流れていく時間のなかで   作:なゆたとふかしぎ

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めちゃくちゃゆっくりと物語を進めようとして、1日一歩の千文字前後でやっているのに、進むのが速いような。


第三歩

見渡す限りの灰色となったそれは、色を付けられないこともないぐらいにはなった。

しかし、灰色となったそれに、色を乗せようとすればその色は濁ってしまう。

しかし、だからといって白を多く使っても、他の色たちが霞んでしまう。

また、大前提として、彼(彼女)がいる場所には、もともと、白と黒、そして灰色の三色しかない。

では、灰色となったそれにどうやって色を付けていく?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「す、すみません。か、かき氷を売ってるお店って、あっちであってますか?」

「いや、違うよ~。そっちじゃなくてあっちだよ~。」

「す、すみません。有難うございます。」

 

リュウジが、声を震わせながらも、ナオと名乗った女の子の道案内を買って出たのは、良かったのだが。

 

「ご、ごめんね。長々と、その、あっち行ったりこっち行ったりして。疲れてない?」

 

リュウジ本人も、このビーチに詳しいわけでもなく、また、1度行ったとはいえ、友人二人を探しているうちに、方向感覚がぐちゃぐちゃになってしまっている。

 

たしか、情景の描写はしてないが、このビーチは、アホみたいに人間が多い。そして、アホみたいに広いので、少し動くと、ガラリと見える景色が変わる。

 

そんな、ビーチを、ナオを連れて10分ほど歩いていたリュウジは、まさに道案内を買って出た10分前の自分を殴りたくなっていた。

 

「え、えと、かき氷屋さん。一緒に行く?」

 

その一言は、確かにこの場面で言うべき正しい一言なのだが。

 

【正しい一言】と、【正解の一言】は必ずしも一緒とは限らない。

 

この場合、リュウジは他の誰かを頼らせるべきだった。そして、リュウジも友人二人を探しに行けば、もっと効率的に出来たのではないか?

 

そんな事を考えつつ、あっち行ったりこっち行ったりして、かき氷屋さんを目指す二人だったが。

 

定期的に、リュウジはナオの調子を見ていた。

相変わらず、表情は大丈夫そうだ。しかし、足取りに関しては、どうも先程と比べて覚束ない。

 

実際にナオは、水着を着ているのだが、そのために肌の露出が高い。

そして、ナオの肌は、とても白かった。

 

(疲れてるのか?やっぱり、あんまり外に出たこととか無いのかな?だとしたら、慣れない海や慣れない人と、こんなに長く関わることはなかったから、余計疲れてるのかな?)

 

リュウジの心配は、事実的を射ていた。10分間とはいえ、知らない人間と一緒に、しかも慣れない炎天下の砂浜を歩いているのだ。

 

またナオは、友人とも離れて焦っていたのもあるのだろう。

それらは、想像以上にナオの精神を、体力を削り取っていた。




人物紹介
明道 奈緒(アキミチ ナオ)ちゃん。
本作のメインヒロイン(の予定。)
小学生(実は3年)の、表情だけは大人?な女の子。
以外と打たれ弱いはずです。!
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