?「……あっあのあの、起きてくださいです」
『……ん、もう朝?』
?「えっえと、ここは夢の中です」
『夢の中?……おやすみ』
?「ねっ寝てはだめです!おっ襲われちゃいますです!」
『おっ襲われる?!どこどこ!どこにそんな変態がいるの!?』
?「あっ起きてくれたです」
私は目を覚まし、辺りを見た。緑豊かな森だった。
『……あれ?……ここ、どこ?たしか、部屋で寝たはず』
?「はっはじめまして、ぼっぼくはテルンっていいますです。」
『テルン?……可愛いね。ここどこかわかる?』
テル「ここは夢の……!!」
『テルン?どうし……ひっ!』
テルンはここがどこなのかを説明しようとしていきなり怯えた。何かと思って振り向くと、狼のような魔物が3びきこちらへと近づいてきた。
『とっ、とりあえず、にっ逃げよう!』
テル「はっはいです!」
走って走って魔物から逃げたがあちらの方が早く、囲まれてしまった。
『どっどうしよう!逃げ場がないよ!』
テル「たっ助けてぇ!誰か!誰かぁー!」
?「いた!」
?「魔物に襲われている。助けよう!」
『……う、うそ…』
テルンが言っていた夢の中だからなのか、TOSの主人公ロイドと、TOGの主人公アスベルが助けに来てくれた。
?「……。」
?「どうしたんだ?」
?「いや、勇んでみたのはいいが、戦い方とか俺達知ってるのかなって……」
?「う、そう言われると自信ないな……でも多分、大丈夫だ!」
?「え?」
?「ほら、俺達剣を持ってるだろ。ってことはきっと戦ったことがあるんだ。やろうぜ!」
?「ご、強引だな……。でもそうだな。迷ってる場合じゃない。行こう!」
二人がぎこちないが、なんとか魔物をやっつけてくれた。
?「大丈夫か?」
?「はぁはぁはぁ……あ、あのあの……ありがとうでした……」
?「怪我は無さそうだな。俺はアスベル、こっちはロイドだ」
ロ「よろしくな!お前は?」
テル「は、はい!え、えとボク、テルン、ルフレスのテルンです。あ、ルフレスというのは種族の名前で」
『落ち着いて、テルン。……私は夢月星菜。星菜でいいよ』
テル「は、はいです!……そ、そうだボク、みなさんを探してたです!」
ア「俺達を?」
テル「はいです!みなさんは夢見る目覚めの人ですよね?」
ア「夢……見る、」
ロ「目覚めの……人?」
『テルン、そのこと、詳しく教えてくれる?よくわかんなくて』
テル「え、あの、ち、違うんですか?」
ア「いや、違うもなにも、」
ロ「なぁ」
テル「で、でもでも、ちゃんと人の姿してるですよ!?」
ア「というより俺達、どういう訳か名前の他、何も覚えてないんだ」
テル「え!!」
『……本当?』
ロ「ああ、さっきだって最初は剣の扱いすら自信なかったんだよな。やってみたら、なんとかなったけどさ」
ア「2人共気がついたらこの森にいた。だからここがどこなのかも分からないんだ。知ってたら教えてくれないか?」
『お願い、テルン』
「覚えて、ない……そんな……儀式がうまくいかなかった?それともヴールのせい?」
ア「テルン?」
テル「はっ!?あ、す、すみません。えとあの、ここはレーヴァリアです。分かりやすく言うと夢の世界、です!」
ロ「夢の世界?さっきみたいなやつがいるのに?」
テル「あ、えとあの、そういう意味じゃなくて、その、眠る方の夢です、けど……」
『……つまり、今ここにいる私たちは現実では眠ってるってこと?』
テル「は、はいです!………と、とりあえずもっと安全なとこに行かないですか?この先にボクたちルフレス族の街があるです。そこでもっとお話しするですから……」
ア「確かに、いつまでもここにいるとまた襲われるかもしれないな」
テル「こっちです!」
ロ「あ、おい!」
『行こう、ロイド、アスベル』
「だな、今はついて行こうぜ!」
ア「うん、そうだな。」
私はロイドとアスベルと一緒にテルンを追いかけた。
ロ「お、あれがそうか?」
テル「はい、ルフレス族の街です。もうすぐ着くです!ここからだと小さいですけど、結構大きいんですよ」
ロ「へぇ。そういえば街にはお前の仲間も沢山いるのか?」
テル「あ、えと、それは、いるにはいるんです、けど」
ア「なぁ、テルン」
テル「はははい!なんでしょう、アスベルさん!?」
ア「アスベルでいいよ。いや、ここが夢だっていう話がどうもまだ信じられなくて。歩きながらでいいから、もう少し、何がどうなっているのか、話してくれないか?」
『わ、私も……(ロイドとアスベルがいる時点で夢だわ)』
テル「……は、はい分かったです。実はレーヴァリアは今……」
ア「!!テルン!危ない!」ザクッ
テル「え、わ、わあああっ!?」
ロ「アスベル!アスベル、大丈夫か!?」
『きゃあああ!!』
ア「不意討ちを受けるとは、油断した」
ロ「ヤバイな。結構いるぞ」
ア「くっ……これは毒か……!」
『ア、アスベル、だ、大丈…夫?』
ロ「テルン、星菜、お前たちは下がってろ!」
テル「ででででもでも!」
『でも、アスベルは毒を……』
ア「無理するな、下がるんだ!」
テル「は、はい!すすすみません!」
『テルン、離れよう!』
ア「なんだ!?あいつら、テルンを狙ってるのか!?」
テル「わわっ!」
『テルン!危ない!』
私がテルンを庇うのと同時にテルンを狙っていた魔物へ何処からか矢が放たれた。
ロ「弓矢!?だれだ!?」
?「助太刀しますわ」
ア「き……君は?」
?「話は後ですわ。先にこの魔物たちをなんとかしましょう」
『あ、あの!この魔物、毒を持ってるから気を付けて!こっちの彼も毒を受けたんです!治せないですか?』
?「まぁ、毒ですの?なら、私に任せなさい!今、治して差し上げますわ!穢れを浄化せよ、リカバー!」
ア「毒が消えていく……!すまない、助かった!」
?「傷ついてる方を助けるのは当然のことですわ」
ア「君は覚えているのか?その……術とか、記憶とか」
?「まぁ、ひょっとしてあなた方もですの?実は私もなんだか……」
ロ「2人共、喋っている場合じゃないぞ!」
?「いけない、今はあの魔物たちを退治するのが先ですわね」
ア「そうだな、片付けてしまおう!」
そう言って彼らは魔物に向かって駆けて行った。
魔物は先ほどまで狙っていたテルンよりも、術を使う彼女を狙い出したため、私とテルンは三人の邪魔にならないように離れていた。
『やっぱり記憶がないからかな…』
テル「え?」
ぼそりと呟いた言葉に、テルンが反応した。
『いや、なんかロイド達の戦い方がぎこちない気がするなー、と思って』
テル「そ、そうなんですか?ボクは戦えないですから、よくわからないですけど…」
いや、まあ、私も戦えないけど。
少し、戦っている三人の方へ近づくと、一番後ろにいる弓使いの女性がすぐに気がついた。
?「貴女!?危険ですわ、下がっていなさい!」
『わかってる。三人とも戦いながら聞いて!』
前線で戦ってるロイドとアスベルも驚いたようにこちらを見たがすぐにヴールに向き直る。
『ロイド!君は剣を2本持ってるんだから、片方で受けて、もう片方で斬れるでしょ!!』
ロ「そうか!頭いいなお前!!」
いや、ちょっと考えればわかるのでは?まあ、仕方ないかロイドだし。
『アスベル!アスベルはえっと、その…!鞘に手を掛ける癖があるから、きっと剣を鞘から出し入れして戦ってたんじゃないかな!!』
ア「剣を出し入れ?…もしかして抜刀、か?やってみる価値はある…」
アスベルは一度剣を鞘に仕舞う。そして
ア「一閃!!」
刀を抜きつつヴールを斬り飛ばした。
『弓使いの貴女!飛んでるやつは毒持ってるし、二人は戦い難いだろうから打ち落とせる?』
?「ええ!わたくしに任せなさい!!」
弓使いの女性は飛んでるヴールを的確に矢で撃ち落としていく。
テル「すごいです!星菜さんの一言で皆の動きが良くなったです!」
『いや、私よりも、すぐに実践して出来ちゃうあの三人のがすごいよ』
私とテルンが話していると、3人はあっという間にヴールを全滅させた。
?「なんとか勝てましたわね」
ア「ありがとう。助かったよ」
ロ「ああ、俺たちの剣だけじゃきつかったな」
?「どういたしまして」
三人は会話をしながらこちらへやってきた。
ロ「それと、星菜もサンキューな!」
『へ?あ、ううん。私はなにもしてないよ?』
?「あら、謙遜なさらなくてもよくってはなくて?なかなかの指示でしたわよ?」
『ありがとう。でも貴女の弓矢の的確さに比べたら…』
?「わたくしとしたことが、人と会えた嬉しさについ力が入ってしまいましたわ」
うふふ、と笑う女性からは気品が溢れていた。
?「わたくしはナタリア・L・K・ランバルディア。…ナタリアで結構ですわ」
ロ「そっか、俺はロイド。よろしくな、ナタリア!」
ア「アスベル・ラントだ。よろしく」
『夢月星菜です。よろしくね』
弓使いの女性、ナタリアを加え、私たちはルフレス族の街を目指した。