書いたはいいけど話はそこまで進みませんでした。
ヒロインがいないなと思い200年ものの
後、個人的にエンリと皇帝陛下が好きです。この世界線においても頭皮と胃を痛める皇帝です。
エンリも登場させたいけど、まだアインズ様出せてないからなぁ…。
あれから、三日が過ぎた。皇帝との会談を重ねて新設されるモンスター対策省の業務内容・規則・賃金などを決めたり、他の有力者に根回しをしたりしている。
心理の読み合いに自信はあったが、皇帝は腹の中をなかなか探らせてくれない。だが、確実に信頼が足りないのは目に見えて分かる。早い所、有用性をアピールしておきたい。
そこで、有用性アピールの一環として、モンスター対策大臣の初仕事である事をしようと考えている。
ある事とはニグンから聞いた話だが、陽光聖典がビーストマンに襲われている竜王国を救援していたらしいのだ。その竜王国をモンスター対策大臣として救援したらどうかと考えている。
陽光聖典が居なくなった性で竜王国が滅んだとなると、少し後味が悪いのもあるのだが、他国とはいえ救国の英雄というのは発足したばかりの組織の泊付にはピッタリだろう。
名声が広まれば他のユグドラシルプレイヤーが気づいてくれるかもしれないし。
…………
よく考えてみると…
何故、僕は異世界に来てまで仕事に追われているのだろうか。
幻想郷でのんびりとスローライフを満喫したい。
大臣の役職は、モモンガさんや他のユグドラシルプレイヤーを探す為にはいいかなと思ったが中々にハードだ。
とは言っても、多少の気は使うものの四騎士の人達やフールーダと話すのも案外、悪くないし楽しい。特に妖夢は四騎士の人達に剣術指南しているし。
後、それによって四騎士の皆さんは妖夢との実力差を実感したらしく、少し落ち込んでいたので四騎士の人達には賄賂と言ったら聞こえが悪いがバフ系のアイテムを送っておいた。
それよりも、レイナースって言う子がマジでいい子過ぎる。一緒にお茶したり、お喋りをするのだが、孫を持ったお婆ちゃんの気分になれる。(だが、BBAとか言ってはいけない)
多少は人間だからこちらに近づく理由に、打診的な考えもあるだろう。だが、それでも彼女はまだ人間として純粋な方だと思う。
ここまでの仲になれた理由は呪いの解除した事もあるだろう。それに、よって忠誠や尊敬に近い感情を持たれているから素直に接してくれているのだろう。
だが、それでもちゃんと接してくれるならこちらも向き合うのは当然だと思うので今後も交流を深めていきたい。
あとフールーダも研究熱心ないい人だった。ただ、熱心すぎて魔法の事だと我を忘れてしまうのが彼の欠点とも言えるが。
「紫様、お伝えしたい事が…」
思考に夢中になった頭を現実に戻すように、後ろに控えていた藍が耳元で囁く。
「何かあったのかしら?」
「紅魔館を見張らせていた式からの連絡ですが、紅魔館で怪しい動きがあると。」
神妙な面持ちで話す藍。
え、本当に? 割とガチで幻想郷崩壊の危機なのでは?
僕の思考は停止した。
ージルクニフ 視点ー
八雲 紫、あの女の行動原理はある程度は理解が及ぶ分、王国の化け物王女よりはマシだが十分に化け物地味ているな……。
諸貴族への根回しは有能な部類ではあるものの、至って普通であった。だが、奴が化け物地味ていたのはそこではなく人心掌握にあると言わざるを得ない。
既に、帝国守護の要である帝国四騎士とは打ち解けているのも問題なのだが。それに加えるように、打ち解けた上で追い打ちをかけるように国宝級のアイテムを渡すという一見、財力任せの様なやり方を、奴は最も効果的なタイミングを見計らって行っている。
普段なら賄賂のような手段が通じない相手でも有効な様に対策した上でだ。これを偶然と言うのは出来すぎている。
そして、奴の仲間が一流の剣術使いということもあり、お茶会と称して稽古をつけたりしているらしく、四騎士自身も実力差を認めているようで受け取ったアイテムをその時に使用しているらしい。
四騎士は完璧に落ちたと見て間違いないだろう。
フールーダについても、魔法の研究について話し合っている様で仲が良いようだ。
やつの策略は俺の周りの人間を落としていき、情報を吸収し、少しずつ帝国への影響力を強めるというものだろう。
俺がこの推測に行き着く可能性が高いのに、自らの有能なことを隠さないのは、俺が血統や地位より有能さを基準に評価しているからだろう。早々に、有能さをアピールして宮廷まで入れば、後は疑われようがどうとでもなると思っているからに違いない。
少なくとも、既に帝国四騎士とフールーダについては奴に対して警戒を解いている。今の奴らなら、酒の席なんかで帝国の機密を奴に漏らしかねない。
さらに、奴はモンスター対策大臣の初仕事として、竜王国への救援に行ったらどうかと言ってきた。確かに、他国を救えば箔が付くだろう。
帝国周辺は騎士が見回りをしている分、モンスターも少ない。それ故にモンスター対策省は他国に出るしか功績は挙げられないだろう。だが、奴の本心は帝国を掌握した後のことを考えての行動だ。
今、竜王国は存亡の危機に陥っている。そこを救えばどうなるか。奴の名前は一気に英雄として広まるだろう。
勿論、それだけではなく竜王国に返せないほどの恩を売れる。いや、何も問題を解決してしまわなくてもいい。1度でもビーストマンどもに勝ち、ビーストマンを一時的に退ければいいのだ。奴が居なければ竜王国が滅ぶような環境を維持し続ければ、さらに効果的だろう。
その様な状態になれば、言うことを聞かなければ滅びる国となり、傀儡国と言っても差支えの無い状態になるだろう。
何故、それだけで傀儡国が手に入るのに帝国が今まで竜王国を助けなかったか。
それは戦力が足りないことに起因する。帝国騎士を派遣すれば、帝国は消耗するだろう。王国との戦いを行っている身としては、消耗は避けたいので正規軍は送れない。フールーダを送ることも出来るが帝国秘蔵の戦術がバレるデメリットを考えると竜王国を傀儡にするメリットがあっても釣り合わない。
だが、奴らは違う。本気を出さなくとも奴の仲間と奴ならば、ビーストマン共を追い返す程度こなしてくるだろう。
そうなれば、奴は一度に2つの国を手に入れることが出来る様になるだろう。奴が竜王国を傀儡にした後に帝国に反旗を翻した場合、帝国は奴の仲間と帝国四騎士(少なくともレイナースは確実)やフールーダと竜王国を相手にして戦わなければならなくなる。はっきり言って不可能だ。
だが、ここで奴を止めても無駄の可能性が高い。奴からすれば、竜王国を助けてから帝国を取るという行為には、権力簒奪時の民衆の賛同を得やすくするためのパフォーマンスに過ぎない。なぜなら、奴らは現状でも奇襲なら帝国を落とせるのだから。その上であえてパフォーマンスをするのは英雄が国の実権を握った場合、最初から悪印象を抱く人間は少ないからだ。その手の人間は政治が出来ず、その後の政治から不満が生まれることも多いが奴ならば、政治の方も問題なくこなしてしまうだろう。
さらに、帝国と竜王国の2つの国の国力を合わせれば、元々帝国だけでも落とせる王国など余裕で落としてしまうだろう。
加えて、法国も人間の国家がまとまる事に関しては妨害はしないだろう。八雲 紫の地位はモンスター対策大臣だ。モンスターへの対抗政策を打ち出していれば、逆に喜ぶかもしれんな。
皇帝は頭に十円ハゲが形成され始めていることに今はまだ気づいていない。さらに、皇帝は胃も痛めることになる事になるとはこの時は思いもしなかっただろう。
ー八雲 紫 視点ー
かなりの時間、困惑し、言葉が出なかった。
「そ、それは異変を起こすという事かしら?」
「いえ、それだけではなく、我々が外の世界へ出たこともあってか、外に出ることを目的としているようです。」
本当に幻想郷の危機だろう。紅魔勢はかなり優遇しているから強さで言えば、幻想郷でも有数の勢力なのだ。
「霊夢は何をしているのかしら?」
「協力はしていないようですが、幻想郷に害がない内は動かないようでしょう。」
異変が起きていない為、動いていないという事か。
「そうね、紅魔館の住人を外の世界へと出ることの出来る様に、私達から今回の転移異変に関する調査協力としたらどうかしら?」
「それなら落ち着くかとは思いますが、外の世界の危険性や彼女達が外の世界で問題を起こす可能性を考えると現実的ではないかと。」
藍は少し考えると、こちらを向いて淡々と説明した。
「いいえ、逆だわ。藍、今は中で問題を起こされる方が危機的状況と言えるわ。外の世界で幾ら問題を起こそうが、私達には関係の無いこと。そこで危険な目にあって痛い目を見れば反省もするでしょうしね。だけど、中で今大事を起こされたら?」
個人的には、ユグドラシルの時を考えると力を持つ紅魔勢に幻想郷で暴れられる方が不味い。外の人間が幾らか死んだ所で関係はないのだから。
やはり、八雲 紫というキャラに心が引っ張られている気がする。幻想郷の住人以外なら多少死んだ所で問題ないと思える程度には。それに依頼という形にすれば、紅魔勢の足取りや外で行った事については把握ができる。勝手に出られるよりましだ。
「確かにそうですね、紫様。」
藍も理解したようで、幻想郷への被害より外に被害が出ることを取ったようだ。
「それじゃあ。1度、幻想郷に戻ろうかしら。」
指輪の効果を使い、隙間を作り出して藍を連れて転移する。妖夢や萃香は何かあった時の為に、残しておく。
幻想郷にある八雲家につくと、そこで藍と対策を考える。何かよからぬ事が起きる前触れか、ふと外を見ると家の前にある木が風で揺れて、震えているような気がした。
「紅魔館のメンバーが内部で暴れた時の対策も一応、考えとかなくてはならないわ。」
そう、紅魔勢は本当にかなり優遇している。どう優遇しているかと言うと、四人もLv 100がいるという事もあるが、パチュリーが超位魔法を使える特殊なステータスの構成をしているからでもある。幻想郷で超位魔法を使われるのは問題だ。
因みに、レミリア・フラン・パチュリー・咲夜がLv 100で、美鈴がLv 70程度、小悪魔がLv 50程度という構成だ。あとメイド妖精多数。後は、なんかゴブリンが住み着いてる謎設定があったのでLv 42クラスの奴を置いていた気がする。
そのまま、藍と話を詰めた結果ある考えに行き着いた。その考えとは…
ー 紅魔館 ー
吸血鬼の住む館で、偉そうに椅子に座る一見、子供に見える少女こそが主のレミリア・スカーレットである。
「パチェ、あのスキマ妖怪がいない間に外に出る算段をつけましょ。大体、あのスキマ妖怪だけが、外に出ているのも癪にさわるじゃない?」
レミリアは悪態をつきながら、スキマ妖怪こと八雲 紫だけが外にいる現実をよく思わないでいた。簡潔にいえば、退屈なので外に出たいだけである。既に、外に出ることは紅魔館のメンバーで話し合って決まっているのだが、外に出る方法を決めかねていた。
「言うけど、レミィ。外の世界に出るのはかなり大変そうよ。」
その言葉に反応するパチュリー・ノーレッジ。
「なら異変を起こして、その混乱に乗じたらどうかしら?」
「可能でしょうけど。そうなると博麗の巫女が動くんじゃないかしら? 外にまで着いて来られたら面倒よ。」
本を読みながら、パチュリーは強行突破した場合の可能性を述べる。
「あらあら、幻想郷は全てを受け入れますけど、その考えが過ぎてはそれに対する力を行使することも禁じてませんわ。」
「盗み聞きかしら? 八雲 紫。 今出てきたという事は邪魔する気なのかしら」
いきなり、スキマから現れた八雲 紫を睨みつつ、カリスマ的なポーズをとるレミリア。
「そんな気はないわ。外の世界に出るのを条件付きで許可しようという好意的な話だと言うのに、心外だわ。」
「八雲 紫。貴方がそんなことを言うなんて珍しいわね。条件付きでとかいう上から目線は癪だけど、外に出ようとしているのを知られた現状、無理に外に出ようとすればこちらも消耗するでしょうから、条件次第で乗らないこともないわ。」
「そう。なら、条件は私が渡す仕事をやってもらう事と幻想郷の存在の秘匿でどうかしら。対外的には仕事の依頼という形にすることで、他の幻想郷の住人への言い訳としては十分でしょうし。仕事と言っても外での出来事の報告やたまにやる事を手伝って貰うくらいよ。行ってもらう国なんかはこちらで指定させては貰うけど…。」
「まぁ、いいわ。それで構わないわ。外の人間についてはどうするのかしら?」
「外の人間に関しては、人としての禁忌を犯したもの以外はなるべく殺さない程度にしてくれればかまないわ。」
「逆に罪人なら問題なく、普通の人も多少なら問題ないという事かしら?」
「えぇ、外の世界で問題にならない程度であればかまないわ。」
「なら、交渉成立ね。咲夜、準備をしておきなさい。」
(外に出てしまえばこっちのもの、厄介な仕事を持ってこられたらバックれればいいわ。)
場合によっては、裏切るという選択肢を残しながらレミリアは咲夜に準備をさせる。
「お嬢様、了解致しました。」
今回の話では徐々に精神まで八雲 紫になって言ってます。例えば、レイナースのことを考える時に人間という括りで見てます。その後の幻想郷を第一にしている所なんてそのままですね。アインズさんと合流する頃にはどうなっている事やら…。
追記
誤字報告ありがとうございます。