ONE PIECE~とある男の冒険日誌~IF   作:神爪 勇人

1 / 1
第1話 とある男の冒険の始まりIF

 

「ワリーな、やっぱ無理だわ」

 

俺は、ルフィの手を取らなかった。

ルフィは少し黙った後「そっか」と笑った。

あまり気にはしてないようだ。

 

「けど、海賊か。お前と一緒にはやらねーが、その内なるのはありかもな」

「じゃあ、海であったらライバルだな!」

 

そういうことになんのかね。

海賊王を目指すかどうかは分かんねーけど。

ルフィと一緒には行かないが、せっかくの再会だ。

俺はこの島を出るまではルフィと行動を共にし、島から発つまでは二人で宴を開いて酒盛りした。

 

◆◆◆

 

イーストブルーに存在するとある町。

特に何か特別目立つ物がある訳でもない、平和で小さな町。

だが、今日この時、その平穏が崩れようとしていた。

 

「ん? 船?」

 

町の見張り台の上から海を眺める男は、海からやってくる1隻の船に気が付いた。

 

「定期船は今日じゃないよな・・・・・・」

 

首を傾げる男だったが、その船の帆に描かれているシンボルを見て、驚愕する。

 

「あ、あのマークは・・・・・・!?」

 

三日月に髑髏が描かれた海賊旗(ジョリーロジャー)

海賊旗・・・・・・それを掲げる船は、海賊船だ。

それ即ち、乗っている乗組員は・・・・・・海賊。

 

「襲撃だああぁぁぁぁぁぁぁぁーッ‼‼」

 

堪らず男は町全域に届けとばかりに、自身が出せる最大の大声で叫んだ。

この事態を、町の皆に知らせなければならない。

町の皆が突然の大声で事態を呑み込めずに硬直するが、

 

「海賊が来たぞおおぉぉぉぉぉーッ‼‼」

 

その必死の叫びに、ようやく状況を理解した。

 

「う、嘘ッ!?」

「あ、ああ・・・・・・‼」

 

船が見える海側から悲鳴が上がる。

平和な町は、一瞬にしてパニックに陥った。

 

「逃げろおおぉぉぉぉぉーッ‼‼」

「町の奥へ避難しろおおぉぉぉぉぉーッ‼‼」

 

◆◆◆

 

「・・・・・・!?」

 

料理をしていた1人の少女が、突如けたたましく鳴り響く警鈴の音に何事かと、フライパンから手を離す。

外を見れば、町の皆が必死に走り去って行く姿が見えた。

 

「早く避難しろおおぉぉぉぉぉーッ‼‼」

「海賊の襲撃よおおぉぉぉぉぉーッ‼‼」

「海賊!?」

 

事態を理解した少女は、身に付けていたエプロンを脱ぎ捨てる。

 

(海賊になんか好きにさせない! 宝は私が守るの‼ 絶対に‼)

 

カウンターテーブルを飛び越えて二階に上がり、自身の部屋の壁に立て掛けているサーベルを手にし、窓からベランダに躍り出る。

そして海の方に遠く見える、一隻の船を確認する。

距離的に掘のマークまでは見えないが、状況的にアレが海賊船だろう。

部屋から階段を降り、家の出入り口から飛び出し、港へと駆け出した。

 

(誰にも奪わせないんだから! 海賊なんて、私が追い払ってやる‼)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。