1109 白田稜也 合格
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その文字を見たとき、人生が崩れるのを感じた。
人生がうまくいかない男子高校生の葛藤のお話。
ひょんなことから、男子校志望であった俺は、共学校にブチ込まれることになった。
「ったく、男女共学なんてストレスの他でもなんでもねーだろーが」
不機嫌そうに目覚まし時計に向かって朝一番に愚痴を吐く、合格発表の翌日朝。
特にイケメンでもなくブサイクでもなく、何の取り柄も無い俺(白田稜也)は、偏差値の著しい低下を理由に、
ワンランク落とした男女共学校に志望校を変更、合格した。
塾の最後の模試で、余裕だと思っていたその男子校での、A判定を取りこぼした。
その夜はさすがの現実の辛辣さに、台所の麦茶さえ喉を通らなかった。
言われてみれば、受験を目前に遊び呆けていた自分が悪いのだが、
未来がガラスのように砕けていくのは、自称豆腐メンタルの俺には、耐えきれ無いものがあった。
「ご飯なんだからさっさと降りてきなさいな」
そう急かすのは、ワンランク落とした先を、某有名男女共学難関校に設定した、姉(白田昌子)。
不自由なことに、ウチの朝飯は目覚ましがなるのと同時に、出来上がるらしい。
「あー、あー、今いく。」
返事かどうかもわから無いその返事は、姉貴の癇に障ったらしい。
「いつまでそんなぼーっとしてんの!もうすぐ入学なんだからシャキッとしなさい!飯食え!髪切れ!髭剃れぇぇぇぇ!」
「うるっさい!朝から頭に響くっての!」
「しょうもないことでいつまでもダラダラされてたらこっちが持たんわ!」
と、こんな風にもう2週間、言い合いがつづく。
さて、ここまで稜也の両親が登場していないが、この両親、数年前に共に無くなった。
進路のことについては、両親は何も言わなかった。
いや、わざと言わないようにしていたのかもしれない。
そんな両親がはっきり言って嫌いだった。
人間の成長についてはこっぴどく怒られることもしばしばだが、学習については、本当に何も言わなかった。
本人曰く、
「自分達はしてこなかったから言う資格がない」
だそうだ。
全く、俺はどんなダメ両親の間に産み落とされた超絶エリートおぼっちゃまなんですかね・・・
「まーた!寝癖くらい朝起きてすぐ顔洗うのと同時に直すこっちゃっしょ!?」
「うっせーな!こんくそ眠テェ朝から水かぶれってんかおまえはー!」
「お湯のスイッチくらい入れてあらぁ!」
「それを先に言え−!」
よく考えれば、俺の毎日の消費カロリーの三分の一は、姉との口喧嘩である気がする。
「ほらほら、さっさと飯食って、買い物行くよ!塩はテーブルに置いてあるから!」
「目玉焼きはマヨネーズだっつってんだろ!」
「んなら冷蔵庫のを勝手に使えー!だいたいカロリーとか気になんないの!?」
「うっせえ!お前らお嬢様気取りのババアと一緒にすんな!」
「アンッタ、いまババアって!?ババアって言った!?」
「おう言ったよ、この自称超美少女ナチュラルメイクアフタヌーンティーが日課のお嬢様気分ババア!」
「一体あんたは何回に渡って人の悪口言えば気がすむのよ!」
「気がすむまでだよ!」
「うっさいわ!これでも私は女よ!?」
「風呂上がって裸で部屋来る奴のどこが女だー!?」
「100%女よ!」
「そっちこそ、読書読書でスポーツ0のあんたのどこが男よ!?」
「100%男だ!」
「結局アレが生えてるかどうかでしょうが!あぁ!?」
「あけすけなことを朝から!だから女じゃねぇって言ってんだろーが!」
「わたしゃもう大人じゃ!」
「今どきのOLは全員ど変態か!」
「お前の想像以上にな!」
いつまでたっても喧嘩が収束しそうにないので、稜也は飯に移る。
するとすぐ、
「なんっだこれ!?半熟じゃん!目玉焼きは固くっていっつもオカンに言ってたの聞いてねーのかよ!」
「うるっさいわね!文句があるなら食うな!」
「美味しくいただくわァ!」
「だったらさっさと食え!」
・・・そんな日常が、いつまで平和に続くのだろうか・・・
次回作、人気があるようだったら書きます。文字数は増やすつもりです。まぁ、これはあらすじ、みたいな?