それはそうと第二話からいきなり過去編です
ちなみに途中で地の文の一人称が変わってますが気にしないでください
過去編
「俺とキリトの馴れ初め?」
俺、キリト、アスナ、クライン、シリカ、エギル、リズでとあるNPCの居酒屋で飲み会をしているときだった
リズが唐突に俺とキリトの馴れ初めを聞き始めた
リズの発言を皮切りに皆聞きたがりテーブルを囲んでる皆が静かになるほどに
「馴れ初めっていってもな…キリト、良いか?」
「ん、俺も構わん」
そしてユウキが語りだす
時は
心は男
そんなことをいったところで誰も信じてはくれなかった
親は今からでも間に合うと思ったのか色々な女の子らしい習い事をさせた
ピアノ、生花、作法、茶、あとは木村家のしきたりとかで武術もやらされた
武術は楽しかった。師範は男女関係無くぶつかって来てくれたのだから
だがそれ以外は大嫌いだった
事あるごとに「女の子なんだから」そういわれ続けた
そしてある時のピアノの発表会、俺は絶えられなくなりそれから抜け出した
会場までは車で来たので帰り道も分らなかった
だがその場に居たくなかった俺は左右も分らないまま歩き続けた
「リボン!!おちたよ?」
「え?」
公園を歩いていると後ろから急に声をかけられた
振り返るとそこにいたのは男の子か女の子か分らない、とても可愛い黒髪の子供が居た
手には俺の髪の毛に結ばれていたリボンが握られている
歩いていたときに落ちたのだろう
「はい、大切なものでしょ?可愛いもんね」
このときの子供がリボンに対して可愛いといったのか自分に対して可愛いといったのか分らなかった。
もし前者ならば良かったのだが、俺は自分のことをかわいいと言われたと思ってしまった
今思えばなんとも言えないほどの奢りなんだが
まぁそれがイライラしていた俺を苛立たせた
「……な………い」
「え?」
「そんなのいらない!!!!可愛いのなんてもう嫌!!!私は……ぅ…ぐず…」
このときの俺は自分のことを俺と言うとこっぴどく怒られてたからまだ私と呼んでいたんだよ
そして情緒不安定なお年頃、そのまま大泣きしてしまったんだ
普通こういうときなら大抵の子は慌てたり逃げたりするもんだけどこの子は違った
「だいじょうぶ…だいじょうぶ…つらかったんだね、いまはないてもいいんだよ…思いっきりないても」
とても同い年程度の子供の言う台詞じゃなかった
でも俺はその台詞に甘えて抱き付きながら泣き続けた
ずっと大声で泣き続ける俺をやさしく、頭を撫でながら泣き止むのを待ってくれた
「おちついた?」
「ぅん…ごめん…」
「どうしてあやまるの?」
「怒鳴ったし…服汚しちゃったし」
その子の着ている服はもう俺の涙とか色々で肩口がぐしょぐしょになってしまっていた
だがそれでもその子は怒ることが無かった
「お詫びに…そのリボンあげる」
「いいの!?」
さっきまでの落ち着いた雰囲気はどこに行ってしまったんだと言いたくなる様な食いつき様だった
目をキラキラと輝かせてこっちを見ていた
女の子なのかな?…
「着けてあげる」
「うん♪」
そういってその子リボンを結んであげる
普段は嫌がっているが今回はお披露目だから持ちなさいと言うので持った身だしなみバッグから鏡を取り出して見せてあげる
「わぁ~♪ありがとう!!」
「ううん、いいよ。こっちこそありがとう」
そのまま二人でベンチに座りながらお話を続けた
とても楽しかった。今までのことが全部嘘のように思えるほど楽しかった
そして嬉しかった。自分の体は女だが心は男なんだと、恐る恐る言うと「そっか、じゃぁ魔法のおまじないを教えてあげる」といってとあるおまじないを教えてくれた
子供は頭にはてなを浮かべて大人は同情する、そんな対応ばかり見てきた俺は本当に嬉しかった。
「自己紹介してなかったね、私は
「僕は
「へ?男の子?」
「そうだよ?もしかして女の子だと思ったの?」
俺はこのとき罪悪感にさいなまれた
自分が女の子扱いされるのをあれほど嫌っておきながら自分もやってしまったと
だから謝ろうと思っておずおずと顔を上げると目に映ったのは恥ずかしそうに笑みを浮かべた和人だった
なぜ和人が笑みを浮かべているのか分らなかった
和人も自分と同じような性同一性障害なのだろうか?
そんなことも考えた。
「僕ね、可愛いものがすきなんだ~」
と言った瞬間に自分と同じなのではと、淡い希望を持った
だがすぐに「優羽みたいに自分のことを女の子とは思ってないけどね」と付け足された
仕方が無いだろう、キリトはただ単に可愛いものが好きなだけなのだから
「お姉ちゃん!!!」
「お兄ちゃん!!!」
「「ふぇ?」」
和人と私の声が同時にでる
どうやら一つ下の妹の
和人も同じようで妹らしき子の相手をしてる
そのまま妹二人を迎えて話をした
なんでも私が逃げたから7歳の優菜まで捜索にでたらしい。
それを聞いた時私はかなりむかついた。
今は夜の8時を越えているのに7歳の子供を一人で行かせるなんて何考えているんだと
だが話を聞いているとどうやら優菜は大人に見つからないようにきたらしい…
「めッ…次おんなじことしたら怒るからね?分った?」
「はぃ…お兄ちゃん」
「お姉ちゃんでいいよもぅ…ほらおいで」
今にも泣きそうな優菜をやさしく抱きしめてあげる
優菜も優羽の膝の上に乗りながら思い切り抱きしめる
横に座っている和人も妹を横に座らせて頭を撫でていた
気が付くと優菜は私の肩に頭を預けたまま眠ってしまった
和人の妹もベンチに体を預けて眠ってしまっていた
そんな様子をみて私は苦笑した、
「がんばって探してくれたんだろうなぁ…疲れちゃったんだ」
優菜を起こさないように小声で呟くと肩にポスンと重みが掛かる
「ひゃっ!?…か、和人?」
急に和人が頭を肩に預けてきた
こ、これは恋、ここ、こ、コイ、こ恋人同士がよくやるあれなのでは!?
和人は可愛いしとても暖かい。
そんな和人を無理やり引き離すことなんて出来るわけが無かったがとても顔が熱くなって胸もドキドキするのが止まらない、それに耐え切れず説得を試みた
「か、かか、和人?その…こういうのは…その…順を追って…その…」
「すー……すー……」
「寝て…る?………はぁ~…良かったのか…よくなかったのか」
なぜか心がチクリとした
しかし…私を除く3人が眠ってしまった
まだ秋とは言え夜は肌寒い、優菜が寒そうに身を縮めていた
「寒いよね…コレであったかい?」
私は自分の着ていた上着を器用に脱いで優菜にかぶせて上げる
だがこのままでは和人とその妹が風邪を引いてしまうのでストールを和人の妹にかけてあげた
和人には…じぶんの体を寄り添わせることで暖をとることにした
体も少しずつポカポカしてくる
和人はなんでこんなにも暖かいんだろう…
そして私は意識を手放した
「ーー…ゆ…-ゆう…優羽!!優羽!!」
「んゅ…ふぁ?」
肩を揺さぶりながら何度も名前を呼ばれる
そしてだんだん覚醒し誰が呼んでいるのかがわかった
「お母さん…?」
「…っバカ!!!」
パシン そんな乾いた音が聞こえる
一瞬理解が追いつかなかった。痛くは無かった、ただ頬が熱くなった
「どれだけ…どれだけ心配したと思ってるの…どれだけの人に迷惑をかけたと思ってるの!!どれだけ…最悪の事態を考えたと思ってるの…」
「お…母さん…?どうして泣いてるの?…」
私はこんなにも取り乱したお母さんを見るのは初めてだった
分らなかった、だから自分の中にある疑問をぶつけた
「私は…要らないんでしょ?…使えない子なんでしょ?…なのにどうして?」
私自身涙を堪えきれずに泣きながら母親にそう言った
「そんな事言わないで!!!そんなわけ…そんなわけ無いでしょう…私がお腹を痛めて産んだ大切な…大切な娘をそんな風に思うわけ…無いじゃない」
「でも…だって…電話で言ってたよね…?あの子は言う事も聞かない要らない子だって」
その言葉を聴いた瞬間お母さんの顔がキョトンとし、少し笑いながら言ってくれた
「バカね…アレはお母さんの友達とポケ●ンって言うレトロゲームの話をしてただけよ」
コマンドでモンスターを使って戦うゲームで自分の進行具合に見合わないLvのモンスターが命令を聞かないことがある、そんなゲームを久しぶりにやったらハマってしまい、旧友と一緒にやっていたらしく、そのときの会話の一部を私が曲解しただけだった
だがその誤解が解けたからといってすぐ仲直りという訳にはならなかった
だから私はとにかく溜ってるものを全てぶちまけた
ちゃんと自分を見てと、ちゃんと自分の願いも聞いてと、ちゃんと、息子としてみてと
そして母である
条件を出してきた
自分のことを男だと思うのは構わないが、体のことをちゃんと考えること、手入れもちゃんとすること、最低限の女としての技術は持ってもらう。が条件だった
その条件を飲み、改めて母に抱きつき謝る。
そして妹を膝に乗せてることを忘れていたので母親と抱き合うときに「むぎゅ」という声が聞こえて二人して笑った
「それにしても…優羽ってば和人に惚れちゃったのかしら?」
「そ、そそそ、そんなことにゃい!!!…ってあれ?どうして和人の名前知ってるの?」
「そりゃ電話で話してた相手の息子だもの…あら?直葉ちゃんも居るじゃない」
「和人を探してココに来た」
「あらあら…
お母さんがニヤニヤしながら言ってきたので反論する
「だからそんなんじゃないってば!!!」
「じゃぁそのしっかり握ってる手は何なのかしらね~」
と、言いながらガッチリ握り合ってる手を指差すお母さん
ちなみにそんなことをしながらちゃっかり写メを撮っていた
「お、お母さん!!やめてよ!!」
「良いわよ~でもこの写真は翠にも優羽にも送ってあげるわね♪」
「この写真?……ッ//////」
そこには、私と和人が頭を寄せ合いながら手を握り、眠っている写真があった
ボンっという音が似合いそうなぐらい一瞬で顔が真っ赤になる
でも、あ、あれ?確かかなり動揺してたよね?最初はあんなに慌ててたのに何でこんな写真が?
そう、起こされたとき、優沙はかなり動揺していた。
だが動揺していたからといって愛娘のあんな姿めったに見られるものではない
焦りながらも、一番良いアングルから、最高の一枚をカメラに収めてから優羽を起こしていたのだ
そして今の優羽の携帯の待ちうけがこのときの写真であることは優羽だけの秘密だ
いきなり過去編ですみません
矛盾点や誤字脱字、普通のコメントお待ちしております