ア「絶望の荒野か。名前の通り、気が滅入る眺めだな」
ルビ「本当。1人でこんなとこにいたら、ヴールに取り込まれなくても、心が折れそう………」
ロ「でも俺たちは1人じゃない。だから行けるはずだ。だろ、テルン」
ナ「いいこと言いますわね。その通りですわ」
ル「それにしても、星菜、大丈夫かな?まだ目を覚まさないけど」
コ「だいじょぶかな?………チョンチョン」
エ「あ、あまり騒がない方が………時間が経てば目を覚ますんじゃないかな?」
コハ「うん!きっと、目を覚ますよ!みんな一緒なら大丈夫だよ。ね、テルン!」
テル「はい、大丈夫です!」
ゼ「へぇーえ、すっかり仲良しこよしで結構なこっちゃないの。場の空気ってやつをまるで読んじゃいねぇがな」
声のする方を見ると、
ゼロスとメルディが立っていた。
メ「ゼロス。読むのは本がこと。空気は読めないよー」
ゼ「………メルディちゃん、調子狂うから、ちょっと静かにしててね」
ロ「ゼロスとメルディ………また待ち伏せしていたのか?」
ゼ「ばーか。そんな暇じゃねぇって。俺達も探してたんだよ。お前らが探してる珠ってやつをさ。ちょうどいいわ。いい加減うんざりしてたとこだし、俺様の代わりに頑張って探してく………」
ジュ「………え?何?」
ゼロスはジュードを見て、固まった。
ちなみにジュードは現在、星菜をおぶっている。
ゼ「ちょっとちょっと!おたく何役得してんの!俺様と代わってくれない!?」
ジュ「な、何のこと?」
ゼ「おたくが!星菜ちゃんを!おぶってるっしょ!そこ、代わってくれない!?」
ジュ「え、えと、あ、あの」
シェ「ダメよ、ジュード。星菜は、あなたがおぶってて!………あなた!」
ゼ「はい?」
シェ「星菜に近づかないで、星菜には指一本触れさせないから!」
エス「私たち、美少女親衛隊が星菜に触れることを許しません!」
コハ「星菜は私たちが守るんだから!」
ティ「そうよ、だからその汚れた手で星菜に近寄らないで」
ルー「………なんか、守り隊から、親衛隊にランク上がってねぇか?」
メ「バイバ!ゼロス、汚れてたか?」
ゼ「汚れてない!てか、何なの!あの団結力は!それに、美少女親衛隊って何!?」
ア「そこは触れないでくれ。………というか、レーヴァリアのヴールの拡大はラーフ・ネクリアのせいじゃないのか?ナハトだってラーフは倒したいはずだ。なのに、なぜ邪魔をするんだ!」
ゼ「あ、話切り替えやがった………コホン、さぁてね。そうなのかもしれねぇしそうじゃないのかもしれねぇ。どうだっていいんじゃねぇの」
ア「なっ!」
メ「あ、あのなー」
ゼ「おっとメルディちゃん、余計なこと言うのはナシよ」
メ「…んー……」
ヴ「………何故だ?ラーフが復活すればレーヴァリアだけじゃない、俺たちのもとの世界だって危ないはずだ。お前だってもとの世界に誰か大切な人がいるんじゃないのか?まさか滅んでいいとは思ってないだろう」
ゼ「きれいさっぱりみんな滅ぶ、………案外、それも悪くないかもな」
ミ「………世界が滅ぶことをどうでもいいだと?」
ヴ「おまえ………」
コ「そんな………ほんとに?ほんとにそう思ってるの?今は忘れてても、みんなもとの世界に家族とか友達とか大切な人がいるはずなのに………あなたには、いないの?」
ロ「どうかしてるぞ、おまえ!自分の世界までどうでもいいなんて、本気で言える訳ないだろ!?」
ゼ「で、れいの珠探さねぇの?それとも………」
ソ「………ヴール!!」
メ「ゼロス、もう時間切れみたいだよぅ」
ゼ「あーぁ。まだ俺様の話終わってねぇのに。気が短ぇな、ナハトのやつ」
ロ「ナハト!?あいつも来ているのか!」
メ「トーゼンだよぅ!でないとメルディたちヴールに取り込まれるよ」
ロ「どこにいるんだ!」
メ「わからないよ。でも、安心!戦うが、メルディ達だけだよ」
ジ「仕方ないわね。それじゃまずあなたを倒してから、珠を探すことにするわ」
ゼ「いいねぇ、その冷たい言い方。………そんじゃ、お相手願うとするか!」
ロ「ゼロス、どうしても戦うのか!」
ゼ「おいおい、いい加減腹くくれって。………メルディちゃん、例のやつ頼むわ」
メ「はいな!」
ルビ「気を付けて!新手よ!」
ルー「たまたま居合わせたようなこと言って、やっぱり仕込んでんじゃねぇか!」
『………ぅ……』
ジュ「あ、気がついた?でも、今は危ないからじっとしてて」
『私………確か、珠に触れて……!!ご、ごごごめんなさい!おぶってくれてたみたいで!すすすみませんでしたぁ!!』
ジュ「気にしないで?………今、ゼロスたちと戦ってるところなんだ。だから、危ないからじっとしててね」
『う、うん』
シェ「星菜!気がついたのね!今、野獣ゼロスを退治してるところなの!」
レ「星菜ちゃんに触れてもいいのはダンディーなオッサンくらいよ」
リ「ファイアーボール!」
ミ「ロックトライ!」
レ「ゲフッ!ギャーー!………酷くない?オッサンに対して酷くない?」
ミ「すまない。星菜には近づけさせぬようシェリアから言われていてな」
リ「馴れ馴れしく星菜に近づいてんじゃないわよ!オッサン!」
レ「しくしく………こうなったらやけだ!喰らえ!ウィンドカッター!」
ゼ「うわっと!!俺様に八つ当たり!?」
メ「メルディも戦うよ!」
フ「守護方陣!」
コ「グランシャリオ!」
ティ「バニシングソロゥ!」
ルー「ふう、よし、1ぴき残らず倒した………よな?ったく、面倒かけやがって」
ア「ルークの言う通りだ。これ以上続ける意味はないが、どうする、ゼロス?」
ゼ「ってぇ~………手加減知らねぇんだな。やめやめ、やーめたっと」
ルー「へ?どういうことだ?」
ゼ「物分り悪いねぇ。俺ら降参するって言ってんの、な、メルディちゃん」
メ「はいな、コーサン!メルディ、疲れたよぅ~」
ゼ「お疲れ~メルディちゃん。でも、もうちょっとだけ、な?」
『信用、してもいい、のかな?』
ノ「な~んか、めちゃめちゃ怪しいんだけど」
ガ「散々、俺たちの邪魔してきたんだしな。どうする?」
テル「あ、あの、このお2人からは、その、悪意みたいなのは全然、感じないです。」
ナ「信用してもいいんですの?私には分かりませんわ」
ハ「確かにこの流れで信用しろってのも勝手な話よね~………開けてみちゃう?」
ナ「それはおよしになって」
ハ「あら、残念、グフフ!」
ロ「ゼロス、前は負けてもすぐ逃げたのに何で今回はあっさり降参したんだ?」
ゼ「それは教えられないね~………睨むなよ、冗談だって。ま、ナハトの加護もなくなっちまったし、このままじゃヴールの餌食だしな。事情はおいおい話すとして、とりあえず、お前らの熱~い心意気にほだされたってことにしといてくれよ。代わりといっちゃなんだが、俺様たちも珠探し手伝うからさ。うひゃひゃ」
メ「そうそう、手伝うよ~はよはよ」
ロ「はぁ………時間も惜しいし、追求は後にして、珠を探そう」
ナ「………なかなか見つかりませんわ」
『本当、見つからないね』
ロ「こんな場所だからな。諦めずに探すしかない、頑張ろうぜ」
ゼ「………ん?こいつはひょっとして……うおーい、何か見つけちまったんだけど」
ナ「珠が見つかったんですの?」
ロ「こんだけの人数で探してたのに、よりによってゼロスがかよ」
メ「ワイール!すごいな、ゼロス!」
ソ「ずるい」
ルー「お、おい、まさかあいつ壊しちまうんじゃ」
ゼ「………ほれ、珠」
『え、あ、ありがと………!!ま、また…だ……』
ガ「お、おい、大丈夫か?」
ーあ………君の………この………心………してー
『う………うぁ………』
ナ「大丈夫ですの?酷く取り乱していますが……」
ー泡………ろば………ふ………ー
『………ぁ、う………はぁ…はぁ…』
メ「大丈夫か?すごく辛そうよぅ」
『大……丈夫。』
ゼ「無理すんなって、俺様が運んで……」
リ「タイダルウェイブ!!」
ティ「ホーリーランス!」
エス「スターストローク!」
シェ「インディグネイション!」
ミ「レイジングサン!」
コハ「エクスプロード!」
メ「ライトニング!」
ゼ「ギャーーー!!ゲフッ!ゴフッ!」
シェ「言わなかったかしら?星菜に近づかないでって」
コハ「我ら、美少女守り隊が許すとでも思った?」
エス「星菜が汚れてしまいます!」
ミ「すまない。私も、どう意見だ」
メ「はいな、汚れるの、よくないよぅ」
ゼ「ちょ、ちょっとメルディちゃん、何で攻撃したの?」
メ「ん?メルディな、びしょーじょまもりたいに入ったよ!だから、メルディ、星菜に近づいてくるやつ、ボコボコよ!」
ゼ「そ、そう」
ア「これが、望みの珠か……」
ティ「それにしても………星菜、その珠に触れたら頭痛がするみたいね。」
『あ、うん、なんか、頭に流れ込んでくるの。言葉が……というより、歌?でも、途中までしか聞こえないの』
ルビ「でも、私たちが触っても、なにも聞こえないわよ?」
ジ「もしかしたら、星菜は歌姫だから聞こえるんじゃないかしら?」
メ「すごいな、星菜、特別よぅ!」
『あの歌、何としてでも、知る必要がある気がする。』
リ「無理しちゃダメよ。あんたはすぐ無理するから」
ゼ「気を付けな。ナハトとジェイドたちが絶対ワナ張って待ってるだろうよ。それに、ユーリは強いぜ?お前らも気づいてるだろうけど、この間は本気だしてなかったからな………ジェイドの旦那もな。俺でさえ手の内明かさねぇんだ。せいぜい気を付けるこった。」
メ「………そう。ジェイド、怖いよぅ。プレセアもな!気を付けるが必要!」
『それでも、進まなきゃね』
ア「気を付けて行こう。」