世界は、1度変わってもそれに気づかない。
気づけない。自身の世界の異変を。
周りから見れば一目瞭然の変化は、自分からだと、中から見ると全く解らない。
例えで例をあげるなら、身長。
子供のころ、一年ほど親戚と会わなくて、久々に再開したら、大きくなった。と言われたことは無いだろうか。
あなたからしてみれば、その大きさは普通で、驚かれる要素は、何もないはずなのだ。
はたまた、一緒にいる親などが、その時になって子供が一年前より成長していることを気づくのもその例えの一つに数えられる。
世界の変化は、自分じゃ気づけない。
周りから指摘されなれば、はたまた、自分の、世界の過去を振り返らなければ。
変化していく世界の変化に、自分さえ巻き込まれてしまう。
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肉を焼く。
聞こえはすごく簡単だ。
しかし、それは他人が見たら簡単なだけで、はたまた素人レベルの人間がやっても、ある程度雰囲気と調味料で美味しく感じてしまうから、それは凄く簡単に思えてしまう。
だが、タカマツ リュウジ、そしてタチバナ リョウタは違う。
幼少の頃は、親が連れていってくれた海に3人とも(親が一緒に海に来なくなってからナミは生まれている。)BBQをやっていたのだ。
そして、リョウタとリュウジは、BBQのメインとも言える肉を焼く仕事をやっていたのだ!(※単純に二人がやらせろと言っただけである。)
幼少の頃から毎年の海でのBBQは勿論、焼き肉パーティー、週一でしていた時期もあった焼き肉屋への特攻など、三人は肉を焼くことに対して命を張っている。
そして、異常なほどに張り積めたその空気からは、異常なまでに場違いなほど、美味しく焼けているであろう肉の香りが漂っている。
その香りと、お昼時と言うこともあり多くの人間の目線を釘付けにしていたBBQ台に、1人の女の子が近づいてくる。
「あ、あの!リ、リュウジ、さん!」
急に話しかけられたリュウジは、しかし、この時だけは真剣身が違い焦らず、慌てず、トングをリョウタに渡し振り向いた。
すると、そこにナオがいた。
相変わらずの顔だけは年齢離れしたお姉さん顔で。
「あ、え、えと、ナオちゃん。ど、どうしたの?」
ナオを見たリュウジは、一気に態度がおどおどになり、リョウタに助けを求めようと目をそらそうとする。
がしかし、リョウタは、肉を焼くことに精神を使いきっている。
こちらがまるで見えていない。
ナミたちはトイレに向かっているため、ここにいない。
つまり、また一対一の状況なのだが。
ナオは、リュウジがこちらをしっかり見たことを確認すると一言。
「わ、私たちも混ぜてください!お食事!」
リュウジに戦慄が走るのは言うまでもない。
あー、回収できなかった。
明日こそは絶対に回収しよう。
※伏線のはなし