第40話『日乃と未月の帰郷』
【ミナーポート港町事件記録】
流れ着いた海賊船の船員を惨殺した襲撃犯を捕獲。
犯人は、一般に妖刀と称される死者の念の籠められた刀を使用し、事件に及んだものと断定。妖刀の出所に関しては、商船からの強奪品であり、別紙海賊に関する資料を参照。海賊船を襲撃した後、港町の路地裏で一名殺害。その後追跡を行い、辻斬り犯(こちらも別紙参照)により殺害。遺体はミナーポート警察に引き取られた。
詳細を調べたところ、男自体は無実であり、海賊に攫われた所、監禁場所だった海賊船の貨物室に置かれていた刀に触れ、強制操作されて犯行に及んだものと断定された。こちらは海賊(別紙参照)の供述により確認済みである。
その後辻斬り犯と戦闘、および追跡に入ったが、逃げられる。以後消息は不明となる。
なお刀は辻斬り犯により破壊され、除念師を呼んでの処理は不要となった。
【シーハンター、モラウ=マッカ―ナーシより】
「なんじゃい、結局不明ばっかじゃないかの」
「仕方ねぇだろ爺さん。昨日の今日現れてすぐいなくなった辻斬り犯だぜ?もう少し長い期間
モラウの言う事も的を射ている。実際に足跡を辿ろうにも、そもそも彼女の実家は既に全焼して一族みな亡くなっており、彼女の存在自体も世間では死亡扱いだ。一番知り合いっぽいヒノやミヅキも、ほぼ知らないと来た。これでは手詰まり、向こうが問題起こすのを待つしか無いという。
「それにしても、アイゼンベルグか。懐かしい名前を聞いたのぅ」
「爺さん知ってるのか?」
まさかの反応にモラウは少し驚いた様だったが、言われた人物、ネテロは朗らかに笑い、昔を懐かしむ様に少しだけ目を細めた。
「昔ちとな。半世紀以上も前の事じゃし、関係あるかどうかはわからんがの」
「そりゃそうだ。関係あっても先祖と子孫レベルだぞ、それ」
「わしはそこまで老けこんどらんわい」
心外とばかりに反論するが、20年以上前から100歳と自称するこの老獪、おそらくギネスを超えるであろう長寿である事は明白な為、モラウとしては苦笑いを留めるのみであった。突っ込んで聞いてもおそらくはぐらかされるだけだとオチも見えている。
「その昔の知り合いってどんな奴だったんだ?」
「そうじゃのう。少し変わった奴じゃったな」
あんたが言うなら相当だな、という様な言葉を言いそうになったが、モラウはあえて飲み込むのだった。
「念使いとしては間違いなく一流の部類じゃったが、それと同様に剣士としても一流じゃったのじゃ」
「ほぅ、剣士ねぇ………」
「うむ。そして何と言っても、奴は除念師でもあった」
「………………爺さん、そいつもしかして黒と白の剣とか持ってなかったか?」
「んお?よくわかったのぅ」
ここまでくれば、関係者なら誰でも予想がつく。そうなると、モラウとしては一つ疑問が解けた事なる。
爆発的な能力の向上を見せたエレオノーラは、モラウの見たてでは十中八九強化系の能力者。にも拘わらず【除念】の能力と両立している違和感。
【除念】は、念能力の中でも特に異質であり、それは覚えようとしてもそうできる物でも無い。その為、一番能力として発言しやすいのが具現化系の特殊能力か、後は特質系。その辺りと予想をしていたが、ネテロの言葉でほぼ核心に変わった。
あの剣は、彼女の先祖の使用していた物と同一の剣。おそらく、その先祖が死に際に残した物であろう、と。
エレオノーラの詳しい見た限りの能力を話せば、ネテロは少し驚いた様に、しかしやはり、とでもいう様に長い髭を撫でつつ、妙に納得したような表情をする。
「そうか、あ奴の剣が今も残っておったのか………」
「爺さんはあの剣の能力を知ってるのか?」
「ああ。お主が見た【除念】の力を持っているのは、黒い剣。【
嘗て、おそらくエレオノーラの先祖でもあるアレクシア=アイゼンベルグと言う人物が、己の能力で2つの剣を具現化した。
それが、限界突破の白剣である【
そして、念を切り裂く黒い剣の【
ただ、黒剣ソーンは通常の【除念】とは少々異なるらしい。
「あれは確かに【除念】じゃが、斬って【除念】するという風に、一度〝斬る〟という過程を踏まなくてはならないんじゃよ」
「てことは、斬れない念は外せないと?」
「いかにも。あの剣で【除念】できるのは、あくまで形ある物だけじゃよ。それと、刃が届く物のみ」
「そいつは、難儀な能力だな」
例えば相手の体内に入り込む様なタイプの念だった場合は、外す事が出来ない。それをするという事はつまり、その対象者を〝斬る〟事になるから。それに加え、斬れる物が全て【除念】できるというわけでもない。使いやすいようではあるが、変な所で使いにくい能力である。
「………何よりあの剣には3つ、支払わねばならぬ代償が存在するしの」
ぽつりと、モラウには聞き取れない程にそう呟くネテロは、久方ぶりの友の話に嬉々としているようであり、同時どこか悲しんでいる様な、不思議な表情をしているのだった。
***
『アイゼンベルグ?正直お前からの電話って言うのも驚きだし、さらにそんなマイナーな名前が出てきたのにも驚いたよ』
「マイナーって、そうなの?」
『どちらかと言えば表の薬屋の方が有名だったって言うのもあるけど、殺し屋界隈でも一部に有名だしあんまり他と関わり合いにならかったみたいだしね。まあどっちにしろ、俺達の家、ゾルディックと比べればやっぱりマイナーかな』
「いや、そりゃゾルディック家と比べたらどこの殺し屋もマイナーでしょ………………」
それもそうか、と棒読みに近い笑い方で笑うイルミさんに、私はやや嘆息してしまう。無表情で笑いながら電話って、傍か見れば不審者確実でしょ。誰か職質とかしないかな、この人。ちょっと面白そうなのに。
『今ちょっと不穏な事考えなかった?』
「いや、最近の警察優秀だねーって思ってた」
『それは殺し屋の俺に対する当てつけ?』
「ううん、別に」
最近なんか勘が鋭い人が増えた気がする。なぜ?
アイゼンベルグという家について調べる為に、飛行船の席から離れて電話できる所まで出てきてから、最初はキルアに掛けてみた。殺し屋一族っぽい(ミヅキに聞いた)ので、知っているかと思ったけど知らなかった。予想以上に知られていないらしい。というわけで、次の番号であるイルミさんに掛けてみたらこりゃ当たりだったね。
キルアも「兄貴なら知ってんじゃね?」って言うだけあったよ、ナイス!今度会ったらアイス奢ってあげるよ。
「それで、実際どうなの?一応調べてみたけど情報少ないんだよね、あの家」
『まあ確かに、そもそもあの家は秘密主義の所があるからな、うちと違って』
そりゃ、ゾルディック家の情報解禁率半端無いしね。家の所在地と家族構成、個々で名刺配ってるって、どんだけ自己主張激しいのさ。国に認められて観光スポットになってるくらいだしね。まあ、それだけ自分の実力に絶対の自信を持っているって事なんだろうけど。多分色んな意味であの地位を築くまでに、屍の山がすごい事になってるよね。
『それでも、アイゼンベルグの一族が死んだ後は、色々と情報が洩れてたんだけどね』
「例えば?」
『まあ色々さ。違法な薬物を扱っていたとか、人体実験をしていたとか、ま、これも噂程度だけど』
「うわぁ………なんかよくありそうな噂だね。しかも内容が製薬会社ならではというか………」
本当にありそうだから反応に困る。
まああの家ももうエリーちゃん一人みたいだし、エリーちゃんが何かしてこない限り関わり合いにならないと思うけど。いや、会社と一族自体が潰れてるからエリーちゃんも特に関係無いかな?あくまでエリーちゃん個人の目的で動いてるみたいだし。
「とりあえずありがとね、イルミさん。これって情報料とか払った方がいいの?」
『………普通ならもらう所だけど、大した情報じゃ無いし、前にキルの近況を聞いたからね。今回はおまけしといてあげるよ。じゃ』
そう言って通話が切れ、後はツーっていう電子音だけ残った。
イルミさん………存外いい人だね。それともただのブラコン?
そう思う私はちらりと窓の外を見て、海の向こうに微かに大陸が見えたのを確認し、飛行船の席へと戻るのであった。
***
通話を終えたイルミは、一人屋敷の廊下を歩き、次の仕事の事を考えていた。
「お、帰っておったのか、イルミ。誰かと話しておったのか?」
「じいちゃん。覚えてる?キルが出てった日に来てたあの女、ヒノ」
「ああ、あの子か。久しいのぅ。キキョウさんも前にキルの近況を聞いて喜んでおったな」
天空闘技場の時の話であろう。ヒノがカナリア経由でキルアの母親、キキョウの元へと写真を送った時の事である。ちなみに、この時イルミにも写真を送り、キルアからはそれ以降絶対に送るなと念押しされたのは懐かしい話である。
「あ、そういえばじいちゃん。アイゼンベルグ家って知ってる?」
「む?こりゃ珍しい名前が出てきた。しかし……確か2年か3年程前に一族滅んだんじゃ無かったか?」
「そうだと思ったんだけど、どうやら娘が一人生き残ってたらしいよ。ヒノが会ったんだって。名前は確か………エレオノーラ」
「エレオノーラ?………おお、そういえばおったな、そんな子が。確かあそこの一人娘じゃったな」
ゼノは先代のゾルディックの当主。その為、殺し屋同士の横の繋がりもそれなりにあるのだろう。そうで無くとも知り合った相手に名刺を渡す程に割とフレンドリーな好々爺、個人的な知り合いは多分ゾルディック内でもトップ3に入る。
「懐かしいの。昔一度だけあの家に行った事があるが、小さい子がいたのを覚えておるよ。確か当時は10歳くらいの子じゃったかな」
「てことは、じいちゃんが行ったのは一族滅びる少し前だったんだ」
「ん?何を言っておる。10年くらい前の話じゃぞ?」
「え?」
「ん?」
食い違う言葉に思案する二人。何かがおかしい。
「………じいちゃん、そのエレオノーラって今生きてたら何歳?」
「そうじゃのぅ………たしかミルと同い年くらいじゃったぞ」
「………………」
イルミの弟であり、キルアの兄でもあるゾルディック家の次男。メカオタクであり、暗殺者としていいのかと疑問を持つ様な引きこもりの青年、ミルキ=ゾルディック。その彼の今の年齢は、19歳。
しかしヒノから聞いたエレオノーラの外見年齢は、およそ彼女と同じくらいだと言う。
(気にはなるけど………まぁ、キルに害が無ければいいか)
所詮は他人の厄介事、そう切り捨てて、イルミは無感情に思考を止めるのだった。
しかし気づかない。エレオノーラがヒノとミヅキを追っているという事は、ヒノの友達であるキルアにももしかしたら厄介事が降りかかる可能性もあるかもしれない、という事を。あくまで可能性がある、というだけの話なので、実際にそうなるかどうかは、誰にも分からないのであった。
***
「ヒノ、起きろ。そろそろ着くよ」
「………ん……んん?やっと着いたの?」
窓から差し込む光が目に当たり、一瞬瞬かせるけど、外を見てみれば一目瞭然だった。
空を映し出したような蒼い海に、緑色の山々。間違いなく、帰って来たよジャポン!
「懐かしいなジャポン。帰ってくるのは半年ぶりかな」
「私はハンター試験が終わったら一回帰ってきたよ。だから………多分3ヶ月ぶりくらい」
と、言うわけで、今回はサクサクと帰る事にしましょう!
前回、ハンター試験から戻ってくる時は、航路を使って海沿いの町に停泊、そこから電車を乗り継いで家に帰って来たけど、今回は飛行船で直接都市部まで戻って来たので、まあ結局電車を乗り継いで帰る事になるんだけど。
そんなこんなで暫く電車に揺られ、あっという間につきました我が故郷(仮)!まあ元々の故郷とか知らないから、別に(仮)て付ける必要無いんだけど。記憶と心がその地に根付けば、そこはもう故郷だよね!ソウルなんとか、みたいな感じ。
飛行船の時間と電車の時間があれだったから、町に着いた時にはもう夕暮れ時のカラスが鳴く様な時間帯だったけどね。今の時間が一番商店街に人通りが多そうだけど。特に晩御飯の買い出しに来た主婦とか、帰り道の学生とか。
「やあ、日乃ちゃん。それに
「久しぶり、魚屋の竹山さん。ちょっと旅行してきたよ」
「やっほー。竹山さん」
「あら、日乃ちゃんに未月君じゃないの!おかえり。ほらこれ持っていって」
「あっ肉屋の雅さんありがと!」
「メンチカツうまし」
サクサクと、私とミヅキは揚げたて香ばしい衣と肉を堪能する。久方ぶりの商店街の人に挨拶をしながら、家に続く道を歩いて行く。ちなみに前にも言ったけど私達には漢字を使ったジャポン名があり、私の場合は〝
そろそろ月と星がくっきりと見えそうな空の下で、私とミヅキは純和風の邸宅、九太刀家へと帰ってきた。緑陽じいちゃんも翡翠姉さんも元気なぁ~。
ガラガラガラ!
「たっだいまー」
「ただいま」
扉を開けば、懐かしの我が家!
フローリングの廊下の向こうから、翡翠姉さんが出迎えてくれた。
「あら、ヒノ、ミヅキ!二人共、お帰りなさい。もうご飯ができるから、手を洗ってらっしゃい」
「はーい」
「分かった」
パタパタとスリッパの音を響かせてキッチンにくるりと戻る翡翠姉さんを見送り、私とミヅキは洗面所で手を洗って居間の扉を開けた。
パパン!
「!?………て、シンリ何してるの?」
「お祝い事にはこれ、はいクラッカー♪」
手元に握られた、中身の飛び出したとんがりコーンの様なクラッカーを握りしめ、楽し気に笑うシンリ。灰色に近いような銀髪を後頭部で結い上げ、悪戯が成功した子供みたいな表情を見て見ると、一体何歳かと本気で疑問に思う。一回聞いたらはぐらかされた。
「ただいま、シンリ」
「やあミヅキ、お帰り。天空闘技場は楽しかったかい?」
「それなりに稼いだし楽しかったよ」
数十億かそれ以上の単位で稼いだから、そりゃご満悦でしょうね。まあこんなにあったからと言って何に使うかはよく知らないけど。
「お、二人共帰ったか。ナイスタイミングだな」
「あ、ジェイ。ただいまー。緑陽じいちゃんは?」
「ここじゃよ。ヒノもミヅキもお帰り。とりあえず無事で何よりじゃ」
「五体満足だよ」
まあ場所が場所だけにしょうがない。
私の
「二人共何持ってるの!?」
「いや、魚捌いてたんだけど?」
「うん、分かってた!聞きながらそうだと思ってたよ!」
ちなみにジェイも緑陽じいちゃんも料理できる。ジェイは色々と簡単な物だけど、緑陽じいちゃんは魚が好きだから捌いたりもできるんだ。でも、料理の腕なら翡翠姉さんが一番上だけどね!ちなみに二番目は当然私!
「さぁさぁ、そろそろ夕食ができるから、二人共座るといい」
「今気づいたんだけど、今日は随分豪勢だね。何かあるの?」
ミヅキの言葉に居間の机の上を見て見れば、確かに豪勢だ。
食卓の上でタイの尾頭付きの刺身盛り合わせとかがある―――っていったらどんな感じか大体わかるかな?あとお寿司!ちらし寿司とか握り寿司とかも!新鮮な魚介類が多いけど、これってもしかして………
「ヒノが送ってくれた魚達だよ。中々美味しそうだろ?」
「うん!」
翡翠姉さんが戻ってきて私達は夕食にありつくのだった。
***
「ああ、一応これヒノの『ハンター試験合格おめでとう』っていうのと、ミヅキおかえりーって感じの歓迎会も兼ねてるんだ」
「今初めて聞いた!?もう食べ始めて結構立つよ!?」
「まだ食べ終わってないから問題無いだろ。あ、ヒスイ醤油取ってくれる?」
「はい、ミヅキ」
もくもくと相変わらずのミヅキだけど、刺身と寿司を食べて中々に堪能している。
本来なら私が最初に戻って来た時にするつもりだったみたいだけど、ミヅキがいなかったので全員戻ったタイミングでパーティーみたいな感じをする予定だったらしい。まあメールとかでいついつ帰るっていうのは報告してたし、魚もくればナイスタイミングだね。私もミヅキも寿司好きだし。
「それで、ミヅキはどこに行ってたの?」
「ん?天空闘技場」
「へー、そりゃ懐かしいな」
「ジェイ行ったことあるの?」
「ああ、確かハンターになったくらいの年だったな。まあそんときは金が欲しかっただけだから100階だけで止めたけどな」
ジェイもハンター試験を受ける前から、念の扱いを会得してたらしい。だから試験自体はほぼ楽勝だってさ。まああの試験念を使えて無い前提の難関試験だしね。いや、頭の使い方とか色々試験らしい事もあるけど、結構体力で乗り切る場合多いし………。
「ふーん。今なら200階も軽いね。私200階まで行ったんだよ!すごいでしょ!」
「200階?お使いに行ってなんでお前が登ってんだよ」
「う!?………えっと、あはは?」
それはその場のノリと言うか成り行きと言うか………しょうが無いよね?
「ミヅキはどうだった?」
「1階から190階まで往復して金稼ぎ。最後はとりあえず200階まで行ったけどね」
「あっはっは。そりゃまた200階に行きたくて行けない奴らを的に回しそうなセリフだ。ミヅキは黙々とした作業得意だしな」
集中力というか忍耐力と言うか、ミヅキってそういう同じ事を繰り返すのも結構あっさりやるんだよね。
私?ん~、やる事によるかな?
「さて、折角ハンターになった事だし、ヒノにいい物あげよう」
「ホント!シンリ!何なに?」
「まあヒノにあげるけどこれはミヅキも普通に使うといい、結構楽しいよ」
「?一体何?」
私とミヅキ二人でも使える物?一体何だろうか。
そう言ってシンリは、懐から取り出した物を私に差し出した。
濃紺に星模様という意外と綺麗な放送に包まれた、薄い長方形の物体。
「CD?」
「いや、DVDじゃないか?」
やっぱりミヅキもそう言う予想するよね?というか持った感じプラスチックケースの感触がするから、十中八九ディスクの形をした何かだと思う。いや、ケースだけだと断定早すぎるかな?でもやっぱりDVDケースっぽい。
とりあえず開けてみようと、接着面を剥がして綺麗に包装紙を外す。
どうでもいい事だけど、綺麗な包装紙で包んで会ったら綺麗に剥がして置いておきたくならない?
「ん?これって――――――」
「………G……I?」
パッケージは黒く塗りつぶされ、そこにポツンと佇む様な目を引く二文字。
『G』と『I』と描かれたケースだった。
一体何かと思う中、シンリが答えを先に告げる。
「それは『
先行で出てきたGIゲーム。
でもあと2・3話くらいしたらヨークシンに行きます。