ノリと勢いでパスタ茹でながら作りました。なので、この話、続くかどうかはわかりません。
突然だが、皆さんはマグマ団とアクア団を知っているだろうか?
人類のさらなる発展と進化を目的とし、人の活動領域である陸地を広げようとしたのがマグマ団。
人間の欲によって失われたポケモンの居場所を取り戻そうと、全ての生命の源である海を広げようとしたのがアクア団だ。
ホウエン地方を拠点とし、度々この二つの組織はぶつかり合っていて、俺はマグマ団の一員としてアクア団と戦っていた。
マグマ団に入った理由?たまたま街で演説とかしてたのを聞いて、その場で勢いのままに入ったんだよね。だから団の解散する半年前辺りからは陸を広げるためにじゃなくて、団の中の世話になってる人達のために働いてたことが大きいかな。あと給料がよかったのもある。でも俺がアジトにいると決まって飯担当に入れられるのは何故だろうか。
ある日のこと。俺はマグマ団の活動として街頭演説に連れてかれたことがあった。喋るのは幹部のホムラさんで、俺は横で他数名のしたっぱさんと控えていたんだが、そこにアクア団が邪魔をしに来た。
もちろん俺達は応戦するため、それぞれのトレーナーと勝負することになったんだが...。
「あんたまさかフェルト!?」
「あ!?お前シエルか!?」
俺の前に立ったアクア団の女性は、幼馴染みのシエルだった。イッシュにいる親からの連絡でシエルがホウエンに来ているのは知っていたが、こんな再会を果たすとは。こうゆうの本の中だけだと思ったわ。しかしまぁ。
「お前もそういう格好するんだねぇ。」
「っ!うっさいわね!私だって好きでこんな格好してないわよっ!アンタこそ、それ似合ってないわよっ!」
「なんだとっ!?これ結構気にいってんのに!」
「アンタのそのセンスは相変わらずなのね...。」
この時以来、俺はアクア団と揉める度にシエルと勝負するようになった。ただトレーナーとしての実力は互角でお互い勝ったり負けたりを繰り返していたけれど。
あぁそういえば彼女がアクア団にいる理由だけど、単純に海が好きで、それを壊そうとするマグマ団が嫌いだったから、だそうだ。昔から水ポケモン好きだったもんな。シエルの母さんのマリルリとすごい仲良かったし。
俺がマグマ団に入って数年経った頃、マツブサさんがとうとうグラードンの手掛かりを掴んだ。
陸の化身グラードン。大地を作る力を持った伝説のポケモン。この力を使えば目標にだいぶ近づけると皆は喜んでいたけれど、俺は何故か不吉な予感を覚えた。そして、それは杞憂とはならず、現実のものとなってしまった。
海の中にあった海底洞窟。俺も洞窟探索の選抜メンバーとして皆と一緒に潜水艦に乗り込んだ。ものすごく狭かったけど。ホムラさんちょっときついっす。でもなんだか悩んでたように見えたが。
洞窟の一番奥、の一つ手前のエリアで俺は侵入者排除を任された。さて、誰が来るかなー。と壁にもたれかかりながら座って待っていると、二人分の足音が。立ち上がってその姿を見やる。
「ふ、何故だかそんな予感がしてたんだ。お前もそうだろ、シエル?」
「そうね。アンタはここにいるって確信めいたものがあったわ。ここはアタシが引き受けます、リーダーは先へ。」
「わかった。任せたぜ。」
アクア団リーダーのアオギリが俺の横を通っていくが、別に何もする気はない。
「さぁ、勝負だシエル!」
「今この時だけは、絶対に負けない!」
「はーっ。負けちったか。」
この時の勝負、俺はシエルに負けた。敗因は自分でもわかってる。
「アンタやっぱり迷ってたのね。」
「...まぁな。なんか嫌な予感が拭えないんだ。」
「ん!お前ここにいたのか!」
「あれ?ホムラさん。今までどこにいたんです?」
「話は後だ!それよりリーダーを止めるぞ。グラードン復活の先にあるのは人類の進化じゃなく生物の滅びだけだ。アンタもいるならアオギリもいるんだろう、一緒に来てくれ!」
「!?りょ、りょーかいです!いくぞシエル!」
「え、あ、待ってよ!あーもうどーなってんの!」
三人で洞窟の奥へ。すると互いのリーダーと何回かマグマ団の活動を邪魔していたユウキ少年がいた。あれいつの間に。シエルとのバトルに夢中になりすぎたようだ。
ホムラさんがリーダーマツブサさんを説得にかかるが、聞く耳を持ってくれず、とうとうグラードンが復活する。
復活したグラードンはすぐに地上へと上がっていった。
グラードン復活に喜ぶリーダーマツブサ。けれど、すぐに地上に残る皆からの通信で地上の様子を聞くなり顔色が変わっていく。言葉の断片を拾いあげると地上の太陽の日照りが尋常でなく、このままだと生き物全てが干上がるんじゃないか、という状況。俺の悪い予感は当たってしまったらしい。俺達はすぐさま地上へ帰還した。
地上にあがると待っていたのは昼間だというのに赤やオレンジに染まった空ととてつもない日差しの強さと暑さだった。これは海まで干上がるんじゃないだろうか。
「何この暑さ!?こんなのが続いたら生き物なんて皆全滅よ!?」
「海も水蒸気になって消えるかもしれねぇな。」
グラードンの目的はルネシティの目覚めのほこら、という所らしく、俺達はルネシティへ向かった。
ルネシティへ到着した俺達は目覚めのほこらの入り口へ。とは言っても俺は深く事情は知らないので話を聞いてても首をかしげるばかり。隣のシエルもどうやら俺と同じような状況らしい。わかることは全ての命運はユウキ君次第と言うことだった。
と、そこへ女の子が一人現れる。バンダナを頭にリボンのように結び、肩ぐらいまであるブロンドの髪に全体的に赤い少女。どうやらユウキ君の友達らしい。
たまたまテレビで映ったユウキ君を見てここまで来たようだ。しかし、
「青春だねぇ。」
「ここで言うことじゃないわよ!」パシンっ!
「いったいなぁ、もう...お前のハリセンはほんと痛いぜ。」
「だったら叩かれないようにすればいいのよ。」
「はいはい...とりあえずやることは決まったな。」
「そうね、今出来ることをやる。でしょ?でもアンタ水ポケモンいるの?」
「いるぜ、一体だけ。」
「へぇマグマ団なのによく持ってたわね。」
「当たり前だ、こいつは置いてけないだろう?そいっ!」
「パルル!」
「パールル!?この子まさかあの時の!?」
「そういうこった。ホムラさん、リーダー。俺達はここの自然が枯れないよう水ポケモン達と一緒に水を撒いてきます!」
「わかった。行ってこい。」
「アオギリリーダー、私も行きます。」
「おう、二人仲良く行ってこい!」
「ちょ///リーダーっ!」
「ハッハッハッ!」
「あーもう!ほら、とっと行くわよ!」
「ちょ!?走るの速いから!待って待って!?」
アオギリさんの言葉に顔を赤くして走っていくシエル。確かこういう時アイツはよく、
きゃっ!?
転ぶんだよね。やれやれ。
ポケモン達を休ませながら木や草に水を撒きつづけ、数時間が経った時、ほこらから突然緑の光が上がり、激しい日照りの原因であるグラードンが作っただろう太陽にぶつかり、太陽を消し飛ばし、空には元の青空が広がっていた。ユウキ君も地上に戻ってきたことだし、ようやく一段落か。
「おーい!一度アジトに戻るぞー!カムバーック!」
「ありゃ、呼ばれているね。そっちも戻った方がいいんじゃないか?」
「え、あ、そうね。リーダーの所に戻らなきゃ。」
「あーちょいまち。」
「ん?」
「ほら、これ、こっちでの俺の番号だ。今の内に登録しとけ。」
「そ、そうね、アンタとの連絡手段が無くて困ってたのよ!..,これで登録完了っと。絶対連絡寄越しなさいよ!」
そう言い残してシエルは帰っていった。俺も皆の元に戻った。
これがちょうど二年前、ホウエン地方を騒がせた謎の異常気象事件の真実だ。そしてあれから俺が何をしているか、だが。
「ちょっとフェルト!さっきから呼んでるんだけど!?」
「ん、どうしたシエル。なんだ?もう飯の時間か?」
「時間か?じゃないわよ!一時間は過ぎてるわよっ!」
「む、わりぃ。今すぐ作るわ。ちょっと待ってろよー。」
「まったくもう、しっかりしなさいよね。」
カイナシティでシエルと同棲中だ。