絶剣を愛する転生者の物語   作:小木 琉山

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どうも、小木 琉山です。

先に謝罪させてください。

誠に申し訳ございませんでした!!ほんの出来心だったんです!!

では、本編をどうぞ。


祝・退院パーティ(中の一)

 

ビンゴの面白さといえば、当然最初に上がるのはビンゴを揃える事だろう。

まぁ、確かにビンゴと称しておきながら、ビンゴを揃えるのがメインではないなど。最早、ビンゴの製作者に喧嘩を売っているも同然である。

 

その事から考えるに、俺達は今、ビンゴの製作者に喧嘩を売っている事になる。

 

「おいおい、流石にもう当たらねぇだろ。ここから俺様の大逆転劇が始ま・・・・・・・畜生!?また悪魔マーク出てきやがった!!?」

 

「あ、私はセーフね。」

 

「私もセーフでしたよ。」

 

「な、おい、真也!テメェ、俺様のだけ悪魔マーク盛りだくさんにしやがったな!?」

 

クラインが珪子さんと里香さんの結果から、自分のカードに対して異議を唱えるも、俺は気に留めない。

 

決して細工などしていないぞ?ただただ、クラインの引きが弱いだけだ。

因みに、クラインは悪魔マークを引くのはこれで5回目という、驚異の記録を打ち立てている。

 

「よし、それじゃあ、罰ゲームを決めるぞ。ほら、クライン、早く回せ。」

 

「畜生、自分が当たってないからっていい気になりやがって・・・絶対にいつか見返してやる!」

 

そう言いながらも、俺の用意した箱からくじを引くクライン。

 

言い忘れていたが、罰ゲームは全て箱に入っているくじに書かれている。

勿論、重たい罰もあれば、寧ろ、ご褒美としか思えない救済措置のようなものもある。

 

クラインは、1と3回目にデコピン。

デコピンをする人もくじで決めるのだが、見事、この中で一番力の強いエギルを引き当て、2回ともに悶絶している。

2回目は、ちょっとした暴露話で、ナンパをした時にこっ酷く振られた話をしていた。

そして、4回目には見事、激辛酢キャンディを引き当て、今、奴の味覚は完全に破壊されているだろう。

 

5回目はどんな罰がくるのか。全員が楽しみに待っている中、クラインはくじに書かれた、罰ゲームの内容を口にした。

 

 

 

「・・・・相手が決めた時間中その人とハグ。

 

 

 

・・・え、マジ?」

 

 

 

・・・ん?あれ、少し待て。

 

 

それ、俺が木綿季と合法的にハグする為に入れた罰ゲームじゃねーか!!!

 

何勝手に引いてんだよクライン!!

 

「お、俺様の時代が、遂に来た!!!!」

 

当のクラインは、先程までとは打って変わって、引くくらい狂喜乱舞

している。

 

というか、実際に女性陣は例外を除き、引いている。

 

こいつ、女性陣が引いてるのが分からないのか?

 

「おい、真也!早く相手を決める用のくじを引かせてくれよ!」

 

そう、急かすクラインに、俺は渋々と箱を渡す。

 

「な、なぁ、真也。」

 

「ねぇ、真也君。」

 

クラインが必死にくじを厳選している中、和人と明日奈さんが、恐る恐るといった風に話しかけて来た。

 

まぁ、若干の予想はつくけど・・・一応聞こうか。

 

「「ユイちゃんは、流石にあのくじの中に入ってないよな(ね)?」」

 

鬼気迫る様子で言う二人に気圧されるが、持ち直し、残酷な真実を告げる。

 

 

「あー、その、ユイちゃんも参加してるわけだし・・・例外なく対象となります。よって、仮にユイちゃんが当てられた場合。この場でALO にインして、そこで、ハグをする形になります。」

 

その言葉を聞いた瞬間、二人はその場に崩れ落ちた。

 

「・・・そ、そんな。嘘だ。嘘だと言ってくれ!!」

 

「ごめんね・・・ユイちゃん。守って・・・あげられなくて・・・。」

 

和人は現実を受け入れきれず、明日奈さんは、口元を押さえて、絶望している。

 

いや、まぁ、十中八九演技なんだろうが、中々真に迫っている。実際に、それを見たクラインがオロオロしているのが何よりの証拠だ。

 

そんな空気を察してか、他の人達の訴える様な視線がクラインに突き刺さる。

 

「・・・ロリコン」ボソッ

 

「待て待て待て待て!!流石にゆいっぺは対象外だから、安心しろっての!」

 

「は?お前、うちの娘の何が不満なんだよ!」

 

「ひどい、クラインさんがそんな人だったなんて、信じられない!」

 

「キリの字も明日奈さんも、面倒くさい事この上ないな!!」

 

不特定多数のボケに対して、クラインのツッコミが冴え渡る。

 

相変わらず、弄られ属性だけは随一だな。

 

「ったく、どうせ確率的に外れる確率の方が高いんだから、問題ねぇって!」

 

そう言って、今度こそ、くじを引くクライン。

 

そして、ここで皆さんも何故、俺がこんなに冷静なのか、疑問に思っているだろう。

今この場には全員で11人がいる。

そこから、クラインを引くと丁度10人になる訳だ。

 

と、すると、ユウキが引かれる可能性も無いとは言えないのだ。

 

なら、何故俺はこんなに冷静なのかと言う疑問に戻るのだが。

 

そりゃ、勿論、木綿季の名前が書かれたくじは俺が持って・・・ゲホンゴホン!!いや、何でもない。

 

カラクリはくじの入った箱にある。

 

確認なんだが、これはあくまで罰ゲームなんだ。

 

それなのに、何故わざわざこんな一部の者からしたらご褒美な罰を入れなければならない。

 

今渡した箱には、そもそも、女性陣の名前が書かれたくじは入っていない。

かといって、和人でも俺でもない。

無論、クラインも入っては無い。

 

先程、クラインに渡したのは、相手のハグをするときの衣装を決めるためのくじが入った箱なのだ。

 

 

メイド服に、チャイナ服に、ナース服。あと、巫女も外せないよな。

 

きちんとセーラー服まで用意したんだぞ?

 

しかも、全てオーダーメイドだ。

 

「ん、猫耳メイド?おぉ、最高じゃねぇか!流石真也だな、萌えって物を良く分かってる!で、相手は誰・・・・・・・・」

 

ピシッ、と音が聞こえる様に固まるクライン。

 

そのお相手は既に、衣装室で待機している。音は聞こえるので、クラインがわざわざ言った衣装も。既に着替えている事だろう。

 

『・・・では、罰ゲームを開始します。・・・お相手の方の登場です。』

 

 

そして、奥の方から出てきたのは

 

猫耳のカチューシャを頭にセットし、ヒラヒラと可愛らしいメイド服を見に纏った

 

肩幅は、広く、体格も良い。身長は180近く。その逞しい腕はあたかも幹の様で、その厳つい顔は可愛らしいメイド服との間に、奇妙なパワーバランスを生み出している。

 

そう、我らが頼れる兄貴。エギルである。

 

「まったく、クラインちゃんはしょうがないわねぇ♡アタシが抱き締めてあげるわ♡」

 

普段のエギルからは、想像もつかないオネェ言葉に、大爆笑をしているのユウキ。

 

とか言っているが、俺もあと少しで限界点を迎えそうだ。

 

「・・・い、いや、エギルさん。ぼ、僕は少し用事があるので、また今度に・・・」

 

謎の敬語を使ってそそくさと退散しようとするクライン。

 

クラインは逃げ出した。

 

 

 

だが、回り込まれてしまった。

 

 

「もう、つれないわねぇ。そんなクラインちゃんには、

 

 

お・し・お・き♡」

 

「や、やめろ、やめてくれ!俺はまだ死にたくな・・・アァァァァ!!!!!」

 

その瞬間、今日の罰ゲームのMVPが決定した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 





この度はこの様な駄文にお付き合い頂き誠にありがとうございました。

次回は、今回の続きからとなります。

今回はユウキが登場しなかったので、次回こそは登場させるつもりです。

誠にありがとうございました。

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