暗い。どこまでも続く永遠の闇。光届かない深いところにまで落ちてきてしまったのだろうか。
「ライト!」
そう叫んでみるも、この世界にそんな呪文は存在しないのだから勿論杖から光が出ることはなく、情けない自分の声が反響するだけであった。もしここに誰かがいたのなら、穴があったら入りたい。
『おい』
声が、した。低くしゃがれた男の声だ。声の発生源はどこだろうか。周囲を見渡してみるも声の主は見当たらない。当然だ、ここは暗闇なのだから。
『小娘』
しかし、なぜだろう。この声を聞くたびに額から脂汗が垂れてくる。極度の緊張状態からくるものなのだろうか。
「アイリス返事しろ」
……この声!まさか!!
「アキあう!?」
デコピンされました!!酷いです!!
「ボロボロじゃねえか」
「それはミミックが原いあう!」
「あいつ、開けるなって言ってたよな?言ってたよな?」
「アキト!痛い!痛いからー!!」
「カイルみたいにボコボコにされたいか?」
それだけは死んでもゴメンなのです。
あんな血だらけボロボロになったら女としての人生が終わるのですよ!!
一回遺跡の入口へと戻り、私の服を変えてからまた遺跡探検再開なのです。僕達は迷いながら辿り着く場所を探し続けなのです。
悲しくて涙流してもいつか輝きに変えてみせますよ!!ショータイムでふ!!盛大に噛みました。
気を取り直して。遺跡は不思議が沢山なのですよ。
「(ふんすっ!)負けない!」
「気合い入っているのはいいがヘマだけはすんなよ」
「あうっ」
なんて痛い所を付いてくるんだ……アキトくん!
「宝箱は無視していいからな?」
「えっ」
私が……宝に弱いことをまさか知っていますね!?ジョセフ・ジョースター見ているな!?
……言いたかっただけです。
「無視していいからな?というか無視しろ。俺たちが取るから」
「……はい」
カイルさんは遺跡に書いてある文字の解析をするべく少し奥の方にいるらしいです。悪いことをしたかもしれません。
───私がヘマをしたから。
「おい」
「あうっ」
頭にチョップ入れられました!私こう見えても主席なんですよ!?過去のことですけどね!!それでもバカになったらどうしてくれるんですか!?
「自分のせいとか考えていただろ」
「……っ!」
「確かにお前は失敗したよ。その失敗のせいで時間も大幅に遅れた。俺たちの静止も聞かずに勝手に宝箱開けたりしてな」
「あう……」
返す言葉もありませんが、そこまで言う必要ありますか!?
「だが失敗は誰もがすることだろうが」
「……えっ?」
「え、じゃない。その失敗を次に活かせばいいだろ」
そう言って口角を上げるアキトくん。
うう……やっぱりいい人だよ……それにしても
主人公君ってこんなキャラだっけ。
やっぱりアキトくんは不思議が沢山なのです!
「余所見するな」
「あうっ」
いつも通り、頭にチョップを入れられました。あうあう……
早く付き合えよお前ら
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