戦姫絶唱インフィニット・シンフォギアーthe twin edges of ZABABA― 作:U創世
皆さん、未来さん(というかひびみく)イベント、剛敵イベント、いかがでしたか? 僕は5万もの課金を費やした結果、
☆5装者
・限定解除未来さん×1(本命)
・グレビッキー×1
・物理無敵貫通翼さん×2
・限定解除調ちゃん×1(超本命)
・イグナイトマリアさん×1
・技クリスちゃん×1
こんな感じになりました!!
ガチャの結果が上々だったのもありますが、今回のイベントは本当に楽しかったです!! どの世界でも、ひびみくの関係は変わらないんだなと思って、ほっこりしました(*´∀`)
あとスタッフの皆さん、あのEDはGood jobですわ!!
というか、限定解除の調ちゃんと未来さん、組んだらヤバすぎでしょあの二人(;゜∀゜)
未来さん自己回復持ちだし、調ちゃんは調ちゃんで全体攻撃しながら味方全体回復するし。使ってて正直ヤバいと思いました。最近はこの二人に引率で、イベ報酬の奏さん(限突MAX)を着けて、アリーナで大暴れしております。まぁ、まだH1とかですけどね( ̄▽ ̄;)
と、シンフォギアXDの話はここまでにして。今回はいよいよ、あの先輩方の登場です。そして、調と切歌の部屋割りの結果は!?
今更ですが、活動報告でのアンケートに協力していただいた皆様、ありがとうございます!! 拙い文才ではありますが、これからも応援、よろしくお願いします!! それではどうぞ!!
※申し訳ありません! 前回からもう一年近く空いてしまいましたが、後の展開を色々考えた結果、後半を書き換えました!! 4話もなるべく早く投稿できるよう努めますので、どうかお待ちください。長らくお待たせして、ご心配をおかけしました。
調side
「ハァ~、なんか初日からドッと疲れたデスよ。」
「・・・そうだね。」
3時間目のクラス代表決めの時に色々あったものの、午前中の授業は滞りなく終わって、今は昼休み。
私は、2度にわたるクラスメイトの騒ぎようで多少の疲労と少しの耳痛を感じてはいるが、切ちゃんも同じく相応の疲労がたまってるみたいだ。といっても、切ちゃんの場合は主に、その3時間目のオルコットさんとの一件が原因だろうけど。普段は色々と残念な切ちゃんだけど、内心では色々考えてくれてるから、精神面では結構疲れやすかったりするのだ。切ちゃんは「調の方がもっと疲れてるデス。」なんて言うけれど、正直私は精神面より、肉体面での疲労の方が表に出やすいせいか、切ちゃん程そこまで精神的に疲れたと思った事はない。内心では全く考えてない、という訳ではないので、おそらく切ちゃんよりも精神的には図太いのかもしれない。でも時々、切ちゃんぐらい身体が丈夫だったらなと考える事もあるので、私達は足りない部分を互いに補い合える存在なのだと思う。
「二人とも、お待たせ。」
「待たせてすまないな、切歌、調。」
「もう~、遅いデスよ二人とも!」
「すまない。一夏が決めるのに時間がかかってな。」
「いや、悪い。ここの学食、結構うまそうなの多かったからさ。」
そう考えていると、一夏と箒が学食を買って、私達の近くに座ってきた。私達は最初、お弁当を持参していたので教室で食べようかと考えていたのだけど、一夏が箒を誘って学食に行くといい、それを渋る箒を説得する(ように一夏にこっそり頼まれた)ために、一緒に食堂に来ている。まぁ、頼んだ本人がメニューを決めるのに一番時間がかかったみたいで、そのせいで切ちゃんが文句を言ってるけど。
それにしても、おいしそうなメニューが多そうな気はしたけど、一夏が迷うほどなんだね。一夏って結構、年寄りくさい所あるから。どんな時でもご飯の品目とかはきっちりしてるし、偏った食事は絶対作らないし、食事中の姿勢とかもしっかりしてるし。最後のはまだ分かるとしても、最初と二つ目はすごく細かいので、マムが今でも少し苦手意識を持っているぐらい(マムはお肉好きの偏食家のため)。とはいえ、あれはマムが悪い。年齢的にもかなり年なんだから、いい加減お肉以外もちゃんと食べて、自分の体を労わって欲しいとは思う。私や切ちゃんが言っても、なかなか聞いてくれないけど。
「で、結局焼き鮭定食にしたんだ。」
「あぁ。」
「・・・見た感じ、日本の食卓を紹介する奴とかで、普通に見る品目デスね。」
「でも、バランスが取れてていいだろ?」
「・・・まぁ、そうなんデスかね?」
「そういえば、二人は弁当なんだな。ナスターシャさんが作ったのか?」
「ううん、自分達で作ったよ。マムももう、いい歳だし。」
「それにマムに作らせたら、肉だらけになり兼ねないデス。」
そう言って私達は、互いの弁当をあけた。一夏ほど上手ではないけれど、私も料理に関してはそれなりに自信があるし、最近は『マリア』もなかなかいないから、うちのおさんどんはだいたい私が担当してる。切ちゃんもできるにはできるけど・・・、まぁ、うん。あまりこう言いたくはないけど、雑なんだよね。すりつぶしただけのジャガイモ(俗にいう『マッシュポテト』)とかいうのが出てきたこともあったし、しかも時たま作ろうとして失敗する事があるから、その時は大変だったりする。流石に、漫画でよく見る調味料のミスは、今のところした事はなかったはずだけど。
「まぁ、私はそれでも――」
「ジーーーー。」
「うぅ、わかってるデスよ調。野菜もちゃんと食べるデスって。」
「よろしい。」
今の会話で察した人もいるだろうけど、マム同様切ちゃんもお肉が大好き。それは別に良いんだけど、野菜も時々ちゃんと食べてほしいと思う事があるのだ。一夏みたいに品目全部そろえて食べろとは厳しく言ったりしないけど、せめて『嫌いだから、苦手だから食べない』というのはなるべくやめてほしい。食べなかったら、せっかく作った料理がもったいないし、何より食べなかった分栄養価が減る事になるのだから。
そう考えていると、箒が苦笑しながらこう言ってきた。
「調、お前一夏に何か言われたのか?」
「特に何も言われてないよ。ただ、中学の頃に『ちゃんと食べないと身長が伸びない』って、『マリア』に言われたのを覚えていたから。でも、マリアが一夏から少し影響を受けてる面もあるから、間接的に影響を受けたことにはなるかも。」
「そ、そうか・・・。それにしても、あの人も一夏の影響を受けていたのか。」
「うん。いつ頃影響を受けだしたのかは、正確には分からないけど。でも、元々優しくて母親みたいな性格だったから、影響を受けるのは必然だったのかもしれない。」
「なるほど。でも、そんな人が今では『アイドル大統領』なんて呼ばれているのだから、世間は分からないものだな。」
「うん。」
箒とそんな話をしながら、私はふと、今もどこかの空の下で歌っている『マリア』の事を思い浮かべていた。私や孤児院の皆にとっては、『お姉さん』のような存在、というより、マムよりも『お母さん』のような感じがする人で、今は世界を舞台に活躍するトップアーティストでもある。その高飛車な感じの喋り方やステージ上での尊大な印象も相まって、『アイドル大統領』なんてあだ名がついてるけど、本性はすごく優しい母親のような人で、ステージ上でのあれは妹の『セレナ』曰く、『キャラを作って、弱気で引っ込み思案な自分を鼓舞している』のだそうだ。正直、そんなことしなくてもいい気がしなくもないけど、芸能界というところは『マリア』曰く、『一筋縄ではいかない世界』だそうなので、そのキャラ作りも芸能界を渡り歩く上での『処世術』のようなものなのだろう。
そんな事を考えていると、はつらつとした元気な声が耳に届いてきた。
「調ちゃん!! 切歌ちゃん!! 一夏君!!」
声のした方を向くと、そこには茶髪に左右対称の「N」の形をした髪留めをつけてる人と、その人の後ろに黒髪を白いリボンでポニーテールにしている人、それに薄紫色の長い髪を赤いリボンで括ってる人がいた。3人とも、制服の胸元のリボンの色が私達と違い、茶髪の人と黒髪ポニーテールの人が黄色、薄紫髪の人が赤色だったので、それぞれ2年生と3年生の人だとすぐにわかったが、それ以上に私達は、その人達とこの学園に来る前から面識があった。いや、面識があったどころか、彼女達とは『S.O.N.Gコーポレーション』では何度も顔を合わせ、最近は任務で一緒に行動する事もあり、お互いの事はよく知っているぐらいだ。その3人――私達の所属する『S.O.N.Gコーポレーション』での先輩達の姿を捉えた私は、少しだけ会釈して応えた。
「響さん、未来さん、それにクリス先輩も。こんにちは。」
「響さん、お久しぶりです!! 未来さんに雪音先輩も!」
「先輩方、こんにちはデース!!」
「おう、久しぶりだな。」
「皆、元気そうでよかった。」
「うんうん、元気なのはいい事だよ!!」
「お前は元気過ぎだがな。」
「う゛っ! クリスちゃんは相変わらず辛辣だなぁ。」
茶髪の人が薄紫髪の人にそう返しながら、3人は私達の隣の席に座った。
この3人は、さっき言った通り『S.O.N.Gコーポレーション』での私達の先輩で、茶髪の人が『立花響』さん、黒髪の人が『小日向未来』さん、薄紫髪の人が『雪音クリス』さんで、3人とも私達と同じく『S.O.N.Gコーポレーション』の企業代表候補生となっている。
響さんは『シンフォギアシリーズ』の3号機『ガングニール』を響さん用にチューニングし直した『ガングニール Type-H』の装者なのだが、私や切ちゃんとは違って、孤児院出身という訳ではない。元々は私達の先輩の一人に憧れてIS学園に入学して、そして響さんの親が『S.O.N.Gコーポレーション』に務めていたのもあって社の見学に来た際、偶然にもマリア用に開発し、ロールアウトしたてだった2代目ガングニールを動かしてしまい、うちの企業代表候補生となったという、少し変わった経緯があるのだ。
そして未来さんは、そんな響さんについてくる形でIS学園に入学して、その後響さんが『S.O.N.Gコーポレーション』の企業代表候補生になる時に入社、そして紆余曲折あって、その時開発中だった『シンフォギアシリーズ』の7号機『
クリスさんは、私たちと同じ孤児院出身で、『シンフォギアシリーズ』の2号機『イチイバル』の装者でもある。乱暴な言い方や独特の言語センスで話すのが特徴だけど、根はやさしくて、とても頼りになる先輩である。ただ、時々先輩らしく振舞おうとして、空回りしたりすることもあるけど、いい先輩であるのは間違いないと思う。
「3人とも、改めて入学おめでとう!!」
「ありがとうございます。」
「デスデース!!」
先輩達3人が隣の席に着くと、一番近くにいた響さんがそう言ってきたので、私と切ちゃんも、改めてお礼を言った(切ちゃんのは・・・、うん、たぶんお礼だと思う)。まぁ、私と切ちゃんは、入学が決まった時に『S.O.N.Gコーポレーション』でお祝いされたりしたけど、一夏も含めてだと、こうやっておめでとうと言われるのは初めてだ。言われた一夏も、少しはにかみながらもお礼を返していた。
「いえ、まぁ、色々ありましたけどね。でも、ありがとうございます。こちらこそ、これからよろしくお願いします。」
「うんうん! こっちこそ、よろしくね! それにしても一夏君、入学早々調ちゃんや切歌ちゃん以外の女子を侍らせてるなんて、隅に置けませぬなぁ。」
「か、からかわないでくださいよ!」
「そ、そうだ!! だいたいあなた、調達とは知り合いみたいだが、一夏とどういう関係なんですか!?」
響さんが一夏の隣に座っていた箒を彼女か何かと思ったらしくからかうと、一夏は顔を少し赤らめて怒り、箒も箒で初対面ながら、私と切ちゃんが先輩と言っていたから敬語はつけてるものの、顔を赤らめながら怒って、一夏と響さんの関係を問い詰めていた。それを聞いた響さんはというと――
「ん~、私と一夏君の関係かぁ。ん~、まぁ強いていうなら、同じ師匠の下で血の滲むような特訓を積み重ね、切磋琢磨しあった、姉弟子と弟弟子、かな?」
「何!? 一夏、本当なのか!?」
「ま、まぁ間違っちゃいないかな。実は、色々あって響さんの師匠、『風鳴弦十郎』さんに鍛えてもらってさ。」
「そ、そうだったのか・・・。しかし、特訓といっても何の特訓をしていたんだ? 剣なら、私達でなくても千冬さんが教えてくれただろうし、中学では剣道部等もあっただろう?」
「まぁそうなんだけど、弦十郎さんに鍛えてもらったのは、もう色々としか言えないかな。肉体的にも、精神的にもしごかれたし。」
「・・・すまん、言っている事は何となくわかるが。」
「あ~、じゃあ今度、箒も一緒に参加してみるか? そしたらたぶん、分かると思うし。」
「ふむ・・・。まぁ確かに、一夏がどのような特訓を積み重ねてきたのかは気になるな。では、都合があえば参加させてもらってもかまわないか?」
「あぁ。響さんも構わないですよね?」
「うん。いや~、こうやって切磋琢磨する仲間が増える・・・。青春ですなぁ。」
「響、なんか爺臭いよ、その言い方。」
「爺臭いはひどくないかな、未来!?」
未来さんのツッコミにショックを受ける響さん。でも、確かに何となく言い回しが年寄りみたいだなとは私も思った。響さん、あぁやってたまに年寄りみたいな発言をしたり、親父臭くなったりするから。だけど、ショックを受けてもガッチリと引っ付いてる笑いあってるあたり、これが二人の間で普段から交わされてる会話なのだろう。ただ、横のクリス先輩はちょっと呆れが混じった視線を向けてるけど。
「ったく、相変わらず熱い奴らだな・・・。そういう事は家でやれよ。いや、この場合寮の自室か? まぁ、それはともかくとして、久しぶりだな、箒。」
「お久しぶりです、えっと、クリスさんですよね?」
「おう、覚えてくれてたか。かなり短い期間だったから、忘れられててもしょうがねえっと思ってたが。」
「話し方や髪の色が特徴的なので、すぐ思い出しましたよ。」
二人がこう話すのには理由がある。まず、私と切ちゃんは一夏と箒、それと千冬さんは、何かと一夏と千冬さんが私達の孤児院によく来ていたので、一緒にいた私達はもちろん、施設内では保護者のような立場だったマムと、千冬さんの一つ下で当時後輩だった『マリア』は、なにかと会う事が多かった。だけど、クリス先輩はその頃、あまり人と関わろうとせず塞ぎ込んでいたので、一夏達と会う機会が極端に少なかったのだ。まぁ、さすがに見かねた『マリア』や『セレナ』、マム達のおかげもあって、少しだけ心を開いてくれたけど、その時には、私たちはもう3年から4年へと上がり、『IS』の存在も表舞台に出た後だった。つまり、箒が『要人保護プログラム』で各地を転々とする事になるまで、もうそんなに時間がなかったため、二人の接していた時間は少なかったという事だ。
ただ、箒も言うように、その頃からこういう『男勝り』、といえばいいのかな? とにかく、話し方が少し雑な印象を受ける話し方をしていたし、あの孤児院を見ても、クリス先輩のような髪の色はいなかったはずなので、箒の印象によく残ってたんだと思う。
「およよ、クリスちゃんも箒ちゃんと知り合いなの?」
「ん、まぁな。私らが『S.O.N.G』傘下の孤児院出身ってのは前に話しただろう? その時にな。」
「そうだったんだ。って事は、5人は幼馴染って事?」
「まぁ、そうなりますね。」
「そっかぁ。おっと、そういえばだいぶ遅くなっちゃったけど、自己紹介するね! 私は立花響!! 9月13日生まれの16歳O型で、身長はこの前『S.O.N.G』での測定で157センチ。体重は・・・、フフッ、もう少し仲良くなったら教えてあげるね。で、彼氏いない暦は年齢と同じで趣味は人助け。好きなものはご飯&ご飯! よろしくね、箒ちゃん!! で、こっちが――」
「――響の幼馴染で、親友の小日向未来です。よろしくね。」
「えっ、あっ、はい。こちらこそ。篠ノ之箒です。よろしくお願いします。」
(おそらく)響さんの自己紹介に戸惑いはしたものの、箒も自分の自己紹介を返していた。すると、まぁ予想通りと言うべきか、響さんが箒の名字に食いついてきた。
「ん、『篠ノ之』って事は、もしかして箒ちゃん、束さんの妹さん?」
「っ!?」
箒の事を『束さんの妹』と響さんが聞くと、箒は露骨に嫌な顔をして顔を背けた。事情を知ってる私達はある程度わかってる為、特に気にしなかったものの、その辺を知らない響さん達は怪訝な表情になったため、響さん達の近くに座っていた私と切ちゃんで事情を小声で説明する事にした。
「・・・すみません。箒、実は束さんとあまり仲がよくないんです。」
「えっ、そうなの?」
「優秀な姉と比べても、自分が勝ってると思えるのは剣道だけ、と思ってはいますけど、実際のところ、なんでもそつなく完璧以上にこなせちゃう束さんに対して、劣等感を抱いてるみたいなのデス。おまけに、あの人のせいで家族がバラバラになったって考えたら・・・。」
「・・・なるほどな。まぁ、家族とバラバラにされたとなりゃ、たとえ姉だろうが恨みたくもなるよな。」
「そうだったんだ・・・。」
「・・・私、ちょっと、無神経だったかな。」
「響さんは事情を知らなかったので、仕方ないとは思いますよ。」
簡単な事情を説明すると、未来さんとクリス先輩はそれぞれ納得してくれて、響さんは自分の発言に対して少し無神経だったかもと反省していた。まぁ、響さんは事情を知らなかったので、それに関しては仕方ないと私は思う。流石に会ったばかりだし、何より響さん(と未来さん)には兄弟や姉妹がいないから、そういう比較対象が周りにいないといなかったというのも理由の一つとして考えられる。余談だけど、クリス先輩をカウントに入れなかったのは、私達や孤児院の皆とある意味兄弟姉妹みたいな関係だったし、心を開いてからは何かと面倒を(どこかぶっきらぼうながらも)見てくれる頼りがいのあるお姉さんって感じだったから、ってところかな。
あと、3人には説明していないが、箒が束さんに対して怒ってるのは、家族と引き離されただけでなく、一夏とも引き離されたのも、束さんとの間に壁が出来てる理由の一つだとは思う。こっちはあくまで推測だし確証はないけど、それでも箒が一夏の事を好きだと考えると、あながち間違いではないと思う。・・・これを言うとまた、響さんが大きく反応しそうだったので、言うのは憚られたけど。
「ごめんね、箒ちゃん。無神経な事言っちゃって。」
「・・・いえ、気にしないで下さい。ただ、私があの人の妹だとしても、あの人とは違うので。」
「分かった。」
「(実の姉を「あの人」呼びか・・・。こりゃ重症だな。)・・・とりあえず、辛気臭え話はこれぐらいにして、だ。」
響さんが箒に殺気の発言について謝っていると、突然クリス先輩が私達の方を見てこう言ってきた。
「お前ら、来週イギリスの代表候補のヤツとやり合うんだって?」
「デデデデース!?」
「っ、どうしてそれを!?」
「いや、さっきたまたま廊下で1年生共が噂しててさ。『来週織斑一夏とS.O.N.Gコーポレーションの代表候補生とイギリスの代表候補生が、クラス代表をかけて決闘する』っていうのが。」
クリス先輩から知っている理由を聞いて、私は自分のクラスメイトの口の軽さを呪いたくなった。まずい、もしこんな事になった理由を洗いざらい吐くことになったら、説教で済むかどうか・・・。そう考えているとクリス先輩が、普段の先輩からは意外な事を言ってきた。
「まぁ、詳しい事情は聞かねぇよ。お前らもまだ入学したてで、色々はっちゃけたくなる事もあるだろうしな。」
「えっ?」
「デース?」
クリス先輩が言った事に、私達は一瞬耳を疑った。失礼かもしれないけど、クリス先輩は割と、後輩に対して厳しい感じの印象があったのだ。特に、間近で色々と響さんに対して怒る事も日常茶飯事だったので、学校でも結構こんな感じなのではと、私達は想像していたのだ。
そんな、意外そうなものを見た私達の表情を見てか、クリス先輩が怪訝な顔をして口を開いた。
「・・・ンだよ、その顔は。」
「いや、だって――」
「クリス先輩、割とそういう、自分が面倒な事をしなきゃいけない事って、嫌いじゃないかと思ってデスね・・・。」
「切ちゃん、流石にそれは失礼じゃ・・・。」
「あのなぁ、これでも私は先輩だぞ。後輩の面倒も見れないで、先輩風吹かせられるかってんだ。」
「クリス先輩・・・。」
「それにな、後輩っつーのは先輩に面倒をかけるもんだろ? そこのいやすこ(※1)バカはともかく、お前らがかける迷惑くらいなら、かわいいもんさ。」
そう言って、クリス先輩は優しくも頼もしい笑みを私達に向けてきた。その顔は、言外に『何かあったら私を頼れよ』と、私達に伝えている気がしたので、私は短く、「はい。」、とだけ答えた。
その後は軽い談笑をしながら昼食をとって、それからそれぞれの教室へと戻っていった。
(※1)いやすこ=食いしん坊の事。この時、私達が話している裏で、響さんが食い意地をはったようにいっぱい食べていたので、その事からこう言ったんだと思うよ、切ちゃん。
「さ、さいデスか。急な解説、ご苦労様なのデス。」
―――――――――――――――――――
side切歌
「あっ、良かった。3人とも、まだ教室にいましたか。」
夕日が教室へと差し込んだ放課後。
一夏と私達がそろそろ自分達の寮や家に帰ろうと思ったら、山ちゃん先生(教室内のクラスメイトの間で広まった、山田先生のあだ名デース)が織斑先生と一緒に入ってきたのデス。いったい何デスかね(・_・?)
「山田先生。それに織斑先生まで。」
「どうしたデスか、急に?」
「暁と月読、それと別件で織斑に連絡があってな。しかし、3人とも揃っていたのは好都合だ。探す手間が省けた。」
このタイミングで私達に連絡、デスか( -_・)?
まぁ何でもいいデスけど、一夏と私達で違う連絡って何デスかね(´・ω・`)?
「まず、暁と月読だが、すまん。月読には部屋を移動してもらう事になった。」
「何デスと!?!?」
「そんな、どうして!?」
織斑先生からの急な寮の部屋移動の連絡に、私と調は驚愕の声をあげざるを得なかったのデス。というか、流石に急すぎるデスよ!Σ( ̄□ ̄;)
だいたい、入学前に私達生徒の寮の部屋は決まっていたはずデス。それが何で急に――
「すまん、政府から急遽、織斑を寮に入れろという指示が来てな。慌てて調整した結果、悪いが月読には部屋を移動してもらう事となった。」
「そんな・・・。」
理由を聞いた調は、みるみる内にショボンとなっていきました。元々調も私も、学校行事の修学旅行等で旅館に泊まる時を除いて、だいたい一緒の部屋にいる事が当たり前だったので、2人部屋等の個室で離れる事ってなかったんデスよね。私としても、調と離れるのは嫌デスけど、・・・もう決まっちゃったものは仕方ないのデス。
「調、決まっちゃったものはしょうがないデスよ。別に、今世の別れって訳じゃないんデスから。」
「・・・・・・。」
私が心配しないでと言うと、調が無言になって、って調、そんな真顔になってどうしたデスか(´・ω・`)?
「・・・切ちゃん。」
「ふぇ、何デスか?」
「・・・了子さんとちゃんと連絡、取り合える? それも新しい部屋の相手に内密で。」
「う゛っ!? そ、それは・・・。」
調からの質問に、思わずたじろぐ私。確かに、了子に定期的に連絡を入れなきゃいけないなぁと思ってはいましたが、あれは調と一緒の部屋だったから特に気にしなくて良かっただけで、調と別々の部屋となると・・・、う~ん、上手くいきそうな案が即興で浮かばないのデス。調はポーカーフェイスが上手いのでその辺心配ないデスけど。
あ~、了子さんと言うのは、私達の持つ専用機を作った人で、社長さんの恋仲の『櫻井了子』さんの事デス。『S.O.N.Gコーポレーション』の技術主任も担当していて、私達の持つ『シンフォギアシリーズ』の基本設計を担当したのも了子さんなのデス。まぁ、少し変わった人ではありますが(´-ω-`)
なので、私達にとっては『相棒の生みの親』って感じなのデス。で、私達、実は入学前に「定期的に連絡をちょうだい。」とその了子さんに言われておりましてデスね。その連絡用として、持ち物にノートパソコンが含まれてて、それでやり取りする心算だったのデスが、調が同じ部屋でない以上、うっかり何か喋っちゃった時に面倒な事になりかねないデスし(-_-;)
と、色々考えていると、織斑先生から意外な助け船が出されたのデス。
「あ~、その点についてなら大丈夫だと思うぞ。」
「ふぇ?」
「織斑先生、それはどういう――」
「実は、櫻井教授から、『相部屋は極力、身内内に留めてくれ』との連絡があったんですよ。」
「了子さんから、デスか?」
「あぁ。・・・本来、あまりこういうのは褒められた事ではないのだろうが、お前達の場合は事情が事情だ。NGOとしての側面も持つ『S.O.N.G』の活動で、学園から離れなければいけない事態も発生する事を考慮して、極力お前達の知り合いか、もしくはその辺りの事情を酌量してくれそうで、かつ信頼のおける者と相部屋にするようにはした。」
「つまり、定期連絡に関しては気を使わなくていい、と?」
「そういう事だ。」
織斑先生の説明で私も調もようやく納得が言ったのデス。これなら、調と部屋が離れちゃう所を除けば、私も気楽に部屋替えを受け入れられるのデス。
その後、私達3人は鍵を受け取って、それぞれの寮の部屋へと向かっていきました。・・・何か、鍵を受け取った時に調と一夏の顔が変な感じになってたのはちょっと気になるデスけど。
あと余談デスけど、一夏の荷物は千冬さんが必要最低限だけまとめて部屋の方に持っていったらしいのデス。といっても、内容だけ聞いたら着替えと携帯充電器だけと、割と簡素だったデスが。流石の一夏も、これには「解せぬ。」と、千冬さんのいない所でボソッと言っていましたが・・・、アレ、地獄耳とかで聞かれてませんよね?(;・ω・)
とまぁ、気軽にここまでの話を言っていたのデスが、この翌日、あのトーヘンボクを真っ二つにしてやりたくなるとは、この時はツユほども思ってなかったのデス。
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side調
「じゃあ、アタシの部屋はここなので、お先に失礼するデース!」
「うん。切ちゃん、また明日ね。あっ、了子さんにもちゃんと連絡、忘れないように。」
「わかってるデスよ!」
切ちゃんはそう言って、鍵を開けて自分の寮の部屋へ入っていった。それからは無言で一夏と部屋へ向かい、その部屋の前についた所で、ここに来るまで無言を貫いていた一夏が口を開いた。
「・・・ついたな。」
「うん、ついたね。」
「「・・・・・・ハァ~~~。」」
どちらからともなく、溜め息をついた。いやまぁ、確かに知り合いにするとは聞いてたけどーーー
「ーーー・・・その『知り合い』に同じ部屋の鍵を同時に渡すって、どういう事なの? しかも、何の説明もなく。」
そう、私と一夏が先生達から鍵を受け取ると、その部屋の番号が同じだったのだ。まぁ、この学園内で学年が同じ知り合いとなると、一夏か箒ぐらいしかいないから、薄々そんな気はしてたけど。
それにしても、この組み合わせがもし切ちゃんにバレた場合、一夏の身が色々と危ないかもしれない。切ちゃん、こういう事に関しては色々と早とちりしがちだから、いきなり『マストダイ』とか言いながら、一夏に切りかかりかねない。一夏もそう思っているからか、微妙な表情をして言葉を返した。
「まぁ、あの場で説明してたらしてたで、切歌に俺が殺されそうだけど。」
「流石に、先生達の前ではしないと思うけど。でも正直、否定は出来ないかも。」
「だよなぁ。・・・せめて、バレるのは専用機が届いてからがいいな。」
「それまでに、情報が漏れなきゃいいけどね。」
「だな。」
そんな会話をしながら、私が鍵を開けて、二人で部屋に入る。部屋には既にそれぞれの荷物が運び込まれており、段ボール箱がいくつか置いてあった。といっても、一夏も私も、そこまで私物が多い方ではない(一夏の場合は千冬さんが持ってきたのが少ないのもあるけど)ので、荷ほどきや中身の確認なども然程時間はかからなかった。
「調、荷ほどき終わったか?」
「うん、終わったよ。」
「早いな。何持ってきたんだ?」
「ヨーヨーとローラースケート、それとノートPC。あとは一夏と同じ感じかな。」
「へぇ~、意外と少ないんだな。」
「元々、私はそんなに私物も多くないしね。身だしなみは最低限整えてるけど、別段オシャレが好きとかいう訳じゃないから。」
「そうなのか。あっ、そういえば調。シャワーとかの順番はどうするんだ?」
荷ほどきを終えて、服などを纏めていると、一夏がそう聞いてきた。そういえば、何だかんだ切ちゃんと以外で、同じ部屋で二人きりで生活する事は初めてだった。まぁ、相手は一夏だし、特に気兼ねする必要はないのは有難いけど、シャワーとかの順番は流石に決めておいた方がいいかな。・・・信用してない訳じゃないけど、万一の事があった場合、私が冷静ではいられなくなる可能性がある。
「ん~、先に使ってくれてもいいよ。私の場合、了子さんに定期連絡しなきゃいけないし。」
「あ~、そういやそんな事言ってたな。って、その連絡は具体的に時間とか決まってるのか?」
「ううん。了子さん、割と研究とか開発とかで平気で徹夜してるから。」
「束さんと同じで、その辺は生粋の科学者って感じだよな、あの人。」
「流石に食事はちゃんと三食とってるけどね。・・・まぁ、それはともかく、シャワーに関しては先に使って。時間とかは今日は初日だし、後で追々決めるって事で。」
「了解。じゃあ、先に浴びてるぜ。」
一夏はそう言うと、着替えを持ってさっさとシャワールームへ入っていった。まぁ、定時連絡は早めにした方がいいし、さっさと済ませてしまおう。
私は荷物の中にあったノートPCを電源に繋ぎ、諸々の機器を繋いで立ち上げると、私達用に作られた専用の通話アプリを起動して、了子さんと通話を繋げた。
ただ、後にもう少し時間をずらしてから通話していれば、その後の悲劇()は回避出来ていたかもしれないと、私は思ってしまった。
という訳で、調ちゃんのルームメイトは変更前とは違い、一夏になりました。まぁ、こうなると切ちゃんのルームメイトはほぼあの子になりますが、また次回発表させていただきますので、乞うご期待!!
そして、前回一夏が言っていた姉弟子こと響さんが嫁と皆のクリス先輩を引き連れ大登場!! 会話の中でだけですが、マリアさんとセレナ、そして最強のOTONAこと源十郎さんも登場していますが、この世界ではセレナは生きています。ただまぁ、奏さんと同い年な事を考えると、なかなか直接絡むことは少ないかも。
あと、響のお父さんは響が『S.O.N.G』と絡みやすくするように設定を変えました。この世界じゃダメ親父じゃないですのであしからず。
それにしても、いよいよAXZも残すところあと2話か。時間が経つのは早いものです。見晴らしのいい神物件で独り暮らしする羽目になっちゃった原作ビッキーの運命はどうなるのか。というか、毎度ほんと公式が宣伝で余韻ブレイクしてくるから、ある意味あれが一番楽しみだったりする今日この頃ですwww
では、また次回!!
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以下の情報が解禁されました。よろしければ見てください。
・立花響(&ガングニール Type-H)
・小日向未来(&神獣鏡)
・雪音クリス(&イチイバル)