テイルズオブソムニウム   作:エステリーゼ

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最終話 別れの時

星菜が目覚め、今度こそみんなでお祝いパーティーを開いた。

大量の料理をルフレス族が作ってくれ、みんなは美味しく食べた。

その際、ナタリアとフレンが作りたいと言い、デザートなら…と許可を得ていた。それを食べたゼロスとレイヴンとアスベルとスパーダは毒、麻痺、混乱、悪夢などの状態異常にかかってしまったが、エステルとテルンが直してくれた。

 

 

 

エス「大丈夫です?」

 

ス「……うう…何とか。てか何だよあの物体は!食いもんじゃねーぞ!」

 

ナ「失礼ですわね。あれはマフィンですのよ?それを物体など」

 

ス「食ったら毒になっちまうマフィンなんてあるかっ!」

 

レ「……うぅ…まだ口の中が…」

 

ゼ「……それにしても、どうなってんだ?フレンの作ったパイは見た目は旨そうなのに……味が壊滅的ってどうよ?」

 

ア「……うぷっ………気持ち悪……なぁフレン、このレモンパイ、何入れたんだ?」

 

フ「フラム・ド・カラリンだよ?」

 

『フラム・ド・カラリンって…?』

 

シ「調味料よ……それも激辛のね」

 

フ「甘いとぐどいじゃないか。だから辛さがあれば食が進み、最後まで食べれるかなって思ったんだ」

 

ス「デザートにんなもん求めんなっ!!」

 

 

 

フレンの天然にスパーダが鋭いツッコミをいれた。

ルフレス達がプリンアラモードを持ってきた。それを受け取ったロイドはそれをユーリに渡した。

 

 

 

ロ「ほら、ユーリ」

 

ユ「これを俺に?何でだ?」

 

ロ「だってユーリ、甘いもの好きだろ?この前だってシェリアが作ったプリン貰ってたみたいだし」

 

ユ「っ!?ノーマ、お前……」

 

ノ「あたしじゃない!てか喋ってない!誰にも話してないって!」

 

ロ「コレットが言ってたんだ。ユーリ、嬉しそうにプリン食べてたよ!って」

 

ユ「……あの天然ドジっ子が……」

 

ロ「他にもエステルにティア、レイヴンにスパーダ、あとゼロスも知ってるぞ」

 

ユ「エステルとティアはいいとして………よりによって一番知られたくねぇやつらまで知ってんのかよ!」

 

 

 

エステルはニコッと笑みを浮かべ、ティアは暖かい目で見ており、レイヴンとスパーダ、ゼロスはニヤニヤしていた。

 

 

 

ゼ「つまりユーリくんはシェリアちゃんに餌付けされて美少女守り隊に入ったってわけだ。隅におけね~な!でひゃひゃ」

 

ユ「……いや、あれはちょっと食べてみてって言われて食べたらな……こうなっちまったんだよ。何でこうなった」

 

リオ「おい貴様!」

 

ユ「リオンか、どうした?」

 

 

 

リオンは凄い顔でユーリに詰め寄った。

今のリオンはなぜか怒っている………

 

 

 

リオ「どうしたもこうしたもあるか!食べ物につられるなど、人としてどうなんだ!」

 

ロ「え、リオン?急にどうしたんだ?」

 

リオ「食べ物につられるなどというのは野生動物と同じだ!貴様は人だろう!」

 

ユ「確かに人だな、うん」

 

リオ「だいたいプリンの試食を頼まれたのなら、まず僕に伝えておくべきなんだ」

 

ロ「そうだな、伝えておくべき…………ん?」

 

ユ「あー…なるほど、お前もプリンが食べたかったんだな」

 

リオ「な!?ち、違う!違う!これはだな……」

 

レ「ほーほー。つまりリオン坊っちゃんはプリンが食べたくて仕方ない!と」

 

リオ「違うと言っている!」

 

ア「リオン、気持ちはわかるぞ。シェリアの作るデザートは旨いよな、うん」

 

ヴ「シェリアの作るピーチパイも美味い」

 

リオ「話を聞け!」

 

ゼ「リオンくんはプリンが食べれなくて嫉妬してんのか~」

 

リオ「…………貴様、そこになおれ!」

 

ゼ「やなこった。逃げるぜ~」

 

リオ「逃げるな!待て!」

 

レ「待てって言われて待つやつがいるかってんだ」

 

 

 

 

リオンは剣を抜きゼロスに向けた。ゼロスは逃げ、それをリオンは追いかけた。

 

 

 

『……あれ、いいの?放っておいて』

 

リ「いいのよ。バカっぽいやつらは放っておいて。あんたはあたしと話してればいいのよ」

 

『……いいのかなぁ』

 

シ「いいのよ。メロンケーキよ、食べてみて」

 

『わぁ、美味しそう!いいの?』

 

シ「もちろん、貴女のために作ったんだもの。さ、食べてみて」

 

『うん。いただきます。…………美味しい。こんなに美味しいの、初めて』

 

テ「星菜は………どんなものを食べていたの?あ、言いたくなければ言わなくていいのよ」

 

『ううん……大丈夫。みんなは見たんだもん。えっと、食べ物って食べ物は食べた事ないの』

 

ロ「え!?じゃあ、どうやって生きてたんだ?」

 

『料理の余り物…たまに賞味期限が過ぎてるものとか食べてたよ。飲み水は確保できてたから困らなかったけど』

 

リ「そんなんじゃ栄養がとれないじゃない!虐待じゃない!よく生きてけたわね…」

 

『うん、私も不思議。でも結局は殺されて死んじゃったから』

 

エス「星菜…」

 

ナハ「……その事でみなさんに相談があります」

 

ア「ナハト?どうしたんだ?それに、その珠は?」

 

 

 

星菜の話を聞いているとナハトが真剣な顔で話しかけてきた。側には七色の珠が浮かんでいた

 

 

 

ルビ「綺麗…」

 

ナ「ええ、とても……神秘的な何かを感じますわ」

 

ナハ「これは、星霊珠と呼ばれるレーヴァリアに伝わる宝珠です。星霊珠はどんな願いでも1つだけ叶うと言われ、大切に保管してました。」

 

テル「ボクも聞いたことあったですけど、初めて見るです」

 

ナハ「この星霊珠は、みなさんに託そうと思います。僕たちが持っていても仕方ないので」

 

ア「だが、そんな大切なものを貰うわけには…」

 

ナハ「みなさんにはラーフと同化していた僕を助けていただきました。それに、ラーフ・ネクリアを倒すのにも協力してくださいました。これは僕のお礼です。受け取ってください」

 

ロ「ナハト……わかった、ありがとう」

 

 

 

ロイド達は断っていたがお礼だと言われ、ナハトから星霊珠を受け取った。

 

 

 

ルー「でもよ、どうやって使うんだ?」

 

ガ「確かに…なぁナハト、何か方法があるのか?」

 

ナハ「星霊珠にこう、唱えるんです。望みを叶えよ、と。すると、精霊が召喚できます。そこで願いを言うんです」

 

ル「なるほど…」

 

『精霊かぁ…凄いね』

 

テ「それじゃ、ロイド、呼んでくれるかしら」

 

ロ「ああ…………星霊珠に宿る精霊よ望みを叶えよ!」

 

 

 

ロイドが唱えると星霊珠から光が放たれ、その中から翡翠色の髪をストレートにし、目は深い翠色、薄翠の羽衣を纏い、白いロングドレスを着た女性が現れた。

 

 

 

ル「わわっ!?」

 

ルビ「本当に召喚できた!」

 

精「我が名はルミナス。汝らの願いを叶えよう。さぁ、願いを言いなさい」

 

『綺麗な女性……初めて精霊見た……。でも、願いってどうする?』

 

ス「んなもん、決まってんだろ」

 

ナ「ええ、決まってますわ」

 

『???』

 

ロ「精霊ルミナス、願いを叶えてくれ、星菜を、こいつを生き返らせてやってくれ!」

 

精「汝らの願い、叶えてやろう…………」

 

『………え?ええっ!?』

 

 

 

精霊は小さな光を星菜に放ち、星菜は淡い光に包まれ、その光は収まった。

 

 

 

精「汝らの願いは叶った。では、さらばだ」

 

 

 

精霊は再び光を放ち、消えていった。星霊珠は役目を終え、黒い珠へとなった。

 

 

 

『……暖かい……私、生きて、るの?本当に?』

 

コ「よかったね星菜」

 

『まだ、信じられない………でも、みんなはよかったの?』

 

シ「星菜は生きていてほしい……それが、私たちの願いだもの。いいに決まってるわ!ねぇ、みんな?」

 

リ「あ、あたりまえでしょ!あんなろくでもないやつにあんたは殺されたのよ?何で星菜が死ななきゃいけないのよ!」

 

エス「私たちと星菜は友達です。私たちは星菜にもう一度生きてもらいたいですから………それとも、星菜は嫌だったです?」

 

『み、みんな…………グス………ありがとう』

 

コ「よしよし、だいじょぶだよ。」

 

 

 

星霊珠の力で星菜に命が宿った。

みんなは喜び、お祝いパーティーの続きをした。

ご馳走を食べ、飲んだり、踊ったりして、みんなは思い切り楽しんだ。

 

 

 

ノ「いや~食べ物もおいしいし、平和っていいよねぇ~。ここが夢だなんて信じらんないわ~」

 

ユ「このまま帰りたくないってか?分からないでもねぇけど、そういう訳にも行かないだろ」

 

ノ「も~ユーくん、意地悪言わないでよ。分かってるってば」

 

ジ「はしゃいでいるのもいいですが、もうじき私たちを送り返すための儀式の準備が整うそうですよ」

 

プ「はい、これでこの世界ともお別れです。…………みなさんとも」

 

ノ「そっか………みんなともお別れなんだっけ………」

 

ルー「なぁ、星菜はどうなるんだ?」

 

ノ「星りんって、確か、もとの世界で死んでるんだったよね。まずくない?」

 

プ「……誰かが引き取るとかはどうでしょう?」

 

リ「引き取るって……猫じゃあるまいし………そ、そうね、星菜、あたしの世界に来る?」

 

『え?』

 

 

 

リタは星菜を誘ってみて、星菜は驚いた。

エステルはそれを見て割って入った。

 

 

 

エス「あっ、ずるいです!星菜は私の世界に来るべきです!」

 

シ「いいえ、星菜は私の世界に来るの!」

 

コハ「違うよ!星菜は私の世界に来るの!」

 

コ「ちがうよ~。星菜は私の世界に来るんだよ?ね?」

 

『え、えと……どうしよう』

 

ゼ「俺様の世界に来るってのはどうよ?優しくするぜ~」

 

守り隊「お前が一番危険よ!/です!/なのよ!」

 

ゼ「………俺様信用ないのね……」

 

 

 

美少女守り隊(女子組)に却下され、ゼロスは落ち込んだ。

未だにシェリア、リタ、エステル、コハク、コレットは誰が星菜を誘うか、睨みあっていた。

 

 

 

テル「あ、あのあの……それなら、必要としている世界に行くというのはどうでしょう」

 

ア「なるほど、世界に決めてもらうってわけか。それなら、シェリア達、恨みはないよな?」

 

シ「し、仕方ないわね」

 

コハ「それなら……」

 

エス「私の星菜は渡しません」

 

リ「誰もあんたのじゃないでしょ………ま、世界に決めてもらうってのなら…………」

 

コ「うーん、それなら仕方ないね~」

 

『あ、あはは……(みんなってこんなキャラ?)』

 

 

 

ルフレスの街 近郊…………

私たちはもとの世界に帰るための儀式の場所にいた。

 

 

 

 

ナハ「みなさんに伝えたいことがあります。夢とはいっても、レーヴァリアは目覚めの世界の写し鏡みたいなものです。そのレーヴァリアでヴールがあれだけ増えた事の裏には、それぞれの世界でそれだけ多くの苦しみがあるはずです。今回、ラーフが消えたことであるいはその苦しみも消えたかも知れません。ですがもし…………」

 

ジェ「苦しみが満ちれば、同じことが、ラーフが再来するかもしれない、ということですね」

 

ロ「そうならないように元の世界に戻っても、ちゃんと頑張らなきゃな」

 

ナ「そうですわ。私、レーヴァリアでの体験をなんとか元の世界の人々にも伝えます」

 

ナハ「………それはできません」

 

ナ「え?どういう意味ですの?」

 

 

 

ナタリアは言うが、ナハトはそれは出来ないと否定した。ナタリアは何故なのか聞いた。

それにナハトは真剣な顔で説明した。

 

 

 

ナハ「あなた方は夢見る目覚めの人元の世界で目覚めれば、ここでの出来事は思い出せなくなるはずです」

 

ルー「どういう事だ?俺たちの記憶がないのは、ヴールのせいじゃないのか!?」

 

ナハ「いいえ。元の世界とレーヴァリアを隔てる眠りの壁…………その働きによるものです。レーヴァリア数多の世界の意識の集合。特定の世界の記憶が持ち込まれれば、その影響は計り知れません。だから…………レーヴァリアとみなさんの世界の間では何も持ち越す事が出来ないのだとされています」

 

テル「じゃあ………じゃあみなさんが帰ったら、ボクたちの事も忘れてしまう、です、か……」

 

ナハ「残念だけど、そうなんだ。本来、あり得ないはずの出会いだったんだよ」

 

 

 

ナハトの説明でテルンは悲しい顔をし、

みんなの表情は曇った。

 

 

 

 

ヴ「俺たち、互いの事も、か」

 

メ「……メルディ、忘れたくないよ」

 

ソ「………わたしも、忘れたくない」

 

テル「ボクも嫌です。忘れられたくないです!」

 

ナハ「テルン、我が儘を言ってはいけない。みなさんをいつまでも引き留めておくわけにはいかないんだ」

 

プ「テルンさん……」

 

ア「……何もかも忘れてしまう訳じゃないはずだ。現に俺たちは自分の名前は覚えていたじゃないか」

 

ロ「……そうだ。戦いの技だって、少しずつだけど思い出していったんだ。忘れる訳じゃない。思い出せなくなるだけなんだ。だったらいつか思い出せる日が来るさ」

 

テル「みなさん……」

 

ゼ「せっかく自信ついたとこなのに、そんなしょぼくれるなって」

 

ユ「だな。それに忘れちまったからって、起きたことがなかったことになる訳じゃないしな」

 

ジ「そうね。私たちは一緒に戦ってラーフを倒した仲間。でしょ?」

 

ジュ「うん。僕も、この世界に来られてよかった。例え忘れちゃっても、ここで過ごした時間は、ウソじゃないから」

 

『忘れないよ、絶対!だって、みんなは私に教えてくれたじゃない。1人じゃないよって………だから、私たちとテルンは心が繋がっているんだもん!』

 

エス「繋り…………そうですね。どこに行ってもこの繋がりは消えるわけではありませんから。………また、会いましょう」

 

テル「………グス………そう、ですね。その通りですね!ボク、ずっと忘れないです。だから、みなさんも絶対忘れないです。絶対です!」

 

テ「………そうね。あなたが覚えていてくれるように私も忘れたりはしないわ」

 

ロ「ああ、俺だって忘れないさ。忘れても必ず思い出してみせる」

 

ジェ「歳なので自信ありませんが、頑張りますよ」

 

ソ「わたしもがんばる……がんばるよ」

 

エ「僕、この世界で、僕は、僕を少し好きになれそうな気がしたんだ。……だから絶対、忘れないし、思い出すよ!」

 

ル「テルンの勇気は僕の勇気だから……だから僕も忘れないよ」

 

メ「メルディ、思い出すよ…やくそく!」

 

ミ「……約束、か。ふふ、実に人らしい行動だな。よし、私もおまえと約束しよう」

 

コ「私も、一生懸命頑張ってみるね!忘れても、忘れないから。みんなの事」

 

ゼ「俺様も気が向いたら努力くらいはしてやってもいいぜ」

 

ルビ「また、そんなこと言って………ちゃんと思い出さなきゃダメなのよ?」

 

ルー「こんな散々な目に遭っておいて、忘れる訳ねぇっつーの!」

 

フ「言えてるね。僕もそう信じるよ」

 

リオ「フン、僕を甘く見るなよ。思い出してみせるさ。…………必ずな」

 

リ「こんな変な世界の事、そのまま放ってなんておけないわ。また来てじっくり調べてやるんだから」

 

ハ「私もこの世界のこと調べたいもの。だから絶対、来てやるわ。もちろん、呼ばれなくてもね!グフフ!」

 

ノ「あたしは、またここに来て次こそでっかいお宝見つけるからね~」

 

ス「だよな。そんなんでオレらの仲が切れるとは思えねぇ。……だから、また会おうぜ!宝探しでも何でもやってやるからよ!」

 

ジ「私はヴールが出たら呼んでほしいわ。またお相手したいもの」

 

ユ「ああ、いつでも声かけてくれりゃいい」

 

プ「はい、私も手伝います」

 

ク「そのときは僕も呼んでくれ。僕はこの世界のみんなに迷惑をかけてしまったから、今度は僕が、誰かを助けたい」

 

コハ「私も!ルフレスのみんなが困るようなことは全部私がボコメキョにするからね♪」

 

ナ「まぁ、みなさん血気盛んですこと。でもその時は私も加えていただきますわ」

 

シ「……もう、みんな好戦的なんだから。なら、私の回復術も必要になるわよね、テルン?」

 

ヴ「テルン、また会おう」

 

レ「おっさん、この次、来るときはもっと美女たくさん揃えといてくれるとうれしいねぇ」

 

テル「ありがとう、みなさん」

 

ナハ「さぁ………目覚めの時だ」

 

 

 

ルフレス達の儀式によって展開された術式から光が溢れ、私たちは入っていった。

 

 

 

 

ア「また会おうな、テルン!また会おう、みんな!ナハト!さようなら!」

 

『テルン、みんな、ありがとう!そして、さようなら!』

 

テル「みなさん、ありがとう!さようなら!」

 

ナハ「ルフレスの口伝にいわく、夢はいつか覚めるもの。覚めるべきもの。されど常にまた訪れるもの、とさようなら、目覚める人々。僕達はきっとまた会えるでしょう」

 

テル「さようなら!……さようなら!」

 

 

 

みんなは、それぞれの世界へと帰っていった。

 

 

ーfinー

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