

「ええ、また。」

「ヒッキーバイバイ!」

「先輩また明日ですっ!」

「小町も帰りますねっ!お兄ちゃん待ってよー!」

「川崎もまたな。」

「え?あ、うん。また、ね。」

…川崎ってこんな感じだったか?

 




少し長くなってしまった。はい、最初のは俺ガイル1巻冒頭部分ですね。引用させていただきました。
次回はガールズトークにする予定です。デートの方は少し先の話ですが、告白まではまだまだの予定なのでこのデートではしません。期待した方はすいません。
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