絶剣を愛する転生者の物語   作:小木 琉山

41 / 62

どうも、小木 琉山です。

今回も前回同様にオリジナル成分多めの駄文となっております。

ぜひ、お付き合いのほどよろしくお願いします。

では、本編をどうぞ。


バーベキュー

 

1月15日

 

この日、ユウキとアスナさんで約束していたらしい、バーベキュー大会がキリトとアスナさんの森の家の前庭で開催されることとなった。

 

ユウキと一緒にバーベキューを楽しめるチャンスを俺が逃す訳もなく。アスナさんからの誘いを即答で了承した。

 

ユウキと一緒に食事ができて、しかも無料で飲み食いできるなんて最高すぎる!

 

 

 

 

・・・そう思っていた時期が俺にもありました。

 

「で、キリトや。この膨大な・・・軽く100人前はあるであろう食材の羅列はなんだ?」

 

キリトとアスナさんのホームで2人に呼ばれた俺の目の前のトレード欄にぎっしりと詰め込むように表示されている食材が俺を絶望に追い込む。

 

キリトの答えは大体予想できる。だが、それは何かの間違いだと思いたい。

 

「・・・いやぁ、それがさ。今日、バーベキュー大会やるだろ?」

 

「あぁ、そう聞いたけど。」

 

キリトがどこか申し訳なさそうに話し出し、相槌を打つ。

 

「それで、食材狩りのパーティーを結成してまで食材を集めたんだよ。・・・そこで気づいたんだ。」

 

「・・・何にだ?」

 

正直、聞きたくない。だが、藁にもすがる思いで微かにある希望に手を伸ばして

 

「誰が調理するんだろう、と」

 

突き落とされた。

 

いやね、分かってたよ。キリトみたいな戦闘一筋!なプレイヤーの集まりで料理スキルなんて殊勝なもの取ってる奴なんているわけが無い。

 

そして、俺はつい先日、こいつの前で料理スキルカンストしてるってバラしちまったし。

 

唯一の望みのアスナさんはユウキと楽しまないと企画した意味がなくなるから無理。

 

・・・これは必然だったのか。

 

「ごめんね、シンヤ君。その、私も最初の下拵えまでは手伝えるんだけど、この後ユウキと待ち合わせしてるから・・・」

 

「・・・いや、しょうがない。そうだよな、途中でも料理の追加は必須だもんな。バーベキューといえどもずっと焼いただけというのも味気ないよな。・・・あぁ、分かってる。」

 

最早うわ言の様にそう繰り返す。

 

頭では理解はしてるけど、やっぱり期待していた分落差が大きい。結構な人数が参加すると聞いたし。やはり、裏方に回る人も必要なんだろう。

 

だけど・・・ユウキとのバーベキューが・・・

 

「そういえば、ユウキが前の祝勝会で食べたシンヤ君の料理が凄く美味しかった。って言って「やりましょう、全身全霊をかけて調理してやる!」」

 

アスナさんが口にした言葉にいち早く反応した俺はすぐ様華麗なる掌返しを実行してノリノリで即答した。

 

我ながらかなり単純であるとは自覚している・・・だけど、ユウキが喜んでくれるんだ、やらない手は無いだろう。まぁ、未練がないと言えば嘘になるが・・・そこはもう仕方がないと割り切るしかない。

 

「よし、早速調理するからすぐ食材送ってくれ!高級料亭に勝るとも劣らない最高の料理を作ってやる!」

 

そして、俺の戦いは始まった。

 

 

 

 

 

 

「なぁ、アスナ。あれ、狙ってやったのか?」

 

「・・・う、うん。だけど・・・正直、ここまでとは思わなかったよ。」

 

後ろで何か言ってる気がするが俺は気にしない!

 

まず始めたのは、色とりどりの野菜達の下拵えだ。いくらVR世界といえども野菜も食べないとな。

 

バーベキューなのだから一部はそのまま焼いて食べれる様に切っておく。これで、このまま出しても問題ない。

 

残りで作ったのは野菜スティックにポテトサラダにその他色々。何故か最高級の醤油みたいなものがあったのでこれを使ってドレッシングも作ってみた。・・・何処で採ったんだ?あいつらモンスターを狩ってたんだよな?

 

ちなみに野菜は植物系モンスターから取れるものだらけだった。

 

さて、ここからが本番。

 

トレード品の大半を占めていた大量の肉だ。3分の2は焼肉で食べれる様に野菜同様切っておく。

 

この辺りで丁度よく始まったらしいので切ってあった野菜と肉を運ぶ。

 

そして調理を再開して、残った3分の1を、柔らかくじっくりと焼いたステーキ。衣サクサク噛めば肉汁があふれ出る様なトンカツ。表面を焼いて、切ってから冷やし、少し酸味の効いたソースでいただくローストビーフなどなど。

 

そういえば汁物を作ってなかったと思い。肉がゴロゴロと入っているシチューも作った。

 

そろそろ、飲み物も少なくなってきただろうから、レモネードを女性陣に。・・・男ども?あいつらは酒をしこたま飲んでるから問題ない。

 

作ったものを手の空いた奴にどんどん運ばせているのだが。中々食べる勢いが治らない。どんだけだよ。現実に戻った時大変だろうなぁー、と人ごとの様に考えながら。三度調理を再開する。

 

メインが終わったら、次はデザートだろうとラストスパートをかけるように調理をする。

 

しっとり濃厚なチーズケーキ。スポンジがふわふわなシフォンケーキ。肉の様な濃いものが多かったので、さっぱりとした味わいのゼリーやアイスも用意した。

 

そして極め付けは。

 

俺の力作である超巨大なショートケーキ。人が1人入れるくらいのサイズになってしまった。・・・気合いを入れすぎたかな?

 

そして、俺の戦いは終了した。

 

「はぁぁぁぁ!!疲れたぁぁぁぁ!!!やり遂げたぞこの野郎ぉぉ!」

 

思いっきり脱力してその場に倒れこんだ。

 

うん、頑張った。俺、超頑張った。前世と合わせてもこんなに頑張った事なんて無いんじゃないかというくらい頑張った。

 

そうやって休んでいると誰かがキッチンに入ってきた。

 

ふと見上げると

 

「あ、シンヤ、ここに居たんだ!」

 

紫色の髪の天使が・・・ユウキがそこに居た。

 

って、あれ?なんで?確かユウキは外でみんなと騒いでたはずだが・・・迷ったのか?いや、そんなはずはないと思うが・・・

 

そんな自問自答を繰り返していると反応が無いことを疑問に思ったのか。ユウキが更に声を掛ける。

 

「あれ。おーい、シンヤー?起きてる?」

 

「・・・あ、あぁ。ど、どうしたんだよユウキ。こんな所で・・・迷い込んだのか?」

 

「むっ、よくそそっかしいって姉ちゃんに言われてたけど、流石にそんなことしないよ!」

 

ムッとしながらそう言うユウキ。ムッとしている時も可愛い!ラブリーマイエンジェルユウキ!

 

「ははっ、ごめんごめん。で、どうしたんだ?」

 

「えっとね。アスナから伝言で、みんなで28層のボス攻略も狙っちゃおう!ってなってるからシンヤ君もどうかな?、だって!」

 

さっきの表情と一変して笑顔で語るユウキ。表情コロコロ変わって可愛いなーと思いつつもしっかりと答える。

 

「おう、勿論だ!すぐ行くからユウキは先に戻っててくれ。」

 

「うん、分かった!あ、あと、シンヤの料理、凄く美味しかったよ!ありがとう、シンヤ!ご馳走様でした!」

 

満面の笑みでそう言って、タッタッタッと走って戻って行くユウキ。

 

・・・これだけで今日の苦労が全て報われた。寧ろお釣りが有り余ってくるくらいの報われよう。

 

 

やばい、幸せすぎる。

 

 

というか、ユウキに伝言頼むってアスナさん。グッジョブ!

 

そして、ボス戦時

 

「おい、キリの字よぉ。シンヤのやつなんであんな絶好調なんだ?」

 

「・・・本人曰く愛のなせる技だと。ちなみに原因を作り出したのはウチの嫁。」

 

「よしっ、畳み掛けるぞ!!」

 

サラマンダーとスプリガンが呆れた様に話している横で獅子奮迅の働きを見せるインプの姿があったとか。

 

 

 

 

 

 

 

 





この様な駄文にお付き合いくださりありがとうございました。

次回はまた、現実世界での話になると思います。

この度は、誠にありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。