里見蓮太郎が手術を受け、数年後に天童家で暮らして居たある日-
出歩いて居たら運悪くカメレオンのガストレアに不意打ちを喰らい、瀕死の状態だった。
そしてその日、何処かの時空に彷徨う少年は、里見蓮太郎の世界の抑止力呼ばれた。
-世界を救うならば、消えるその命を助けよう
誰かの為になれるのら、それで。
と、少年は呟き。
世界は契約を結んだ。
-契約は此処に成立した…衛宮士郎(アンリマユ)
少年の名は衛宮士郎。
しかし、衛宮士郎本人ではない。
とある憐れな男が殻を被った、偽物の偽物たる異物である。
三つの聖杯戦争を乗り越えたそれぞれの姿のどれにも該当する、存在する筈のない存在。
その存在は消える定めだったが、世界に呼ばれ里見蓮太郎の身体を以って、世界のバックアップにより衛宮士郎の英霊として具現する他の姿の能力も付与し、衛宮士郎の集合体としてのカタチを以って新たに生れ落ちる。
「目が覚めたらこんな化け物がおはようございますとか、ついてないな全く」
寸前まで満身創痍だった男は、五体満足で立って居た。
さしものガストレアも距離を取り逃亡しようとするが-
「逃さないぞ」
超人的な身体能力で体に登り、弓を出現させゼロ距離から剣のような矢を放つ。
心臓と脳を一瞬で抉り取り、絶命に至らせる。
「さて…どうするかな」
先ず、俺は天童家に戻り、事情を説明した。
明らかに里見蓮太郎であるが、里見蓮太郎ではない。
里見蓮太郎であり、衛宮士郎。
普段こそ里見蓮太郎の姿であるものの、意識の中のとあるスイッチを切り替えた途端、里見蓮太郎の姿のまま衛宮士郎の遺伝子などを持つ体になるのだ。
所謂、憑依に近い状態での受肉らしい。
ともあれ、天童家の者を説得し、里見士郎と改名して新しい人生を歩む事になった。
そして数年後-
「チッ、魔力も尽きて罠も全部使い尽くした…武器も体力もないのにステージⅣなんて…」
-お兄さん、右に避けて下さい
その声を聞いた途端、理性と本能の全てがその指示にすんなり従い、右に避けた。
対戦車ライフルの弾丸が迫り来る触手を吹き飛ばす。
これで逃げる時間ができたのでなりふり構わず全力で疾走し、愛おしい相棒の懐に飛び込む。
「あっ…お兄さん…いつもに増して情熱的ですね…//」
そんな甘いやり取りであるが、高速で上空へ移動中である。
もう少し詳しく言うと、幼女にしがみ付き、幼女の腰のベルトからワイヤーが繋がっているヘリに引き上げられているのである。
無事ヘリの中に入り、ステージⅣのガストレアは上空からの対戦車ライフルの弾丸の雨で蜂の巣になり倒された。
「ティナ…キスして良いか?」
「お兄さんのお望みのままに♪」
そうして里見士郎は魔力と精神を回復させ、生命の安全を確保した所で、眠りに落ちた。
こんな感じでゆるく独自解釈でやっていきますが宜しくお願いします