今回は前回に引き続き、病院での物語になります。
いつも通りの駄文とは思いますがお付き合いのほどよろしくお願いします。
では、本編をどうぞ。
「ほら、着いたぞ。もう立っても大丈夫そうか?」
「うん、もう大丈夫そう。ありがとうね、真也!」
木綿季の病室に到着して、背中の木綿季に問いかけると、既にかなり回復していたようで、元気な声が返ってきた。
相槌を打ちつつ、俺はベットの側まで歩いて行くと、ゆっくりとベットの淵に木綿季を下ろしてやった。
ベットの淵に腰掛ける形になった木綿季はこちらを不思議そうに見上げながら聞いた。
「・・・ここまで運んでもらっといてなんだけど。そこで降ろしてくれても大丈夫だったのに、どうしてここまで運んでくれたの?」
それは勿論、少しでも長く幸せな感触を感じたかったからです!
なんて、言えるはずもなく。
いや、言おうと思えば言えるよ?ただ、言ったら今後一切木綿季と関わりを持てなくなるだろうけど。
・・・想像したら死にたくなった。
答えに迷った俺はたっぷり5秒ほど硬直して、口を開いた。
「あ、あんまり、木綿季には無理をして欲しくなくて・・・」
「どうして、無理をして欲しくなかったの?」
「え?そりゃ、木綿季が大せ・・・て、ちょっと待って、何この誘導尋問!木綿季さん!?あなた、どこでこんな事覚えてきたの!?」
危うく木綿季が大切とか、本人の前でカミングアウトする所だった!!
そんな事したが最後、それ以降気まずくなる事は目に見えてる。
誰だ、木綿季に対俺特攻の罠仕掛けた奴!ランダム発生即死効果随時発動回数無限とか、どこのクソゲー御用達のギミックだ!
「あ、惜しい!ちゃんとリズに言われた通りにやったのに〜」
「リズベットさんか!あの人何してくれてんの!?」
本当に何してくれてんのあの人!俺をドン底まで突き落としたいの!?
畜生、今度見た目普通なのに、ハンマーの耐久値だけやけに無駄食いするインゴット送ってやる!
「というか、何でまたこんな事教わってんの・・・」
おかげさまで背中が冷や汗でぐっしょりだよ。
「えっとね、教わったというより、リズに勧められたんだ。こうしたら、面白いことになるからって。」
前言撤回。ハンマーが壊れるまで叩いても変形しない通称鍛治師泣かせの産業廃棄物を送りつけてやる。
一時期話題になったなー、あれで何人の鍛治師の愛刀ならぬ愛槌がお亡くなりになった事か。
「そうか、取り敢えずリズベットさんの言ったことを俺に実践するのはやめてくれ・・・。知りたい事があるなら答えれる範囲で何でも答えるから・・・」
今の数回のやり取りだけでドッと疲れた気がする。
まぁ、親睦が深まっているようで何よりだけど・・・本当に勘弁してほしい。心臓に悪すぎる。
「え、何でも?」
あ、これは失言したかも。
一瞬で目を輝かせた木綿季に嫌な予感を感じるも、後の祭り。
俺が何か言う前に、既に木綿季は口を開いていた。
「じゃあ、真也の好きな人、て誰なの?この前は聞けなかったけど、今回は逃がさないよ!」
貴女ですけど!?俺の眼の前にいますけど!?
心の中でヤケクソ気味に叫ぶが、当然木綿季に届くはずもなく。そして、木綿季が諦める筈もなく。
「い、いや、木綿季。その質問は答えれる範囲外だから・・・」
目が獲物を見つけた肉食獣のそれになっている木綿季には効果が無いのは目に見えているが、もしかしたら諦めてくれるかも、と一縷の希望を込めたが。
「えー、そんな恥ずかしがらなくていいのに!」
恥ずかしがってるわけでは無いから!ただ、本人を眼の前に言えないだけだから。・・・ただのチキンですね、分かります。
予想通り食い下がってくる木綿季に強く言い返せないのは惚れた弱みというものだろうか・・・
だが、それなら俺にも考えがあるぞ。
「な、なら、逆に聞くけど。木綿季は好きな奴居ないのか?」
よし、これならさしもの木綿季も少しは動揺するだろ。
そして、その隙に話題を切り上げる。
これが本当の作戦というものだよ。
そこまで、考えて俺は気がついた。いや、気がついてしまった。
・・・待てよ?これだと、木綿季の好きな人を図らずも知ることになる。俺に話すくらいだから、それは当然俺以外の誰かという事になるよな?
それ即ち、俺は告白すらせずに失恋し、木綿季はその好きな人と結ばれて永遠を誓って、幸せに暮らすと・・・
・・・ふむ、許してたまるかそんな未来!!
確かに木綿季には幸せになってほしいけど、それとこれとは話が別だ!!
・・・というか、木綿季はさっきからやけに静かだな。どうしたんだ?
不思議に思い視線を向けると
「〜〜〜っ!////」
見たことがないくらい、顔を真っ赤にした木綿季が居た。
・・・えっと、どゆこと?
「だ、大丈夫か、木綿季?分かってるかもだけど、顔真っ赤になってるぞ」
「う、うん、だ、だだ、大丈夫!////」
あ、それは大丈夫ではない人のセリフですね。
顔を赤く染めたまま、必死に言う木綿季に、心の中でツッコミを入れて置く。
少し時間を置くと、木綿季も落ち着いたらしく。真っ赤だった顔も普段の顔色に戻っている。
若干頬が微かに赤いのを指摘しないのは武士の情けと言うやつだ。
「それで、いきなりどうしたんだよ。」
俺が聞くと、木綿季は少し恥ずかしそうに言った。
「えっとね、ボク、昔から他の人の好きな人とか聞くのとかは大丈夫というか、むしろボクの方から聞きたいくらいなんだけど。
自分に対して聞かれると、すごい恥ずかしくなって、さっきみたいになっちゃうんだ」
・・・つまり、聞く側だと普通だけど、聞かれる側だと超絶初心になる、てことか。
「そうか、それなら、俺の好きな人に関して聞かれる気持ちも分かってくれるよな?」
木綿季もこれは耳に痛いらしく、俯いていた。
「そ、それは、わ、分かってはいるんだけど・・・」
そう言いながら、木綿季は、こちらを見上げて、上目遣いで言った。
「・・・ダメ?」
〜〜〜〜
ALO内のとあるバー
「それで、言ったのか?シンヤ」
「言えるか!なんとか誤魔化したんだよ!」
話を聞いた、エギルの一言に食いかかるように返す。
「ちぇー、つまんねーなぁ。なぁ、キリの字」
「いや、俺も一応そう言う時期あったから少し分かるかも。」
続けるように言うのは上からクラインとキリトだ。
今、俺たちはALOのとあるバーで男性陣で集まっていた。
これを幸に、このままだと、本人に暴露してしまうと考えた俺は、一応俺より経験豊富または、年齢が上の三人に助力を求めていた。
「・・・それで、本題だが、俺はどうすればいいと思う。」
三人は顔を見合わせると。互いにうなずき合い、俺の方を向き声を揃えて言った。
「「「諦めろ」」」
諦めれるか!!
この様な駄文にお付き合い頂きありがとうございました。
今回は、今作品初めて?の照れの描写に挑戦してみました。
正直、勝手が全く分からなくて、中々苦戦しました。
そして、着々と進んでいくキャラ崩壊に、未来への不安が隠しきれません。
この度は誠にありがとうございました。