テイルズオブソムニウム   作:エステリーゼ

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20話 取り込まれし者

ガ「結局、珠を起動させる方法が分からないまま、ここまで来てしまったな」

 

ロ「橋は前に崩れた時のままだ。…………まてよ、ジェイド達はどうやって出入りしてたんだ?」

 

ノ「毎回、ナハトにぷか~って空に浮かべてもらってたんじゃない?」

 

ジェ「さすがに数人まとめては無理でした。ですから必要に応じて橋を元に戻していたんですよ。私たちのためにね」

 

ルー「出したり消したりかよ。やっぱすげえんだな、ナハトって」

 

テル「あ、あのボクもやってみるです。…………、…………。…………!!」

 

『頑張って!テルン』

 

 

テルンは祈るように目を閉じた。

すると、光が溢れ、その中から橋ができた。

 

 

ルビ「すごい…………本当に出来ちゃった」

 

ロ「すっかり一人前の夢紬だな!」

 

『やった!すごいよ!テルン!』

 

テル「あ、ありがとうございますです。みなさんが信じてくれるから何でもやれそうな気がするです!」

 

ナ「ふふ、ずいぶん自信がつきましたのね。頼もしいですわ」

 

ア「よし、じゃあ中に入ろう。何があるか分からない。みんな、気を付けてくれ」

 

 

私達は橋を渡り、

メランコリウムへと足を踏み入れた。

 

 

ルビ「暗いね……それにすごくひんやりしてる」

 

ノ「いかにもお宝がありそうな雰囲気。なっにっがっあっるっかっな~」

 

ソ「…………あそこ。誰かいる」

 

テル「ルフレス族の夢守たちです。やっぱりここにいたですね」

 

ソ「つんつん………この人達つついても起きない」

 

ジュ「ちょ、ソフィ!危ないよ!」

 

ソ「そう?」

 

『寝ている人を無理に起こしちゃダメだよ?』

 

ソ「そっか、わかった」

 

ジェ「…………そのくらいで起きたりはしないでしょうが、不用意なことはしない方がいいですよ。ナハトの話ではラーフを封じるために夢を見ている…………つまり、結界を作り続けているんだそうですから。」

 

ジェ「しかし、ラーフが力を強めるにつれて、全ての夢守の力が必要になった。それでも、もう限界に達しつつある。彼らが抑えられなくなるのも、時間の問題でしょう」

 

ナ「だからテルンと星菜を犠牲にしようとしたんですの?」

 

『…………犠牲になれば、ラーフを封じることが出来るのなら……』

 

エス「駄目です!星菜!犠牲になんかなっちゃ駄目です!」

 

『……エステル……』

 

シ「エステルの言う通りよ、犠牲の上に成り立つ平和なんて……そんなの……」

 

ナ「……他にも何か方法はあるはずですわ。シェリア、私達は最後まで諦めませんわよ」

 

ユ「おしゃべりの時間は終わりだ。お出ましのようだぜ」

 

 

話をしていると、

奥からナハトが現れた。

 

 

ナハ「…………来たね」

 

ア「ナハト……!思念体か」

 

ナハ「わざわざ珠を全部持って来てくれて礼を言うよ。…………ジェイド、ご苦労だったね」

 

ジェ「ええ、どうなることかと思いましたが、皆さん、大変素直で助かりました」

 

ガ「どういうことだ、ジェイド!」

 

ユ「いてて、手が痺れちまった。きつく縛りすぎだっての」

 

ルビ「ちょっと、ユーリの縄が解けてるじゃない。いつの間に!?」

 

『え?…………?…………ゼロス?』

 

 

ルビアがそう言い、星菜は誰が解いたのか探っているとゼロスが不信な動きをしていた。

 

 

ゼ「ほいほい、お次はプレセアちゃん。お待たせ~っと」

 

プ「ありがとうございます」

 

ジェ「いいタイミングでした。さすがですね」

 

ロ「ゼロス、おまえ………」

 

ゼ「騒ぐなって。ここでジェイド達が動けないとここまで来た意味がねぇからな」

 

フ「くっ…………やはり罠だったのか……!?」

 

テル「そんな、でも……でもでも、みなさんから悪意は感じなかったのに、本当に感じなかったのに……」

 

ジェ「これで予定通り、3つの珠が揃いました。ナハト、次はどうするつもりですか」

 

ナハ「知れたことさ、ジェイド。いまこの場で、珠を壊し、テルンと歌姫を殺すんだ」

 

『…………っ!』

 

 

ナハトはそう言い、

冷たい目でこちらを睨み付けた

 

 

テル「……ナハト!やっぱり本気で……どうして……?」

 

ルー「てめぇ、テルンは自分の子供みたいなもんだろが!」

 

ロ「そうだ、そんなことはさせない!」

 

ナハ「夢の中でまで騒々しい………ジェイド、早く済ませなよ」

 

ジェ「お断りします」

 

ア「!?」

 

ナハ「……なんだって?」

 

ジェ「耳が遠いんですか?いけませんね。お断りする、と言ったんですよ」

 

『……ジェイド』

 

ジェ「ラーフが復活すれば、私たちの世界も滅ぶ。つまり我々全員が死ぬというのに、そんなことする訳ないでしょう」

 

プ「………当然です」

 

ロ「え?それじゃ、何か見返りの約束とかがあったから協力してたとかじゃないのか?」

 

ユ「おいおい、オレたちの本体は、それぞれ自分の世界にあるんだぜ?どんな約束だって意味なんかねぇよ」

 

 

ジェ「そういうことです。私たちの目的は最初からラーフの撲滅、ただ1つ」

 

リオ「ふん、食えないやつらだ。まさかとは思ったが、ここまで計算していたとはな」

 

ナハ「僕を……僕を騙したのか。目覚めの人に過ぎない分際で………」

 

ジェ「………それすら思い出せませんか。そもそも我々にラーフの危険を説いたのは貴方だったんですが。貴方は自分で矛盾していることに気づいてもいない。いや、それどころか指摘されてなお、理解することもできない。それこそが貴方の精神が取り込まれていることの何よりの証拠です。…………ラーフにね」

 

ア「ラーフに!?ナハトが!?ジェイド、一体…」

 

ナハ「だましたな!だました!!だました!だました!だました!!だましただましただましただました!!!ジェエエイドォォオオ!!!!消えてしまえ!!!」

 

ジェ「!!」

 

『ジェイド!…………っ!!』

 

 

ナハトはジェイドに向かって衝撃波を放った。

星菜は咄嗟にジェイドを突き飛ばしたため、衝撃波を食らった。

 

 

ジェ「…星菜…」

 

テ「ファーストエイド!星菜、無茶しないで」

 

『ティア…ごめんね』

 

ソ「大丈夫?星菜は私が守る」

 

テル「目覚めの人を呼んだのはボクたち……だからボクが守るです!」

 

ナハ「どいつもこいつも………そうかい、そんなに僕が嫌いなら自分に殺されるがいいさ!」

 

 

ナハトはそう言うと、どこからともなく自分達そっくりな魔物?が現れた。

 

 

ルビ「え、あ、あたしたち!?」

 

ノ「ぜ、全員こっちにいる、よね。ど~なってんの!?」

 

ヴ「…オレたちの姿をしたヴールかっ!」

 

ソ「ニセモノ…」

 

『なんか、気味悪い……自分の姿なのに……』

 

ス「胸クソ悪いマネしてくれんじゃねぇか!」

 

ルビ「テルンだけ向こうにいないみたい。どうして……?」

 

ノ「ルフレスは作れない、とか?」

 

ナハ「ここでみんな死ね!2度と目覚めない眠りに落ちるがいい!!」

 

ルー「胸糞悪ぃ……てめぇ、なんか胸糞悪ぃぞ、ナハト!」

 

フ「気を付けろ!もしあれが本当に僕たちと同じ力を持ったヴールなら………厄介なことになる」

 

ユ「心配すんなって。なんとかなんだろ」

 

ジェ「もちろん我々も協力しますよ」

 

ゼ「やれやれ、やっと本気で暴れられるって訳だ」

 

メ「メルディも頑張るよ!」

 

プ「私もやります」

 

ガ「要するにナハトがおかしくなったんで一芝居打っていた。そういうことでいいんだな、ジェイド?」

 

ジェ「話が早くて助かります。ほら、来ますよ」

 

ナハ「がはぁ!!」

 

ルビ「あ、ナハトが逃げる!どうして?」

 

『きゃ!!』

 

ミ「しまった!星菜が!!」

 

 

ナハトが奥へと姿を消した。同時に星菜は自分の姿をしたヴールに連れてかれてしまった。

すると、通路が壁で閉ざされた。

 

 

ロ「なんだ、ナハトが通った後、通路が壁で塞がっちまったぞ。あれじゃ追いかけられない!」

 

リ「壁なんてあたしのファイアボールで壊してやるわ!」

 

エス「私もホーリーランスでお手伝いしますね」

 

ルビ「ならあたしはイラプションで!」

 

ミ「なら私はサンダーブレードを」

 

コハ「そんなのじゃ駄目!私の殺劇舞荒挙でぶち壊してあげる!」

 

レ「ちょ、コハクちゃん?物騒よ?ジュード君何か言ってやってよ」

 

ジュ「殺劇舞荒挙なら、僕もできるよ…………手伝うよ(ニコッ)」

 

ゼ「いや、そうじゃなくて………てか爽やかな笑顔で言うことじゃないでしょ!」

 

コ「だいじょぶだよ。いざとなったらホーリージャッジメントするから、ね?」

 

ゼ「…………あ、うん」

 

ル「ジュードとコレットも、入ったんだね…………守り隊に」

 

ユ「………なぁ、前見たときより美少女守り隊だっけか?あれ、収まるどころか、広がってねーか?」

 

ア「いや、いつの間にかこうなってたと言うか……何でこうなったというか……」

 

テル「あ、あのあの、ボクがあそこまで行って、なんとかするです!……ですから」

 

ロ「わかった。みんな、テルンを援護して奥の壁を目指そう!」

 

 

塞がれた壁をどうにかするため、テルンは壁を目指すことになった。壁まで行く間、自分達の姿をしたヴールと戦い始めた

 

 

リ「デモンズランス!」

 

コハ「レイ!」

 

ソ「スカラーガンナー!」

 

エス「スターストローク!……手強いです」

 

コ「きゃっ!!」

 

テ「ノクターナルライト!…………コレット大丈夫?回復するわ、ファーストエイド!」

 

コ「あ、ありがとティア」

 

エ「自分相手なんて趣味悪ぃやり方しやがって……」

 

ハ「んじゃ、一気に片付けるわ。シェリア、最大威力の魔術放ちましょ」

 

シ「!…………ええ、やりましょう、みんな、離れててくれるかしら?」

 

ロ「一気に?どうするんだ?」

 

ゼ「(俺様、何か嫌な予感)ロイドく~ん、一応、離れておこうぜ~」

 

ロ「何でだよ?危ないだろ?2人だけじゃ」

 

ゼ「(危ないのは俺様達かも)ここは任せて、な?」

 

ハ「ディバインセイバー!」

 

シ「インディグネイション!」

 

 

ドガーーーーン!!!バギバギっ!!

 

 

「「「…………」」」

 

ハ「ぐふふ~♪片付いたわね」

 

ユ「(敵とはいえ……)」

 

ロ「(あまり、いい気分じゃない……)」

 

シ「さ、壁を壊しましょう?」

 

フ「………はっ!!か、壁はテルンが何とかしてくれるみたいだから」

 

テル「は、はいです!…………この壁、ナハトのすごい意志を感じるです」

 

メ「テルン、消せるか!?」

 

テル「は、はい!大丈夫、やるです!ただ………少し、時間がかかる、かも……」

 

プ「それでいいから、お願いします。その間………私たちがテルンさんを守ります!」

 

 

テルンは壁に向かい念じ始め、その間テルンを守ることにした。

すると、自分達の姿をしたヴールが数体現れた。

 

 

プ「増援です!」

 

ユ「ちっ、次から次へと。敵になってみると、面倒くせえもんだな!」

 

ゼ「ま、そういう道を選んじまったんだから諦めるしかねぇんじゃねぇの?」

 

ユ「はっ、違いねぇな」

 

ジェ「みなさん、戦いの最中だというのに、楽しそうですねぇ」

 

ユ「誰かさんのお陰でさんざん我慢を強いられてきたからな。せいぜい憂さ晴らしさせてもらうさ!」

 

 

 

 

エス「レイスティング!」

 

ジ「月牙!」

 

ル「ファイアボール!」

 

ジェ「セイントバブル!」

 

ゼ「瞬迅剣!」

 

ユ「爪竜連牙斬!」

 

テル「………やった!開きました!」

 

ロ「よし…………!危ない!虎牙破斬!……きりがないぞ」

 

リ「………うざいわね」

 

エス「………リタ?」

 

リ「万象を為しえる根源たる力…太古に刻まれしその記憶」

 

レ「ちょ、ちょ!リタっち?!」

 

リ「…我が呼び声に応え、今ここに蘇れ! 」

 

ル「な、なんか危なくない?」

 

ア「ま、まずい!みんな、離れろ!」

 

リ「エンシェントカタストロフィ!! これがあたしの研究成果よ!…………あー、スッキリしたわ。これで片付いたわね、さ、行きましょ」

 

ロ「あ、ああ……みんな、奥へ進もう!」

 

ゼ「ふぅ~、ひやひやしたぜ」

 

フ「まさか自分自身と戦うはめになるとは思わなかったな」

 

ナ「ええ、仲間と同じ姿をしたものを攻撃しなければならないなんて、気分のいいものではありませんでしたわね」

 

ルビ「でも力も同じだったし、よく勝てたわよね、実際」

 

ガ「いくら同じ姿をしていても、奴等は俺達と違って、仲間意識がなかった。その違い、ってとこかな」

 

ルー「おまえ、よくそんなこと恥ずかしげもなく言えるな………」

 

ジ「それで、ようやく詳しい話を聞かせてもらえるのかしら?」

 

ロ「そうだ、ナハトはどこに行ったんだろう。星菜は連れてかれちゃったし………っていうか、何でいきなりいなくなったりしたんだ?」

 

ジェ「この先に彼の本体があるんですよ。消耗したのでそこに戻ったのだと思います。…………ラーフもそこにいる訳ですが」

 

ヴ「ナハトはラーフのもとにいるのか…………。なぜだ?」

 

ジェ「この世界をヴールで呑み込むためでしょう。なぜなら………ナハトとラーフは一体化しているからです。」

 

テル「一体化!?ど、どどどういうことです?」

 

ジェ「………前に貴方達が初めてナハトと出会った時、ちょうどメランコリウムの中でラーフが活性化したのです」

 

ナ「……あの橋が落ちて、異様な気配がした時の事ですわね」

 

ジェ「ナハトはラーフを鎮めるために同化を試みた。その結果、鎮めることはできたものの、彼の精神は徐々に汚染された。そこで私達は、ラーフに取り込まれたナハトに真意を悟られずに、ラーフを倒す策を考えた、という訳です」

 

フ「石盤を落として珠のことを知らせたりしたのも、わざとだったんだな」

 

ユ「敵のふりをしたり、少しずつこっちのやつをそっちに寝返らせたり、もな」

 

ゼ「俺様、なかなかの演技だったろ?」

 

ルー「待てよ、俺は何も聞かされてなかったぞ?」

 

ジェ「ああ、貴方は嘘が苦手そうでしたから。それに本気で私たちから寝返る人がいた方が説得力が増しますからね」

 

ガ「正直者ってことだ。よかったなルーク」

 

コ「よかったね」

 

メ「メルディはみんなに話すが出来なかった。ごめんな」

 

ルー「…………なんか納得いかねぇ」

 

ジ「それで、ナハトは自分の体に戻っているのだったわね?なら急いだ方がいいんじゃないかしら」

 

ジェ「そうですね。また新たなヴールやら偽者やらを生み出されては厄介ですしね」

 

ノ「ねぇねぇ、でもさ、あたしらの切り札ってテルンと3つの珠と歌姫………星菜っちじゃん?でも珠の使い方はまだわかってないじゃん」

 

フ「確かに、このまま挑んでもいいものかな」

 

ジェ「ふむ、それについては…………」

 

テル「???」

 

ジェ「まぁ多分、大丈夫でしょう」

 

ア「どういう意味なんだ?」

 

ジェ「それより急ぎませんか。ナハト、いやナハト=ラーフと呼ぶべきか。彼が動き出してからでは手遅れになる」

 

リ「そうよ。星菜連れてかれたのよ!こうしてる間に何されるか……」

 

エス「そうです!星菜の貞操の危機です!急ぎましょう!」

 

ロ「………あ、ああ………どのみち迷ってる時間はないってことか…………だったら仕方ない、行こうぜ」

 

ア「分かった、大きな賭けだが、やろう。テルン、いいか?」

 

テル「あ、はい」

 

ア「どうした?」

 

テル「………ナハトが自分から悪くなったんじゃないって分かってよかったです。でも、そのナハトと戦うですよね……」

 

ア「………すまない。気休めにしかならないかもしれないけど、希望は捨てずに行こう」

 

シ「じゃあみんな、極悪非道なラーフに取り込まれたナハト………いえ、ナハト=ラーフをボコり!愛しの歌姫、星菜を助けだしに行くわよ!」

 

コハ「ボコメキョだね!」

 

守り隊一同「「「おおーーっ!!」」」

 

ゼ「よ、よし、行くぜ(こ、こぇ~敵に回したくねーわ。)」

 

フ「行こう!」

 

 




美少女守り隊のメンバー増えました!

隊長:シェリア
副隊長:リタ
隊長:エステル、コハク、ティア、ミラ、メルディ、ルビア、ジュード、コレット
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