ここまでの点数。
トップ怜:37100
二位セーラ:27700
三位円依:23000
四位泉:12200
トップは連続で親満(※1)を上がったエース園城寺怜、続き高得点での和了りを見せるセーラに、一度の親満クラスのみで追いすがる円依。
四位泉は一人他者と離される展開にあったものの、まだ一回の親を残し、その覇気は十分であった。
「……どこが勝ちます?」
「多分このまま怜やろなぁ、放銃せーへんから、セーラとか、どうしても遅い手つくりたがるし」
「そういう意味では、二条の7700はいたいですね……やむを得ないとは思うんですが」
「あそこで悩んだだけ二条もすごいわ、まぁそれでも勝つとしたら――」
オカルトだろう、少なくともこの対局はそうだ。あまりにも流れが不自然すぎる。竜華はオカルト派(※2)ではないが、オカルト自身を否定していない。
浩子もオカルト自体は研究対象として大歓迎だ。その上で話をするなら、この対局はオカルト絡みの対局だった。
その上でオカルトに逆らった上がりを見せたのは、三位の円依とトップの怜だった。
南二局がそんな、あやふやな空気の中で開始される――
――南二局、親円依、ドラ表示牌『4』――
(これは……)
(なんか……)
(嫌な予感や…………)
上から泉、セーラ、そして怜。
六巡ほど卓を回してのこの感想である。胡散臭げな視線を浮かべる中、三人の思考は一致していた。
――円依捨て牌――
東東東南南南
ものの見事に暗刻が二つ、しかも役牌である。
間違いなく普通の手配はしていないだろう。
(――一巡先)
牌をツモった怜が精神を集中させ、未来の先を垣間見る。
「……これ、は」
(怜/打三索
『ロン、24000』)
「――なるほどなぁ」
――円依手配――
一二三四五(赤)六七八九45(ドラ)5(ドラ)5(赤)(ドラ)
(確かにこれなら役牌はいらへん、東と南の暗刻を最初から要らないものとして扱うのは理解できへんけど――甘いで一年。その手は透けた――!)
怜/打四筒
「――、」
円依は無言のまま次の牌に手を掛ける。ある種不気味な静けさとも言え、また異様な瞬間でもあった。
「……カン」5「55」5
空気が一気に、底冷えした。
これまで円依は何度も不可解な打牌を続けてきた。それはもはや“なんでもあり”とすら思わせるほどの万能振りで、傍目から見れば、あまりにも全能すぎた。
故に、誰もが感じた。
この手この場でこの一打。上がっても、可笑しくはない。
そして――
「――ツモ、8000オール」
それが、最悪の状況で爆発した。
――南二局一本場、親円依、ドラ表示牌『西』――
「――今度は、普通ですね」
「まぁ、そうやな」
あまり他人に聞こえないような声量で、浩子と竜華が言葉をかわす。両者はここで、完全に円依の手配に食い入っていた。
――円依手配――
二三四①②③⑤⑤(赤)23456
「捨て牌もわかりやすいメンタンピン(※3)の河、これがあの倍満に化けることはない……」
「でも聴牌、速いですね」
この時局は五巡目、聴牌気配もなく完全に闇の中の一発、タンヤオが付けば出和了りで泉を飛ばせるし、そうでなくともこの局面での三面張、上がれないはずもなかった。
「あぁ、せやけど……怜も張ったで」
竜華は軽く怜の方へ寄りながら、両者を深く観察する。怜は難しそうな顔をして、牌を眺め、円依は至って平常だ。
激流と、清流と――ぶつかり合うはずのない二つ、片や弾き飛ばされ、方や呑み込まれ。
それでも両者は、ぶつかり合う。
円依が自摸る。
持ってきたのは三索、当たり牌ではない。しかし、
――円依の顔が曇る。
円依/打2
「……っ!」
怜は苦虫を噛み潰し、自分の自摸を待つ。
(やってくれるやないか――!)
思考が己を支配する。
自摸は知っている。ならばと戦略を組み立てる。次の巡目、怜が動く。
「――待ちを変えた……!」
竜華の静かな声が、響く、サブローの待ちから、ノベタンへと組み換え。
続けざま、円依が四筒を自摸、ピンフ系へと入れ替える。
円依/打⑤
怜が自摸る、更に牌を変える。
円依が待ちを見て取った。
打つ。
変える。
戦いが、続く。
滑るように流れるように、クルクルクルと場面が変わる。
剣戟のような鍔迫り合いが続いた。
そして、
「――、」
赤五萬、ここに来て打点向上の手。
円依が――打つ。
円依/打二
「――ロンや! 7700の一本場は8000!」
終局間際だった。聴牌を維持する形に取り、結果円依、ここにきて直撃を受ける。
「……そう、きたか」
思わず漏らす声には、若干の焦燥と、悔恨が詰まった。だがしかし、そこにはある種逆説的な力が宿った。
――南三局は、怜の安手がセーラに直撃、ほんの2000程度だが、
トップ怜:39100
二位円依:39000
三位セーラ:17700
四位泉:4200
ここまでで、怜がオーラスのトップに座ることとなった。しかし二位円依との点差はたった1100点、どれだけ安い手であっても、自摸ればそれで逆転だ。
勝利者はこの二人に絞られた――とはいえ、三位のセーラはラス親、逆転も不可能ではない。
泉の目にも、決して諦めといった感情は見られなかった。
そして、オーラスが始まる。
泣いても笑ってもこれが最終、激闘と呼ぶにふさわしい戦いの終焉へ、それぞれが思いを載せて、踏み入れた。
――オーラス、親セーラ、ドラ表示牌『6』――
(――手配は良い、連荘や、円依か怜から一発取れば、後はオヤッパネで逆転できる。勝つんや、絶対に!)
――江口セーラ、始動。
(流局は――ない、一本場も許さない、もう誰にも、ウチの居場所は明け渡さへん!)
――園城寺怜、奮起。
(みんな、強い、私を越える園城寺先輩はもちろん、江口先輩も泉も、心が、思いが強い――私は、この人達を倒さなくちゃいけないんだ!)
――瀬野円依、歓喜。
(ハハ、ここにきて、この手か――九種九牌。ええやん、やったろうやないか!)
――二条泉、決意。
それぞれが、思いを持った。
それぞれが、意思を固めた。――最終戦が始まる。
♪
(ハッた! 幸いまだ二条を飛ばす手やない、ここはダマで――それでも親満や!)
セーラ/打二
先制はセーラ、しかしここはリーチをかけない。怜を討つ、円依を撃つ、そのために、この闇の中は、譲れない。
「チー!」 「2」34
怜/打⑨
(ウチは一巡先を見れる、誰よりも先の麻雀を見とる、せやから、そんな私が速さを得たら――一体誰が、勝つんやろうなぁ)
「………………」
円依は静かに牌を積もると、手出しで牌を切り出す。現物ではあるが、河には未だ一枚しか見えていない。
円依/打⑨
(――よし、聴牌、これで自摸れば私の勝ち! けど、そのためには八筒を切らなあかん。ここまで無茶をしてきた、じゃあ、それがまだ続けられるのか?)
チラリと河を見渡し、最後に円依を覗き見る。泉には、ある予感があった。
(多分、無理や、八筒は園城寺先輩の危険牌、それに円依の手配は私の八筒を誘っている。ここまでそうだ、円依は周りの河に合わせ打ちをして、手を進めてる)
つまりここで八筒が通れば、既に聴牌気配が濃厚なトップ目の怜に対して、八筒全てが現物になる。
円依はここまでそうした周囲の危険牌に隠れ、合わせ打ちを続けてきていた。
故に、今回もそれを許せば、円依の手には安牌が増える。
(私がここにいる目的は? 負けないこと、つまり勝つこと。でも今それは難しい。無茶な所で手を伸ばすか、はたまたここではない次の場所でそれを目指すか……私が、選択するんや)
泉/打――九
(今はいらへん、絶対に……一度ここでバイバイや、私は――置物なんかじゃ決してない!)
周囲の雰囲気が、空気が、急激に百八十度転換する。
泉の迷いない一打は、辺りにはたまた落胆か、はたまた納得かを抱かせた。
(ここまで、二条には国士の気配が漂っていた。けどこれで確定や、泉は間違いなく上がるつもりで九萬を打ってる。その上で、今まで利用される形だった円依を出しぬいた)
円依の様子が、見るからに変わっていることに怜は気づいていた。
国士をハッた泉が、それを手放し浮いたはずの八筒を抱える。コレにより、今までリスクを減らしてきていた円依が、ここに来てそのリスクをすべて引き受けることになる。
セーラの打牌は一索、喰いタン濃厚な怜とは無関係の牌。
(次の巡目、――コレやったら)
怜/打六
怜の選択は自摸切り、しかしたっぷり悩んで、先を加味した上での自摸切りだ、そういう意味では、この自摸は最善と言えたかもしれない。
(今回に限って――いや前々局もそうやったけど、捨て牌は普通。こういうところを見ると、基本はできてるんよね)
少なくともデジタル的にはまだまだ未熟な怜と比べて、円依の手配は安定感があった。
まるでそんな打ち方が普通であるかのように、あのおかしな結果は、全て偶然か幻か何かであると、言っているように。
(多分それが、この子のチカラなんやろな。結果だけを考慮する、過程を全て吹き飛ばして、結果だけを重視する打ち方――多分この子は生粋のオカルトやけど、その判断は、全部自分なりのデジタルなんや!)
他人の牌、自分のツモ、王牌にハイテイ牌。様々な牌の在り処を判断する嗅覚と、それを全面に押し出した上であがってみせる支配力。
そしてそれらをかなぐり捨てて、全て結果のため――自分の麻雀のためにつぎ込まれた麻雀力(マージャンヂカラ)。
(おもろいやん。そこで一度手を緩める二条も、それを物ともしない――)
円依/打⑧
(円依も!)
その手に迷いはなかった。その打ち筋に、鋭さがあった。
泉は驚愕する。セーラは面白いと思う。怜は――最後の闘志を燃やした。怜には見えているのだ、次順ツモで上がって終了。しかしそれはある過程を敷いた上での未来だ。
(次の巡目、私は、“私の自摸以外”一巡先を覗いてへん、つまり、次の二条と次のセーラがアンタの和了り牌を出せば、アンタの勝ちっちゅうことや)
泉/打⑧
泉は当然現物の八筒。そして雰囲気が大きく変わる。テンパった。セーラもそれは感じていた。
(ツモ――ならず、七索は、泉には現物。円依にも筋やし、怜にも当たらへんやろう――けど、ダメなんや、七索はションパイ、筋の四筒も一枚しか河にはでとらへん)
一度手を崩す。
選択肢として十分考えられた。まだ勝負は十一巡目。
(せやからここは――こいつや。これならまず円依には当たらへんし、怜にも安牌。泉も、ウチから上がることはない――!)
――円依捨て牌――
南東白一28
四④⑨⑧
(通るはずや、円依のわかりやすいタンヤオ手なら、この牌は――必ず!)
セーラ/打北
泉の国士に使われている北、実質一枚切れの牌、そして残り二枚のうち一枚も、セーラの手の中で頭として残されていた。
だから、上がらない。
上がれない、はずなのだ。
(――私は、私の一巡先だけをみた。せやけど、“そう”なんやな、たとえいつものように一巡先を見ていても、私はそれを止められへんのや)
怜が、ゆっくり牌を倒す。解っているのだ、円依という雀士を、ここまで円依が自分らしい打ち方をしてきたのを。
しかし、怜はその諦めを、牌を倒すという行為を、ついぞすることはなかった。
何故ならば、させてくれなかったのだ。円依が、怜に。
怜は見てしまった。
円依を、
あまりにも苛烈で、あまりにも情熱的で、あまりにも鮮烈な、闘士としての――円依の笑みを。
(……あ、やばいわ)
怜は、それを見て気づいた。
自分は牌を倒せない。ここで勝負をあきらめられない。
人一倍か細くて、誰かに守ってもらう生き方をして、それでも誰かの役に立ちたくて――こうして自分のチカラを、仲間たちの元で振るって。
それがどんな形であろうと、自分の最善を、麻雀にぶつけ続けてきた怜は。
(――これ、楽しゅうてしょうがないわ!)
そんな円依に、最後の最後まで勝ちたいと思わずには、いられないのだ。
そして、勝負が、大きく動く。
それはそう、とても大きな意味を持って、宣告された。
「ロン、――3200」
勝利宣言と、誰かが呼んだ。
――円依手配――
一二三七八九111東東東北 北(和了り牌)
最終結果
一位円依:42200
二位怜:39100
三位セーラ:14500
四位泉:4200
♪
「過程の排除? なんやそれ」
「えぇ、まぁ仮説の段階ですけど」
半荘終了後、浩子を中心に卓を囲みながら、先ほどの分析会のようなものが開かれていた。
面子は変わり、怜と円依が抜け竜華と浩子が卓に入った。
本題は瀬野円依――不可解なオカルト雀士の事だった。ちなみにとうの本人は卓を離れた怜につれられ、一年が屯している場所へと突貫させられていた。
「私が思うに、オカルトには幾つかの種類があるんです」
浩子がそう言いながら、肺を持たない左手の人差し指をピンとたて、一を表す。
「まずひとつに、デジタルな打ち方をするのに、時折勘や感覚にたよって、合理的でない選択をするタイプ」
それはたとえばジンクスだとか、直感だとか、言わば経験に従ったアナログ的なオカルト。
「もう一つはいわゆる流れっちゅうのを信じてそれに手を加えようとするタイプ」
これもそういった直感に法ったもので、アナログ的な立ち位置に当たる。亜空間殺法のように、論理的ではないが現実的に効果のある打ち方がコレに当たる。
「そしてここからがオカルトのオカルトたる所以……いわば能力者的なチカラのオカルトです」
「怜みたいな?」
竜華が首を傾げながら例を持ち上げる。怜曰く、一巡先が見れるというのは、まさしく何かのチカラが働いたかのようなオカルトだ。
それは例えば、ジンクスの延長線、ツモの偏りであったり、周りを圧倒する雰囲気などの支配のようなモノであったり。
「いいえ、園城寺先輩は特別例外的なタイプです。本来こういうチカラっていうのは場の支配に直結するもんなんですわ」
「それが……あの瀬野なん?」
園城寺怜は能力者である。しかしそれは極めて例外的で、ツモにはあまり干渉しない特殊なチカラなのだ。
「そうですそうです。園城寺先輩は特別ですけど、瀬野のそれはすごくわかりやすい……言わば場の支配とツモへの嗅覚、アナログ的な流れの察知や、オカルト的なチカラの操作が行えるんでしょう」
ただ、その使い方が特殊であるのだ。
「ひたすらに感覚を頼って、それだけで麻雀をするなら、こんな打ち方必要ないんです」
例えばの話、相手のツモや聴牌の状況がなんとなく解り、それが自身がそうなるように“支配している”から解るのだというチカラが使えたとして。
そのチカラを持つ人間は、ただそのチカラに従って打てばいい。望んだように、思うがままに卓は動いて、そしてその人間は勝つだろう。
円依の“根本”もそんなチカラなのだろう。
しかし、円依はあまりにもそのあり方が特殊だった。
「――そうして繋がるのが、過程の排除っつぅ訳か」
得心がいったと、セーラは何度か頷く。
過程の排除、言葉としては曖昧なもの、しかしこれまでセーラは、何度もその実態を間近で受けた。そして、先の半荘に於いては、大きな敗北を喫してしまった。
セーラの言葉を受け取った、浩子は頷き言葉をつなげる。
「瀬野の麻雀における特徴はひとつ、彼女の配牌と、完成形は大きくその姿が変わっている、それだけです」
だが、そこに至るまでに、円依の捨て牌は異様の様体を晒さなくてはならない。それは円依が廃棄した過程を、周囲にまざまざと見せつけているのだ。
つまり、他家にはいらぬ圧迫感、読めなくなった手配、どこから飛び出てくるかもわからない上がり、それらすべてが、のしかかってくるのだ。
「円依は多分、いろんな打ち方ができると思うんです。南二局の親番で、園城寺先輩に直撃を受けた場面がありましたよね」
「……えぇそうですね。あれは多分、瀬野が完璧ではない、っちゅうことの証明じゃないかとは思うけど」
泉がピン、と指を立て、話の中に割って入った。
それに浩子が反応し、興味を持った竜華とセーラが屈みこむようにそれに耳を傾ける。
「あの時の手は、聴牌するまで……いや、園城寺先輩の和了り牌をつかむまでは、すごく平凡だった。……違いますか?」
「いや、違わへんけど、よく分かるなぁ」
わかりきったような泉の言葉に、肯定した竜華が感嘆の息を漏らす。泉は何でもない様子で、更に続けた。
「前に似たような状況に出くわしたんです。その時は確り和了ったんですけど、円依は多分、普通のデジタル打ちもすることはあります」
言いながら、泉が牌を叩く、ツモ上がりだ、これで泉がトップで半荘を終えたことになる。静かな卓ではあったものの、どちらかと言えば収支安定した打牌で泉がトップを守りきっていた。
「――ちょっと待っててください」
終わったやいなや、浩子が勢い良く立ち上がる。
何か用事があるのだろう、近くに置かれていた、自分自身のカバンをとりに、向かったようだ。
「あったあったありました」
一分も立たないうちに、浩子の手元にはタブレット型の端末があった。主に部の成績が記録されているデータが詰まった代物だ。
監督や記録係にあたる生徒の力を借りて、作り上げた部内の牌譜もここにはあるのだ。
対面、卓の反対側に座っていたセーラが立ち上がり、素早い動きで後ろに回り込む。竜華と泉も、それに続いた。
「入部初日からの、瀬野の牌譜と、二条の牌譜です。二条の牌譜は非の打ち所のないデジタルですが、瀬野の牌譜は基本的には訳の分からない素人モノです」
けど、と前置きを残しながら。
その中から、浩子は二つの牌譜を並べた。
どちらも配牌二向聴からメンタンピン三色を上がった手配だ。
「上が二条、下が瀬野です。二条には途中何度かムダヅモがありますが、どちらも理想的な手の運びをしてます」
「――打ち筋も、さほど変わらない、正着打だけをした場合の手配ですね、これ」
「面白みのない牌譜やなぁ、けど、円依のこれ不気味すぎるやろ、普通すぎて」
「ホンマやわぁ、むしろなんか違和感が」
あまりにもあまりな、上級生二人の言葉、泉は苦笑いとともに嘆息した。そんなものだと、諦めた顔をしている。
「まぁ何にせよ今後も研究、分析が必要ですわ……それはもう、隅から隅まで」
「モリアガッテンナー」
「何にしたっておもろいやん」
総括するように、竜華が辺りへ視線を這わせる。そうして、目当ての人物を見つけると、そちらに向けて声をかけ――
「なぁ、怜――」
――声をかけ、ようとして。
「ロン! 友情大三元や!」
涙目になった部員を相手に、円依を巻き込みダブロンを決める、大人気のない千里山現エースの姿を、目に入れた。
「って、何やっとんねん!」
竜華のツッコミが、賑やかな部室の中に、響き渡った――
1、親の満貫、12000だからちょーつよいよー
2、円依のこと、現実では主に流れやツキと呼ばれる目に見えない、科学的に説明のつかないものを信奉する者の事。
3、面前、タンヤオ、平和、基本的な手役のこと。これを軸に三色や一通などを見ながら高い手を作っていくのが常道である。
※以下あとがき※
というわけで、頑張って麻雀打っていきます。
主に麻雀描写が主となる予定です。
咲みたいな練られた牌譜を目指しつつ、できる限りぶっ飛んだ話を書いて行きたいです。
次回以降の更新は書き溜めが進み次第。
目標は全国優勝です。