皆さんはお祭りがあってもはしゃぎすぎないようにしましょう(笑)
今日も私は散歩する。
川こえ、山こえ、平原こえ。
今日も私は散歩する。
今日はどこに行こうかな...
今日は魔法の森へ
ここも湿っていて、森の木々によって日光が遮られている。
だが、今日は涼みに来たのではなく、紫様からお使いを頼まれたのだ。
内容は香霖堂へ手紙を渡しに行くこと。
手紙の内容も気になるが、私はそれより気になっている事がある。
ここはどこなのだ、と言うことである。
近くに見えるのは、キノコと木。それだけ。
道順はメモを渡されたのだが、途中で落としてしまった。私は覚えている気になっていて、歩いていたが...全く覚えていなかったようだ。
迷って1時間位にだが、不安感と恐怖感以外に襲ってくるものは無い。まぁ、こんな所に生き物がいる方が不自然だもの。
この魔法の森の空気は猛毒らしく、人や動物などが生きることは(一部を除いて)不可能である。
その一部と言うのは私みたいに妖怪だったり、特殊な方法を用いている人間とかだ。
しばらく歩いていると、1人の白黒魔女と出会った。
特殊な方法を用いている人間。と言うか正しくは魔法使いなのだが、彼女が1番わかりやすい。
前にも弾幕ごっこで負けているので顔は覚えていた。
彼女はキノコを採っているようで、木の根元に生えているキノコを一心不乱に採っている。
私はその魔法使いのあとをつけることにした。
あの魔法使いは確か香霖堂に良く出入りしていたはずだ。なぜ知っているか?紫様に聞いたんですよ。
しばらく魔法使いのあとをつけていると、魔法使いが急にしゃがみ込んだ。
何事かと思いしゃがみ込んだ先を見ると、そこには1本の刀が落ちていた。
それを魔法使いは手に取り、肩に担いだ。大きさ的には日本刀のようなものだが、ただならぬ存在感を私は感じた。
「香霖への良い手土産が出来たぜ」
と、魔法使いは言った。
その言葉から私は、彼女は香霖堂に行くことを察した。
ならば後はついて行くだけだ。
更に歩くと不思議な建物が見えた。
店の前の看板には、[香霖堂]と書かれていた。
それと、扉にかかった[休憩中]という札も見えた。
そんな物には目もくれず、魔法使いは扉を乱暴に開けた。
私は外から様子を伺う。さっきまで動くものが無かったような店内は、爆竹を鳴らしたように急に騒がしくなった。
窓から店内を見てみる。
魔法使いが店主にさっきの刀を見せびらかしている。店主は興味が無さそうに、本を読みながらその話を聞いていた。
しばらくすると、魔法使いが満足そうな顔をしながら店から出てきた。
私はその魔法使いとすれ違うように、ドアから店内に入った。
店の中は薄暗く、読書などは出来そうに無い。それでも店主は本を読んでいた。
私はゆっくりと近づき、店主の膝の上に乗る。
店主は驚かず、私の首に付いていた手紙を受け取った。
店主はその手紙を読むと、顔を青くしたり、白くしたり、時にはため息をついたりしながら読んでいた。
その間、私は店の隅に置いてある壺の上に座っていた。
ひんやりしていて気持ちが良い。
しばらくすると、店主が近づいてきた。その手には私が運んできた手紙と、店主が書いたであろう手紙を持っていた。
店主は私に店主が書いた手紙を渡し、
「君のご主人はちょっとひどくないか?」
と言ってきた。手紙の内容が気になったが、後で紫様に聞けば分かるだろう。
私は手紙を持って店を出た。
外は既に暗くなりはじめていた。
鳴き始めている虫の声を聞きながら、私は香霖堂を背に歩き出した。
そして私は家に帰った。
今日の散歩はそれで終わった。
いいお使いだった。