俺のテンプレ異世界転生〜必中×千里眼=チート無双!?   作:文隆 貴嶺

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すみません、あと2〜3話投稿したら設定を公表すると言ったのですが、もう少し遅れるかも知れません。本当に申し訳ないです。


第4話 大物現る

「いいか?俺が言った通りのタイミングで飛び出して作戦開始だ」

 

ラムロとの作戦会議は終了した。

結局俺の秘密兵器こと、『必中の加護』による″投擲奇襲作戦″だ。

 

必中の加護は、俺がアヌカに頼んで貰った転生特典の一つで、俺の『投げた』ものが全て狙った通りの場所に当たるというものだ。

それが例えどんな障害物があったとしても、どんなデタラメな方向に投げたとしても、威力自体は俺の投擲力に依存してしまうが、狙い通りに飛んでいくというものだ。

確かに、あまり派手な能力とは言いづらいかも知れない。しかし、機能性に関してはかなり汎用性が高いところがある。かなり応用しやすいのだ。

 

そして、投擲奇襲作戦は俺のその能力を使って納屋にあった鎌を投げてゴブリンを数匹倒し、混乱している中に2人で突っ込んで全滅させるという作戦だ。

 

「わかった。いつでもいけるぜ」

 

「それじゃあいくぞ!まずは…………ほっ!よっ!」

 

まずは村中を走っている時に見たゴブリンの頭を脳裏に浮かばせる。そしてそのまま鎌を投げる。

とりあえず見つけられた12〜3本の鎌を全て上空に投げつける。

俺はこの能力の強化のために日々筋力の強化を図っていた。鎌はその軽さもあって、回転しながらかなりの高さまで飛んだ。

 

そして、その鎌は空中で回転しつつも上昇をやめて何かに引き寄せられるかのように降下していく。

 

さきほど、この能力は「俺の投擲力に依存する」と言ったがそれは少し間違いだ。俺の能力は当たるまでが能力の範疇であり、その間のごく当たり前の事象は作用する。

つまりは重力によって、下に落ちるものはどんどんスピードを増して加速していく。

それによって生じたスピードでも威力は上げられるのだ。

 

「な…………!?なんで投げたものがあんなに色んな方向に落ちていってるんだ!?」

 

「これは俺が生まれつき持ってた能力、『必中の加護』だ!俺は投げたものを狙い通りの場所に必ず当てることができる!」

 

カッコよく決まってるといいんだが…………

 

鎌が様々な方向に四散してから少しすると村の中心部がざわめき始めた。間違いない。異変に気付いた。

 

「よし、ラムロ!いくぞ!」

 

「お、おう!」

 

持ってた農具を握りしめて騒ぎが起きているところに突っ込んでいく。これなら相手の不意を容易に突くことができる!

 

「オラオラァ!覚悟しろテメェら!」

 

「ギイ!オマエラカ!殺セ!」

 

「村の敵討ちだ!行くぞ!」

 

俺は鋤でどんどんゴブリンを突き刺しては投げ、突き刺しては投げてを繰り返す。

 

その間に、ラムロの方もどんどん斬り捨てていく。

 

イケる………!この調子なら余裕でコイツらを一掃できる!

 

「まだまだいくぞ!」

 

「調子二乗ルンジャネエ!」

 

「なっ!?ぐうう!痛ってぇなあ!何すんだこの野郎!」

 

背後にいたゴブリンがその棍棒を俺の右腕に打ち付ける。打たれたところには激痛が走る。どうやら軽傷とは言い難いらしい。折れてはいないとは思うが、相当な痛みだ。

 

「喰らえ!」

 

残った左の手で、鋤をヤツの頭に投げつける。

 

当然、命中してゴブリンは悲鳴をあげる間も無く脳漿と血液を撒き散らしながら絶命する。

 

「あ〜!くそっ!右腕は使えねえか…………」

 

利き腕を失ったのは戦力的にかなりイタい。だが、それでも戦わなければいけない。

ここまでやったからには、最後までやらなければ気が済まないしなによりも、もう後に引ける状態ではない。

 

悪態を吐きながら投げつけた武器を引き抜く。刺さっていた先端からは、色んなものが混ざり合ったモノが滴り落ちる。

 

「うえ…………気持ち悪ぃ…………………」

 

「おいタオヤ!大丈夫か!?」

 

ラムロがこちらに叫びかけてくる。しかし、あいつもこっちを気にかけている余裕などない程の量を受け持っていたはずだ。

現に、今も3匹のゴブリンに囲まれている。

 

「そっちこそ!俺の心配してる暇なんてないんじゃねえの!?」

 

俺が軽口を叩いても、あいつは余裕そうに笑ってみせる。

 

「いいや、その心配は自分の方に回せ!俺にはいらねえ!」

 

そう言った瞬間、ラムロを囲っていた3匹が一斉に走ってラムロに駆け寄っていく。

流石にキツいか?

 

「よっ!」

 

するとラムロは足元にあった瓦礫、焼け落ちた家の残骸を踏みつけるとその板がシーソーのように跳ね上がって正面にいたゴブリンの顎に直撃する。

 

「もういっちょ!」

 

今度は右にいたヤツの首を鉈を突き刺す。

 

「って左は!?」

 

俺はそう言いながら、左にいたゴブリンに向かって鋤を投げる。

 

「ナイススロー!」

 

「こうなるのわかってたのな…………」

 

その様子を見ていたのか、他のゴブリン達は蜘蛛の子を散らすように逃げていく。

 

「おっ!見ろ!やったなタオヤ!俺たちがやったんだ!」

 

「ああ!ゴブリン共が逃げていきやがる!」

 

しかし、そんな喜びは束の間だった。

 

ドスンドスンという音と共に、ナニカが地響きを立てながらこちらに近づいてくる。

 

「おいおいおいおい!今度はなんだってんだよ!?」

 

「わからねえ………!でもああいう奴らっていうのは基本的に、誰かが束ねてる(・・・・・・・)っていうのがセオリーだ!」

 

すると、森の中から2メートル近くはあるだろう緑色の巨体が現れる。

 

間違いない。あのゴブリン達のリーダー的な存在だ。

 

「オレノ部下ヲ随分ト殺ロシテクレタミテェダナ?クソガキ共」

 

その巨躯に負けず劣らずの大きさの戦斧を担いでいる。

 

「おい、ラムロ…………」

 

「わかってる、ありゃあ手に負えねえよ」

 

どうするかはわかりきってる。あんなモノを一撃でもまともに受けたら間違いなく即死だろう。助かる余地はない。

 

「俺がこれを投げる、そしたら逃げるぞ。いいな?」

 

「了解だ。いつでもいいぜ」

 

俺は、デカブツの真上に向かって鋤を投げる。少しではあるが、アイツの気もそれで逸れるはずだ。

 

「今だ!走れ!」

 

俺とラムロは全力で逃げ出した。部の悪い戦いをする必要はない。自分たちの命が先決だ。

 

「待テ!逃ゲンジャネエ!ブチ殺シテヤル!」

 

幸いなことに、あの図体で早く走ることは出来ないらしくこのままいけば、なんとか逃げ切れそうだ。

 

「待てなんて言われて待つ奴はいねえよ!バーカ!」

 

「なあ、そんなことよりどこに逃げるんだ?これじゃあ予定してた通りに畑に逃げても危ないだけだよな?」

 

そう尋ねると、ラムロは少し考えるようにしてこう答える。

 

「もう一度、馬小屋の方に行こう。まだ納屋に使える物が残ってるはずだろ」

 

「多分、まだなんか残ってるとは思うんだけど」

 

「なら決まりだな。行こう」

 

どうやらまだリーダー格のゴブリンは追いかけてきているらしく、後ろから声が聞こえて来る。

 

「ガァァァ!待テ!待チヤガレ!」

 

(やっこ)さんまだお怒りのようだな」

 

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